PassionMusic:Free×3アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
5.5万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
11/18〜11/20
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●本文
『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
収録に出会えるかどうかは時の運。
そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「今日はテーマ無、フリーフリーフリー! ってことで、みんなの個性がバリバリでると思うんだよねっ! 超楽しみ! そいではいってみよ!」
舞台の照明がばっと明るくなる。
最高のプレイを、そこで‥‥!
『Passion Music』出演者募集
ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
演奏する内容にテーマは今回無し『フリー』です。
舞台は特に特徴も無く、自分達と観客が面するのは一方。自分達のほうが少し高い位置、ということになります。
ソロ、グループを組む、は自由です。
収録に取り直しはありません、一発勝負です。
舞台に関しては通常の舞台です。
なお、日程は以下です。
初日 参加者顔合わせ
二日目 スタジオでのリハーサルなど
三日目 ライヴハウスでの演奏、収録
ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
バックバンドが必要であればこちらで用意します。
グループ掛け持ちは禁止。
演奏順は特に希望が無ければ阿弥陀くじです。
●リプレイ本文
●今回は自由です
「此度もよしなに、渋谷殿」
「はいはーい。で、そのうさぎは‥‥」
「此れは最近気に入りのがおーうさぎの‥‥名無しじゃったな、そう言えば。何ぞ良き名はないかえ?」
冬織(fa2993)の手にある牙の生えたシュールなうさぬいぐるみに、渋谷蓮の視線は釘付け。
「名前は‥‥そのうち良い名がつくよ!」
「だといいのじゃが‥‥」
「蓮さん先日ぶり♪」
「先日ぶり宇海嬢〜」
BLUE‐Mとして参加の星野 宇海(fa0379)はアレクサンドル(fa4557)を伴って挨拶に。
「今回は大人の魅力満載でお送りしますわ」
「私も手品を披露でき‥‥嬉しい限り。また少々お手伝い願います」
「はいはい、オッケ!」
そして続々集まる出演者達。
「皆さんよろしくお願いします。この業界1年間で色々なライヴハウスをまわってきたけれど『Passion Music』は初めてですよね。ステージも基本でテーマフリーということで、前からやってみたかった歌詞で今までとは違うイメージでロックに参加させて頂きますね」
富士川・千春(fa0847)はぺこっとお辞儀して笑顔を浮かべる。
続いて浪井シーラ(fa3172)も。
「ゲリラライヴのお仕事は初めてなのですが、皆さんが楽しめるように唄いたいです」
「うんうん、精一杯やってね。んで久しぶりだー」
「この番組も4ヶ月ぶりか。だったらますます飛ばしていかねえとな」
「え、この間っぽいのに4ヶ月ぶり!?」
Tyrantess(fa3596)はその意気込みを語る。今回彼女と組んで演奏するのは陸 和磨(fa0453)と明石 丹(fa2837)。
「皆さん宜しくお願いします。自分を高める、良い経験を詰めたと確信を持って言える舞台にしたいと思ってます」
「蓮君宜しくね。最近リバティのメンバーより蓮君と顔合わせることの方が多いかも。普段ベースだから和磨君の音にも興味るんだよね、楽しみ。二人が楽器できるから、ボーカルに専念できてちょっと嬉しい」
「もっと自分らしい演奏が、自分を突き出した演奏がしたい。そんな想いを込めてやってみたいです」
「うんうん、良い心がけ。それじゃ今回もよろしくねー」
●阿弥陀中
「ちゃーらーらららーはーい、いちばーん」
変な鼻歌歌いつつ、現在演奏順番を阿弥陀で決定中の蓮。
「‥‥鼻歌うるさい‥‥」
「鼻歌ぐらいいーじゃん!」
と、スタッフとうじゃうじゃ言いながら。
「‥‥そういえば‥‥うんうん」
「どうしましたー?」
「や、なんでもなーい。これでよろしくっ!」
首ひねった後に一人納得の蓮が、準備中のスタッフに目撃されているのでした。
●冬織 『Howling』
「今日は個性溢れるライヴとなっております‥‥お前らもはしゃげよっ! そいじゃ最初は、冬織嬢! よろしくっ!」
髪はアップに纏め、黒革のライダースーツ風ミニタイトワンピースに黒のロングブーツを合わせて。
冬織は舞台に上がる。と、蓮に持っていたうさぎを渡す。
「歌う間、うさぎを持っておれ渋谷殿」
有無を言わせぬ微笑、そしてスタンドマイクの前へ。
ドラムのカウント。
「 WOW WOW WOW‥‥ 」
暗闇の中に吠えるような声。
メロディはギター。けれどもドラムとベースの低音が響く。
最初から全楽器の音を押し出して。
「 愛に餓え 夢に餓え 眠らぬ闇の底彷徨う
還る場所など知らぬ waifs and strays
正解に正論 秩序に規則 綺麗事ならお断り
誰が決める境界線 black or white
魂(ココロ)に素直で何が悪いの?
偽善より余程 pure
真白な正義など いつか汚れる
今欲しいモノ求め 見えぬ未来(あした)に吠えろ!
負け犬の遠吠え上等 still more howling!
『ミナイフリ』より 牙を剥くだけマシでしょ
隠した牙 研ぎ澄ませ今 still more howling!
魂(ココロ)の叫び 天を貫け―― 」
低音高音、フルに音を回して、照明効果も派手に。
「 WOW WOW WOW‥‥ 吠えろ! 」
ラストは拳突き上げて、ワンテンポおいて力強く。
観客も一緒になって腕を上げて。
最初からテンション高く決めた。
●シーラ 『Cage of darkness』
「二番手は、+に登場した事ある浪井シーラ嬢! 自分に厳しく音楽大好きな彼女の音をしっかり聞くがよろしい! ではどーぞ!」
ハイネックノースリーブシャツに革のミニスカートとロングブーツ。黒の手袋はめて、白のロングコートを翻す。メイクで目力もバッチリ。
前奏のテンポは、速い。
前奏の音を引き継ぐように歌が始まる。
「 自分の胸の中でAlarmが響く
暗い檻の中にいるんだね
瞼を閉じれば苦しむ君の姿が見える
一筋の光もなく闇に抱かれてる
Ah―世界が闇に喰われ壊れていく 」
少し速さは落ちる。
けれども曲はまた、さらにスピードアップして走る。
それと同時にスタンドからマイクを抜いて真後ろにそれを倒し歌い続ける。
「 君をそこから連れ出したい
今からそこに行くから
どうかこの手をとって
眩い光は優しく君を包むから 」
大切な人が苦しんでるなら助けたい、それが利己的だと謗られても、という気持ちを津々と。
歌いきったシーラに拍手と歓声が返る。
●藤川 千夏 『illness』
「真ん中折り返しに歌ってくれるのは‥‥富士川千春! じゃない、藤川千夏嬢! 演歌アイドル名だとイメージ変わっちゃうから本名で登場! 一昔前の新宿系だよーではどーぞ!」
マイクスタンドの前に、愛用のエレキギターを持って立つ千春。
「 週末の朝
例えば適当に知らない番号にTELしては
救ってくれる都合いい人探す
物足りなさがあとちょっと
ちょっとだけ埋まらなくて ねえ?
誰に訴えてるのかさえ分かってないのよ
ワガママな悪い子
そうやってなじる人がいるの
ゴメンナサイ
あたし悪い子でもイイ
何でもいいからただ満たされてみたい
1つのことに囚われてみたいな 嫌な病気…
深夜2時
あたし一人ぼっち
ネオンの街さまよって
誰かと出会うの少しだけ待つ
友人が憂鬱を誇らしげに語る
不眠症が辛いと嬉しそうに話す
恋人はトラウマを悩ましげに明かす
艶っぽい眼差しのその意味が分からない!
心が音を立てて砕ける
そんな表現がきっと似合うのも
甘い弱音かな
ドコまでいけば止まれるの
自分のカラダを早く治さなきゃダメって
それは分かってるのにね 嫌な病気…
母親が夜遅く電話しまくってる
最近流行の病らしいと人は云う 」
助っ人のドラムと、ベースの音に千春のギターと声を重ねて。
いつもと違う雰囲気を歌ったのだった。
●BLUE−M 『クレッセントムーン』
「残りはあと二組ー。次は、紳士淑女でございます! ではBLUE−Mの宇海嬢とアレクサンドル君、よろしくっ! 」
ポロポロと響くピアノの音に乗せて。
「BLUE−Mにようこそ‥‥」
やや青みを帯びたスポットライトは夜の雰囲気をかもし出す。
アレクサンドルは黒燕尾服でマント姿。ピアノの前に座る。
宇海は白地に銀糸の入ったロングドレス。腰まではタイトに、スカートは軽やかに広がり月光を思わせる。その裾からちらっと見える靴は銀。そして白のファーストールをルーズに巻き髪にはラメがきらきらと。手にはまだ蕾のままの薔薇を持って。
「 クレッセントムーン 雲のドレスをまとって
ミステリアスナイト 星のピアスゆらして
ほのかに漂う 残り香のように 」
無音の中で、宇海の声だけ響かせ、そしてピアノの伴奏が余韻を残した最後の一声に重なり始まる。
「 銀の光が ふりそそぐ
そんな夜には 気をつけて
闇のベールが 幕を開け
姿 現わす ムーンライトレイディ 」
歌いながら舞台を回る宇海。
観客やアレクサンドルに微笑みかけ、流し目をして、大人の女のセクシーさを魅せる。
そしてピアノへ移動し、アレクサンドルに寄り添い、肩に手を置いたり。
「 謎めく微笑
甘い薔薇
ささやく美声
甘い歌
ウインク一つ
恋のとりこ
けれど届かぬクレッセントムーン 」
歌声とピアノの掛け合い。
アレクサンドルの手が途中で空く。
宇海が蕾の薔薇を渡すと、アレクサンドルは得意の手品で花開いた薔薇に変え、宇海に返す。
「 クレッセントムーン 雲のドレスをまとって
ミステリアスナイト 星のピアスゆらして
ほのかに漂う 残り香のように
静かに去りゆく 面影のように 」
歌声のアドリブにピアノはしっかりと応える。
最後に、宇海は薔薇の花を観客に腕を伸ばして差し出す動きを。
含みを持った音が、響き終わる。
そしてサプライズがもう一つ。
「蓮さん、プレゼントですわ」
「マジマジ? 薔薇くれるの?」
「渋谷殿ならこちらの方がよろしいだろう」
宇海が渡そうとした薔薇を、アレクサンドルは取って、手品で向日葵に。
宇海はその向日葵を受け取って、花びらに口付け一つ。
「ムーンライトレイディより愛を込めて‥‥」
「家宝にします‥‥!」
●foxy Crown 『Nighty night』
「今日のラストを飾るのはfoxy Crown! 陸和磨、Tyrantess、そして明石丹の三人だー!」
舞台上、スポットライトがあたる。
和磨はいつものようにラフな服装。
Tyrantessは黒をアクセントに、赤メイン。露出度は高め。ライトの中でいつのお決まりパフォーマンス。エレキギターを胸に抱いてギターヘッドにキス一つ。
丹は黒のオフショルダーシャツにレザーパンツ、足元はエンジニアブーツ。胸元にはクラウンヘッドのシルバーアクセサリーを光らせて。
マイクを持つ丹に眩しい照明、Tyrantessたちには足元からカラースポットを照らして暗い雰囲気を作って。
「愛憎紙一重の狂愛歌、Passionバージョン、気合入れていきますか!」
丹の短い意気込みに重なるように前奏が始まる。
「 紙一重とか表裏一体とか
言いあらわすには面倒だから捨ててしまおう
約束は無効 強く欲しいと思うこと
愛することとそれ程違いはないでしょう 」
クラシックの要素も交えたプログレッシブ・ロック。
派手に音を奏でる中にも繊細さと気品さを含ます。
丹はボーカルに専念し、前へ出て観客をあおる。
そしてTyrantessもギターソロでしっかり観客の視線をカメラ意識して魅せる演奏を。
和磨も自分らしさを出してゆく。
「 底無そして天井シラズだと
計れるものなら今更なんて言う暇もない
衝動に任せ 酷く綺麗な幻想を
焦がれるままに呼ぶヒト 声が嗄れるまで
nighty night lover
sew heart sew heart
白く翳る月なにも映さない瞳に寄せて
かつて僕ら見下ろした夜を踏み荒らす 」
一人ずつ明るいライトを当て、そして一気に明るく。
その後でカラースポットをランダムに回し、歌の終わりと共に丹にスポットは集中。
暗転しながら、彼らの後ろに月のシルエットが浮かび上がっていった。
●ライヴハウス『K−K』
「今回の場所提供は『K−K』でしたっ。今日も楽しいライヴ収録でございました。次ー? え、ネタバレっていーの? 場所は言わないけどねアッハッハッ! テーマは曲名統一だね。次回も個性出そうで楽しみ楽しみ。テーマがフリーであれば、色々遊べる分、新しいことにもチャレンジできたりするんだよね。んでは、恒例の」
皆さんの、今日のライヴはどうだったかの採点でございます。
蓮はいつものようにマイクおいて。
「今日のライヴはどーーーでしたかーーー!!!!!」
問いかけにはいつものように、ライヴハウスにいる観客から大きな声でのお返事が。
今回も、しっかり楽しんでもらえたようでした。
●収録終わって‥‥
「‥‥早いほうがいいよなー、やっぱり‥‥よし、社長には後で言おう。どこかなーどこかなー‥‥あ、はっけーん!! ちょ、まだ帰らないでー!! 僕とお話してー!!」
それぞれ帰り支度終わって、蓮はとある人物を捕獲に走る。
「あれ、どうしたの蓮君。収録後の挨拶回り?」
「うん、それもあるんだけど丹君、うちにおいで」
蓮が捕獲したのは、丹。
「今から蓮君の家にご招待?」
「違う違う、ごめん。言い方が悪かった。丹君、ヴァニプロにおいで」
「それってスカウト?」
「うん、今まで丹君の音いっぱい聴かせてもらって、一緒になんかやったりして決めた。スカウトです。社長には話通しておくから、気が向いたらおいでおいで。いつでもいいからねっ! プロダクション直接来てもいいからねっ! あ、スタッフ呼んでる、またねー!」
と、一気に蓮は言い、スタッフの下へすたこら走る。
残された丹にとってはいきなりの事。
お返事は、また今度ということで。