ビバ☆悪魔生活 3アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 玲梛夜
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 6.7万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 03/10〜03/13

●本文

「手、手に入‥‥最上級布‥‥!」
 場所は地獄の万魔殿、のとある趣味部屋にて。
 声の主は悪魔の皆様の服を作ることが大好きなアデランメルクさん。
 アデランメルクさん、ちょっとハァハァして危ないのは、ずっとほしかった布が手に入ったからなのですが。
「ハァハァ、やっぱルー様に‥‥いやでも‥‥どんな洋服にしよう‥‥そうだ、この布が一番似合う人に服を‥‥」

『そ う と 決 ま れ ば 早 速』

「でもやっぱり最初はルー様にいいいい!!! 今からそのお肌さわりにいきますううう!!!」
 ばっと布引っつかみ、部屋を飛び出すアデランメルクさん。
 最初の獲物はボス。ボスのもとへ向かうアデランメルクさん。
 でも気が変われば違う人にかもしれない!
 さぁ洋服を作ってもらうのは誰だ!

●キャスト募集
 深夜のファンタジーなドラマ『ビバ☆悪魔生活』ではキャストを募集しております。
 有名所からマイナー悪魔、広くとって魔物まで、個性色々で演じてください。もちろん創作悪魔も可。なお、東洋等の住人さんを演じる場合はご近所で遊びに来た、というようなノリになります。
 地獄と妖怪世界、魔界等はご近所さんでつながっている、というイメージです。
<今回の必須悪魔さん>
 アデランメルク。地獄の衣装アドバイザー。作れます、もちろん服も作れます。他設定付けたし可能。

●補足
 お話は万魔殿にて展開。
 アデランメルクに採寸される、布あてられる、一緒に似合う人探す、と行動は自由ですが、全破壊などの行動はダメです。
 半獣化、獣化は可。容姿を特殊メイクで補うことも可能。
 お話の終わり方はお任せ。
 必須悪魔さんがいない場合はこちらで役者さんを引っ張ってきます。
 なお、今回アデランメルクが持っている布については皆さんで設定してもらってOKです。
 今回から万魔殿のボス、引きこもり俺様ナルシスト、いきなり鼻血がつー、なルシファさん投入です。役者は璃久アイジ。
 今までの出演者は役を継続でも、別役でもどちらでもOK。

●今回の参加者

 fa0472 クッキー(8歳・♂・猫)
 fa0612 ヴォルフェ(28歳・♂・狼)
 fa3887 千音鈴(22歳・♀・犬)
 fa4002 西村 哲也(25歳・♂・ハムスター)
 fa4391 夜野月也(25歳・♂・犬)
 fa4619 桃音(15歳・♀・猫)
 fa4657 天道ミラー(24歳・♂・犬)
 fa4728 レイス アゲート(26歳・♂・豹)

●リプレイ本文

●Cast
神速センスBI☆MYO☆Uなお針子悪魔・アデランメルク:千音鈴(fa3887)
間違えないで、職業がオカマで私はオカマじゃないの・セーレ:西村 哲也(fa4002)
ビビッて泣いちゃう率ナンバーワン悪魔・ニスロク:桃音(fa4619)
オバカさが光る北欧の番してるかどうか微妙だけど番犬・ガルム:天道ミラー(fa4657)
なんでも食べます胃袋のトラブルメーカー・ラルゴ:クッキー(fa0472)
とりあえず飲みやがれ俺の酒な風の邪神・パズス:ヴォルフェ(fa0612)
天真爛漫な性格ワンコな羽付悪魔・マルコシアス:夜野月也(fa4391)
本人悪気無しで口悪し、悪運強しの警備隊長・ベリアル:レイス アゲート(fa4728)
引き籠りで鼻血な俺様・ルシファ:璃久アイジ

●最高級布地はラメ入虹色
「この肌触り‥‥さすが最高級!」
 ずり落ち眼鏡に三つ編みお下げ。地味と派手の間をいったりきたりなパッションピンクのメイド服の裾翻しながら、アデランメルクは部屋を出る。
 部屋を出れば、壁伝いに移動。
 少し歩いては止まってびくびく。
 また少し進んではトリップ。
「ルー様に似合う衣装はぁ‥‥うふ、うふふふふ」
 その表情は幸せそのもの。
 十歩に五分かかるレベルで移動中。
 そのころ毎度何事か起こる厨房はまだ平和だった。
「ええと‥‥鉄分200%定食の完成です!」
 ふぅ、とニスロクは頑張った! と一息つく。
 鉄分200%定食。皿の上には鉄アレイが二つ。あれ?
「うう、最近いっぱい食べる人とか素材にこだわれとか言われて、仕入れが大変‥‥」
 さらに別の方々の御飯を作るニスロクの元に、来客。
「こんにちはー! お土産持ってまた来ましたー! ゴハーン!」
「ガルムさん! ガルムさんの御飯は‥‥‥‥」
「ワンワン!」
 見上げるニスロクは、意を決する。
「‥‥お、お手」
 右手しゅたっ!
「お、おかわり」
 左手しゅたっ!
「お座り‥‥」
 お座り。
「‥‥御飯ですっ!」
「ありがとー! あ、これあげる! お土産オ印シュークリーム! この前ボスに挨拶してなくって、うちのボスにしてこいってお使いに出されました!」
 骨わーい! と喜びながら言うガルム。
 そこへさらに、性格ワンコな悪魔が一人。
「ごはーん、ごはーん!」
「マルコシアスさんも御飯タイム‥‥!」
 もちろん出てくるのは骨。
 そして、視線が合うマルコシアスとガルム。
「はりめまひへ!」
 骨がじがじ銜えたまま敬礼するガルム。
 それに同じく骨加えて答えるマルコシアス
「そんなに硬くならなくていいよ〜」
 イヌ科の集い。
 この傍らで、いつの間にかやってきたラルゴにせっせと御飯をだすニスロク。
 出しても出しても、終わらない。
「うっ、うっ! また材料なくなっちゃうかも‥‥!」
 泣きながら料理中のニスロクの肩をとんとん。
 振り向くと敬礼中のガルム。
「ルシファーさんの居場所がわかりません料理長!」
「ルー様の所に行きたいんですか?」
「ルー子の元に行きたいのね、あんたたち!」
 と、ばぁんと厨房の扉が開く。そこには光を背負ってゆれるちりパー。
 かしゃーんとラルゴがフォーク取り落とす。
「ぎゃあああああ!!!! 誰なんですかああああ!!! においはセーレしゃんなのに!! どこですかっ! どこですかっ!」
「ふみゅっ‥‥!」
 ラルゴにつられてニスロクも瞳に涙じわり。
「あらちょっと失礼じゃないの」
 と、セーレはんまぁ! と小指たてて過剰反応してみせる。
「ハッ! あの小指の立てっぷり‥‥セーレサンだあああ!!!」
「あれ? どうしたその髪型‥‥イメチェン?」
 小指→匂いと気がつく順位がおかしいガルムはセーレに飛びつく。
「乙女心が傷ついたわ! 気がつくのが遅いわよ!」
 ずびしっ! と小指で頬を抉りこむように突くセーレ。だがガルムは尻尾ぶんぶんしながらじゃれる。
「で、まだ泣きすぎなのよ!!」
 がしっとラルゴの首をホールド。
 その瞬間にラルゴはこの感触‥‥! とセーレであることに気がつく。
「ちりパー、セーレしゃん!」
「ようやくわかったようね‥‥あたしの存在を忘れないで頂戴ねっ」
 小指立てながら言い切るセーレの手には、いつの間にか鎖。
「さぁ行くわよワンちゃんたち! ルー子のもとへ!」
 花弁がぶわわっと発生。だって乙女とワンコですから。
「うふふあはは! ニスロクも喜びに咽び泣いてるわ!」
 いえ、そこはマジ泣きです。
 ということで、ルシファーの一向は厨房より出発。
 ニスロクは泣いているのでガルムがおんぶ、朝食持ち。
「た、高い‥‥こ、怖い‥‥」
「うっ! 締まる! 締まっちゃう!」
「はっ! ごめんなさいいぃぃ‥‥!」
 厨房から出て数分。
 彼らと、トリップ中のアデランメルクは出会う。

●芸術は謎
「あらなんだか挙動不審‥‥」
 少し歩いてはうふふ、なアデランメルクをみてセーレが言う。興味本位で近づいちゃ駄目なのはわかっているが、近づいてしまう。
「あら、アデ‥‥アディーね。鼻息荒いわ、鼻栓つめるわよ」
 電波受信中のアデランメルクに、ビビビッと電流が走る。
「セーレ! 来たわ!! ビビっと来ましたわ! ‥‥ポォズ!!」
「ポーズ? わかったわ、あたしのポージング!」
 鶴の舞! Y字バランス! トドメは最後にM字開脚!!
「きたわああああ!!!!」
 布を取り出し、どこからともなく道具全部出して、神速御針子。
「ふぅ〜完成ですぅ」
 やり遂げたイィ笑顔で差し出されたのは。
「春の流行『小指カバー』じゃないの!」
 ぴったりと指にジャストフィットサイズ。
 次は、とアデランメルクは瞳を光らせる。
 そして採寸はぎりぎりと素早くぎゅっときつめに。
「キャウン! 窮屈イヤ!!」
「‥‥ならしょうがないわね、次!」
「はいはい、羽カバーがほしい!」
 そして出来上がっていくのは、ニスロクには兼帽子な鍋掴み。
 マルコシアスには羽カバー、超ジャストフィット仕様。
 ラルゴには猿轡が。
「満足ですぅ‥‥さぁルー様の所に‥‥」
「皆ルー子の所にいくのね! さぁレッツゴゥ!」
 その頃標的たるルシファの部屋の前には、警備中のベリアルと酒盛り中のパズス。
「良い酒が手に入ったのに‥‥引き篭り中とはいい度胸じゃねぇかぁー!」
 すでに酔っ払ってグダグダ。部屋の扉を蹴ってみたりする。
「おい、扉を蹴るな」
 それを見ていたベリアルは注意。壊れたら困るので。
「ったく、なんで俺が、ここで警備してなきゃいけねえんだよ!!」
 ドカ! と蹴りを壁にいれるベリアル。言ってる事とやっている事が一致しない。
「部下の指導もあって暇じゃねぇのに‥‥」
「いらいらは良くないぞ、ほら酒飲むか?」
「また酔っているのかよ? 酒もらっても‥‥まぁいいか」
 と、言っているとお花畑を背負ってやってくるものたちが。
 あははうふふの声が響く。
「ほぉらワンちゃん、こっちよぉ!」
「‥‥なんかきた」
 賑やかな来訪者たちにベリアルはどこからともなくバットを取り出して構える。
「お、何かするのか?」
「うるさいのは、打つ!」
「あらベリアル。ちょっとルー子に用があるから入らせてもらうわね! というか開けてもらうんだけど」
「あんたは‥‥よく茶も飲んでるしいいか。ニスロクも食事だろ?」
「俺は挨拶デス!」
「私は採寸ですぅ‥‥きたわ! またビビッと!」
「‥‥まぁいいか」
 ベリアルの許可も出て、面々開かずの扉の前で騒ぎ始める。
 ベリアルは、部屋の鍵も持っているのだが面白そうだから言わない。
 こうして扉前で降臨の儀式(違)が行われることになるのだった。

●オカンモード発動
「最近ルシファー様が遊んでくれないんだよね‥‥」
「お腹すきましたー」
「そうか、なら酒を飲め」
「ルシファー様‥‥」
「おつまみもひゅもひゅ」
「できたんですぅ。パズスさんにぃ、特大コースター」
「ありがとうな。採寸の意味ねーし、しかもでけぇー。って俺の酒を断るたぁ、いい度胸してるじゃねぇか!」
 手近にあったバットでカキィン! といい音させ二人を飛ばすパズス。
 そしてそのままふらふら立ち上がる
「秘蔵の酒でも探してくるかぁ‥‥蔵どっちだったかな‥‥あっち、こっち、そっちー‥‥」
 千鳥足で蔵へ。
 その間、扉の前ではオカンが頑張っていた。
「ルー子! お友達もきてくれているのよ! でてこないとおかーさん寂しさで死んじゃうから! 御飯もあるのよ!」
 必死の訴えにも扉が開く気配はない。
 そのまま、よよ、と扉に項垂れかかるセーレ。
「嗚呼、駄目! 私の言葉は届かない‥‥」
 カッ! とどこからともなくスポットライトが三方向からあたって臨場感をだすのはそれはセーレだから。
「‥‥出てこないと、公衆の面前に『運ぶ』ぞ」
 と、オカンモード一瞬オフ。地に戻って低い声で、脅しをかける。
 すると、中からものすごい音と足音が。
「こけたのかしら」
「こけ‥‥!?」
 そして、扉が微妙に開く。
「セーレエエエエ‥‥運んだら俺、死ぬ」
「遊びたかっただけよー! そんな顔しちゃイ・ヤ☆ あら鼻血でてるわよ、ティッシュ! ちょっとティッシュ!」
「キャワン! 鼻血! 変な人!!」
 と、鼻血つー、に驚いてガルムが吠える。
「‥‥なんだあれは」
「お隣さんちのワンちゃん、ガルム」
「犬か‥‥犬はつなぐものだろうが」
 セーレのもっていた鎖を奪うようにもらい、ドアノブにがしゃんとつける。
「俺様番犬ゲット」
「キャウン!?」
「ワンちゃん、あの鼻血の人があなたの新しいご主人のルー子よ」
「ルー子!? ルシファー!? ぎゃうん! ゴメンナサイスミマセン! 怪しい人かと思‥‥」
「こういってることだから許しておあげなさいよ」
「反省でつないだまま放置な」
 放置プレイ。
「で、なんでちりパー?」
「ズラよ! で、なんで出てこないの? 知ってるのよ、扉は開けたのに、ルー子ってば一歩も外に出てこないのを!」
「顔見せたんだからいいじゃねーか、なぁニスロク」
「はいっ! でもそろそろティッシュかえてくださいっ! あと御飯ですっ」
「おう。お、今日の昼は鉄アレイか。今の時期旬でうま‥‥って食えるかぁぁ!!」
「ごめんなさいぃ! 僕必死で考えたんですー!」
「うっ‥‥泣くな、泣くなニスロク」
「なーかした、なーかしたー、ルー子がなーかしたー」
「お前ガキだろ!」
 しょうがないな、と何故かニスロクを肩車。
 だが高いところにあげるのは、逆効果。
 そして、電波を受信しつつもいろいろな作品がめぐり迷っていたアデランメルクが動き出す。
 まず、採寸!
「ルー様採寸させていただきますわ!!」
「うおお!?」
「あら積極的」
 セクハラまがいのさわさわ採寸開始。
「お、ちょっ、くすぐってぇ!」
「ルー様、新しいお洋服のために我慢してくださいな!!」
「落ちっ、落ちますううう!!!」
「とりあえず待て! 危険だからお前は待て!」
 そこへ更なる刺客が。
 飛ばされたはずのマルコシアスとラルゴが笑顔で戻ってくる!
 そしてルシファの服の裾をがぶり。
「‥‥何してンのお前ら」
「おいしそうなお洋服だったのですルーしゃん!」
「あえて嬉しい甘噛み!」
「そうかぁー、お前たちも自由だなぁ‥‥噛み付くぞ」
 ということでまずラルゴ持ち上げてがぶり。
「ルーしゃん!? ま、まさかラルゴおいしい!?」
「おーうまいぞー。めちゃくちゃうまいなぁ」
「!!!」
 ラルゴはがぶがぶをやめ、自分の手を見る。エンドレス自分を食べるか否か。
「‥‥おいしい、これおいしい‥‥」
「はいマルコシアスも後で遊んでやるからとりあえず離せ」
「いいいやあああったああああ!!!」
「喜びすぎ」
 そこへ酒もったパズスが笑顔で帰ってくる。
「蔵でいいもんみつけたぞー。お、ルシファでてきやがったかー、とりあえず一杯」
「おー、パズス‥‥ってそれ俺様の秘蔵酒じゃねーか! お前酒に関してはホント鼻がきくのな」
「つまみもある」
 と、ベリアルもいつの間にか酒の肴持参。
 もう仕事は放置らしい。
「この酒うまいな!」
「一千年ものだからな」
「あ、干物もここに」
 男三人酒盛り開始。
 ルシファの隣に、ふふ、と嬉しそうに笑顔のセーレが座る。
「ルー子、ルー子や」
「何だよ」
「ここはどこ?」
「どこって‥‥‥‥」
 部屋の外。
「ぐはっ! 俺様部屋の外になんてでてねぇー!!!」
 すごい勢いで部屋の中に退避。
「外は危険なんだぞ!? 空気にバイキンいっぱいなんだぞ!? 部屋が俺様のテリトリー!」
「あの子頭大丈夫かしら」
「できたのですぅ!」
 と、今まで御針子していたアデランメルクがばっと立ち上がる。
 残り少なくなっていた布を使って作り上げたのは。
 ふんどし。
 クラシックパンツとも言う。
「残り少ない布をつないで、そしてさらには刺繍‥‥神速御針子の私がこんなに時間かかって作った最高のふんどし‥‥ルー様つけてくださぁい、なんでも似合いますからぁ、キャッ」
「‥‥ありがとうな、でも客がいるから今はつけられねーからな。わかれよ、わかれよアデランメルク」
「ふふ、ルー子今日は頑張ったわね、嬉しいわぁ。御褒美にこのちりパーをあげちゃうわ」
「なっ、いらね!」
 かぽっとかぶされて、セーレはあははうふふで部屋の外に。そして扉を閉める。
 その最後に。
「寂しければ、またお茶しに来てあげるわ‥‥惚れるなよ」
「なっ! ぶっ!」
「あらやだ、また鼻血?」
「お前のせいだろうがぁ」
「あら可愛い」
 セーレがしめた扉で顔ぶつけ、しゃがみこみ鼻抑えるルシファは涙目。相当痛かったらしい。
「うふふ、またね!」
「ルー様あとでふんどしつけたところ見せてくださいねぇ」
「もうこなくていい! みせねぇ!」
 地獄の万魔殿は、今日も平和な一日です。