ビバ☆悪魔生活 4アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
玲梛夜
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
7.9万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
04/07〜04/11
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●本文
「薬草、毒草、毒草毒草毒草‥‥ふふ、さて今日は誰と遊ぼうかなぁ」
場所は地獄の万魔殿、のとある実験部屋にて。
この部屋の主は毒草マニア、怪しい人、怪しい薬を作る人と評判のフルーレティさん。
フルーレティの遊びは、遊ばれるほうは怪しい薬を仕込まれて、あとでのた打ち回ったりちょっと、ぎゃあああ! ということになることが、多い。
『良 い 鴨 い な い か な ‥‥』
「とりあえず手持ち薬は惚れ薬、毛生え薬‥‥チッ、あんまいいのないな‥‥お、これなんだったかな‥‥」
ごそごそ服を探ればでてくる薬。
それは一つずつ小さな小瓶にはいった液体状。
この怪しい薬を盛られるのは、誰だ!
●キャスト募集
深夜のファンタジーなドラマ『ビバ☆悪魔生活』ではキャストを募集しております。
有名所からマイナー悪魔、広くとって魔物まで、個性色々で演じてください。もちろん創作悪魔も可。なお、東洋等の住人さんを演じる場合はご近所で遊びに来た、というようなノリになります。
地獄と妖怪世界、魔界等はご近所さんでつながっている、というイメージです。
<今回の悪魔さん>
フルーレティ。ベルゼブル配下の毒マニア。毒薬から普通の薬まで何でも作れるがまともな薬はそうそう作らない。
●補足
お話は万魔殿にて展開。
フルーレティに薬盛られる、一緒に盛るなど行動は自由ですが、全破壊などの行動はダメです。
半獣化、獣化は可。容姿を特殊メイクで補うことも可能。
お話の終わり方はお任せ。
必須悪魔さんがいない場合はこちらで役者さんを引っ張ってきます。
なお、今回フルーレティが持っているのは惚れ薬と毛生え薬と謎の薬。謎の薬使用の場合、それが何か決めていただいて大丈夫です。
ただ、本気で暗殺系の薬は身内でやっても意味ないので、使用不可。
継続で万魔殿のボス、引きこもり俺様ナルシスト、いきなり鼻血がつー、なルシファさん投入です。役者は璃久アイジ。
今までの出演者は役を継続でも、別役でもどちらでもOK。
●リプレイ本文
●Cast
実験三昧過ぎて記憶が抜け落ちる悪魔・フルーレティ:忍(fa4769)
職業オカマ、その真なる姿は怖いかもしれない悪魔セーレ:西村 哲也(fa4002)
ビビッて泣いちゃう率ナンバーワン悪魔・ニスロク:桃音(fa4619)
俺、ここに子になります(にくきゅう)な番犬・ガルム:天道ミラー(fa4657)
なんでも食べます胃袋のトラブルメーカー・ラルゴ:クッキー(fa0472)
出会いを求めてやってきた北欧冥府の女神・ヘル:千音鈴(fa3887)
お仕事タイムがくるまで筋肉つけてますな悪魔・アバドン:かいる(fa0126)
体育座りが一番落ち着く悪魔・アンドラス:月白・緋桜(fa4265)
引き籠りで鼻血な俺様・ルシファ:璃久アイジ
●部屋の前で騒ぐ日常
ニスロクの仕事の一つに、御飯配達というものがある。
場所はルシファの所まで。
そしてドアノブに繋がれっぱなしのガルムにも、御飯は配達されていた。
「ガルムさんもお仕事があるでしょうに‥‥うぅ、可哀想なお犬さんです‥‥」
「お仕事‥‥ハッ! 俺門番! オ様にも言ってないんだよなぁ」
その発言に、セーレはどんどんどん! とルシファの部屋の扉をオカンモードで叩く。
「ちょっとルー子おお! お友達泊める時は親御さん(?)に連絡しなきゃダメでしょおお!!」
聞いてるの!? と激しく扉をどんどんどん。
その後ろでガルムはどこからか紙をとりだし、ぐーでペンを握り文字を書く。
かかれる言葉は『てんしょくします。(すが裏返ってる)』、そして肉球マークをぺたんとつける。
「転職届けできたっ! あ、これどうやって送ればいいのかな‥‥」
「私が送ってあげるわワンコ! あら綺麗な肉球マーク‥‥あとで触らせなさい! そしてここ、裏返ってるしハネが甘いわ」
セーレもセーレで赤ペン取り出しチェックチェック。転職届けは赤に染まる。
「チェックがっ! あ、ワーイ骨ごはーん!」
その直後、現われたる御飯にチェックの事実を忘れるガルム。
「今日も御飯おいしいですか?」
「おいしいおいしい! おいしくてはしゃぐー!」
と、お腹いっぱい元気いっぱいでがっと勢いつけてはしゃいで動き回ったときだった。変な音がしてドアノブは、外れた。
ばきっとな。
「‥‥!!!!!」
「あ‥‥とれちゃってます」
「キャワン! ごごごめんなさ‥‥!!」
ガルムは、謝りつつ、逃走。謝りつつも怒られるの怖いとダッシュダッシュ!
「ワンコオオオ!!」
スポットライトがあたり泣き崩れるオカンセーレを見向きもせず走っていく。
そこへ現われたるは、一応北欧からの使者ヘル。
「あのー、手紙持ってきたんですけど」
「あらお手紙? ルー子に? えい」
びりっとセーレは構わず開封。
手紙には『うちのワンコ知りませんか? オ』とあった。
「ワンコならあっちにいったわ。あと『うちの』じゃなく私のワンコよ! ワンコオオ!」
セーレはヘルに豆粒となったワンコを教えた後、涙しつつ乙女走りで自分も追いかける。だが数メートル走ったところでそのうち戻ってくるでしょう、と思い直し能力使ってルシファの部屋の前へもどってくる。
「私、ガルムからお手紙預かってるの、あなた届ける?」
「手紙?」
セーレはヘルに手紙を見せる。それをみたヘルは、ガルムの名前のとなりに自分の名前もかきかき。
「冥府にはイキの良い殿方が来やがりませんの!! こっちのほうが絶対いそうですわ!! オ様に配達お願いしますわ!」
ヘルはセーレに手紙突っ返す。
そして、探検よと城内をきょろきょろした時だった。
「う、運命ですわっ!! わたくし、貴方に出逢う為に此処へ参りましたの」
と、言った先には、フルーレティ。ヘルは興奮のあまり壁に寄りかかりつテレを隠そうと拳をばたばたさせていた。
「お客様? げ、セーレ‥‥」
「げとは何よ、げとは。ブブ子のところのセーレのくせに」
小指立てて、セーレは言う。
フルーレティは返す言葉がすぐ出てこず、とりあえず捕獲され居座ることに。
●積み上げられた丸いア
「準備は、完了。きっとラルゴ、アバドンあたりがひっかかるかな」
実験のビーカーやら温度計を使って作った薬入り団子をきれいにピラミッド型に積み上げフルーレティは満足げに頷く。
団子は三種類。それぞれ入っている薬は、ランダムだ。
「これをおいて‥‥鴨探しに行こう。薬も、いくつかオーケィ」
自室の扉をあけて、ことりと廊下に団子を置く。
そしてフルーレティは城の中を闊歩し始める。
その、三分と二十一秒後、もれなくラルゴとアバドンは引っかかる。
どうして彼らが団子にたどり着いたかというと、遡ることしばしと場所移動でルシファの部屋の前。
ガルムがニスロクに御飯を貰ったところ‥‥よりもう少しの後のドアノブ破壊あたりからとなる。
ガルムは、謝りつつ、逃走。
「あ、ガルムしゃーん、おいしそうな尻尾ふぐあっ!」
と、前方にいたラルゴを吹っ飛ばしていく。吹っ飛ばされたラルゴは、アバドンに受け止められるのだった。
「ガルムしゃん急いでどうしたのかな?」
「なんか旨いもんでもあるのか?」
「食べ物!」
いかないわけがない、そして団子にたどり着くのだった。
「いただきまーす! ごきゅごきゅっ!」
「ラルごん、俺のもおいておけ!」
アバドンは自分の分を確保し、ラルゴの様子を見守る。
団子がおいてあったのはかつて筋肉増強剤で痛い目を見たフルーレティの部屋の前だ。
何もないなどとは思えない。
しばしラルゴを観察して何もおきないことで安心したアバドンはキープしておいた団子を飲み込む。食べているのではない、ラルゴと同じように飲み込んでいる。
団子に入った薬はじわじわと2人へと効いていくのだった。
それが顕著に出てくるまであと少し。
●お茶会は陽気
「お客さんも来てるんだから、みんなでお茶で一服(毒盛られたり)しませんか!?」
ということを言うフルーレティ。それはもっともだ、ということでセーレはどこからともなくティーセット一式をもちだす。とても便利な能力だ。
そこへ万魔殿を走り落ち着いたガルムがほてほてと帰ってくる。
迷わず、お茶会の輪に加わっていく。
と、こっそりと薬を仕込むフルーレティ。
「これなんだったかな‥‥」
薬は何をいれているのか、ちゃんぽんでもう不明。
「それなんですか? 僕にも下さい」
「え!? うん!」
ニスロクはフルーレティが入れていたものが紅茶をおいしくするエッセンスだと思い、カップをずずいと差し出す。そこへ一滴二滴。
「‥‥おいしいです」
ほわん、とした表情のニスロク。だが、カップをもつ小指がたっている。
「どうしよう‥‥皆さんが全部ルー様みたいにかっこよく見えます」
「あ、ほれ薬だったんだ‥‥」
と、その時瞬間的に部屋の扉が開いてぽいっと投げ出されるもの一人。それはいつのまにか部屋に入っていたアンドラスだった。
「またか、でろ!! ついでに外煩い!!」
そしてまた扉は閉ま‥‥らなかった。
「ルー子! お客さまに挨拶しないでどうするの! おかーさん怒るわよっ!」
「お前を母親だと思ったことはない!」
即座にしまる扉を押さえたのはセーレ。こうみえて結構力もあったりします。
そして隙間からルシファの姿を垣間見るヘル。
男、美形とくればときめくしかない。
「運命ですわっ!!」
瞬間的に目がぎらりと光る。そのまま扉に、小指突。
本人は拳のつもりだったのだが、自己アピール激しく。
「え、何? 誰?」
もちろん初対面なので何者か、ルシファが知ることもない。
「北欧から移住してきたヘルですわっ」
と、言っている間に食べ物の存在に気がつかないはずなおラルゴとアバドンもお茶会に混ざり混ざり。人は増えていく。
「さ、ルー子、もう扉開けて部屋の中でいいから。無理に出てきなさいとは言わないわ」
「ルー様も一緒にお茶のもー」
「ここで断ったら鬼よ鬼!」
「いや魔王だし‥‥まぁいいか」
諦めてかルシファも床に座って、紅茶受け取る。
「フンフンフン、なんだろ‥‥まぁいいか」
ガルムは紅茶の匂いがちょっと違う? とフンフンするもののごっくん。
そして最初に見たのはティーカップ。
「カップサン、第一印象から決めてマシタ! ‥‥い、言っちゃったー!」
「あれは、何だ? ‥‥あ、レティが何か仕込んだな‥‥」
と、気がついた時にはすでに遅し、全員仕込みものを口にしていた。
「あ、レティの分忘れてたわね。あんた自分で用意しなさい。ほらこれとか何か入ってるし」
「ありがとう‥‥」
セーレに渡されフルーレティもぐいっと。ただしそれは、自分が調合失敗したものだったのだが。
「ところであんたたち! さっきから小指たてて‥‥立てりゃイイってもんじゃないのよ! むしろ小指は私のオマケよ!」
「ハッ! セーレしゃんとおそろい〜」
「うっ‥‥!」
と、セーレの主張の真っ最中にうめき声。
その声の主、フルーレティは足と手の小指総立ち。
「アンタはしゃぎ過ぎよおお!??」
「これはっ‥‥薬の作用!?」
「おー大変だなー」
セーレとルシファはいつもと変わらない。セーレ薬飲んだはずなのにそこは謎。
そして惚れ薬を仕込まれた面々は。
「ぬおぉぉぉ! 駄目だ、我慢できない!」
立ち上がったのはアバドン、視線はヘルの方へ。
「ヘル姐さん、その腕っ節に惚れた俺と勝、ぶ‥‥!」
「か弱い乙女に勝負など言語道断ですわっ!!」
「さすが俺が惚れた姐さん! 俺もまだまだ、姐さんの隣に立つには修行が足りない」
勝負を申し込む以前に撃墜されるアバドン。だがめげない、部屋に走り戻って筋トレ開始。
さらにヘルに対抗するアンドラス。
「俺のルシファに勝手に惚れるんじゃねぇ!」
「恋は乙女の自由ですわっ!」
ばちばちと火花が飛び散る。
アンドラスはその視線を次にルシファへ。
「どうすれば、お前を俺だけの物にできるんだぁ〜!?」
「え、さぁ? 俺様は俺様のものだし‥‥いきなり怖いな‥‥」
部屋の中に微妙に後退するルシファ。
「‥‥なぁ、これって修羅場? 俺様もう部屋こもっていいか? おいラルゴ足食うな」
始終変わらないセーレにルシファは問う。
セーレは辺りを見回して、そうかもしれないわね、と呟く。
「あ、お手紙忘れないうちに運んでおかなくちゃ‥‥」
「手紙ー?」
「転職届けよ!」
小指がたって歩けない、這いずるフルーレティ。
カップに延々と愛を囁き、恥ずかしい! とはしゃぐガルム。
全員にのほほんと小指をたててときめくニスロク。
拳が小指突きのヘル。
ヘルに惚れっぱなしのまま筋トレを開始するアバドン。
いつもとの違いは小指がたっているだけのラルゴ。
一方的にヘルライバル視するアンドラス。
いつもと変わらないセーレ。
「薬、いつ切れんのかな」
「ルー子には効いてないの?」
「効かないらしいな、やっぱ魔王だから、そうに違いない」
「そういうことにしといてあげるわ。この状況収拾つくのかしら」
「さぁ? 薬切れるまではこうだろ。薬入ってなくても、ここいつも賑やかだけどな」
まだまだ、賑やかに、茶会は続く。
●後日筋肉痛な彼
「うっ‥‥け、研究どころじゃ、ないっ‥‥」
昨日の小指騒動で苦しむフルーレティ。
そんな彼の研究室を訪れるものが一人。
過去、ちょっと恐ろしい目に合わされたことのあるセーレだ。
本能が軽く拒絶反応。
昨日は他の人がいたから大丈夫だったのだがトラウマスイッチオン。
「!!!」
「レティ、お仕事よ! 大変そうだからお手紙読んであげる」
そう言って、読む手紙は北欧のオーディンから。
『そっち行くたび人減るんですが。チャーミングな鼻血の出る薬作って。オ』
「‥‥それどころじゃっ」
「ないみたいね」
何かおかしな方向に人が減る理由を理解したオーディンからの、依頼のお手紙でした。
●次回予告『ビバ☆悪魔生活〜出張編』
オーディンからフルーレティへの依頼。
それはチャーミングな鼻血のでる薬を作ること。
そしてその薬が今まさに、完成した!
ということで、お届け隊結成。
舞台は魔界から、北欧世界へ!
何も起こらないはずが、ない。
「俺様いかないし」
「何言ってるの! 引き籠り健康に悪いでしょ! お友達の家に遊びに行くのよ!」
「いかね」
「‥‥運ぶぞ」