跳びハね☆トーク 八アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 極楽寺遊丸
芸能 2Lv以上
獣人 2Lv以上
難度 普通
報酬 2万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 10/24〜10/26

●本文

 普段、なかなか見る事のないTV関係者達の素顔。ドラマで二枚目を演じるあの俳優や、演技派として有名なあの女優。美しい歌声を持つ歌手や流行を編み出すタレントさん。
 今を時めく彼らにいつも見せる面と違うところやその表情、色々なエピソード、感じたことを語って貰おうと企画された番組『跳ねる☆トーク』。
 セットの準備が整ったスタジオに一歩踏み込むと、そこはヨーロッパ辺りに現存するアンティークなお屋敷の談話室風の造りとなっている。
 豪奢な壁紙や調度品が置かれつつも、どこかしっとりと落ち着ける雰囲気となっていた。
 勿論、出演者達が座る椅子もアンティークでよく使い込まれたものが、司会者とのトークを考え、丸みを帯びた形となる雛壇の上に並べられている。
 さて準備は整った。あとは出演してくださる方々の入りを待つばかりだ‥‥。


■出演者募集
 跳ねる☆トークは毎回テーマに基づいた日常のエピソードや芸能界での話を展開してくださる方を募集しております。
 さてBNOラストを華やかにして頂きたく、今回のテーマは『印象に残ったあの話・番組』と『これから進む道は?』です。
 ビシバシとテーマに沿った大胆かつ、楽しいコメントやエピソードを披露して意外性や益々納得のあなたをアピールし、視聴者の方を楽しませてください。
 また番組の司会を行ってくださる方も同時に募集しております。
 どうぞ皆様のご参加をお待ち申し上げます。

●今回の参加者

 fa0244 愛瀬りな(21歳・♀・猫)
 fa1234 月葉・Fuenfte(18歳・♀・蝙蝠)
 fa1340 HIKAGE(18歳・♂・小鳥)
 fa3251 ティタネス(20歳・♀・熊)
 fa3319 カナン 澪野(12歳・♂・ハムスター)
 fa3371 豊浦 あやね(15歳・♀・狸)
 fa5703 茉莉枝(19歳・♀・竜)
 fa5870 Judas(25歳・♂・狼)

●リプレイ本文


 ヨーロッパ辺りに現存するお屋敷の談話室を模したセット。雛壇に置かれたアンティークなサロンアームチェア‥‥のハズだが今回は勝手が違う。
 カメラが捉えるのは立食形式となった三つの丸テーブルと、気の利いた場所に置かれたソファ。今日の出演者達は思い思いな場所に立ち、料理や飲み物をつまんでいる。
 どうやら番組の最後ということで用意されたよう。いつにも増し賑わいを見せるそこを歩く豊浦 あやね(fa3371)へカメラが切り替わった。
「はいなっ、いろ‥‥げふんげふんっ跳ねる☆トークのはじまりはじまりですっ。なんや共演したり面識がある方も多そうやなぁ『乱飛乱外』でトークが飛び交いそうやん」
 某教育番組でお姉さんとして長らく活躍した彼女。その手にはあの時のようにハリセンがガッツリ握られていたり。そんでもって早速、諺ならぬ四文字熟語を披露しちゃってる。
「では番組開始といきまひょか? 司会はウチことユラ姉‥‥もとい、豊浦あやねでお送りしますっ。今宵のテーマは『印象に残ったあの話・番組』それから『これから進む道は?』の二本立てやで。芸能界で活動する皆さんの過去と未来、たっぷり語ってもらいましょかー。勿論初対面の皆さんも『一期一会』‥‥何かの縁です、バンバン喋っていきましょー♪ ほな、そこでサンドウィッチを頬張るお二人さんに!」
 昔取った杵柄が垣間見えるのはご愛敬。ついでに他局じゃんというツッコミも見逃して頂きたい。
 てな事で彼女は教育番組で数回共演したティタネス(fa3251)と黒い膝丈パンツにボーダーハイソックス&黒いエナメルシューズそしてブラウスの襟に付いたネクタイを片結びのリボンにしたカナン 澪野(fa3319)にマイクを向けた。
「ホント、今日は久し振りに会う人が一杯。嬉しいな。‥‥え、テーマの話を? うん、印象に残った〜で。今印象にというのは青空荘かな? 連続ドラマの出演は二回目だったけど、一話目から続けて完走できたのは初めての作品なんだ。そのせいかかなり緊張したよ。ストーリーも印象深くってね、最初の雰囲気と変わって中盤以降はどんでん返しの連続‥‥出演する側も楽しめたんだ」
「そうそう。人情の他に意外な展開っていうのもありで、最終回間際の住人の正体が明かされいくシーンは見物なの。他にも煙のぶしゅーとか楽しかった♪」
 二人は頷き合い共に出演したドラマの話で盛り上がる。豊浦も相槌を打って更に深い話をっと促す。
「その辺はカナンくんの演じる子が実は男の子だったからなんて‥‥予想外だったよね。でも本当に女の子っぽい役も似合うんだ‥‥。他で共演したドラマでも、あたし含めて女性が二人いたのに一番ヒロインっぽかった」
「‥‥喜んで良いのかなぁ? けど容姿はこうだけどアクション‥‥海に落ちるシーンとか僕だって見かけよりは出来るの! でもティタネスさんには叶わないけど‥‥ね。そう、ドラマ最終回で髪を短くしたのは役の成長を見て欲しかったからで実際に切っちゃったの。いまのこの髪型は自毛で作ったエクステなんだよ」
 カナンの美少女的容姿にティタネスは溜め息を吐きながら見る。彼は困った表情を浮かべつつ、男の子らしさをアピール。だが言ってしまって恥ずかしかったのか、話題を逸らすように黒い別珍リボンの付いた三つ編みエクステ&付け毛をフリフリ。
「青空も印象深いけど、ヒャクジュウオー! もかなりやり甲斐があったの。アニメ番組だがらアフレコでね、最初は慣れなくて大変だった‥‥。途中挫けそうになったけど頑張りました。今となっては良い思い出です」
 にっこりとカメラに向かって美少女の如く笑んだ。
「あたしもまだあるんだー。ぷにっと☆海賊団で、りなさんと一緒に悪の海賊団をやったり。懐かしいなぁ‥‥」
 ティタネスがふっと口にした名に振り返った人物はなんと数ヶ月振りに復活をした愛瀬りな(fa0244)だ。久し振りのカメラを前に丁寧に頭を下げ、休暇前と変わらない清楚な笑みと透き通った声で挨拶をし始めた。
「初めまして‥‥もしくはお久しぶりです。愛瀬りなと申します。暫く活動を休職していましたがこの度、活動を再開いたしました。どうぞ宜しくお願いいたします♪」
 世界的有名な彼女だがそれを鼻に掛けず、以前と変わらない姿にTVの前の男性陣は嬉しく思っただろう。無論、実はファンというカナンもなにげに嬉しそうだ。
 だがその喜びを体を大きく使いフルに表現する人物が一名‥‥。
「うわ〜〜! やっぱりお綺麗ですよね。りなさんが撮影していた現場のお掃除を担当したの俺なんです! あの頃は雲の上の人‥‥。いや今でもそうですけど。でも、いろはに諺のレギュラーとなり、お茶の間に認知された俺に不足はない‥‥ハズ?!」
 番組で着用が義務づけられていた白タイツで飛び出すHIKAGE(fa1340)。小さな悲鳴を上げ身をひく愛瀬にロックオンし、ぴょぴょ〜んと大きくジャンプ!
 何故避けるの? っとHIKAGEは心に思う。流石に心優しい愛瀬でもこの恰好で迫られたら‥‥いや、どんな女性でも同じリアクションを取ること間違いなしであることに気付いていない。
「こぉら! ヒカゲン、何してんねんっ」
 ばしぃぃん!
 当然の如く豊浦のハリセンが閃く。強力な一撃で彼を床に叩き落とす。その腕、全く鈍っていないようだ。
「‥‥ぐふ、相変わらず‥‥いや、腕を上げたようだな‥‥ガックリ」
 ピクピクと顔を上げたHIKAGEは最後の言葉を発し項垂れた。そんな彼を運び出すスタッフ達。引きずられ退場する彼を偲んだディレクターの指示で送り出すミュージックが流だす。それはなんともやりきれなく切ない童話曲。
「‥‥ユラさんのハリセンツッコミ‥‥懐かしいって思ってたら早速炸裂っ!? お二人ともあんまりお変わりなく‥‥で、なんだか嬉しいよ。あたしも、いろはで初回を含め八回出演させて頂きお世話になったよね」
 つい合掌で送る出演者達。見送られるHIKAGEをティタネスは苦笑いで眺めながら、彼のダイブから救ったテーブル(料理)ををゆっくりと床に下ろす。
「以前、お世話になったプロダクションの所長様も仰っていたのですが、やはり豊浦様の技‥‥素晴らしいものでございますね。宜しければツッコミに際しての心構えをご指導くださいませんか? ‥‥。あぁこれは申し遅れました‥‥メイドを勤めております。ツキハ・フュンフトにございます。此度は参加させて頂き光栄の極み。どうぞ宜しくお願い申し上げます」
 紺地のパフスリーブのロングワンピースに真っ白なフリルエプロン、そして頭にはフリルのついたカチューシャを付ける月葉・Fuenfte(fa1234)が、フンッと息つく豊浦の前に現れ深々と挨拶。やや単調な口調に戸惑う彼女だが、それは月葉の持ち味のよう。
「‥‥うちのでよかったらええよ。ほなCM中にそうしましょか。ではここで一旦CMに☆」
 豊浦は嬉しそうにハリセンを手に打ち、鳴らしながら番組の前半を締めた。


 さてCM明けの後半。相変わらず賑わうスタジオが映し出され、月葉にハリセン技を伝授する豊浦が映し出された。
「うん、イイ線いっとるで。ほなハリセン稽古は後ほどにして話を聞かせてくださいな。さっきは印象に残ったあの話・番組やったからこれから進む道は? やね」
 彼女はカメラに気付き番組の進行する為、月葉に話を促す。
「これからでございますか‥‥? とは申されましても、月葉の進む道は昨今変わる事はございません。活動の場が変わろうともすべき事は常に只一つ‥‥それは御奉仕。全うするのみにございます」
 淡々と受け答えるそれは正にメイドの鑑。一同がおぉっと声を上げる中、更に続き、
「メイドは己の為に生くものに非ず、常に誰かの為にのみ生くるもの。月葉の成す事がより多くのご主人の為となるならば、この身命惜しむこと無く、道を歩み続ける所存にございます」
 熱く語る彼女の瞳は真剣そのものだ。
「そう、誤解なされる方も多かろうかと存じます故、この場にて宣言させて頂きます。メイドとは職業に非ず、生き様にございます!」
 むんっと右拳を振り上げ堂々たるメイドのあり方、生き様を表明。ここにいる誰もが圧倒され、どこからともなく拍手が響く。
 月葉はペコリと頭を下げ話を終えた。それを見取った豊浦がにこやかに、
「エライ熱いコメントやったねぇ。ほな次は‥‥アーティストさんに聞いてみましょか」
「あぁ、宜しく頼む」
 一人静かに茶を飲んでいたJudas(fa5870)の元に行く。彼の受け答えや口調と言葉はかなり素っ気ないものに感じるが、その大半は緊張&性格の為。
 どうやら華やかかつ賑やかな現場に戸惑っているよう。豊浦は気付いてか知らずか敢えてスルーし聞きに入る。
「俺の進むべき道は‥‥そうだな、曲に携わり作り続けて、一人でも多くの心に届けてられる曲をと思っている。だが好きな事だけというわけにはいかない‥‥」
 ここで一旦、声を止めフッと息を吐くJudas。ちょっと考えるように小首を傾げ、また言葉を紡ぐ。
「努力を重ね少しずつ結果を出す予定だ。十年後には誰もが知るアーティストになり、NYのスタジオを拠点に世界に向けてメッセージを発信‥‥なんてくらいになりたいモノだ」
 ふむっと夢を語る。
「素晴らしいね! けどその道を一人で歩む。なんてワケじゃないでしょう?」
 不意にティタネスが話に入る。実は番組を通して共に韓国旅行をしたこともある彼女。そこで聞いた彼のロマンスを匂わせてみた。
 その言葉にJudasは薄く頬を染めながら、
「うむ、可愛い奥さんに子供が二人‥‥男女どちらでも良し‥‥なんて。心当たりは‥‥秘密だ。少し欲張って夢を見ていこうと思う。勿論、見るだけでなく掴むよ。今がその途中だ」
 ややはぐらかすように話す。
「ふふ、良いお話ね。私は随所で夢は玉の輿なんて言っていたら十二月に式を挙げる事になったのよ。Judasさんも叶うと良いわね」
 そう言ってキラリと薬指の大きなダイヤの婚約指輪を見せるのは茉莉枝(fa5703)だ。それを見た愛瀬が凄いですねっと近くで溜め息を吐く。いえいえ、っと手を振る茉莉枝は、
「紹介が遅れてしまったわね、初めまして。あまりTVへの露出が多くなかったから、知らない方も多いかしら? 大きな活躍といえば某アニメのEDテーマを歌わせて頂いたくらいかしらね。ふふふ、著名な方が多いから緊張しちゃうわー」
 そう言って傍にあるテーブルの上から一口大のサンドウィッチをひとつまみ口に放り込む。いやはや一見、お嬢様風な容姿に拘わらず意外にマイペースというか傍若無人な茉莉枝。尤もそこが彼女の数ある魅力のうちの一つのようだ。
「どうも自分がやると、なんだか不思議な感じがするわね‥‥」
「綺麗な指輪ですね。茉莉枝さんお相手は?」
 judasuから茉莉枝にタッチした模様。豊浦は自分が取材陣になった気になりつつ、彼女から話を聞く。
「相手は一般の方です。芸能人じゃないわ。某流通業の社長を勤める三つ上の方なの。玉の輿といえばそうなのかしら。でも、出逢った当初は超貧乏で、お金がないからデートは公園でのピクニックよ! 最初はにこやかにしつつもなんか微妙よね。この年で公園って」
 嬉しそうにお相手と出会いを語り出す茉莉枝。今が幸せと言わんばかりのオーラがブイブイ出ている。
「だって華やかに遊びたい年頃じゃない? 続くようだったらどうしようか思ったけど、でも彼ったら私の作った出し巻卵とか、筑前煮とかのお弁当を美味しそうに食べてくれちゃうわけ。なんだかそのうち一緒にいるのが自然になってて。心地よかったの。あ、やだ、なんだか惚気になっちゃったわ」
 真っ赤に染る頬を恥ずかしそうに手で押さえる茉莉枝。愛瀬は目を輝かせ話を聞く。やはり女の子、恋愛の話は大好きのようだ。
 しかしかなりの惚気っぷりに、豊浦の他全員どうツッコんで良いか解らず戸惑う。察した茉莉枝は小さく咳払いをすると、
「これからの私が考えている進むべき道は、結婚しても歌は続くこと。でもまずは家事に専念かしらね? ファンの皆は今までありがとう。でも改めてこれからもよろしくね」
 っとファンに向かってお礼と意気込みを語った。
「良いですなぁ‥‥。好きな人と歩む人生の道。どんな苦難でも向かって行けそうやね。ほな最後になってしもうたけど愛瀬さん、宜しゅう!」
 大トリはやはり大御所というのが決まり。豊浦が愛瀬を紹介し改めて拍手で迎えた。
「そんな‥‥トリだなんて‥‥。一度は芸能界から距離をおいてしまってますし‥‥もし需要があれば‥‥いえ、需要はなくとも頑張って活動して行きたいと考えております」
 謙虚な言葉を発する愛瀬。
「今後は日本は勿論、世界でも‥‥いえ、小さなステージでいい。アイドルという枠を卒業し歌手としてやってけたらっと思います。番組を通して私にとっても皆様にとってもこれからが大きな門出であれば、と思います。今までの経験を踏まえて、新たな一歩を踏み出しましょうです☆」
 彼女は爽やかな声に乗せ意外にも熱く語った。ティタネス、カナン、茉莉枝が頷き拍手を送り、ふむっと頷くJudasと月葉。いつの間にか起きてスタジオに現れたHIKAGEも豊浦の隣に立ち大きく手を叩いている。
「ええ、話をおおきに! ほな、皆さん楽しんで頂けましたか? 出演して下さった皆さんも有難うございました。またどこかでお会いましょう!」
 豊浦が締めの挨拶。それに合わせズームアウトしていくカメラに手を振り、番組は賑やかなまま終了を迎えた。