跳びハね☆トーク 七アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 極楽寺遊丸
芸能 2Lv以上
獣人 2Lv以上
難度 普通
報酬 2万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 10/23〜10/25

●本文

 普段、なかなか見る事のないTV関係者達の素顔。ドラマで二枚目を演じるあの俳優や、演技派として有名なあの女優。美しい歌声を持つ歌手や流行を編み出すタレントさん。
 今を時めく彼らにいつも見せる面と違うところやその表情、色々なエピソード、感じたことを語って貰おうと企画された番組『跳ねる☆トーク』。
 セットの準備が整ったスタジオに一歩踏み込むと、そこはヨーロッパ辺りに現存するアンティークなお屋敷の談話室風の造りとなっている。
 豪奢な壁紙や調度品が置かれつつも、どこかしっとりと落ち着ける雰囲気となっていた。
 勿論、出演者達が座る椅子もアンティークでよく使い込まれたものが、司会者とのトークを考え、丸みを帯びた形となる雛壇の上に並べられている。
 さて準備は整った。あとは出演してくださる方々の入りを待つばかりだ‥‥。


■出演者募集
 跳ねる☆トークは毎回テーマに基づいた日常のエピソードや芸能界での話を展開してくださる方を募集しております。
 さてラストを華やかで楽しく飾り、終わらせたく思いまして、今回のテーマは『私・僕が一番楽しかった事』と『そりゃないよぉ〜〜?! っと思ってしまった事』です。
 ビシバシとテーマに沿った大胆かつ、楽しいコメントやエピソードを披露して意外性や益々納得のあなたをアピールし、視聴者の方を楽しませてください。
 また番組の司会を行ってくださる方も同時に募集しております。
 どうぞ皆様のご参加をお待ち申し上げます。

●今回の参加者

 fa0036 フィミア=イームズ(16歳・♂・一角獣)
 fa1359 星野・巽(23歳・♂・竜)
 fa2378 佳奈歌・ソーヴィニオン(17歳・♀・猫)
 fa3867 アリエラ(22歳・♀・犬)
 fa4002 西村 哲也(25歳・♂・ハムスター)
 fa4619 桃音(15歳・♀・猫)
 fa4769 (20歳・♂・猫)
 fa5307 朱里 臣(18歳・♀・狼)

●リプレイ本文


 ヨーロッパ辺りに現存するお屋敷の談話室を模したセット。雛壇に置かれたアンティークなサロンアームチェアには今回の出演者7名が座り、彼らを紹介するべくカメラが上段の右から映し出す。自分に向いたレンズに番組恒例の挨拶やポーズを取る。
 まず、切れ長の目に薄い笑みを乗せたダンサーのフィミア=イームズ(fa0036)から。ブルー系のニットを着こなす彼。白い髪に差し入れた緑色のメッシュが衣装と良く合う。継いてカジュアルスーツを着、手を振る西村 哲也(fa4002)が映った。
 画は軽い流し目と笑みを見せる星野・巽(fa1359)を捕らえる。彼はラビットファーの付くデニムと同色のジップアップニットブルゾンに合わせたターコイズのVネックTシャツに長く細い足を強調するスキニーデニム&ブーツをチョイスした姿。なかなかの洒落者だ。
 しかし隣に座る忍(fa4769)もなかなかのモノ。この秋流行の白いライダースにワインレッドのシャツでワイルドかつセクシーに纏めたよう。普段の美女を思わせる容姿から想像しづらいが、いやはやよく似合っている。
 ここでカメラは上段から下段の女性陣へ。最初に映ったのは見事な黒髪を持つ桃音(fa4619)。寒牡丹柄の桃色の着物姿である。彼女は優雅な仕草で小さく手を振ったところで、継いで、縦巻きツインテールが揺れ対照的な茶色の髪をしたアリエラ(fa3867)が映った。
 クリーム色のボリュームスリーブのミニドレスに、レースのペチコートが裾からのぞき、なんともキュートだ。それをココア色のカラータイツと赤みがかったグレーのアンクルストラップパンプスで色を引き締めていた。
 カメラはゆったりとアリエラからふくよかな胸元を白いフリルで飾った紺地のドレスを纏う佳奈歌・ソーヴィニオン(fa2378)へ移動。セクシーでいても清楚な雰囲気を纏う彼女ははにかんだ笑みを浮かべ頭を下げる。
 と、ここで今回の司会者を勤める朱里 臣(fa5307)が画面に登場。焦げ茶色×黒のパフスリーブにバルーンスカートのミニワンピに身を包んだ姿が映る。普段と違いヘアバンドで腰まで届く長い髪を留めた彼女はなんとも大人っぽい。
「こんばんは、今回の司会を勤める朱里臣です。宜しくお願いします」
「はい、宜しくって、でしたら俺の膝から降りた方が良いのではないでしょうか?」
 朱里はいつになく淑やかに挨拶。が、それはほんの一瞬でお終い。何故なら膝に座る彼女に星野がツッコミを入れたから。どうやら登ろうと考えたが、無理と判断しそこに収まったようだ。
 彼女は自分の頭を可愛く小突き、膝から降りると、
「というわけで始まりました、跳びハねトーク! まず最初のテーマは『私・僕が一番楽しかった事』です。では星野さんお願いします」
 笑んで先程まで乗っていた星野を指名。そんな彼は目の前にいた久し振りに会う桃音の頭を撫でてたりする。
「あ、俺から? そうだねぇ、楽しかった事は某番組で韓国旅行に行った事でしょうか? 観光や演目体験も楽しかったのですが、一緒に行ったメンバーがね‥‥素敵なご夫婦や、ほのぼのカップル未満な方もいらっしゃって、始終笑顔が絶えなかったんで楽しかった」
 話す間も桃音にちょっかい。可愛くて仕方ないようだ。彼女も笑顔で受け止めている。ラブラブっと思いきや‥‥。
「俺も恋人と一緒でした。少々変わったお付き合いをしているけど。‥‥あお付き合い自体は普通ですよ?」
 しっかりと恋人がいたり。しかも同性のである。だがこの芸能界では割りに周知なうえ羨ましがれるカップルであった。
「中でも個人的に一番の印象は、カメラが回っていない時の方。有名な塔から見た夕日や染まる街並みとか‥‥眺めながら改めて彼が大切な人なんだと‥‥実感できました。愛する人が側にいる‥‥一番幸せな事ですよね。それを再確認できた楽しい旅行でしたよ」
 そこで旅行の最後、彼から貰ったチョーカーに指を掛け物思いに耽る。かなりの熱々ラブラブだ。だが、このままではちょっとということで一言付け加えた。
「も、勿論仕事も楽しいですよ」
「じゃないと拙いですって!」
 朱里がツッコみ。笑いが起きたところで彼女は上手く進行していく。
「星野さんの熱〜いお話で温まったところで‥‥アリエラさ‥‥ちゃん。行ってみよう、えいえいおー!」
 元気に腕を振り上げる朱里に続くアリエラ。いやはや元気の良いガールズである。
「私はやっぱりライブ。臣ちゃんとも組んだ事あるの〜。電撃娘は楽しいよ〜、えいえいおー! それと目一杯、ガーリーを目指し満喫出来るのです♪」
 慣れないトーク番組で些か緊張が伺えるも、笑顔を絶やさず話すアリエラ。再度勝ち鬨を上げてリラックスを促し言葉を紡ぐ。
「でね、普段はリバティで音楽活動をしているのですけどすっごく楽しい♪ けど全員でTVに出られないのが残念なのー。なかなかスケジュールが合わないんだよね‥‥。その分ライブを頑張ってます♪ 是非、皆さんに来て欲しいなぁ。本当に楽しいから!」
「をぃをぃ、楽しいのは解るけど、あまりにアリエナイほどナイスなアピール過ぎだって〜」
 ちゃっかりバンドのライブポスターを取り出しアピールする彼女は意外に卒のないタイプらしい。それにツッコむフィミア。漫才のような遣り取りに皆大笑いだ。楽しい撮影に佳奈歌も口元に手を当て笑い通し。
「へへ、ツッコまれちゃったv あ、こういう遣り取りが楽しいといえば、同じ事務所の桃音ちゃんとシノちゃん。ここだけの話、二人のやり取りは最高です。まさに俳優凸凹漫才コンビって感じかな? そのシノちゃんは私のダーリン欅君と親友なのですよv この間四人で遊びに行ったんだ〜♪ 楽しかったね〜」
「えぇ、とっても。またご一緒したいですわ。そちらも凄く印象的でしたけど、やはり私はお仕事も、ですの。ご一緒させて頂いた縁で、という方が一杯います。それに憧れの俳優さん達とお話しできる機会に恵まれたことも」
 アリエラの話に後ろの忍がウンウンと頷く。彼女の隣に座った桃音も微笑んで頷きながら話を始めた。
「楽しかったというか、嬉しかったに近いのですが、西村さんの人気のシリーズで拝見していて‥‥共演できた時は、もぅ感激でしたの!」
 嬉しそうに両手を胸前で組み頬を染め話す桃音。完全乙女モードに突入だ。それって俺と格差ない? っとこっそりツッコんだ忍を一睨みし、
「まぁ、お仕事でも何度もお世話になっているシノちゃんに西村さん。それに顔見知りの方々とここで、ご一緒出来きたのも嬉し楽しですの♪ まだまだ若輩者ではありますが、これからも宜しくお願いいたしますっ」
 皆を見渡しかっちり挨拶。釣られた一同も頭を深々と下げた。
「‥‥って。桃音ちゃん、番組始まってから挨拶ってグーすぎ。オイシイねぇ‥‥。っとでは続いて佳奈歌さん」
 朱里は軽くツッコむと進行していく。指された佳奈歌は、ちょっと考える素振りを見せ、
「えと、やっぱり一番楽しかった事は来日して色々仲間と出会い、共同生活を送った事でしょうか。あたしは今、プロダクションの寮に住んでいるのですが、そこではホント‥‥日々、どんちゃん騒ぎが繰り広げられてるんですよ」
 これはオイシイ。佳奈歌は所属する事務所のプライベートネタを披露するよう。
「その中心は、世界的な有名人のAちゃん。彼女って、とても明るく美味しい物が大好きなうえ無類の宴会好きなんです。だからもぅ毎日が賑やかなんです。でも普通、こう毎日宴会が続くと周りも疲れちゃったり飽きちゃうハズなんですが、ちっともそれが無いんです。むしろそれが居心地良いというか‥‥落ち着くというか‥‥一緒になって騒いでますし」
 うふふっと照れ笑い。今ここにいる彼女からは想像がつかない。だがあの事務所ならっと思うディレクター。
「けどそれって当たり前かもなんです‥‥。彼女はあたしの本当の妹なので‥‥」
 その発言に驚いた一同。かなり強力な爆弾投下だ。朱里は本当なんですか? っと問うと彼女は薄く笑いを浮かべ、
「えぇ。二十数年間、ずっと探したんですよ。ですがこの話は彼女にまだ話していません。まぁ多分、薄々気付いているかもしれませんけどね。だから一緒にいられるのが、とても楽しくて‥‥毎日充実しています」
 かなりのスクープ発言だが、佳奈歌はやんわりと笑んで上手く締めくくり、CMへと流れた。


 さてCM明け。スタジオは拍手に迎えられ、再び出演者達と司会の朱里が映る。
「続いてのテーマは『そりゃないよぉ〜〜?! っと思ってしまった事』。ですが時間の都合でカット!」
「そりゃないというか、あり得ないでしょ〜!!」
 進行の朱里の言葉に即座に反応し、フィミアは立ち上がりながらツッコむ。ダンサーなハズだがその素早さタイミングは一級品である。
 二人の遣り取りにスタジオは笑いが絶えない。それに朱里は小さくガッツポーズをしながら、
「やっぱりそりゃない? だよねー、よし掴みはOK! ではトークへGOっ。皆の憧れの的‥‥西村さん。お願いします」
 バッチリ皆の心と笑いを掴んだところで後ろの雛壇に座る彼を指名した。
「あ、ハイ。そうだねぇ‥‥自分の中でブレイクって言ったら変ですけど、俳優としての道が拓いたかなって思えたドラマでの話なのですが」
 指名された緊張の所為か、西村はちょっと椅子から腰を浮かし座り直して言葉を紡ぎ出す。
 六月以降二回目の出演の彼だがトーク下手で場に慣れていないよう。なるべく言葉を気を付けての発言だ。
「‥‥七夕のキャラと世界を中心にした内容で、俺がヘタレの彦星‥‥牛飼い役という事で相棒が子牛だったんです。これが可愛いんだけど思い通りには動かない!! こっちが渾身の演技しても牛さんがダメだったらそのシーンも撮り直し。タイミング諸々も彼待ちですから、そりゃないよって何度思ったか」
 語る動物との共演苦労話。語るは涙であるが、聞く方は意外にユーモラスであったりする。そのせいかクスクスとあちこちから忍び笑いがちらほら。
「笑ってますね? 当時は笑えなかったのですが、今ではそれも全部、良い経験と面白い話となったと思います。それは人でも通じること。えぇ、牛から色々と学びました」
 すっきり笑顔で語る西村にアリエラが、振り返りながらキラキラ瞳で彼を見詰める。
「そうだったんですかー。実はドラマを欠かさず観てたのですよ〜。あとでサインをくださいっ」
 彼女の熱い視線に嬉しそうに頷きながら後でねっと西村は再度笑んだ。
「なんでしたら、俺もおつけしますよ〜。え、イイ? そりゃないよ〜っと思ってしまった‥‥。えと次は俺が」
 自分もするよ、なんて指さし語る忍。だがあっさり断られネタの如くテーマを使う。どうやら彼は容姿に反して意外にお笑い系らしい。
「この他に最近、そりゃないよ! と思った出来事はとある仕事で。継続で出演していた番組の映画を撮る事になり、全3回でクランクアップと聞いてたのですが、最終日に、今日でメンバーさんとこうして集まって仕事する機会がなくなるんだぁなんて、おセンチ&感慨深くなってたんです。んでオールアップしてこれでお別れ‥‥と思ってたら、マネージャーに皆で集まって頂き舞台挨拶&トークしてもらいますから。って言われたんです。その時、うそぉ〜まだあるの? 珍しく物思いに耽ってたりしたのに‥‥先に言ってよ監督、スポンサー! ‥‥と」
 表情豊かに話す彼に誰もが聞き入り、最後に爆笑。忍も一緒になって笑う。
「まぁ、嬉しい意味でそりゃないよ、な気分でした。早く言ってくれればいいのにって。俺のおセンチを返せっな出来事です」
 ここで忍は、はぁっと息を吐き締める。
「良い意味でしたらグーではないですか。聞いてる方もここが一番楽しくなりますね。っと。あっ、これって前のテーマ?」
「ですねー。今日はそりゃないってくらいボケ倒しますね〜。では次は僕で‥‥嬉しいそりゃないよを先に‥‥」
 朱里のボケにまたまたまたのツッコみを乗せフィミアが語り出す。
「以前、出演させて頂いた歴史を学ぶ番組で、再現ショートドラマの一役を頂いた時の事なんですけど、色々と激しい殺陣とかもあったり見せ場が色々で。それはもう驚くほど。こんなすごいドラマに出演なんて、そりゃないよ! でした」
 あの時、好演した役を思い出したのか、フィミアは勇ましく腕など振るう。ダンサー職だけにサマになった動きだ。
「そして、もう一つ。思い出深い、そりゃないよ〜は、某地方のローカル番組での事で、出たサイコロ目のおかげで真っ先にキムチチキンの餌食になったんですよ。ほんとそりゃないよ! な出来事でした。水だけで激辛チキンと戦ったんですからっ。流石に辛かったけど、美味しかった‥‥」
「そうだと思ってご用意させて頂きました!」
 しみじみと語るフィミアに朱里が蓋付きの大皿が乗ったカートを運び蓋を取る。
 そこには堆く積まれた激辛チキン。それは噴火直後を思わす真っ赤な山のよう。
「き、聞いてないですよ。キムチチキン再びなんて?! それこそあり得ないでしょ!」
 叫ぶフィミア。だが黒子スタッフ達に両脇を担がれ連行。一応悪あがきキャラの本領発揮ということで、藻掻くもチキンの山の前に座らされ諦め顔で食べ始めた。ひ〜っと呟く間を縫って何でダンサーの僕が‥‥っと呟きが聞こえる。
 一同が見守るなか朱里が、
「今回も楽しんで頂けましたか? 皆さん有難うございました。ではまた!」
 締めの挨拶。フィミア以外の出演者は笑顔で手を振るとカメラはゆっくりとズームアウトで終了を迎えた。