PassionMusic：edgeアジア・オセアニア
| 種類 | ショート |
|---|---|
| 担当 | 玲梛夜 |
| 芸能 | 3Lv以上 |
| 獣人 | 1Lv以上 |
| 難度 | 普通 |
| 報酬 | 5.5万円 |
| 参加人数 | 8人 |
| サポート | 1人 |
| 期間 | 03/06〜03/08 |
●本文
『Passion Music』という看板がライヴハウスにかかる。その看板がかかると同時に、そこには収録の機材が運び込まれセットが始まる。
それが完了するとそこにロッカーたちが現れて熱い熱いライヴを。
いつ、どこでするのかはわからずゲリラ収録のロックライヴ番組。
収録に出会えるかどうかは時の運。
そこでプレイするロッカーたちにも場所のイメージは伝えられるが前日まで明確な場所は明かされない。
集合場所、集合時間指定を受け、暗幕の張られたバスに乗せられてその場所へと連れて行かれる。
準備の終わったライヴハウスでは今か今かとロック好きの観客がテンションをあげて、待っているのだ。
ぱっと、舞台上にスポットがあたる。そこにはマイクとカンペを持った司会者、渋谷蓮（しぶや・れん）。
「皆元気ー？ イェーイ！ 今回は曲名『エッジ』統一！ ふちとかへりとかね、そんな意味。端っこがけっぷちでひやひやとか、悠々、どんな感じになるのか、それじゃーいってみよ！」
舞台の照明がばっと明るくなる。
最高のプレイを、そこで‥‥！
『Passion Music』出演者募集
ゲリラロックライヴ番組収録、出演者募集
こちらから指定するのはライヴ日の集合場所、時間のみ。
今回は曲名『エッジ』で統一。それぞれの個性を出してください。
舞台は特に特徴も無く、自分達と観客が面するのは一方。自分達のほうが少し高い位置、ということになります。
ソロ、グループを組む、は自由です。
収録に取り直しはありません、一発勝負です。
舞台に関しては通常の舞台です。
なお、日程は以下です。
初日 参加者顔合わせ
二日目 スタジオでのリハーサルなど
三日目 ライヴハウスでの演奏、収録
ドラムセットやピアノ等大きな楽器は備え付けのものがあります。
バックバンドが必要であればこちらで用意します。
グループ掛け持ちは禁止。
演奏順は特に希望が無ければ阿弥陀くじです。
●リプレイ本文
●崖っぷちはだーれー？「おいしいよ‥‥おいしいよ舞嬢！」
打ち合わせの後で姫乃 舞（fa0634）の差し入れのスコーンを食べながらの雑談タイム。ローズジャムがまたおいしいと好評。
「秋のPassion＋以来、でしょうか。ロックはあまり慣れていないのですが、色々なジャンルに挑戦して行きたいので頑張ります。皆様も宜しくお願い致します」
「色々挑戦するのは大事だからね」
「僕もミュージシャンを目指しているのに純粋な音楽系は初めてな気がする‥‥思えば芝居系ばかり‥‥しっかり見て聞いて勉強させて貰おう」
倉瀬 凛（fa5331）はやる気もしっかり。そしてその隣で琴月みちる（fa5368）も笑う。
「私も頑張らなくちゃ。皆様、よろしくお願いします」
「俺も音楽に挑戦ってことで、宣言通り」
瑛樹（fa5407）は笑顔を浮かべ、じーっと蓮を見る。
その視線の意味を蓮はわからず笑顔返す。
早河恭司（fa0124）も蓮に笑顔。
「え、なになに、何その笑顔」
「この前いっていた、殺人未遂事件ドラマ出演より気になることができたんだ」
「えー？ 瑛樹君の興味って何だろ」
「俺も気になってるんだよね」
「問い詰められてた恋愛の‥‥」
にっこり。
「何の事だかわかるよな？」
さらににっこり。
「さぁ、暴露してみようか」
にっこり。
「‥‥あれー？ そんな話あったっけー？ 僕覚えてないんだよねー、あっはは、うっへへ、何も聞こえないー！！ 言わない、言わないぞおおおお！！！」
耳をふさいでも笑みは全てを物語る。
「‥‥助けてあねもにゃー！！ っていちゃついてるー！！」
「そういうことはおうちに帰ってやりなさい！ はしたない！」
と、ちょうど欅（fa5241）にアリエラ（fa3867）がぴょんと後ろから抱きついたのを目撃した雪架（fa5181）が欅の腰に一発どかっと蹴りを入れたところで。
「アリーは幸せそうだね、おめでとうかな？」
「ありがとうデス恭司パパ！ 渋谷さんもお久しぶりなのですよ〜！」
ぱたぱたといろんな人の間を走り回るアリエラ。
だがしかし。
「アリー」
「！ 欅くーん！」
呼ばれればぱたぱたと戻っていく。
「‥‥雪架君やっちゃってー」
イエッサー、と雪架は答え、いい笑顔。
「‥‥蓮さん、話をそらせても無駄だから」
「ぐはっ！」
肩掴んで、蓮を隅へ連行する瑛樹。
しばらくして。
「蓮さん頑張りなよ！ 大丈夫、内緒内緒！」
「うん、内緒内緒でよろしく‥‥なんかこうしてじわじわ広まっていきそうな‥‥！」
「瑛樹さん、それあとでこっそり」
「ああ、あとでこっそり」
「こっそりも何も駄目だから！」
こうして和気藹々、打ち合わせ後の時間は流れていく。
●ＭＡＩ＆Ｌｉｅｎ ―エッジ
「今日のPassionどんなPassion！ 今日はテーマ『エッジ』！ どの変にたつかは個人の勝手、でも端っこ歩いてどっきりスリルもなんでもあり！ 今日もよろしく楽しくやっちゃおう！ トップバッターはまだまだロックは未踏ゾーンな姫乃舞と倉瀬凛、二人でＭＡＩ＆Ｌｉｅｎ！！」
青いライトの中に浮かびあがる二人。
舞は普段しないような服装。ドレスタンクトップにタイトスカート、編み上げブーツにデニムのショートジャケットを羽織り、ペンダントをかける。
凛はTシャツにジーンズ、革ジャンとラフにまとめシルバーのペンダント。手にはエレキギターを持って。
やや寂しげなメロディはギターとドラムの音を抑えてしっとりと響く。
「 鳥籠の中で 守られるだけの日々
無意味な時間と 灰色の景色が
ただ 通り過ぎて行く
扉の鍵は 開いていたのに
外に飛び出す 勇気も持てず
いつだって 誰かの所為にして
そんな自分を 誤魔化していた 」
噛締めるように、伏せ目がちに歌う舞。
音は一瞬止まり、そこから曲が変わる。
「 だけど 」
音は弾けるようにかわり、舞も顔をぱっとあげてがらっと雰囲気は変わる。
明るく、テンポよく、ノリよく。
照明も一気に明るくなって眩しいほどに。
「 鏡の中の 萎れた自分に
気が付いてしまったから
もう 甘えん坊じゃいられない
例え上手く 飛べなくたって
自分の翼で 羽ばたいてみたい
ぬるま湯に浸かったままじゃ
気持ちまで ふやけてしまうよ
いつだって エッジに立ってる緊張感
心に持っていたいんだ 」
二人の持ち味をいっぱいに前へ押し出して明るく笑顔で最後まで一気に弾ける。
最初の火付け役を二人は見事、果たしたのだった。
●sheath ―STEP OUT
「二番手がけっぷちは早河恭司と瑛樹！ お馴染みの恭司と初登場の瑛樹が奏でてくれます歌ってくれます！ sheath‥‥！！」
「 裏切りの黒に染められて 右も左もわからない日々
気がついた時はいつも ギリギリ崖っ淵に立ってて
今一歩の勇気が踏み出せず
悩んだりへこんだりするばかり 」
ミディアムテンポのロックバラード。
始まりは静かに、囁くような歌声が響き始める。
暗いステージに、ぽっと二人の姿だけ浮き上がるようなライト。
恭司ははこげ茶のシャツに黒のジャケットを羽織って、黒ジーンズ。シルバーアクセがライトに反射して光る。
瑛樹はキャスケットの中に耳忍ばせとロングのトレンチコートで尻尾も隠す。シャツの襟を少し開けて胸元からシルバーアクセがちらっと見える。
「 ナイフの刃の上を走るように 不安定な思いが揺れる
いつまでもこのままじゃいけないと わかっているけど
じゃあ どうしたらいいのかもわからなくて
苛々したりする事も多いんだ 」
ベースとドラムが重く深くビートを刻み、絡まるように歪ませたギターはメインのメロディを轟かす。
キーボードは素直に流れるようにメロディに彩りを添え、時折アクセントに和音を響かせる。
徐々に音の幅は広がっていき、盛り上がりはここから。
「 つまらないプライドは捨てて
崖に立つ心の行方も 今は振り返らないでいよう
未来が真っ暗だって良いじゃないか
先の事が見えないのは 当たり前の事なんだから
遠くに広がる七つの海と空を見据えて
STEP OUT 一歩踏み出そう
そうすればいつかきっと 何かが見えてくるはず 」
ライトは明るくなっていき、舞台を照らし出す。
声を前面に押し出すように曲を乗せ、恭司のベースにしっかり響きあう。
互いに声を重ねたり、交互に主旋律を歌ってハモったり、響かせ方は多様に。
歌詞を追うように、ギターでサビを数節リフレインさせながら、曲はフェードアウト。
明るい舞台に観客からの、声が返ってくる。
●琴月みちる
「またまた初登場、琴月みちる！ お嬢さんが歌う淵、端は恋に落ちるか落ちないかぎりぎりのところで迷う心。気持ちを込めて、歌ってもらいましょう！」
音ない闇に、みちるの声が響く。
「 ここは恋の淵 理性の端
危ういままで私は立つ
ゆらりゆらゆら ゆらゆらゆらり 」
ドラムの一音ではっとさせ、リズムをつける。
ストリングバスは弦をはじいて、ピアノはその音にあわせて伴奏を。
テンポはミディアム。
「 堕ちてしまえと誰かがささやく
だけどそこには深い闇
今なら帰れると誰かがささやく
だけどどうしても惹かれるの 」
透明感のある声はしっとりと抑えられている。
そのまま保たせて。
「 目を閉じて歩いてゆけば
いつか選ぶ事が出来るの？
引き返すのか 堕ちるのか
だけど今は 私動けない 」
変わるフレーズの合間にピアノの遊びの音をアクセントに。
最初のフレーズもう一度、けれどもずっと盛り上がらせていく。
「 ここは恋の淵 理性の端
危ういままで私は立つ
ゆらりゆらゆら ゆらゆらゆらり
ゆらりゆらゆら ゆらゆらゆらり‥‥ 」
音を小さく細らせていく。
綺麗にフェードアウトして、曲は終わった。
●anemone‐α ―ひだまりハニー
「今日のラストはアネモネとリバティが一緒でanemone‐α！ 雪架と‥‥えー最近ゴールインカウントダウン間近の欅とアリエラです。ね？」
「うん。はい、『ラバーズ＋お邪魔虫α』です！ 崖っぷちソングをラブラブに演奏する邪道な人達に盛大なブーイングをー！」
ぶーぶーぶうううう、と観客からの声。
声うけてもどこ吹く風。舞台上で涼しい顔の欅に、アリエラが後ろから飛びつく。
「てことで、一発、よろしくね雪架君」
「気持ち込めて、一発」
そこでライト一度消えて、舞台にスタンバイ。暗闇でどかっという蹴り音とそれに不満を伝える声。
薄暗いステージに音が響き始める。
「 黙って去らば ゆとりの毎日
オイデマセ弥生地獄
気まぐれ天気の涙雨 急ぐ僕の踵を滑らせる 」
音とともに明るくなる舞台。
アリエラはツイードラメ入りの淡いベージュ系スーツ、髪は高い位置でシニヨンに結って、手にはアイスブリザード。
欅は赤いYシャツをラフに着て黒ネクタイ。黒のタイトデニムとビジネスブーツ。そしてプラスチックフレームの伊達眼鏡。そしてエレキギター。
雪架は濃いグレーのYシャツに赤に金王冠ワンポイントのネクタイと黒のスラックス。そして落ち着いた紫のプラスチックフレームの眼鏡。髪は七三にわざとゆるめに乱して、へたれ亭主くさくなって、キーボードを持って。
「 早咲き桜で 月夜の宴
サヨウナラ真冬ノ空気
まんまる鶯歌声優雅 君は日向で転寝三昧 」
ドラムのリズムにギターのカッティング。
雪架の声に、欅とアリエラがコーラス重ねる。
哀愁漂うメロディ流れて、ふっと雰囲気変わる。
あわせて照明も少し落として。
「 そろそろ限界 階段で眩暈
君が足りなくてフラフラ 今にも倒れそうな僕を
そっと 癒してくれませんか 」
ドラムのハイハットの音はアクセントに。
音のボリュームはあがって曲調も明るくもっていく。
明るいキーボードの音色と柔らかいギターの音。ベースがテンポよく走っていく。
黄みがかったライトであたたかさだして、陽気にほわんとした雰囲気を。
「 ひだまりの休日 ソファでくつろぐ天使
僕が名前を呼んでもクールな返事を返すだけ
寝ぼけ眼で 笑顔もおあずけ
お願いその目に僕を映して
お疲れ亭主をかまってハニー 」
おどけたふり交え、楽しさを伝えようとするのが伝わってくる。
最後は煽って煽られて。
●ライヴハウス『HIYO』
「はいっと、まるっと今日も楽しく収録終わり！！ 皆も楽しんだみたいでよし！！」
演奏終わってライヴハウスの舞台には蓮。
まだライヴあとの高揚感が漂っている。
「今回はエッジ端っこ淵でーしたっと。次は俺様だー！！いやもうすぐ収録なんだけどねー。てことで、その景気付けのためにも今日の色々ぶつけてくれよなー！！」
いつものように最後のシメ。
「今日のライヴの感想はーーーーーー！！！？？？」
その答えは歓声で。
