跳びハね☆トーク 伍アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 極楽寺遊丸
芸能 2Lv以上
獣人 2Lv以上
難度 普通
報酬 2万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 09/09〜09/11

●本文

 普段、なかなか見る事のないTV関係者達の素顔。ドラマで二枚目を演じるあの俳優や、演技派として有名なあの女優。美しい歌声を持つ歌手や流行を編み出すタレントさん。
 今を時めく彼らにいつも見せる面と違うところやその表情、色々なエピソード、感じたことを語って貰おうと企画された番組『跳ねる☆トーク』。
 セットの準備が整ったスタジオに一歩踏み込むと、そこはヨーロッパ辺りに現存するアンティークなお屋敷の談話室風の造りとなっている。
 豪奢な壁紙や調度品が置かれつつも、どこかしっとりと落ち着ける雰囲気となっていた。
 勿論、出演者達が座る椅子もアンティークでよく使い込まれたものが、司会者とのトークを考え、丸みを帯びた形となる雛壇の上に並べられている。
 さて準備は整った。あとは出演してくださる方々の入りを待つばかりだ‥‥。


■出演者募集
 跳ねる☆トークは毎回テーマに基づいた日常のエピソードや芸能界での話を展開してくださる方を募集しております。
 伍回目のテーマは語呂合わせでご友人に関して、『私・僕の周りにいる変わった癖を持つ人』と『密かに知っている友人の素顔』です。
 ビシバシとテーマに沿った大胆かつ、楽しいコメントやエピソードを披露して意外性や益々納得のあなたをアピールし、視聴者の方を楽しませてください。
 また番組の司会を行ってくださる方も同時に募集しております。
 どうぞ皆様のご参加をお待ち申し上げます。

●今回の参加者

 fa0075 アヤカ(17歳・♀・猫)
 fa1463 姫乃 唯(15歳・♀・小鳥)
 fa2057 風間由姫(15歳・♀・兎)
 fa2837 明石 丹(26歳・♂・狼)
 fa3831 水沢 鷹弘(35歳・♂・獅子)
 fa3861 蓮 圭都(22歳・♀・猫)
 fa4790 (18歳・♂・小鳥)
 fa5331 倉瀬 凛(14歳・♂・猫)

●リプレイ本文

●跳びハねなトーク開始!
 ヨーロッパ辺りに現存するお屋敷の談話室を模したセット。雛壇のアンティークなサロンアームチェアに座る様々なジャンルから集まった7人の出演者を軽く紹介するべく、カメラが上段の右から流していく。
 最初に映ったのは、凛とした雰囲気があるものの実は天然さんのアクション女優、風間由姫(fa2057)。次におっとりした物腰のボーカリスト、慧(fa4790)に流れ、音域豊かな美声の持つ歌手でありながら、面白トークを繰り広げ人気を博す蓮 圭都(fa3861)へ移る。
 そのまま下段左側へカメラが流れ、豪華な出演者に囲まれ、緊張した面持ちで落ち着かない様子の倉瀬 凛(fa5331)が映った。それも仕方ない、なんせ隣には国民的有名なウェスタキャストの姫乃 唯(fa1463)が、セットと経験豊富そうな出演者達の話が聞けるとばかりに頬を紅潮させているから。
 さらにその向こう、チャームポイントの八重歯を見せ手を振る世界的に有名なアイドルのアヤカ(fa0075)の姿もある。舞台袖のプロデューサーも彼女の出演に未だ吃驚な様子だ。
 下段最後、TVドラマや演劇でその演技力に定評ある俳優の水沢 鷹弘(fa3831)が映ると、カメラが切り替わり明石 丹(fa2837)が現れる。
 彼は初の試みに些か緊張気味のよう。どうもライヴMCとはやや勝手が違うしVIPなゲストに吃驚したよう。しかし彼も国民的に名を馳せる歌手。端整な顔に乗せる柔和な笑みと甘い歌声が、女性達の間で受けている人だ。
 彼は小さく息吐くと、
「こんばんは。司会を勤めます明石丹です。本日も様々な方面で活躍をされている方々‥‥。初の司会というだけで緊張しているのに、更に高まってしまいそうなゲストさん達ですね。どうぞお手柔らかにお願いします。さて、始めのテーマはこちら『私・僕の周りにいる変わった癖を持つ人』。これはもう癖で意図してやってるんじゃないんだろうけど、見てる方からすると何で? っと思う事をする方がいらっしゃいますよね。では、さっそく倉瀬さん」
 挨拶を済ますと司会者用のカフェテーブルにあるカンペを確認して、倉瀬を指名。彼もまた緊張の面持ちだ。
「‥‥はい。えっと、変わった癖といえば、お仕事で局の方とお会いする事が多いのですが、そこで見かけるんですよ。とにかく親指を動かしている方。こう‥‥クルクルと。時には腕をグルングルンっていうスタッフさんに遭遇したり‥‥まるで指揮者のようで‥‥。突然されると吃驚しますね。あとは打合せ中に浮かんだ考えを空中に書いている方。そんな事をして何の意味があるのかは不明ですが‥‥。まぁ僕も、無意識にリズムを刻んでしまう事があって、それと似たようなモノかなって思うんですけど」
 人間観察が好きそうな倉瀬。姫乃も相槌を打ちながら、
「それって解ります、あたしもその癖を持つスタッフを見かけたことあります〜。あ、他にも凄い子もいるんですよ〜。スタッフさんにもいるんですけど、この話は学校のお友達で。その子、変わった食事の仕方をするんです! レーズンパンのレーズンとかコーンスープのコーンとかを先に食べてしまうんです〜。本当にそれだけを全部! 不思議に思って聞いたら、好きじゃないから先に食べるんだって。確かに好きな物だけ、食べて後は残しちゃうよりも断然良いと思うんだけど‥‥。わざわざ具だけ先に食べるのって‥‥ね? あ、あたしもトーストの耳って固くてイヤだから先に食べるけど」
 それは癖でないのでは? っとか、パンの耳論が一緒などと出演者達が姫乃のコメントに賑わいをみせ、話が食べ物論争へと動いていく。
「そうそう、その子は目玉焼きや卵焼きにソースを掛けるんですけど、あたしは卵にソースは駄目なの〜! 目玉焼きは醤油とか塩胡椒。卵焼きは醤油かケチャップかな。ゆで卵は塩orマヨネーズだよね! って‥‥あれ? 同じ卵料理なのに調味料をそんなに変えるんだろう?」
 一層の盛り上がりを見せるスタジオ。蓮はコンビニにも温泉卵やゆで卵が置かれてるよねー。と相槌。誰もが卵料理を熱く語り始める中、
「ゆで卵って殻を上手く剥くのって大変ですよね‥‥。あ、剥くと言えば友達に瘡蓋や日焼けの皮膚をすぐに剥いてしまう人がいます。怪我をした部分とかも触っていたり。見ていて少し恐いかも‥‥って思うんです。治りが悪くなるよと言って止めるんですけど、どうして出来ないみたい。痛いのが良いのでしょうか? 僕には考えられないです‥‥」
 料理話から更に話が逸れ、しみじみと友人の痛い話をする倉瀬。少しスプラッタなネタに女性陣の顔が強ばる。
「う〜ん、それは僕にも解らないかも。でも解ったらお互いにちょと拙そうですよね? 倉瀬さん。あ、水沢さんのお知り合いで変わった癖のある方っていらっしゃいます?」
 タイミングを計り入る明石が笑顔で受け答えながら、話を戻すべく水沢へ振った。
「そうだな、変わった癖か‥‥。私が若い頃、劇団に所属していた時の話なんだが、そこは変わった人物が多かった気がするな」
 指名を受け、物静かなよい声を響かせる水沢。興味深げに明石や姫乃が聴く。もちろんさっきまで盛り上がっていた他の出演者達もだ。
「いつもシリアスな場面になると台詞の前に必ず、下唇を嘗める人がいてね。言った事があったんだ。そしたらそんな事しているか? と逆に聞かれたよ。どうやら無意識でしてしまうらしい。今考えると緊張を解すためだったのかもしれないな。それは一瞬の事だし、観客席から見えにくいからいいのだが、芝居をしながら間近で見ていると、どうにも気になってしまってね。そうなると、目がそこにばかりに行ってしまい困った事があったよ」
 正に変わった癖。確かに。っと、笑う出演者達。倉瀬がそこに手を上げ、
「それって面白い癖ですね。僕はよく猫が舌を出したままにしているのを見掛けるんですけど、触ってみても引っ込めないですし‥‥舌が出ている事に気付かないのか謎で仕方なかったのですが、それも緊張を解く為だったのかな?」
 見事な天然に笑いの渦が起こる。水沢も笑いつつ更に話を進めた。
「それはどうだろうなぁ。他には台本を読んでいる時に必ず鼻歌を歌う人もいたな。それだと集中出来ないんじゃないかと思うんだが。そうした方が調子が良いらしい。一時期、流行ってしまってね、皆で台本を読みながら鼻歌の大合唱っていう事もあった。何と言うか、あの頃は若かったな‥‥」
 意外な役者さん達の一面に誰もが吃驚しながら変な癖に笑いが絶えない。水沢は一通り笑いが収まるのを待ち、今度はしみじみと話し始めた。
「歳を重ねる毎に、そう思う事が少なくなったな。許容範囲が広くなったからか単純に慣れてしまっただけなのか解らないが。他人から見れば変わっている事でも、それはその人の個性と言えるものだろうからな」
 年相応な落ち着きトークに拍手が起きた後、CMへ入った。

●まだまだ続くトーク
 CM明け。拍手で迎えられて明石がにこやかに進行する。
「さ、続いていってみましょう。次のテーマは『密かに知っている友人の素顔』さあ、遠慮なく話してね」
「僕からで、良いですか? 今日の司会、リバティの丹さんも尊敬している方の一人なのですが、もう一人、友人というにはおこがましく思うのですけれど、デビュー前からの憧れで、大尊敬する先輩の話をします」
 その言葉の後に続き話す慧。キラキラ視線が目の前の明石に向けられる。
 彼らのヴィジュアルも手伝ってかある種の趣味を持つ乙女達が勘違いしそうな程のモノだ。尤も二人にその趣味はない‥‥ハズ。
 明石は小さくお礼と、彼の持つ北欧の王子様のような容姿に憧れを抱く少女も多いのでは? と言葉を紡ぐ。慧は照れながらも本題、先輩という言葉に更に瞳を輝かせ話しだす。
「先輩の曲はクールで格好良くって、ヴジュアル系というのもあって取っ付きづらいかなって思っていたのですが、実際、話してみると吃驚しちゃうくらいテンションが高くて楽しい方なんですよ。最近はプライベートでも仲良くさせて貰ってて‥‥。すっごく家族思いなの。僕の恋人の義弟なんですけれど、会う度に俺の目の黒いうちは恋人と近づいちゃ駄目! って冗談めかして言うんです。前なんて知り合いのホームパーティーにお邪魔した時、態と離されるわ、間に入るわ、彼女が取ってくれたご飯を横取りしちゃうわで。あげく帰り際に、泣かせたら超プレミアムスポーツカーで轢き殺しに行くからね! っなんて言われちゃった」
 話を聞いて誰もがクスクス笑い。彼の憧れと苦悩の狭間はかなり深いモノらしい。慧はひと息吐くと更に言葉を紡ぎ、
「この間、海外で同じ車種を見かけて、驚いて反射的に隠れちゃいました。あ、いえ、悲しませてはないんだけど。‥‥僕は彼女が大好きだし、その人も尊敬してるからジレンマなんだよね」
 どうも彼の悩み相談となっていたり。これだと密かに知っている彼の素顔である。
「ジレンマが解決すると良いですね。では、次は蓮さん」
 明石は笑んでフォロー。そして蓮へ。
「慧君、お察しするわ。頑張ってね! 私の話は幾度かこの番組でネタになってる、うちのリーダーの事。ふふ、一部に大好評でライブで良いネタになってます」
 ちょっぴり不敵な笑みを浮かべる蓮。だがそれも緊張隠し。憧れの明石と音楽活動以外の共演にドキドキのようだ。
「その人は仮にNとしておきましょうか。Aじゃないのかって? えーと愛称のニッコリのNって事で。彼っていつでも笑顔で落ち着いてて〜っていうのがNの印象だと思うんですけど、ズバリ、あの人は突き抜けるとものっすごいハイテンションになります」
 突然のイニシャルトークに誰もが頭を捻る。慧と倉瀬は、すぐにピンッと来たようで頷いていたり。
「想像つかないでしょ? そんな時はお兄さんを想像して貰えれば、もう。初めて見た時ギャップに吃驚しましたね。この辺はたぶん、Nの親友らしい明石さんも知ってる事だと」
 ネタを振る蓮。明石は頷くのみ。そりゃ後が恐いからだ。
「Nったら、どこでスイッチ入るか分からないんだけど、打ち上げの席なんかで突然ギャア! と大喜びで騒ぎ出すの。そりゃ凄いし、おっもしろいですよ〜。今度、撮って持ってこようかしら?」
 誰もが正体に気付き、うそー? え〜〜! などと笑い合う。
「素と建前で分けてるというよりは、リラックスしてる状態がそうさせるのかな。僕もステージに立ってる時は、ちゃんとしてなくちゃって、思いがありますし。ただ打ち上げ映像披露はファンの方が観たら蓮さん以上に驚いちゃうと思いますからやめておいた方がいいかもね。では次は風間さん」
 明石はやんわりと止めつつ、風間に話を振る。
「はい、私がこのお仕事を始めて、いろんなお友達ができたんですが、そのお話を。TVとかで観ると派手なのに、実は私生活ではお淑やかな方だったりっと結構意外な方が多くて、驚きでした‥‥。アヤカさんのように裏表がない方もいらっしゃいますが」
 風間はそう言うと、目の前に座るアヤカに笑む。彼女はそうかニャ? などと小首を傾げた。
「で、それなら良いのですがたまに逆の方がいたり‥‥そういう時は驚きますね。普段は本当に優しいのですが、一歩楽屋に入ると我が侭放題で付き人さんを困らせるという方や‥‥。まぁ、芸能界っていう世界以外にもある本当の裏世界。流石に怖いので見に行きたくはないですよね‥‥」
 彼女のコメントにプロデューサーは手で×を作り明石に知らせる。流石に悪いゴシップで人が特定できるようモノや愚痴はマズイ。
 少しマイクのトーンを落とし明石に繋げて貰うよう促す。が察したアヤカが、
「あぁ、居るのかニャ? 由姫ちゃんと同じプロダクションに所属してるけど見た事ニャいな。あ、あたい達が所属するプロダクションって女の子が多いニャ。んで、みんなお酒が好きなのニャよね☆ まぁ、あたいがお酒大好きっていうのもあるんニャが‥‥断っておくニャが、あたいは成人してるニャよ?」
 いつもの天真爛漫で話し出す。明石は笑みを浮かべ頷き、慧や姫乃も話に興味津々。
 風間は、私は未成年ですので、その時はジュースですが。っと横から付けたし。
「で、談話室とかで女の子同士で飲んでたりすると‥‥出てくるんニャよね〜。いろんな酒癖が。もう凄いニャ! 普段は大人しい娘が飲むと喜怒哀楽オンパレードっと色々あるニャよ。最後は熱いですぅ〜と脱ぎ出したりする娘もいるニャ! 勿論、誰かは内緒ニャよ。まぁ男の人がいないから出来るんだろうけどニャ‥‥もう歯止めが効かないニャ。他の娘も脱ぎ出して、下着姿で乾杯して騒ぎだす女の子達‥‥凄い光景ニャよ〜」
 女の子同士のなんとも楽しい裏事情。聞いている明石を始め慧、水沢はどう反応して良いか戸惑う。倉瀬に至っては無表情しながらも頬が薄く染まっている。
「その時はアヤカさんも一緒に入るの?」
 興味深げに聞く姫乃。勿論、蓮も聞きたいようだ。
「あたいニャか? あたいはなかなか酔えニャくて、そこまではニャいが‥‥。ニャ、前に無理矢理脱がされた事があったニャ〜。まぁ、酒の力は怖いと言うことニャね」
 へぇそうなんだっと相槌を打つ、出演者。裏で悶々とイケナイ想像を膨らますプロデューサーを明石は呆れ顔で見つつ、
「おや、もうお終いの時間のようです。楽しんで頂けましたか? 出演して下さった皆さんも有難うございました。ではまたお会いましょう!」
 締めの挨拶。共に笑顔で手を振る。カメラは出演者を撮りながらズームアウトし番組は終了を迎えた。