ご当地★HERO埼玉編アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 極楽寺遊丸
芸能 3Lv以上
獣人 フリー
難度 普通
報酬 5.5万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 05/22〜05/24

●本文

 今週もやってきました、毎度お馴染みご当地HERO。十三回目は埼玉県から。
 大きな河を越えれば、そこは埼玉。こちらも色々と話題豊富な名物が色々とあるようです。
 今日の一行はいつものように道の駅にある食堂で会議と名ばかりのくつろぎモード。
「ようやくここまで来ましたねー」
「だねぇ。北海道、東北を制覇し、残る二つで関東も制覇だよ。しっかし問題が出てきたんだよね‥‥」
 お茶を啜りお昼の後のデザートを食するディレクターがポツリと呟く。スタッフ達はその様子に真剣な表情を浮かべた。
「予算の都合と色々な場所から問題が取り上げられ、今回からお休みをとろうかって言われたんだよ」
「あぁ、やっぱり」
 予想していた展開。ま、これだけ道楽をすれば当然の結果だと頷く。
 だが中途半端でどうにも腑に落ちない結果である。しかし上からのお達し。こればかりは仕方ない。ディレクターとスタッフ達はぐっと何かを飲み込み納得の表情を見せると、
「では、お休み前のご当地HERO。格好良く撮影にでましょか!!」
 ディレクターとスタッフは、えいえいおーっと拳を振り上げた。

■出演者を募集いたします。
 若手ディレクター企画『ご当地HERO★埼玉編』に出演して下さる方を募集致します。
 この番組は『地域密着エンター風旅番組』で、挙げられた土地に因んだヒーローや悪役を募集しております。
 面白そう、この土地は任せろ! っと思った方、またディレクターのクルーとして参加して下さるカメラマンや裏方さん、脚本を担当してくださる方を同時に募集しております。
 皆様の手で楽しく地域を紹介し、視聴者の方が行きたくなるような旅番組に仕上げて下さい。
 では若手ディレクターと共にご参加をお待ち申し上げます。

■注意点と決めて頂きたいこと
・『ご当地HERO』とは地域密着型英雄で、主な仕事は地域の観光地アピールや特産物の紹介など、そしてたまに悪者を戦う事と、様々な仕事を請け負っています。
 彼らの名前や容姿、着ているもの、その他に方言や設定、人数など細かな点を皆様でお考えください。
 また同じように悪役もご一緒に宜しくお願いします。
 その場合は、必ずその地方の特産物や地域名をもじったものでお願いします。【例:埼玉HERO★ カスカビーレッド、イワッキグリーン。悪役 ソウカ堅ヤッキー等】
 なお、皆様の考えられた面白キャラクターを生かしたいとので、実在するものの使用は禁止いたします。
・この番組は特撮ではなく、彼らが戦うばかりを要求していません。仲良く名産品や名所を案内して頂いてもけっこうです。
 その場合、近場でしたら行けますが、遠距離はVTR編集となります。
・できれば最初はHEROは『道の駅』からの登場。ここは電車の止まる駅ではありません。
 ですが演出上道の駅に拘らずにいてくださってもOK。ただし紹介して頂く物、場所をきちんとご記入ください。
 また指定した県のアピールをお願いします。他県を紹介されても反映することが出来ません。ご了承ください。
 万が一、版権に触れる地域や食物が出た場合、反映できないモノもあります。その時はディレクターと相談の上、他に対応をさせて頂きます。ご注意ください。
 それと、地元からの取材協力を快く得る為、マイナスイメージの紹介内容もご遠慮ください。
・喧嘩の無いよう楽しんでお決めください。(これが一番大事)
 皆様のお好きなHEROになってくださいね。

●今回の参加者

 fa0075 アヤカ(17歳・♀・猫)
 fa1772 パイロ・シルヴァン(11歳・♂・竜)
 fa2321 ブリッツ・アスカ(21歳・♀・虎)
 fa3066 エミリオ・カルマ(18歳・♂・トカゲ)
 fa3134 佐渡川ススム(26歳・♂・猿)
 fa3251 ティタネス(20歳・♀・熊)
 fa3354 藤拓人(11歳・♂・兎)
 fa5113 豊田せりか(16歳・♀・犬)

●リプレイ本文

●ラストご当地HERO!!
 いつものようにエンターな旅番組『ご当地☆HERO』と書かれたテロップが流れ映し出されたのは埼玉県にある温室風のレストランが目を引く道の駅、川口・あんぎょう。
 地域案内をすべくカメラがHEROの姿を探すと、映り込むのは真っ黒い物体。むむむ‥‥? なんじゃこりゃと近付いてみると、
「クルルッポー! 俺様は悪HEROのカソッカーダークだ。今日で番組が終了と聞き、好都合と思い参上した。あの忌々しいHEROに邪魔されることなく全国を過疎化の渦に巻き込み、美味い物を食べ尽くすんだクルー」
 ブワサッ!
 音を立て両手に設える羽を広げるエミリオ・カルマ(fa3066)。その姿、怪鳥のようだ。因みにモチーフは県の鳥・シラコバト。しかし悪HERO設定のため白ではなく黒。顔だけを出す鳩風の縫いぐるみも鴉と間違われそう。
「わはは〜のはぁ〜っ! そうなのだ。これから我々の時代が到来する。ま、とにかく今日はその餞に埼玉を占拠するぞ‥‥あ、ちょっと待ってね。今、降りるから」
 エミリオに次いで響く声の方にカメラが向く。映し出されたのは、ダボダボの超ニッカを風に靡かせ立つ悪司令官風HERO・カソッカーヘルとなる佐渡川ススム(fa3134)である。
 思いの外、高かった屋根に驚き膝が笑っている。が、幸い風と緩い布地のおかげで微々たる名誉は保たれ、高笑いで誤魔化した震える声で威張りくさると、へっぴりな腰で梯子を使い降りてきた。
 あまりの滑稽な姿にディレクターが大笑い。それを見た佐渡川は、
「あ! 笑ったな、親にも笑われた事ないのにっ! そいういう奴はお仕置きだぁぁ」
 聞き覚えのある名台詞に佐渡川アレンジをしたもの叫ぶ。キメポーズは勿論、痛くもない頬を押さえてだ。台詞の内容は芸人としては致命傷と思えるモノだがこの場は悪HEROなので軽く流しておいてOK。
 そんな彼の叫びに合わせ、エミリオが奇っ怪なポーズで一羽ばたき。
「高齢化ビぃ〜〜ム」
 クッククー!!
 画面には七色の光線のようなCGが入り、紛れてマジックを手にした佐渡川がディレクターの顔に落書き。
 エミリオは顔中にシワやらシミを書き込まれていく彼を満足そうに見て笑う。そして彼はトドメとばかりに背後から煎餅を取り出し、見せびらかすように食べ始める。
「一仕事終えた草加煎餅は美味いクルーっ! その由来は今より三百年前、草加で茶屋を開いていたお仙お祖母さんが売れ残った団子を捨てていたのを見咎めた武士が案を出し作られたのが元祖。原料にも拘り、米は隣県産のコシヒカリを使い味付けの醤油や味噌も同じように関東の県から仕入れたモノ。最近ではバリエーションも増え胡麻やマヨネーズといったものもある。あーこの硬さ、この香ばしさ! 素晴らしいクゥー!」
 バリボリバリ‥‥。
 美味そうに食べるエミリオとお裾分けして貰った佐渡川を、光線を受けた所為で歯が脆くなり堅い物が食べられないという設定のディレクターは指をくえわえてみるばかり。
「わははー。この通り、俺らは人々を変貌させて過疎化や少子化を進ませて、町から美味しい名産物を奪うのが目的。行くぞカソッカーダーク!」
「意地悪は良くないよ! あたい達、采(シャイ)でイカす埼玉のHERO、タマレンジャーが許さないニャん☆」
「そうだ! 捻れて良いのは送り盆の時に食べる『ねじ』だけ! 根性とか考え方の捻れは許さないぞ。僕がキュッと捻っちゃおう。だからといってスクリューじゃないよ」
 ここらで素行を注意すべく、キメポーズを作り登場したのは萌え好きには堪らないネコ耳(自前)を付ける秩父にゃんのアヤカ(fa0075)と、法被姿の藤拓人(fa3354)が扮するねじりゃーだ。その後に続くのは、赤の上着に白のトレパンユニホームが眩しいパイロ・シルヴァン(fa1772)のレッドダイヤマンに、ブレザーな制服のミニスカートから伸びる紺ハイソが男心を揺さぶる豊田せりか(fa5113)が扮するストロベリー・ピンク。そして大凧を背負い吹く風に飛ばされ無いよう踏ん張る涼風翔子のブリッツ・アスカ(fa2321)。彼女の着用するスカイブルーのボディスーツはこれからの季節涼やかだ。
「悪い心は豊かな緑に囲まれた道の駅・両神温泉薬師の湯に浸かり洗い流そう。あたしらが素敵な人達とご当地を紹介し改心させるよ! しっかりこのボールを見て学んでねっ」
 花菖蒲柄の浴衣にたすき掛け尻端折りをしたティタネス(fa3251)の両神リョーコが手にするバレーボールを高々と放る。
 画面は下から上へと動くそれを追うっとここで前撮りのVTRが流れ、施設内の大風呂が映った。
 ガラスの向こうでは緑豊かな山が一望できるというもの。内風呂でありながらも趣向を凝らされている。追ってティタネスの解説が入っていく。
「日本百名山の一つで首都圏の方にも親しまれ、気軽に利用する事が出来ると評判なんだ。因みに両神国民休養地あづまや山は森林浴の森日本百選、丸神の滝は日本の滝百選に選ばれているんだよ。その他、この近くには温泉が沢山あり江戸時代には秩父七湯なんて呼ばれた事もあるほど。今でも新木の湯、鳩の湯、柴原の湯、千鹿谷の湯、鹿の湯の五つが現存してる。ここから近いのは柴原温泉かな? 今月は花菖蒲が見頃を迎えまつりも催されるんだ。その時に合わせて来てくれると嬉しいな。名物の薬師そばもぜひ食べて欲しいな」
「くるるっぽー、温泉なんか入ったらボイルされて美味しくいただかれちゃうクルーッポ!」
「それもなんだかおいし‥‥ごほべほっ‥‥っと、とにかく首都圏内からドシドシお客を呼んでるなんて許さんぞ。いっそう許せないのは野郎ばかりな温泉っ! やはり醍醐味は混浴だ」
 VTRからボールの画へ切り替わった。しかしこれくらいでは改心されず、それぞれ言いたい事をぶちまける悪HERO。
 ティタネスはボールを軽くトス。CGの処理で彼女が打った球は緑をイメージするグリーンへ変化しその行く先は純朴そうなアヤカの元。
「温泉を堪能した後は道の駅・ちちぶでお食事はいかが? ここは市町村合併をし大きくなった町で平成13年に作られた明るいパステル調の施設には本格的な洋食レストランをはじめ、秩父そばの会の運営する立ち食い蕎麦や手作りパンなどを美味しいモノを沢山用意しいるニャ。その他に農産物直売所や特産品も多く揃い、地元の食文化が満載な道の駅となってるニャ☆ あたいのお勧めは蕎麦に茸、地酒や地ワイン。キノコを肴に地酒を一杯やって締めは蕎麦をたぐるなんて‥‥良いニャよね〜」
「ナイスアイディア! 未成年の僕はお酒は無理だから、代わりに郷土料理を紹介しよう! ねじという、昔から送り盆に食べられる料理があるんだ。名の由来は饂飩を小豆で和えると螺旋状になる事からそう呼ばれてるらしいけど、本当のところはちょっと不明。使われる材料は小麦粉に水、小豆と砂糖。そして塩少しっと、シンプルなモノ。味も素朴でいながら美味しいよ」
 回ってきた緑色の球を見ながらアヤカは担当する道の駅について説明。
 少々疑問が浮かぶ発言もあるが、彼女はしっかりと飲酒可能な年齢に達しているので突っ込みはナシだ。で、ぼぃぃんっと緑から橙色に変化させ隣に待つ藤へレシーブ。
 彼は膝を屈め、郷土料理解説と共に橙色から郷土料理の黒へ色を変るジャンピングサーブ!
 次はやや離れた場所にいるパイロの元へ。彼は一旦、胸でワントラップして解説開始。
「ボールと仲良しになる絶好の機会! 122号線を使い首都高にある、ここ川口あんぎょうを目指し上ってくれば左に見えるドーム型の建物、それが埼玉スタジアム2002だ。この施設は規模・設備の両面において世界最高水準のスタジアムで、サッカーを主としたスポーツを行える事や様々な役割を期待されている施設なんだ。過去に開催された世界規模のサッカー大会では日本代表の初戦や準決勝戦が行われた程。今後も質の高い試合を数多く提供すると共に、より優れたスポーツ振興に努めていく予定なんだよ!」
 右下に映るのは高速やその隣の国道からよく見えるスタジアム。
 パイロは元気よく説明を終えると球を軽く上げ、大きく右足を蹴りだしボレー! 球は黒から赤へ変わり、悪HEROのエミリオと佐渡川を狙う。
「ぬほほほー、そう簡単にやられたら、司令官風悪HEROの名が廃るっ! いけぇカソッカーダーク」
「クルックー! 少子化トルネード」
 ぶわっさ、ぶわっさ!
 真っ直ぐ向かってくる球にエミリオは腕を繰り返し大きく動かし腕の羽根をばたつかせる。ブォォンっとCGのハリケーンがボールを弾き、あらぬ方向へ。
 そら見たか、とふんぞり返る佐渡川。
「まだまだよん! 采のイチゴメタモルフォーゼ☆」
 フワフワ浮ぶ球に向かって女子高生姿の豊田が苺のモチーフのついたステッキを振りジャンプ。
 CGアニメで出来た可愛い星が飛び交う中、タマレンジャーストロベリー・ピンクへ変化。プリティーなお色気を備えた彼女に佐渡川の目尻と鼻の下が思いっきり垂れ下がる。
「私の担当する町、吉見は県立比企丘陵自然公園の一角に位置し、江戸時代中期より水田開発が始まり町内には数多くの溜め池が造られました。今では静かな山並みに長閑な田園風景と周辺環境にマッチした景色と豊かな自然が季節の移り変わりを告げてくれ人々の生活に根付いているのよ。さぁこれはどう? うふふ、悪い子ちゃんにはストロベリーキッスをお見舞いしちゃうゾ☆」
「ぬぉおおお〜! してしてしてぇぇぇ〜〜」
「くるるっぽー危ないクルー! 核家族化フラぁッシュ!」
 ピカーーッ!
 ニッコリ笑顔で担当の町を解説した豊田は、ステッキを大きく振りかぶり、落ちてくる球を打つ! 勿論、勢いあまってミニスカートが捲れ、いちごパンティが見えちゃうのはお約束事項だ。
 球はすこーんっと快音と共に赤からピンクに変化し再度、悪HEROを狙うが佐渡川はお構いなしに引き腰で豊田に突撃。その変な動きの理由は大人の事情。ここでは説明するまい。
 そこにエミリオがとっさの機転で必殺技フラッシュを放ち、軌道をズラした。運良く佐渡川に当らずに済む。
 またも宙を浮いた球。それを繋ぐのは、イルカならぬでっかいタコ(実は上にはパラモーター)に乗るブリッツ・アスカ。背負ったエンジンを上手く操り動いている。
「埼玉での遊びなら毎年GWに行われる大凧あげ祭りを見よう! 起源は江戸時代後期にまで遡り、元々はシンプルな凧揚げ祭りだったのが、徐々に大型化し明治中期頃に今のような『百畳敷き』の大凧を揚げるようになったんだ。因みに凧の文字は毎年、話題になったものに決められる。今年は大凧が地球、環境。小凧は未来と希望だった。けど合併時は新市だったりもしたんだ。沢山遊んだらお土産の大凧まんじゅうを食べてお腹を癒そう! 普通に小豆あんの入ったのだけど、特徴的なのは残りの二つ。これの中身は切り干し大根で、こっちは特産のナスを乾燥させたモノ入り、ナスまんじゅうだ」
 右下に大凧が掲げられた道の駅と先月行われた祭りの様子を映した資料映像が流れる中、彼女は解説をしながら腰の袋にあるお土産の饅頭を豊田にセクシャラスなハラスメントを働こうとする佐渡川に向かって投げつける。因みに他のHEROはどうした? というと、エミリオを戦うのに必死なのだ。
 しゅこーんっと音を立て佐渡川の尖らせた唇に命中!
「ん〜〜流石はストロベリー・ピンクちゃんの唇は甘酸っぱい果実‥‥って‥‥ん? 茄子なお味?!」
 驚く彼に頭上でカラカラ笑うアスカ。丁度良く来た球に、
「百畳敷きの大凧のように心は大きく、志は高く持て! ‥‥気概!」
 ずばしぃん!
 ピンクの球を爽やかな青へ変え、鋭く打ち込む。それを合図に下に待ちかまえていたHERO達が一斉に飛躍!
「守ろう‥‥自然!」
「新しい文化へ‥‥発展!」
「だが忘れてはならない‥‥伝統!」
「人々との‥‥交流!」
「‥‥豊かな心情!」
「「「「「「必殺・色彩アターック!!」」」」」」
 どっこーんっ!
 ティタネス、アヤカ、藤、パイロそして豊田が、個々に名言を叫び、極彩色の球を全員で打つ! 
 球は真っ直ぐエミリオにぶち当たり、黒い羽がCGによって白く変化。次いで佐渡川の顔面に直撃。
 痛い思いをした二人は、
「今日は改心したけれど、来週は負けないっクゥー!」
 エミリオは些か改心しているか解らない台詞を一つ。次回については突っ込みはナシだ。
「実はご当地★HEROは今回で終了だけど、僕らはずっと県を宣伝し戦い続けるからみんなも応援してくれ!」
 HEROではないが改心した佐渡川が締めを行い、彼の背後に集まり出したHERO達はにこやかに頷き、手を振った。
 そこで、番組はお終いの時間を迎え、画面はゆっくり絞られていった。

●番組を終えて
「短い間でしたけど楽しめました」
 ディレクターに微笑む藤。
「マネージャーの地元に来るのを楽しみにしてたんだけど、今回で終わりって参加させて貰ったよ」
「日本が終わったら世界に飛び出してくれると期待していたんだけど‥‥残念! 母国を紹介したかったよー」
 悪HEROを演じた佐渡川とエミリオも挨拶。
「またやってくださいね!」
 豊田を含む女性陣は大きな花束をスタッフ達へ贈呈。拍手を送る男性陣にディレクターは、
「ありがとう! 俺も色々楽しかった。上司とプロデューサーのご機嫌が治り次第、再開するからね」
 薄く涙ぐんだ目を隠すように深々と頭を下げた。