PassionMusic+MIYABIアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
5Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
29.3万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
2人
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期間 |
01/06〜01/10
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●本文
「新年だね、ヴァニプロ共催だよ、すごいよ、偉いぞ僕、社長ハンコありがとう!」
と、いうことで。
新年最初のPassionMusic+は、なんと前後編。
すごいぞ、ヴァニプロ威力。
お題は『和』
「僕羽織袴? てか僕も歌いたいよ、歌っていい? 歌っていいよね? つーか歌うし!」
渋谷蓮も歌うらしいです。
「え、だめ? だめなことはするためにあるんだよ。するから、絶対するからあああ!!!」
スタッフとの交渉はどうやらこれからみたいです。
●PassionMusic+MIYABI
音楽とファッション、二度美味しい要素をもつPassionMusic+の出演者を募集。
今回は新年なので和で雅な雰囲気を。歌とファッション二本立て。
場所はスタジオ。
ファッションテーマは『和』
観客もしっかり入ります。
全員のファッションショーが終了してから、全員で一曲するのか、それぞれが一曲歌いながらファッションショーするか、また他の形をとるかはは出演者に任せる意向。もちろんグループでの参加も可能。
音源についてはバックバンド用意は可能。
●リプレイ本文
●それではいってみましょう!
「成功を祈ってー‥‥てか祈るんじゃないんだよ、成功なんだよ、絶対成功させなきゃあとで‥‥あとで色々ですからー! はい、気合いれてー、いくぞー!!」
『おー!!』
収録開始前に控え室にて全員集合。
PassionMusic+、収録開始。
●オープニング
スタジオにセットされた舞台は、花道付。
まずは出演者全員が舞台に、いない。
「あけおめー! てことで新年一発目は華やかに豪華にゴールデンタイムでお送りします!」
舞台にいるのは、蓮だけで。
「ふふ、せっかくの衣装を見られちゃアウトー! なので出演者はシルエットオンリーで紹介させていただきまっす!」
舞台の中央に広く取られた出演者登場の通路があり、そこに張られた白いスクリーン。
前半組の紹介終わり続いて後半組。
「さーてまだまだ続くよー、次は‥‥! 天真爛漫なおじょーさん二人組!」
最初にスクリーンに映った影は身体のサイズ似通った紗綾(fa1851)と朱里 臣(fa5307)。
二人の影は身を寄せ合って元気に手を振っていた。
「次は初登場! いや番組だけじゃなくて色々お初!」
ジュディス・アドゥーベ(fa4339)はスクリーン向こうでゆっくりぺこっとお辞儀をした。
「そしてキレーなおねーさんでっす!」
番傘広げて、くるくる回しているのが映る。橘川 円(fa4980)がスクリーン向こうに。
「おねーさんいっぱいです! 眼福!」
河ってスクリーン向こうには浪井シーラ(fa3172)が立つ。そっと手を振って観客にアピールを。
「んでもって、今回単独登場!」
いつもネクサスとして仲間二人が一緒だが、今日は藤宮 光海(fa1592)は一人。でも気持ちのあり方はいつもと同じ。
「最後はー‥‥えー‥‥女帝二人でっす!」
微妙な間があったらしい。
その間にスクリーン向こうで星野 宇海(fa0379)と冬織(fa2993)は微笑みあった。
「とにもかくにも、PassionMusic+のはじまりはじまりー!!」
●紗綾&臣
「臣さん誘ってくれてありがとっ」
きゅーっと紗綾は臣に抱きつく。臣はそれをくすぐったそうに受け止めた。
「二人で優雅に梅の花の化身だよ。優雅に!」
えいえいおーと小さく気合を入れる二人に、スタッフから出番の声。
後半始まりの、最初を担う。
笙の音色に誘われるように、淡いスポットライトの中、静かに優雅に二人は観客の前へ。
途中から流れるようなイメージの、琴とピアノの旋律が加わる。その頃には舞台中央。
紗綾の手と、臣の手がそっと合わさる。
その手を徐々に上げながらもう片方の手も広げていく。艶やかに、艶やかに。
二人の振袖は淡いグリーンの地に紅白の梅花の柄と、白いふわふわの襟巻き。
手を広げていくと、二人の着物の柄が繋がって華が咲き誇る。
あわせた手から、華は綻んでいく。
二人そのままくるっと回ると帯はふくら雀。
紗綾は左横の髪を帯と同布のリボンで結び、赤白の梅の花を飾る。
臣も腰に届くほどの明るい灰の髪を紗綾に編み込みしてもらいアップに。帯と同布のリボンを結い紐の天辺にきゅっと。
一番綺麗な角度でライトは照らされ、二人はちょっと視線を合わせて笑いあった。
舞台から下がってお疲れ様と蓮から一言。
「新年早々出演できて嬉しかった!」
ぴょこっと紗綾は蓮に抱きつく。
「女の子なっかりで囲まれたら渋谷さんタジタジ? でもラストは一緒に歌いましょうねっ。ねっ」
「うん、歌っちゃう! スタッフを頷かせたよ、わー僕サイコー! てことで僕もお衣装変えちゃう!」
現在一般的羽織袴姿の蓮はお楽しみにと笑顔を向ける。
「あ、ジュディス嬢頑張って! リラックスリラックス!」
「ファイトです!」
「い、行って来ます!」
三人で、お見送りです。
●ジュディス
歌もモデルも初めてのジュディスは少し緊張気味。でも自分に合うものをちゃんとわかって、選んだ振袖。
暖色の淡い、鳥の子色やライラック色の織り交ざる色味の地に、洋花があしらわれたもの。
色白に見せるということが難しいのを反対に生かして、エキゾチックな雰囲気をかもし出す。
髪は後ろで一つにまとめてリボンできゅっと飾りをつける。
着た事が少ない着物であるものの、しっかり歩き方など練習して本番では堂々と。
花道歩いて、くるっと周り笑顔絶やさず、無事に出番を終える。
裏に戻って、安堵の溜息が一つ。
「お仕事に来たのに、なんがか色々と勉強させてもらっちゃった‥‥かな?」
でもまだ、最後に歌という仕事が残っているのを思い出して、ジュディスは気を引き締めた。
●円
「円嬢いってらっしゃーい」
「ありがとう、頑張ってくるわね」
「そうそう、お手伝いしにきてくれた慧君のためにもね!」
円の視線は舞台にむけてすでにある。
藤鼠色の番傘で顔を隠しながら楚々と前へ。バックに流れる曲はスローテンポな雅楽ロック。スモークがたかれライトでちらちら雪が舞い散る様を表す。
昔ながらの古典的な着物を上品に着こなす。
少しずつ番傘を上げ顔を見せ、最前に出た所で顔を露にし、微笑みひとつ。そして番傘をおろす。
正絹の鳩羽色の中振袖の柄は白胡蝶と牡丹。全面にではなく柄は散らしてある。裾のほうでは、白と薄葡萄色の雲がたなびいている。
帯は銀地に色味は撫子色と黒の牡丹柄の毬が転がっているもので立て矢結びに。帯締めは蘇芳色で胡蝶の帯留め、帯揚げは菖蒲色で銀に映える。
そして重ねる伊達襟は撫子色。着物の牡丹の中の一色から持ってきて統一性を出す。足元は臙脂色の草履。そしてふわっと白羽毛のショールを。
天に向かい片手を伸ばす。雪が舞い降りるようにひらひらとしゃがみ込みつつ舞わし下ろしていく。
床に触れるかというところで一拍の間。
憂いた表情で目を伏せて、静かに立ち上がると、哀しい微笑みがそこに。
円は背を向けて、戻っていった。
●シーラ
「渋谷さんも歌うのですか? どんな歌声なのか楽しみです」
出番前に談笑しつつ。
「この声で歌うんだよー。あ、出番出番」
言われてシーラはきりっと表情変える。
そして一言。
「今年の初仕事、雅やかにいきましょう」
出始めは凛とした表情で歩いていく。前でゆっくり、場所変えずに回り艶麗な微笑。
髪は結上げ、アンティーク風の枝垂れ藤簪をあしらったシルバーの簪を。メイクはベージュ系で落ち着いた赤いルージュを注す。
半襟は白地椿柄で伊達襟は赤。黒地引き振袖は白、金、薄紫の束ね熨斗に桜と華やかな柄だ。帯は赤地に菊の金刺繍。そこに藤のコサージュを挿す。
右手袖口を左手でそっと持ち、そのコサージュを客席にプレゼントと放る。
そしてくるっと背を向けまたゆっくりと、戻っていく。
●光海
「今日はいつもとちょっと違うけどよろしく〜」
「成功のために尽力するのはいつもと変わらないよ」
「あ、そうだね、いってらっしゃい」
蓮に見送られつつ光海は舞台へ。
いつもと同じように、気取らず変わらず普段着感覚で衣装を着こなす。
女袴チョイスの光海、さらに個人的なテーマは活動的な和装と大正ロマネスク。
桜色の淡い色使いの晴れ着に淡い紫から紺へのグラデーションの女袴。そして四季の花の入った墨黒の羽織と袴といえばやはり編み上げブーツ。
髪型はあえて何時ものリボンで纏めたポニーテール。
羽織は、季節的に防寒目的として、時々前をあわせたりしたが、途中で脱いで春の装いにチェンジ。
そのまま羽織を持って、ショーを続けたのだった。
●宇海&冬織
「女王様方、というかお局様方行ってらっしゃい‥‥! 僕がお手伝いしにいくと贔屓になっちゃうからごめんねー。でも後で一緒に歌うし‥‥!」
いってらっしゃいと見送られ、二人は舞台へ‥‥出陣。
「二大女王夢の共演ですわ」
「うむ、椿殿に基本指導を受けたしの。アレでも本職はモデルゆえのう‥‥当人も忘れがちじゃが」
笑いつつも、意識は舞台に。
髪はアップにあげて白簪に鼈甲櫛で華やかに結い上げた宇海の打ち掛けは、白地で裾にクリームの暈しが入り、柄は大きな緋牡丹が暈され、淡桃の小花、金糸と銀糸で流水が色鮮やかに。
同じように髪はアップにし、紅簪と蒔絵櫛で華やかにした冬織のものは、黒地で裾に紺、藍の暈しが入り、柄は金糸の福寿草や、金糸銀糸、そして染めの御所車や鞠、流水紋等、渋い中に華やかさが溢れる。
中央より宇海は右へ、冬織は左へ進む。ステージ内を衣装を魅せる様な動きで広く歩きアピール。裾裁きもばっちりだ。
宇海と冬織、それぞれ手には紅梅と白梅の枝。
交差する瞬間に、その枝を交換し、そして打ち掛けを脱ぎ捨てる。
冬織の小袖は群青、瑠璃から紫系へのグラデーション生地で、胸元や裾、袖に淡く同系薄色で大輪牡丹の暈しと銀糸刺繍。半襟は千歳緑で襲の「松重」風。そして帯は青銀地に菱の織柄、帯締めは青藍に新橋混紡でぎゅっと。
宇海の小袖は淡水色から淡藤色へと変わる暈しの生地に、裾と袖のみ白系小花と短冊の古典柄。半襟は濃藍で淡色を引き締める。帯は蒼い牡丹柄の黒地と強い色。御帯締めの銀色が映える。
二人はステージ一蹴して中央へ戻ってくる。そして一ポーズ、一動作の中で流れるように打ち掛けを拾い、下がっていく。
絶えず笑顔を、二人は浮かべていた。
●麗華想雪
ショーの締めは全員で一曲。スタッフから許可も出たので蓮も衣装変えて一緒に出ることに。
「頭にお花飾られてきたよ〜」
「渋谷さん似合ってる似合ってる!」
ダメージシーンズにブーツ、黒タンクトップの上に着物。幾重か重ねたベルトで長さ膝丈まで調節しており、それはクリーム地に椿と梅模様の女物着物だった。とある女性スタッフの私物らしい。
「うん、何つけても似合う僕! さって皆準備はオッケー?」
その言葉にそれぞれ頷いて。
舞台にはスモークがもうもうと。そしてちらちらと雪に見立てた紙吹雪が降り始める。
ゆっくりと、和楽器の音が前に押し出る。
雰囲気はしっとりと。
「 空の隙間から舞い散る花弁 私の頬に触れ雫と流れる
雪の小袖を撫でる風 足跡も残さず真白に染める
『空を大地を 音も無く しめやかに』 」
冬織、宇海と歌いハモる。
円は和琴を奏で、歌声を支える。
「『舞い降りる雪は』 空の夢の欠片
『舞い降りる夢が』 眠る地上を満たす 」
全員の声を重ねて、シーラが。
全員の声を重ねて、ジュディスが。
歌声は凛と、その中に笙がやさしい音を響かせてゆく。
と、曲は少しずつ変わる。
少しずつテンポアップ。
ここからリードするのは、楽器を弾きやすいよう襷かけてギターを弾く光海の音。
明るく希望に満ちた雰囲気に。落ちてくるのも紙吹雪だけでなく濃い桃色の花弁も混ざってくる。
「 哀も憂いも怒りも 戸惑いも喜びも愛しさも
全てを包み込みながら
『世界を白へと染めていく』
朝日を浴びて今が始まる
冷めた瞳に熱い何かが生まれる
春告げの香りほんのり漂い
切ない想いが心を満たす
ひたすらに明日に焦がれた 」
低音を支えるのは紗綾と臣のベース。
前に出すぎることもなく、しっかりとその音を響かせる。
「 舞い踊れ 『白き花よ狂おしく』
舞い踊れ 『人の子らよ艶やかに』
やがて芽吹きの春が来る その日を待って種を植えよう
『凍る大地に目覚めを告げる 雪割草の花の種』
天から地へ差し込む光が 止まった時を動かして
『吐息に花が溶ける頃 絢爛の季節がやって来る』 」
ヴォーカルに専念する面々は舞台広くとりつつ歌い、ユニゾンとハモりも重ねて聞かせる。
最後は和音を重ねて、テンポを落としていく。
始まりと同じように、和楽器の音を響かせて、その音がフェードアウトしていくのに合わせて、ライトも落ちる。
暗闇の中に、観客から拍手が響いた。
●収録終わって
打ち上げです。前半後半、全ての出演者にスタッフ集合。
「おっつかれさまでしたー! カンパーイ!!」
わーっと賑やかになる控え室。
がやがやと騒がしく、前半組に遊んだり遊ばれたりしていたのだが、飽きてきたらしく後半組の方へ避難する蓮。
ふぅ、とジュース飲んで一息中の臣。
「初めてのお仕事どうだったー?」
「お仕事は‥‥成人式と被っちゃったけど、振袖が着られたから‥‥まあ、いっか」
「その前向きさはとってもいいね!」
「蓮ママ‥‥お重‥‥」
どうやら重箱プレゼントをflicker繋がりで聞いたらしい半獣化黒耳でしゅーんを表現のうしゃ子、紗綾が後ろに。
「しっかりツナマヨ用意してる! あとケーキ作ってきた!」
「わーい!」
こうして餌付けは進んでいくわけで。
「こっち女の子ばっかりだったから余分に作ってきたんだよね。ケーキ1ホール皆で分けよう!」
ということで。後半組に出てくるケーキ。
「はいジュディス嬢‥‥起きて、起きてジュディス嬢!」
「‥‥はっ‥‥夢の中でも歌ってました〜」
知らず眠っていたジュディスは緩やかに笑う。
「歌に気持ち入ってたからね。また歌のお仕事するといいよ。あ、円嬢〜円嬢もケーキ! 琴お疲れ様ー」
「シフォンケーキですか?」
「うん、紅茶のね」
言って渡し、蓮はまだそれを渡していないメンバーの所へ。
「シーラ嬢も光海嬢もどーぞ。今日も厳しくできた?」
「いつもと変わりませんね」
「そかそか! 光海嬢は? 楽しかった?」
「音楽楽しむのは‥‥これもいつもと変わらないこと」
答えもらって蓮頷く。
そして。
「どーぞ」
「おいしそうですわ〜」
「煎餅ではないのじゃな」
「煎餅!?」
宇海と冬織にもケーキが周り、蓮任務完了。
後で前半組にもケーキ出て、番組無事収録終了を祝ったのでした。