PassionMusic:⇔アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
5.5万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
02/08〜02/10
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●本文
『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。
その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
収録に出会えるかどうかは時の運。
そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイク持った司会者、渋谷蓮(しぶや・れん)。
「はいラストー! 今日はそれぞれの思いを逆転して歌う日! 男は女の気持ちになって、女は男の気持ちになって! チェンジ!」
舞台の照明がばっと明るくなる。
最高のプレイを、そこで‥‥!
『Passion Music』出演者募集
ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
今回はテーマは『男女逆転』
男は女の気持ちを、女は男の気持ちを歌う。男女混合グループである場合、男性比率が高ければ女の気持ち、女性比率が高ければ男の気持ち。なお同比率であった場合はお任せ。ただし両方の気持ちを歌うのは無し。
収録に取り直しはありません、一発勝負です。
今回のライヴハウスは舞台の広さも観客との距離も仕様も一般的です。
なお、日程は以下です。
初日 参加者顔合わせ
二日目 スタジオでのリハーサルなど
三日目 ライヴハウスでの演奏、収録
グループ、ソロでの参加は問いません。
ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
また、バックバンドが必要であればこちらで用意します。
グループ掛け持ちは不可。
演奏順も要望があれば調整しますが、ない場合は阿弥陀くじで決定されます。
●リプレイ本文
●三日目組、最後よろしく
「バレンタインも近いしのう‥‥ちと早いが男性陣にはチョコじゃ」
冬織(fa2993)は持参チョコを男性陣へ一つずつ配る。
「あっりがとー!」
「アレ!? 冬織ちゃん俺のハ!?」
「誕生日と一緒にだから此度は無しじゃ」
えー! と叫びながら膝をつく椿(fa2495)。ぽむ、と渋谷蓮はその肩を叩く。
「うう、でも冬織ちゃんには逆らえない‥‥!」
「まぁまぁ、祝ってもらえるんだから‥‥!」
と、チョコ。
「歌のおねぃさーん! 宜しくねー!」
「うん、一緒にハジケていこうねー!」
波長があうのかクク・ルドゥ(fa0259)と天道ミラー(fa4657)はキャッキャとはしゃぐ。
「賑やかですね〜。歌のお仕事も三度目、ようやく少し慣れてきたかな。よろしくお願いしますね〜」
「俺はPassionMusicへの参加は初めてだが‥‥宜しく頼む。うまくいくようにしよう。それに、生まれた日に舞台に立てるのはうれしいな」
はい、と鶤.(fa3351)の言葉にジュディス・アドゥーベ(fa4339)は頷く。
「ファイトだよ! 気持ちいっぱいつめて歌えばそれで良いんです! てか鶤君は誕生日なんだ! よし任せろ!」
何を任せろなのか謎だが、頑張れ、と蓮は二人の背中をぱしぱし。
「そうだね、気持ちが一番。僕らはいつも通りが最高だから、いつも通り頑張ろうね」
「あらいややわ、マコちゃん。今回はいつも通りのマコちゃんじゃなくてセクシー☆マコでいかな」
明石 丹(fa2837)と文月 舵(fa2899)はいつものリバティな感じでリラックス。
「あはは、そうだね。こんな感じかな?」
と、話の流れで流し目攻撃の丹。その視線の先に丁度いたのは蓮。
「ドキーン! ‥‥って丹君、それ凶悪! 凶悪すぎる攻撃!」
「え、そう?」
流し目の次にはいつもの笑顔。
「丹君恐るべし‥‥! はじめましての舵嬢は今回宜しくね〜」
「はい、よろしゅうお頼みます」
「‥‥はんなり美人さん‥‥」
「うちのお姫さまだからね」
笑顔で牽制、姫ガードはしっかりと。
「わかってるよー、わかってる! あ、そろそろ打ち合わせ‥‥! 僕この後ライヴハウスに走ってかなきゃいけないからね!」
そして、打ち合わせ開始。
●Stagione ―薔薇とチョコレート
「一昨日からの連続収録今日が最後ー! お前らノってこいよー!! 男は女を、女は男の気持ちを歌っていただきましょう! 今日の最初は椿と冬織、Stagione! 歌うのは男の感情!」
照明は落とされて、舞台上の二人だけ。前からあてられたライトでくっきりと浮かび上がる。
椿はドラムの前に、黒スーツと紫絹シャツを合わせる。髪は三つ編み一まとめに。そして眼鏡はコンタクトにチェンジ。シルバーアクセサリーもじゃらじゃらとつけて。
冬織は髪を纏めて帽子の中へ。同じく黒スーツに青絹のシャツ、胸元には紫の薔薇。
音はドラムのみ、メロディは椿がスキャットでカバーする。
刻まれるだけのドラムに冬織は声を乗せて。
「 生憎と今年のバレンタインは休みじゃなくて
キミを一日中独り占めは出来ないけど
LADY 次の休みは俺の為に空けときなよ
アイシテルなんて甘い言葉は柄じゃないなんて
キミは素っ気無く俺をあしらい振り回すけど
MY LADY そのツレナサと反対の
口づけはSWEET CHOCOLATE 」
格好つけるように艶やかに。観客に向かっての動きもしっかり歌詞にあわせて、指差したり投げキスをいれて。
ミドルテンポは心地よく、高音と低音を入替えつつ曲は流れる。
ライトは徐々に赤くなり、ステージも、染まっていく。
「 艶やかな薔薇には手痛い棘
それでもキミを 解放(はな)せない
傷だらけになっても本望さ
幾らでも 爪を立てて
恋人達の甘い記念日
抱えきれない薔薇を贈ろう
三倍返しねって意地悪く微笑むキミ
冗談!
百倍返しで I LOVE YOU 」
冬織の声はアルト。けれどもしっかりと言葉はクリアに伝わるように歌う。
最後のフレーズは一音一音強調して伸ばし、そして薔薇に口付け、観客に艶めいた視線を投げる。
豊かにハモる声、最後はドラムの音でぴしっと決めて。
●Syringa ―アメシスト
「さて初登場の二人組、ジュディスと鶤、Syringaに登場いただきましょう! 歌うは女の感情! てか実は鶤は誕生日だからはい、拍手! 拍手とおめでとう!!」
観客からおめでとうの声響く中、二人は舞台に。
抑え目のライトはゆっくりと動く。
ジュディスは春めいた薄紫色のワンピース、鶤は薄紫のYシャツにしろジャケットと薄灰色のデニムジーンズ。長い髪は耳の高さあたりで一まとめに。
「 ありがとうなんて 言葉じゃ
全て伝えられる筈 無いじゃない
アタシが抱く感情 複雑に絡んでるから
全て無意味な事に 思えて
何もかもを 投げ出して
座り込んでアナタの 事だけ考えてたの 」
ゆっくりと照明はピンクのようにほわんとした色に、そして強みも増す。
舞台を広く、踊るように二人は使って歌う。
歌にあわせて照明も明滅。
前半抑えていた分、後半派手に持っていく。
交互に歌い、そして声を合わせ、ハモる。
「 町の明かりが ピンクに染まっていっても
アナタだけは 変わらないでね
今アタシに残っている 感情って
アナタを想う事だけ だから
これからもそばで 笑って 」
最後はシャウト気味の歌にあわせ、二人そろって元気よくジャンプ!
瞬間ライトも一層眩しく、歯切れよく曲を奏で終わった。
●クク&ミラー ―Happiness Time
「次はおねぃさんとワンコー! じゃなくて、クク&ミラー! 歌うのはクク! 男性視点いってもらいましょう!」
ぽわーっとした照明は男物セーターにジーンズ、チェーンベルトをジャラジャラ付けて、手首に腕時計。髪はストレートにして1つに纏めた、男装姿のククにあたる。
そして濃茶ジャケットにしろシャツ、ジーンズとカジュアルにまとめたミラーはギターをもって。
花の形をした花はくるくると回りながら照らす。
ククは腕時計をちらり。それを合図にギターとドラムがスキップするような軽快なメロディを奏でる。
「 午後0時
いつもの場所でいつものデート
今日も君は遅れてやってくる
いつものデート いつものスタート 」
背中をとん、とあわせるククとミラー。パフォーマンスも忘れずに。
楽しげな雰囲気は舞台の上から広がっていく。
と、曲は少し穏やかに抑えられる。
「『ゴメンね』と謝る君が可愛いくて
そんな君想像して待つのが楽しくて
『平気だよ』って笑えるんだ 」
優しい言葉と同じように優しく包むような雰囲気に。
その雰囲気はまた弾むように持ち上がる。
「 他の誰も入り込めないヒトトキ
僕だけのシアワセ
他の誰にもあげやしない
僕だけの Happiness Time 」
楽しい雰囲気をそのまま持たせて最後は歌と同時に音も弾けて飛ばすように。
それは観客にしっかりと届いていた。
●アドリバティレイア ―Lyrical drama
「今日の最後は、リバティー! でおなじみ、アドリバティレイアの明石丹と文月舵! しっかりきいてもらいましょう! セクシーリバティ‥‥‥‥セクシーマコに警報発令!」
髪を下ろした舵は襟を大きく開けた黒のシャツとパンツでシックに。ドラムの前に座って笑顔を向ける。
丹も上下とも黒、上は素肌にジャケットとセクシーに。胸元と指には赤いライトの光を弾くシルバーアクセサリー。そしてサングラス。
低音の、丁寧にとられるリズムが響き始める。
ゆらゆらと、静かに燃える炎のように赤のライトが上に向かって揺らめいていく。
丹の目線は観客全てに向けられる。
「 喋るつもりがないからクチビルふさいで
タメイキいつでも飲み込むの
雨は止めども いつかまた降るでしょう 」
歌は、声を張るのではなく間近で響かせるように通して。
舵の、派手ではないけれども低く重く響くドラムと、一定のリズム刻むベースが印象的。
「 アラームは切ったし
休日 カーテンは閉めたまま
駆け引き 得意と言える程ではないわ
面倒と思われるのは ヤな純情 」
スポットライトがつき、コントラストつけるようにライトがあたる。
ギターとメロディは言葉の終わりに重なり、盛り上がる。
サングラスを取って、射るような視線はまっすぐに向けられる。
「 目線の先が気になる自分は苦しいみたい
タメイキいつでも飲み込むの
シアワセが逃げちゃ困るから指絡めて
握り返される大きな手に単純ね 」
ふっと止まる演奏。
その後に吐息のような歌声。
「 シアワセ 」
最後の歌詞とともに、スポットライトは消え、赤いライトがただ揺らめく。
溜息が、観客の間には漏れた。
●ライヴハウス『ペンタルファ』
「もうお前らちょっとはしゃぎすぎでしょ! シブねーさんはその勢いに負けそうだったわよ本当にもう!」
と、なぜかオネェ言葉を交えつつ、蓮は舞台の上へ。
「はい、無事に終わりまして‥‥三日間何事もなく終わって本当よかったー!! さって、次はどこでいつかなー。やー楽しみ!! 超楽しみ!! そしたら最後の締めいってみよ!!」
マイクを舞台の上において、両手は口の横。
「男女逆転感情、めいっぱい楽しんだかーーーーーっ!!!!!!」
その声に返ってくる声は盛大に。
聴いた曲の熱さの倍が。
●終わってアタック、ぐふぁ!
「ククサン、準備はいいですカー!」
「もちろんOKだよ!」
こそこそっとタイミング合わせての計画。ターゲットは、蓮。
収録終わっておつかれーとちょっと足取り怪しい蓮に向かって‥‥ダッシュ!!
「ママ〜ン!!」
「シブさーん!!」
「!? な、ちょ、まっ‥‥ぐふあっ!」
勢い良くサンドイッチタックル。手加減はしていても連続終了でおつかれさーんな蓮にはちょっと強かったようで。
「ありゃりゃ、やりすぎた?」
「シブサン、生きろ、そなたは‥‥シブサンだー!」
「生きる、生きてるしっ!」
「最近すっかりご無沙汰だったの‥‥えーい」
背中にはクク、そして周りではミラーがくるくるうろうろ。
「いやぁ、元気だねー‥‥おじさんにもその元気をわけてちょーだいよ、涙でちゃうわ!」
「これで涙をおふきなさい‥‥!」
さっとハンケチ差し出すミラー、それで蓮は目頭押さえる。
「元気‥‥わかったよ、分けるね! むむむ‥‥」
「俺からも! はぁぁぁ〜キエエエエエイ!」
「いや、二人ともちょっと怪しいから!」
ほてほてずるずる、ライヴハウスの裏では怪しい声がその後聞こえていたとか。
三日間、全ての出演者さんもお疲れ様でした。