ビバ☆悪魔生活 2アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
7.9万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
1人
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期間 |
01/13〜01/17
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●本文
「だ、誰っすか‥‥マイ旗コレクション、その中でもお気に入りの旗の柄を、折りやがったやつはああああ!!!!」
場所は地獄の万魔殿、のとある趣味部屋にて。
声の主は旗持ちのアザゼルさん。
今日もマイコレクションを綺麗に磨かなくちゃ、と旗マニアっぷりを発揮しようとしたところ。
「‥‥我が宝、旗。我が命、旗‥‥犯人‥‥」
『絶 対 許 す べ か ら ず 。』
あまりのショックで膝をついて、うなだれるアザゼルさん。
アザゼルさんはゆらりと立ち上がり、ギラリと瞳を光らせる。
「犯人、出てきやがれっ‥‥!」
瞳を光らせ立ち上がるアザゼルさん!
ものすごくやばいオーラを放つアザゼルさん!
狩るか狩られるか、犯人探しに命をかけるアザゼルさん!
犯人逃げて!!
●キャスト募集
深夜のファンタジーなドラマ『ビバ☆悪魔生活』ではキャストを募集しております。
有名所からマイナー悪魔、広くとって魔物まで、個性色々で演じてください。もちろん創作悪魔も可。なお、東洋等の住人さんを演じる場合はご近所で遊びに来た、というようなノリになります。
地獄と妖怪世界、魔界等はご近所さんでつながっている、というイメージです。
<今回の必須悪魔さん>
アザゼル。地獄の旗手。ブチキレてます、危険です、テンション高いです。他設定付けたし可能。
●補足
お話は万魔殿にて展開。
アザゼルの旗折っちゃったよ、隠れてます、とか面白そうだから手伝う、と行動は自由ですが、全破壊などの行動はダメです。
半獣化、獣化は可。容姿を特殊メイクで補うことも可能。
お話の終わり方はお任せ。
必須悪魔さんがいない場合はこちらで役者さんを引っ張ってきます。
●リプレイ本文
●Cast
元ヤン、怪力、足綺麗なゴージャスお姉様・アザゼル:忍(fa4769)
寝起き悪しトウのたった女王様サキュバス・ルージュ:桜 美琴(fa3369)
底無胃袋トラブルグレムリン・ラルゴ:クッキー(fa0472)
趣味はベントバー、脳みそまできっと筋肉な悪魔アバドン:かいる
北欧から遊びに来たハラペコ元気番ワンコ・ガルム:天道ミラー(fa4657)
小指の立ちにおいて右に出るものはいなくってよ、な悪魔セーレ:西村 哲也(fa4002)
念願のコック帽かぶり幸せのお料理番猫悪魔・ニスロク:桃音(fa4619)
早起き黒翼出現で豹変しちゃう死を司る上位悪魔・アズラエル:神楽坂 紫翠(fa1420)
飲んだくれ、愛称ハゲ吉、大総統・ハゲンティ:笙(fa4559)
●朝の大絶叫
「あああああああああああ!!!!! 特攻旗がああああああ!!!!!!」
残されたるは、柄がぽっきりの旗。
変わり果てた愛旗の姿を目にし、アザゼルの理性の糸はぶちーんと切れていた。
「も〜うるさいわね〜」
「ルージュ! 聞け! 旗、旗があああ!!!!」
「旗〜? 良いじゃないの‥‥1本くらいぃ〜」
「良くねぇ! お、折れてたのは特攻旗だ!!」
「特攻旗!? 神聖な物よ!? 許すまじ‥‥」
許 す ま じ 、 犯 人 。
ばーんとドアを蹴破り二人は走る。
犯人はまだ近くにいるかもしれない!
と、廊下の端でもそもそと動くラルゴを発見。
「ちょっとそこの‥‥!!」
「はーい、おはようございまーす」
のんきに挨拶しつつ振り向くラルゴ。その、その口には。
「!!!!! 我が特攻旗が柄ー!!!」
毎日磨いていたのだから見忘れるわけがない。
だがしかしアザゼルは大人だった。スリット気にせずずばずば歩きつつラルゴに近寄る。
「旗折ったの貴方かしら?」
「知らないよ?」
「今噛んでる、その棒どうしたの?」
「ここにあったの♪」
そこの落ちているの不自然だろうがあああああ!!!
叫びながらすぱぁんと鮮やかにラルゴを蓑虫状態に縄まいてつるし上げるアザゼル。もちろんがんがん振り回す。
と、そこへ。
「ちょっとぉ〜何の騒ぎよもーう」
「あら、セーレ。実はかくかくしかじか」
髪はオールバックで男前な、セーレ。だがしかし、だがしかしセーレの小指はいつもきゅぴんと立っている。説明しよう、彼は職業は胸を張ってオカマと言い張れる素晴らしき悪魔なのだ。
「そんな事が‥‥ドンマイよアザゼル。任せなさい。こういう時は第一発見者を疑うのが鉄則‥‥犯人はアザゼルあんたね!?」
「そんなわけあるかー!!」
「えー‥‥違うの? じゃあ誰が‥‥誰‥‥」
「あ、そういえば前科二犯もいたっ!!」
ラルゴ振り回しながら思い出し、アザゼルはダッシュ。ルージュもそれについていくがそろそろお腹がすく頃。そしてセーレも協力するわと走る。
「ヘイ! パス!!」
「え、わっ!」
ぽいっとラルゴを投げ出し、びしぃっとどこからか縄を取り出し問答無用。扉を開け放つ。
「!? な、なんだ!?」
そこには絶賛趣味中のアバドン。
「旗折ったのお前かー!!」
「旗? 今回俺はやって‥‥ぎゃ〜〜!」
怒れるアザゼルの前では、例えやっていなくても前科持ちは、有罪のようにしばかれる。
「蓑虫二つできあがりね〜。で、私はお腹が空いたんだけど‥‥お米‥‥!」
「ちょっとすっきり‥‥アバドン引きずっていくのは流石に重いわね、えい」
「逆さ吊で放置!? ま、待て本当にやってな‥‥」
釈明は届かず、ルージュのお腹空いたで食堂に向かう二人。
そして偶然通りがかりアバドン逆さ吊りを見かけた酔っ払い、愛称ハゲ吉ことハゲンティはアバドンにとうとうと説教を始める。
「‥‥ハゲ吉‥‥また酔っ払って‥‥」
「だから誰が『ハゲ吉』やねん!」
説教中でもびしっと裏手ツッコミでしっかり反応。
ラルゴはというと、ぶんぶんとアザゼルに未だ振り回されていた。
●食堂から始まる騒乱
そういえば、食堂に向かうにはアズラエルの部屋があったわね、と何か知っているかなと部屋の扉を開ける。
と、同時にばさああああっと白い波が押し寄せてくる。
「何!? 書類!?」
ばさばさと、大量の書類をかきわけていくとアズラエルは埋まっていた。
「しっかり! 傷は浅いわよ!」
「‥‥傷は負っていない‥‥だが助かった‥‥」
肩についたほこりを払いながらアズラエルは言い、改めて部屋の惨状を見る。
「手伝‥‥」
「アズラエル、私の旗を追った犯人知らない!?」
と、アズラエルが何か言うより早くアザゼルはズンと迫りながら聞く。
「旗? まだやっていたんですか? あの噂‥‥旗を振れば振るほど、健康と美容に良いという‥‥」
「日課よ!」
だがしかし、日課となるきっかけとなった噂には続きがあり、アズラエルは心中『嘘か本当か? 効果がわからないから、期待しないようにと思ったんですが』と思うが今更言えない。
きっと言うとまた問題が起こりそう、ということで。
「‥‥犯人かどうかは分からないが、ニスロクがアザゼルの部屋の前を通ったのをみ‥‥」
「ニスロクーーーーー!!!!」
話を最後まで聞かず、ダッシュするアザゼル。
「ごめん遊ばせ〜」
「‥‥」
置いてけぼりのアズラエル。
「‥‥仕事の手伝いに来たんじゃなかったのか‥‥」
ぴきっと表情引きつらせつつアズラエルは呟く。
手伝いなんて無理です、アザゼルさんですよ。
そしてその頃、アザゼルがこちらへ向かってきているなど知らないニスロクは。
「ふんふんふ〜ん、じゃがいもにんじ〜ん」
鼻歌歌いながら朝食用意中。アザゼルが迫っている事など露知らないわけで。
「いい感じにスープ‥‥ご飯ももうすぐ‥‥」
「あらぁ〜ニスロクちゃんじゃないのぉ〜」
みーつーけーたーわーと黒いオーラをまとうアザゼルは厨房の中へ。
「アアアア、アザゼルさん」
いつもと違う雰囲気の憧れのアザゼルお姉様につつーと人差し指で顎をくいっと上に向かされるニスロク。
ドキドキがいっぱいでルージュがご飯といっているのも聞こえない。
「旗を折ったのはあ・な・た?」
「ぼ、ぼ僕じゃないですぅ‥‥!」
「本当?」
「違いますぅ‥‥!!」
びくびくどきどきえぐえぐ。
「‥‥アズラエルが私の部屋の前を通ったって言ってたわよ?」
「ち、違いますっ!! 僕はここでご飯を作ってたんです‥‥うぅ‥‥! あ、ルージュさんお米はお櫃にたっぷりあります〜」
えぐえぐずびずびぼろぼろぼろ。
キュン。
「‥‥かわいいから許すわ」
「そうよ! この子はご飯係な良い子よぉ〜? やっぱ米よ! 美味!」
「分かってもらえてよかったです‥‥!」
ニスロクへの疑いは晴れ、とりあえず腹ごしらえということになる一行。ラルゴは、引きずられ忘れられかけている。
と、そこへ新たなる人物(?)登場。
「ハジメマシテ、ガルムでーす! 遊びに来マシタ〜! そしてすいません、ご飯下サーイ!!」
厨房へ勢い良く走りこんできたのは、耳とふっさり尻尾のワンコ、もといガルムだった。
「ご、ご飯ですか? ワンコさん、どーぞ‥‥」
未だめっそりするニスロクは、ご飯を求められれば体は自然にご飯を用意してしまう。
差し出したのは、骨。
「キャワン! アリガトー!!」
はぐはぐ、と嬉しそうに骨を食べるガルム。だがそれはアザゼルの傷をざっくり抉るには持って来いだった。
かしゃーんと持っていたフォークを落とすアザゼル。
「どうしたの、アザ‥‥」
「うらあああ!!! プレイバックラルゴのがじがじー!!」
「!!! ごめんなさぁーい!!」
勢いのままガルムを蹴るアザゼル。足、足! みえる!
ガルムはアザゼルの凄さにびびり謝る。
そんなガルムをみて閃いたのは今まで静かだったセーレだ。
「ガルム! あんたニオイで何か分からない!? 分かるわね!」
「ニオイ!? ニオイなら任せろ! 俺のニオイじゃないけど!」
ということで。
「クンクンクン‥‥ブハッ、な、なんだこのニオイ! 甘くてキュウンなニオイ!」
「犯人のニオイよ! ワンちゃん頑張って!」
「‥‥わかった、犯人は‥‥!」
ガルムが指差した先にいたのは、セーレ。
「わ、私!? そんな、私が知らないうちに!?」
「あ、あれ? 違うかも‥‥えーと‥‥ワン」
そして次に示したのはニスロクで。
「ぼぼぼぼぼ、僕は違いますっ!!」
「あれ? えーと‥‥こっちだワン!」
こうして、右往左往しながら多々のニオイに惑わされながらガルムがたどり着いたのは。
「あ、ここってハゲ吉の部屋じゃない」
「お、なんだ〜俺になにかようかうひゃひゃ!」
「笑い上戸になっているのねハゲ吉」
「だから誰が『ハゲ吉』やねーん!」
「ハゲ吉は放っておいてワンちゃんの鼻で捜索再会よ!」
と、セーレがドーンとハゲンティの部屋の扉オープン。
扉をあけて最初に目に付いたのは。
「‥‥‥‥あれは見覚えが‥‥」
プルプルしながら床に膝をつくアザゼル。
大事に持ち上げたのは、棒。
「この右斜め3ミリの傷は、間違いない!」
「ハゲサンその背掻き棒‥‥ま、まさか!!」
のんきにハゲンティは背中をぼーりぼーりと他の棒をもってかく。
もちろん、それも、旗の棒。
「‥‥ほへ? ソレ探してたの? 何時の間にかあったんだが、背中かくのに手ご‥‥ろぉぉ!?」
「おいハゲ‥‥てめぇ覚悟はいいかオイ‥‥?」
ドス黒いオーラをずももと発しながら踵でぐりぐりとハゲンティを踏みつけるアザゼル。
その後ろでは。
「ほおら、ワンちゃんこっちよ〜♪ ウフフアハハ」
「キャワンキャワン! 遊ぶ〜!!」
お花畑がぶわっと広がりピンク色の乙女の世界。
魔界はなんでもありなのだ。
楽しそうに追いかけっこ、そして腕を組んでくるくるウフフアハハ、手を繋いでスキップるんたったらんたったと、世界が違う。
「ひいいいい、怖いですぅー! うぐっえぐっ」
あまりのギャップに泣きが収まりかけていたニスロクはまた泣き出す。
そして。
「ルージュ! ファイヤー!」
「ファイヤーね!」
「なにすっ‥‥あついあついいい!!!」
ぼぼぼと火でハゲンティをあぶる二人。
ハゲンティの頭は、アフロになる。
「アフロは、蹴らなきゃ!」
げしっと蹴り一閃のルージュ。だがしかし。
「私のモフッと〜‥‥ちがうわ! こんなのアフロじゃない〜」
そしてニスロクを見つめるルージュ。
「ぼぼぼ、僕はもうアフロにはなりませんー!!」
「ウフフアハハ」
「キャウンキャウン!」
「アフロ感が足りないのね、もっとあぶって‥‥‥‥ところで後ろうっとしいわ!!」
「あぁん怒られちゃったじゃないの! 反省しましょう」
と、おとなしく椅子に座るセーレ。
「わかればいいの、わかれば」
「可愛いワンちゃんはお姉さんが可愛がって・あ・げ・る」
「キャウン! ドキーン!」
ガルムをぎゅっとしてかわいがるルージュ。ガルムはあわあわと真っ赤だ。けれども尻尾はフリフリ、年頃の青年は正直だ。
「さてハゲ吉、再度覚悟は‥‥」
「あらやだ、途中で枯れたわ不吉」
仕置き再開、と思った後ろでセーレは反省、と思いきや俯いて花占い没頭中。そして、いきなり椅子をガターンと倒すほどに激しく立ち上がり、大きく泣き崩れた。
「ハゲ子! 母さんあんたをそんな子に育てた覚えはないわあああ!!」
「ママン!! あたいが悪かったよぉぉ!!」
相変わらず小指立てつつオカンモード発動のセーレ、それに反応してハゲ子モードにチェンジしたハゲンティ。小指の立ちも伝染。
二人は横座りでひしっと抱き合い泣きあう。
「‥‥とりあえず」
「そうね」
●まだまだ続く反省タイム
場所は変わって食堂。優雅な朝食タイム。
「あら、おいしいわねこれ」
「そうですか? よ、よかった〜。そして、あの‥‥」
何、と微笑むアザゼル。
ニスロクはあわあわと慌てる。
アザゼルはニスロクを膝の上で抱きかかえて朝御飯中。
「なんでもないですっ!」
「私ももふっとを抱きかかえて‥‥ワンちゃん慰めて‥‥!」
ルージュはルージュで、ガルムの尻尾を触ったりと好みのもふもふを追い求める。
そして二人は。
「ママン、あたい足がしびれてきたよ!」
ハゲンティ、『覗きハゲ、反省中』の看板をかけて正座中。
「我慢よ! ‥‥あ、痺れたっ」
セーレ、どこから持ってきたのかティーセットを前に広げ、優雅なのか情けないのか。
まだ母娘モードは実行中。
「‥‥ものすごい、事になってますね?」
食堂の前を書類抱えて通ったアズラエルは、その一騒動終わってほのぼの雰囲気に眉をひそめた。
「御飯一緒に食べますか〜すぐ用意しますよっ」
ぴょこっと、ニスロクはアザゼルの膝を降りて用意に走る。
「こっちきて座りなさいよ〜」
「オヤツのプリンに旗立ててやりましょう、えい‥‥倒れるわね」
「ママン! ママンもうあたい!」
なんだこの、のんきな雰囲気は。
アズラエルの怒りメーターは一気に、ぶち切れた。
「‥‥こっちは、徹夜で仕事だと言うのに‥‥仕事しろ、仕事を‥‥倍にして増やすぞ? 他人の分まで、面倒見てられないからな!!!」
ばさっと黒い翼出現。性格豹変のアズラエル。
「!! に、逃げるわよっ!!」
「キャウンキャウン!!」
「きゃ〜」
「あ、足が痺‥‥」
この後の厨房、この騒動に巻き込まれて一番無事だったのは、蓑虫の二人だった。
今日も万魔殿は、平和です。
●ブーム
「びしっ!」
「こうかな!?」
「違うわ! こうよっ!」
びしっと美しい角度で立てられる小指。
役が抜けない西村さんによる、休憩中の小指指導。
それを見て、笑う人影。
「ダメだ、一緒に仕事したら笑い死ぬ」
「どっちでも引きこもりだから大丈夫」
次から誰か参戦?