PassionMusic:ForM!アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 玲梛夜
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 1.6万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 12/15〜12/17

●本文

 『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
 その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
 それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
 いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
 収録に出会えるかどうかは時の運。
 そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
 集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
 準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
 ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイク持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「昨日も収録ありました! 今日もありますっ! 今日は‥‥‥‥今日は、お客さんが男ばっかでちょっと、あの‥‥むさいです‥‥! この男たちの前で、今日気合いれて演奏してくれるのはこいつらー!」
 舞台の照明がばっと明るくなる。
 最高のプレイを、そこで‥‥!

『Passion Music』出演者募集
 ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
 こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
 今回はテーマなどなし。
 ただ、観客は男ばっかり。放送できるラインまでのサービスはよしとする。
 収録に取り直しはありません、一発勝負です。
 今回のライヴハウスは舞台の広さも観客との距離も仕様も一般的です。

 なお、日程は以下です。
 初日  参加者顔合わせ
 二日目 スタジオでのリハーサルなど
 三日目 ライヴハウスでの演奏、収録

 グループ、ソロでの参加は問いません。
 ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
 また、バックバンドが必要であればこちらで用意します。
 グループ掛け持ちは不可。
 演奏順も要望があれば調整しますが、ない場合は阿弥陀くじで決定されます。

●今回の参加者

 fa1234 月葉・Fuenfte(18歳・♀・蝙蝠)
 fa2837 明石 丹(26歳・♂・狼)
 fa2993 冬織(22歳・♀・狼)
 fa3172 浪井シーラ(26歳・♀・兎)
 fa3596 Tyrantess(14歳・♀・竜)
 fa3887 千音鈴(22歳・♀・犬)
 fa4980 橘川 円(27歳・♀・鴉)
 fa5241 (20歳・♂・蝙蝠)

●リプレイ本文

●二日目
 連続収録二日目にあたる日の顔合わせは、つつがなく。
「ヴァニプロ所属後の初Live♪ 気合100%‥‥いえ、200%OVERでいっちゃうぞ!」
「よしいけ後輩!!」
 千音鈴(fa3887)はガッツポーズしつつその心意気を表す。
 ユニットを組むTyrantess(fa3596)と月葉・Fuenfte(fa1234)はスタッフにパフォーマンスの打ち合わせ。
「これくらいならコードひっかからねえよな?」
「音楽のお仕事は初めてなので緊張します‥‥」
 そして音楽のお仕事初めてさんもう一人。
「とにかく楽しんでファイトだな」
 欅(fa5241)は今回明石 丹(fa2837)と組んで参加。
「頑張ろうね、欅君。蓮君も連続頑張って」
「頑張ってる! 誰でも初ステージは緊張するんだよね‥‥」
「でも適度な緊張感も、リラックスした雰囲気も好きだから心地いいかも」
「お、度胸ある、大丈夫、この子超大丈夫な子!」
「渋谷先輩は、相変わらず元気じゃのう。頑張っている先輩に二人して無様な姿は見せられぬのう」
 同じヴァニプロ所属の千音鈴と組む冬織(fa2993)はそう言って艶笑を浮かべた。
「や、全員頑張ってもらわなきゃ困るんだよね、うん。まー、僕も楽しんでるけど一番楽しみーなのは観客の皆だからねー、彼らに対してドーンとかまさなきゃ。あ、円嬢ー! この前はありがとうねー!」
 と、蓮は橘川 円(fa4980)に気がついて手ふりふり。
「一度出演してみたかったの、楽しみだわ」
「うん自分も楽しむ、重要」
「渋谷さん、またよろしくお願いします。色んな企画をしてるんですね」
「お、シーラ嬢。うん、してるしてる、これからもいっぱいするよー」
 浪井シーラ(fa3172)の言葉に頷いて。
「したいことはね、したもの勝ちだし、やりたいっていったもの勝ちなんだよね、うん。年明けてからヴァニプロと共催な+も和服でジャーンになるだろうし。あ、これまだ内緒で、オフレコ!」
 ネタバレありつつ和気藹々。
 こんな二日目の面々のプレイを受けるのは、野郎たち。

●HorN ―Inv(it)asion
「野郎ども、最初から飛ばして行くぜー!! つーかイケ! 月葉・FuenfteとTyrantess、HorN!」
 明るく照らされたライトの中、Tyrantessは観客煽りつつ、赤のショートジャケットを脱ぎ捨てる。その下には黒い短めのタンクトップと黒のレザーブラ、下は二十数センチしかない赤の超マイクロミニで刺激的に。そしてギターを胸に抱きヘッドにキスを。
 月葉も胸元大きく肌蹴けたレザーとエナメルのメイド服のようなものを着用。
 Tyrantessは観客に向かい。
「ギンギンに盛り上げていこうぜ!」
 その言葉とともに曲の前奏。音にあわせ赤いライトも踊る。
 最初から煽って、挑発して。

「 如何かしているの? 獣(ケダモノ)みたいに瞳ギラギラ滾らせて‥‥
  極上のDinner目の前にして 指を咥えて見てるだけ?
  その手の銃(ガン)は飾り? それとも錆付きJamったままかしら?
  撃ち出せない役立たずならとっとと切り捨てなさいな‥‥ 」

 音は段々加速して、身を揺らして歌う月葉も観客へのアピールが過激になってゆく。 

「 違うってならHardなBody、ほら‥‥見せて頂戴な‥‥
  戸惑ってたら逃げちゃうわよ? Come on baby into my mine!

  もっと激しく! もっと強く! 壊れるほど掻き回して!
  奥の奥まで一つになって、もっともっと感じさせて!
  もっと激しく! もっと強く! 何も分からなくなるくらいに!

  上り詰めるにはまだ足りない‥‥ほら、踊りましょうよ‥‥! 」

 煽るように歌を投げかけ間奏に。
 Tyrantessはギターを置いて、月葉に近づく。
 二人は、抱き合って激しく情熱的なキス。
 そのままTyrantessは月葉の腰の後ろをまさぐり、スカートを固定しているフックをはずす。
 おと、その瞬間どよめきがもれるのだがそれはすぐに残念の声も混じる。
 外れたスカートの下にはさらにマイクロミニスカート。
 そして離れ際に月葉はTyrantessのタンクトップを脱がせる。
 高くなったテンションのまま、走る曲に再び声のせて。

「 もっと激しく! もっと強く! 壊れるほど掻き回して!
  奥の奥まで一つになって、もっともっと感じさせて!
  もっと激しく! もっと強く! 何も分からなくなるくらいに!

  上り詰めるにはまだ足りない‥‥ほら、踊りましょうよ‥‥!

  真白く染めて‥‥あなたの‥‥熱い―――! 」

 声擦れるほどに月葉は歌う。
 最後は、ハミングを重ね、そして溜息のような、叫びのような声響かせる。
 その声途切れるとともに照明が一気に落ちる。
 その暗闇に観客からは興奮の声。その中で、ひっそり二人笑うのだった。

●織音 ―はないくさ
「大変刺激的なステージでした、野郎どもー鼻血はでてないかー!!」
『出てねー!』との声が会場から。
「よしよし、それじゃー次は僕の後輩二人でっす! 冬織と千音鈴、二人で織なす音‥‥!」
 ドラの音とともに照明がつく。
 紅の和傘を持ち、着物、冬華を切る冬織。その足元は素足。
 千音鈴は一見着物風、緑の和風ゴシック衣装。ベルトは帯風、舞妓イメージで長く垂らして。膝上で短く、そして白足袋に黒下駄。
 ドラムの音にエレキギターとベースの激しい陽音階で駆け上がり、少しテンポ、音量落として陰音階へ転調。
 冬織はかさを閉じ、持ったまま前へ踏み出す。

「 薄墨の天の彼方より はらはら舞う白き花の下
  氷面(ひなも)に刃かざし 瞳瞑る現人(うつつびと)
 『凛とした静寂に 想うは祈か猛か
  焔映し煌く鏡の舞台
  見守るは水の仙女 凍てつきし大地より
  白き御手伸ばし』 」

 カラーなどいれて派手なライティングがライヴハウス内を踊るように彩る。
 しっかりと声を重ねるところは重ね、ソロはソロで響かせる。
 力強く、そして伸び良く奏でられる音に気持ちよく声を置いて。

「 六花舞狂う現の世 ひゅうるりと天駆ける疾風
  鋭き刃薙ぎながら 瞳が追うは己の影
 『騒々たる戦慄きに 賭けるは誇か魂か
  楽を奏し揺らめく鏡の舞台
  見守るは春招く舞姫 常磐なる葉陰より
  紅の衣翻し』

 『疾く駆けよ狂おしく』心の刃振るい氷面断ち
 『舞い踊れ艶やかに』遥かに見ゆる彼の地目指し

  倒れるも嘆きなし立ちて進め
  頬打つ冷たき花の乱舞も いつしか光と過ぎ去り
  『彩なる季節(とき)が訪れるだろう』 」

 舞台広く、大きく動きながら時折寄り添いマイクを共用したり。
 観客へのアピールもしっかり忘れず。
 最後は二人並んで、音の終わりと友に逆行照明。
 眩しさの中で、観客は二人に声を送った。

●浪井シーラ ―Sin
「次の登場は浪井シーラ! 今宵歌うは前回登場時歌った『Cage of darkness』の対となる曲、忘れていた願いは思い出され動き出す、全て失っても‥‥」
 ぼんやりとしたピンスポットがシーラにあたる。
 スタンドハイカラーシャツ、ブーツカットパンツにハードレザーの一枚襟のロングコート、足元はショートブーツ。色は全て黒で。シルバーアクセサリーやチェーンがライトの光を反射する。
 髪は前髪を残して後に流し、メイクは中性的に男メイクして。

「願いは思うだけじゃ叶わない」

 囁きのあと、ゆったりとピアノの音が流れ始める。
 そして少しずつテンポは上がって。

「 自分の中の空白が埋められた瞬間
  『それ』が夢と現実の私を混ぜ込んだ 」

 歌声を支える音は静かに。
 それがだんだんと強くなるにつれてライトも明るくなっていく。

「 私は暗い未来を拒絶して立ち向かった
  何を代償にしても構わなかったの
  未来の先にあるものを護りたい

  悲しみに満ちた滅びゆくmelody
  痛みも苦しみも感じやしない
  夢の向こうの私も同じ想い
  アリエナイ未来を取り戻しに行こう
  それが世界を滅ぼしても 」

 声に想いを重ねて、シーラは歌った。
 歌の持つ悲哀さを押し出して。
 歌い終わると同時に観客から彼女の名前を呼ぶ声が響いた。

●橘川 円 ―nightmare
「さて無敵素敵綺麗なおねーさまが次ぎは歌ってくれるぞ! 綺麗なおねーさんは?」
『大好きだーー!!!』
「はい会場ありがとー、では円嬢よっろしく!!」
 緩やかなスモークに紫色のライト。
 コツと黒のピンヒールで舞台を踏む音が響く。
 シンプルなラベンダー色のノースリーブロングドレス。そして豪奢な羽ストールをふわりと纏い、首元にはロザリオが揺れる。長い髪は高く結ってパールをチラシ、そしいてアイメイクもルージュもばっちりと。そして背には夢魔をイメージして、動かさないよう注意しつつ漆黒の翼が。
 蠱惑的な微笑を浮かべてマイクスタンドの前へ。
 流れ出す音はキーボードのテンションコード。それが少しずつ解かれてゆく。

「 遠くこだまするは 楡の森
  夢のほとり 彷徨いながら
  甘く囁くのは 昏き闇
  足音だけ 響かせながら 

  もう 眠っていいのよ
  深く深く口付けて 」

 ふっとマイクにキスする仕草。
 メロディアスなギターにベース、ドラムの低音がしっかり響く中、キーボードが転がるように駆け上がり、曲は盛り上がりに。

「 錆びた光の中 ふたり溶け合うの
  密かな永遠 そっと誓いましょう
  滲む景色の奥 見えたものは何?
  瞼を閉じたら そこはもう楽園

  盲目だと笑ってもいいわ
  指を伸ばして 貴方を辿る

  もう 眠っていいのよ
  良い夢を 」

 盛り上がりから、少し落として、音は控えめに、消え行くように。
 甘く囁くように、円の歌声は伸びてゆく。
 歌いきり、円は観客に微笑を。
 もちろん、その微笑への返事は熱い声。

●UNITED ―マイウェイ
「今日のラストは‥‥野郎に野郎ぶつけなきゃダメだろ!? ってことで、明石丹と今回がデヴュー! な欅の二人でUNITED!!」
 抑えたライトの中、二人にスポット。
 アームセパレートシャツにレザーパンツ、エンジニアブーツ。ワンポイントで赤地に黒でUNITEDのロゴが入った腕章つけた丹。
 欅は身体のライン目立たないシャツにレザーパンツ、ブーツ。赤いネクタイをワンカラーとして。
 二人とも、総じて黒。
「お前らもUNITEDだヤロー共ノり遅れるなよ!」

「 いつも何を待っていたんだろう
  この夢、そして未来 歩むのは誰でもない僕自身
  止まることでさえ選べば一歩
  僕らは進み続ける 進むしかない 」

 前奏無し、躍動感ある音をドラムとベースが出し、エレキギターはラフに自然に曲に溶け込む。
 そしてバックライトが点滅し始め、勢い増すのにあわせて眩しく強く。

「『自由でいたい』いつの時代も流行のセリフだけど
 『今何がしたい』胸に問い詰め 空になるのは怖い 」

 段々テンポアップ、勢いもましてリズミカルに。
 ギターはボーカルと掛け合うように、そしてしっかり伝えたいところでアクション大きく、ベースでアクセント。

「 余裕ある顔しても本当は気付いてる
  急に強くはなれない
  背伸びしながら駆け足じゃ転ぶに決まってる
  さあ、まずしっかり踏みしめて
  簡単で難しいけど ただ信じよう
  僕らは進み続ける 進むしかない 」

 伸びる声にあわせてテンポ良く打たれるドラム。それにのせて、ベースとギターも、歌うように。
 歌の終わりから、そのまま音を切らずに、遊ぶように観客煽りながら、欅と丹はフリーセッション。
 動ける範囲で自由に楽しく。
 最後は、ドラムと視線合わせてタイミングをはかり派手に音を、一音奏でて。 
 舞台から手を振る二人に、野郎たちからまだ帰るなコール。
 まだいたい舞台の上だが、スタッフから撤収のお言葉。激しいブーイングが起こるのでした。

●ライヴハウス『SHOUT』
「おっつかれさーん! やっぱ男だけだと違うね、声とか雰囲気とか、てか熱気すげぇ! うるさいしっ!!」
 観客に声をかけ投げると返ってくる言葉は、叫びに近く、いつもより勢いも倍の倍。
 まだまだ元気です。
「お前たちが元気なのは、わかった、すんげーよくわかった、わかったけど終わり! はーい終わり終わり。んでも最後に、野郎どもの想い受け止めてやるよ!」
 蓮はマイクはずして。
「野郎どもおおおおお!!!!!!!! 今日のライヴはーーーー!!!!」
 以下うるさいので略。