鈴音的声音道士 6アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
極楽寺遊丸
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
易しい
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報酬 |
0.7万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
06/04〜06/08
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●本文
――それは昔‥‥神も人も、そして妖怪もがひとつの地で共存をしていた時代の話。
ゆったりとした口調のナレーションにあわせて、墨で描かれた絵が映し出される。描かれているのは昔の中国風の画。
人と神が繊細なタッチで描き込まれ、どこか神秘的な雰囲気を出している。
画に被さるようにじわりと浮き出した縦書きの書体テロップもナレーションを追うように左から右へ流れては消えていく。
――空には美しい天女が舞い踊り、実り豊かな地上を四神が静かに見守る。人は神に恩恵の念を抱きながら暮らしていたが、異形の妖怪達は忌み嫌われ避けられていた。妖怪達もまたその鬱憤を晴らすべく人を苦しめ始め、時に殺めて喰らい始めた――。
画面は切り替わり、映し出されたのは悲しみに暮れる人々の表情。ここは村のはずれにある共同墓地。真新しい花と線香が匂い立つ。長い葬儀が終わったばかりだ。
「こんなにいっぺんに人が死ぬのは初めてだ。皆、静かに眠ってくれよ。‥‥しかし、なぜあんなモノが出たのだろう。薄気味悪いな」
「あぁ、もうあそこの土地に関わらない方がええ」
大勢の埋葬がようやく終わり、引き上げる人々の口々に上がる話題。それは土木工事で掘り出してしまった数千の目を持った肉の塊。気味悪いソレが出てきた時から村に不幸が始まったのだ。
まず堀り当てた男が材木の下敷きとなり死んだ。追うように工事に関わる人間が様々な不運に見舞われ、最後に住む予定だった家族が原因不明の病死を遂げた。
誰もが出てきたソレの仕業に違いないと核心を持った。が、どうすることもできない。良策は近寄らないことだと皆一様に考えた。しかし、一人の男がぽつりと呟く。
「‥‥だが、あれをそのままにしておいて良いのだろうか? 他にも不幸が来るのではなかろうか? 埋めた方が良いかもしれん」
「不幸は多いにあり得りそうだが、俺達みたいな普通の人間は近付く事が出来ねぇ、また死ぬぞ。こんな時、僧侶や道士に頼んで祈祷を掛けるものだがこの村にはいねぇし、それにちゃんとあれを葬るほどの力のあるお方なぞ居るハズねぇ」
「なら次の犠牲が出る前に、俺達はこの村を出ていくしかないの‥‥か」
困り果て落胆する村人達――。彼らはこのまま肉の塊に怯え、村を捨てるしかないのか?
〜出演者を募集〜
中国ドラマ「鈴音的声音道士」は、四神と麒麟の法力の宿る鈴に選ばれた道士になりきって妖怪を封じてください。
また妖怪側の役、カメラマンや妖怪を動かす技術スタッフ等の裏方さんも同時に募集しております。
〜道士の法力選択〜
・青い鈴
青龍
春と東の守護神
能力:水 守備型
武器 龍笛&方位計 龍笛で睡眠誘発や能力を激減させることができ、また方位計により妖怪や仲間の居場所を知る事が出来る。
玄武の結界と組むことで守備能力が倍増。
・赤い鈴
朱雀
夏と南の守護神
能力:炎 攻撃型
武器 桃の法剣&法術 桃の法剣は妖怪を討ち取る際に使われる。白虎の詠唱で力が倍増する。
・白い鈴
白虎
秋と西の守護神
能力:森または道 攻撃型
武器 召還&詠唱 様々な式神を呼ぶ事ができ、詠唱で攻撃が出来る。
・黒い鈴
玄武
冬と北の守護神
能力:山 守備型
武器 天鏡&棒術 天鏡で結界を作り、棒術によって敵を薙ぐ。
・黄色い鈴
麒麟
? 中央の守護神。生命ある獣の支配者。
能力:?
武器 ?
なお詠唱、技の名前や攻撃の方法は鈴を手にした方が決める事が出来ます。麒麟の場合のみ設定、能力、武器など一から決める事が出来ます。
ただ、詠唱が長すぎたり、技の設定が複雑ですと割愛させていただきますのでご了承ください。
鈴は玄武、麒麟に限り二つに分けることが出来ます。しかし力は半分となってしまいます。また能力に適した技以外の力は、使えないことがあります。
この五つ鈴は必ず埋めて下さい。
妖怪情報:太歳
地面に住む妖怪。数千の目を持ち肉の塊の姿をしている。掘った先にこれが出ると災難に見舞われるという。
移動も可能で一定の場所に留まらず、大きさも不明。沼地や田畑など湿った土地を好む性質も持っている。
村人達はまだこの妖怪の名や生態をよく知らない。ただ次々襲う不幸に怯えるばかりである。
●リプレイ本文
●
村に一軒しかない宿の一室。窓から差し込む一筋の月明かりによって、部屋は闇からの支配をなんとか逃れていた。
その青白い月光を頬に受け立つ女――雷后(桜 美琴(fa3369))は、剥がした床板に向かって話をしている。
「核を返して欲しければ従いなさい太歳。これが無いと何も出来ないのでしょう、彼方は」
「返せ、カエセ‥‥それを返せェェ」
空いた床下にいたのは太歳だった。薄桃色の肉の塊に多数の目、その目で彼女を睨み付け嗄れた声で訴えている。そんな薄気味悪い妖怪にも雷后は怯むどころか、淡々と冷たい命令口調で言葉を並べている。
「なら、核の代わりにこれをあげるわ。さぁ、お飲みなさい」
「カエセ‥‥嫌だ‥‥ぐぁぁっふ」
懐から黒い丹を取りだすと太歳に向かって投げた。塊でしかない太歳は拒めるはずもなく飲み干す。瞬間、肉を蠢かせ暴れる。薄桃色の表面がどす黒い赤へと変わり、多数の目の間から同じように無数の大小様々な触手が伸びだした。
「さぁ、お行きなさい太歳。村人を襲うのです!」
その日、村は朝から酷い有様だった。昨晩、またも一家族が原因不明の死を迎えていた。
「この村を襲っているのは太歳という妖怪ですわ。早く見つけ出さなければ、死者が増すばかりでしょう」
「そ、そんなに恐ろしい妖怪がなぜ。この村に? お願いだ、あんたも旅の道士と見た助けてくれぇ」
雷后は、普通の道士となり村の集会場で村人達に事を起こす妖怪の説明をする。その言葉に不安を煽られ怯える村人。それは雷后にとって恰好の事。陰の妖気が更に太歳に凶暴さを与えていった。一人小さくほくそ笑む。
「くっくっく‥‥さぁ、鈴の道士達はどう出るか、楽しみだわ」
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「迷って行き倒れなんて冗談じゃない、少しくらい水晶を自分の為に使ったっていいわよね? ‥‥まったく鈴に選ばれるなんて、ほんと面倒に巻き込まれたものだわ」
「ええ、良いと思いますわ。早く森を抜けましょう。鈴が先ほどから騒いでいまして不安でなりませんの。思い過ごしだと良いのですけれど」
鈴に呼ばれ村へ行く途中、森の中を迷ったらしい黄色鈴の道士、清駿(葉月竜緒(fa1679)と春霞(月見里 神楽(fa2122))。二人は先ほど偶然、森で会ったのだ。元は幼馴染みの二人。久方ぶりの顔合わせに驚き喜んだ。しかしそれ以上に驚いたのは同じ色の鈴を持ち、目的も一緒だということ。春霞がより驚いたのは言うまでもない。
「水晶の力、この森に息づく生命よ応えよ」
腰に下げていた小さな袋から掌ほどの水晶を取りだし、小さく呟く。りーんと黄色の鈴がそれに合わせるようにひとつ響くと、森がざわめきだした。
風もないのに枝や足下の小さな草花が怯えるように激しく揺れ、言葉を紡いでいる。しかしそれは清駿しか聞き取れない。
「どうですか? 解りましたか?」
「あぁ。‥‥まったく嫌だけどこれは見過ごす事なんて出来ないわ、村人や森の為じゃない自分が後悔しないためよ、行くよ春霞、こっちよ」
森の悲鳴と道案内でようやく村の状態と所在を突き止めた清駿は、護身用の弓を持ち直し駆けだした。その後を春霞が追う。村は近かった。
●
「ったく導かれて来て見れば‥‥なんて邪気だ。二日酔いの頭にガンガン響いて来るぜ」
「得体のしれないバケモノかぁ、厄介だね、オイラ達が何とかしないと」
「いやこれは太歳だ。確かめもせずに掘り起こしたのではないか? 愚かなことだ。気が進まぬが見捨ててもおけぬ、鈴もそう言っているようだ」
「鈴か、うちは余程、この白鈴に好かれておるのじゃな」
太歳が現れた村の集会場。ようやく揃った選ばれし道士達は素朴な作りの椅子に腰掛け、今回の妖怪とその作戦を練っていた。
ボサボサの髪を掻きむしり悪態のひとつを吐く天曹(藤宮 誠士郎(fa3656))、その隣で小風(基町・走華(fa3262))が腕を組み、天曹の低い唸り声と逆の少女のように高く愛らしい声で一言。
冷静に妖怪の判断をする南方出身の赤毛と健康的な肌を持った飛皇(マリアーノ・ファリアス(fa2539))は小風と変わらない少年であるが、すでに成人の儀を受け一人前であった。彼の鈴という言葉にのほほんと自分の白い鈴を弄る美蓮(朝葉 水蓮(fa2986))、鈴も喉を鳴らす猫のように一つ鳴った。
「あ、なに? 太歳なのか、山海経の基礎に出てくるアレか! こりゃ厄介だな、それにしても嫌な予感ってのは当たるもんだ。結界を用意しておいて正解だったぜ」
二日酔いの迎え酒とばかりに持参した酒瓶を煽る天曹、しかしやることはしっかりやっていた。村に入った際に杏の小枝を四方に立て『杏黄旗』を張っていたのだ。それも師の教えで、手元には取りに帰った山海経がある。
「結界を? まぁ、道士様でいらっしゃいますの? 驚きですわ」
「ま、な。もっともあんたが仕えていた宮廷道士とはちょっとばかり違うがな」
春霞の言葉に天曹は一瞬グッと睨むが酒を煽り勤めて優しく答える。そう悪気はないのだ。宮廷で琵琶楽士として仕える彼女の回りにいるのは綺麗に飾った道士。だが目の前にいるのは酒を煽りグータラにしか見えないヨレヨレの道士服を着た男。仕方のないことだ。
天曹は腹立ち紛れに声を殺して笑い転げる小風の頭に一撃加えようとした時、一人の女性に気付いた。
「あ、あんた‥‥麗君か?」
「やぁ、また会うなんて青龍様のお導き?」
「あの何方かと似てらっしゃるのでしょうか? 私は雷后と申します。鈴の道士様達とお見受けしまして。私も連れて行って下さいませんか? 何かの役に立つかもしれません」
「良く見てから言うのじゃ、そら髪の色が違うじゃろが。すまぬ知り合いに良く似ておったのじゃ。ほう手伝いとな?」
以前から会う謎の道士、麗君その姿を写したような女性に驚く三人。しかし麗君は見事な赤毛。ここにいる雷后は灰色の髪色だ。
すぐに詫びの言葉を述べ、雷后の申し出を受ける美蓮。
「ま、それも良いが。太歳がこの近くに居るみたいだわ。鈴が鳴りやまず水晶が声を拾っている、なにかを返せとしきりに言っているけど、聞き取りづらいわ。なにかしら?」
「とりあえず言えることは皆、そこをどくんだ。ここはいったん、私が食い止める!」
先ほどから何かの気配を察ししている水晶を握る清駿に、凄まじい殺気を感じた飛皇が飛び退くと、一気に全員、後ろへ下がった。
次の瞬間、居た場所に大穴が開きそこから異様に赤黒い肉の塊をした太歳が現れた。長く伸ばした触手で襲いかかる。
「カエセぇ〜〜返せェェ」
「この太歳、私の知るものとは、些か違うようだ‥‥」
「危ないっ! 下がりなさい」
飛皇はまったく違う妖怪のような姿となった太歳を目の当たりにして驚き、そのため反応が遅れ触手が身体にまとわりつくも力ずくで引きはがす。
傍にいた春霞にも触手は伸び出すが咄嗟に飛び退き、清駿は弓に付けていた鈴をりんっと鳴らし、無数の矢を放つ。それは太歳の動きを止め、飛皇を放させた。
「オイラが太歳を落ち着かせてあげる」
「太歳、あなたを戻して差し上げますわ」
小風の龍笛に合わせ鈴が鳴ると『鎮心の奏』を吹き始め妖怪の怒り、興奮を静める。春霞も静かに黄鈴をひとつ鳴らし琵琶を手にし『清』を龍笛の音に乗せた。つま弾き出す陽を含んだ音色が太歳の強い陰を浄化し始め、だんだんと大人しくさせる。
「くっこんな簡単に封印されるなんて‥‥核が無いと何も出来ないのですか、彼方は。なら受け取るが良い!」
「返せ! ぐあぁぁぁっ」
「おかしいと思っていましたわ‥‥正体をお見せなさいませ!」
その傍らで封印されていく太歳を眺めていた雷后は、苛立たしげに黒い丹を妖怪に向かって投げる。
太歳が最後の力を絞って触手を伸ばし肉に入れる、が、それは妖怪が望んでいた物、核ではなかった。絶叫を上げ更に色を黒く変え、無数の目にもはや正気の欠片もなく滅茶苦茶に触手を振り回す。
すぐに春霞は『清』から『真』へ奏曲を変え、雷后の正体を暴きだす。妖艶というのか妖しげな笑みを浮かべた邪仙が居た。
「悪党にしちゃ随分と美人だな」
「ばれたのなら仕方ないわね。ここは退くわね」
「おのれェ、姑息な真似を!」
呑気なもの言いながらも師匠の『世が大きく乱れ始めている』が頭を掠め天曹は雷后と対峙する隣で、飛皇は法剣を振り翳し彼女に仕掛けるも一歩及ばなかった。幽鬼に遮られ紫煙のような毒霞の中へ雷后はその姿を消していった。
「そっちはもうよい、早くこの暴れている太歳をどうにかするのじゃ! 白き鈴音の響きに応えよ、白鴉ッ!」
「幾ら目の数あっても、酔っ払いの千鳥足は見切れないだろ?」
リリンっと白鈴が鳴り、美蓮が放った折り鶴を媒体に召還された光りに包まれた鴉は、太歳の触手をくぐり攻撃を仕掛けていく。
触手と白鴉をギリギリで避けながら、天曹が酔拳を使った千鳥足での身体捌きから変則的な棒術を繰り出す。端から見ればかなり危なっかしくヒヤヒヤものだ。流石に見ていられなくなったのか小風が青鈴の音と合わせ『鎮守の奏』『武神の奏』で防御力、攻撃力を上げる。
「小風、力を貸してくれ、結界之縛、九龍神火!」
「天曹さん、いつでもいいよ」
そろそろ頃合いと見たのか天曹が声を掛け、持っている棒を一振りすると黒鈴の音と共に地面を打ち鳴らす。地脈にぶつかり小さく揺れる。それを合図に『龍脈の奏』を奏で結界を強化した。
どどんっと凄まじい音とが響き太歳の回りを九本の溶岩の鎖が囲う。
「ウガガっ! 」
灼熱が太歳に襲いかかり異様な匂いが立ちこめる。妖怪は炎の鎖を振り解こうとあがき、のたうち回りなおも暴れ触手を振り回す。渾身の力とは凄いものだ。木々をなぎ倒し道士達に襲いかかる。清駿は春霞を庇い離れたところで戦いを見守る。
「いかんっこのままじゃと村が壊されてしまう!‥‥森羅万象の詔持ちて赤き鈴の法剣に白き鈴音を! ‥‥封鈴!」
彼女の持つ鈴‥‥白虎の力が及ぶはずもない地の九龍神火が美蓮の叫びに反応し、黒と白の鈴を鳴らせた。直後ゴゥッと凄まじい音で風をきり炎が生き物のように飛皇が持つ桃の法剣に集まりだす。輝きを増す剣は赤から白熱へと変わり始めた。
「‥‥悪く思うな。白き鈴と赤き鈴の力をもって我、汝を封印す!」
「ぐぁぁあ、ギャァァア!」
真っ白に輝きを放つ法剣を飛皇は太歳目掛けて突き下ろした。火柱を上げ太歳を一層包み込む。何重の声にも聞こえる絶叫を放ちながら肉を歪め太歳が、跡形もなく炎の中で蒸発していった。
●
「これで村も落ち着くでしょうね」
「そうだな、さぁって俺は酒を少し分けて貰って行くとしよう」
結界の外で待たせていた村人達が嬉しそうに行き交う集会所。清駿が伸びをし呟く。天曹はイソイソと婦人達に話しかけだしている。
「コレで良かったのじゃろうか? まぁ一つ謎が解けたようにも思えるのでヨシとするか」
「私は帰ってこの事を報告いたします。みなさん道中お気を付けて」
今回の事で神族の末裔であることを薄々感じ取った美蓮、白鈴が懐く理由をなんとなしに感じていた。しみじみする彼女の隣にいた春霞が静かに挨拶を済ますと琵琶を手に歩き出す。
「私も行くとする。いずれまた会うこともあるだろう。さらばだ」
「おいらも早く雑技団に追いつかないと、この村の近くで講演する予定なんだ。あ、お爺ちゃん見に来てね」
愛想も無く身を翻す飛皇が村を後にする。小風はおじいさんと見送りながらちゃっかりチラシを手渡した。
彼らから抜け出した鈴達。また新たな妖怪に立ち向かうべき道士達を捜しに空へ飛び立った――
●
闇の中、翳す自分の手も見えないほどの漆黒が覆う、そこに聞き覚えのある美しい声音が響く。
「太歳‥‥役に立たなかったかわね。けれど次は是非に手に入れたいですねぇ。あの鈴‥‥ふふ」
●
撮影が終了し、和んだ空気が現場を優しく包んでいる。
「ふぅ〜どうでしたか? 太歳の演技。ボイスチェンジャーって初めて使ったから難しかったヨ」
「うん、とっても良かったよネ!」
模型とCGを駆使した太歳を演じたレイリン・ホンフゥ(fa3739)が、あの嗄れた声から想像できないほど若く溌剌とした声を休憩所に響かせる。
その声に負けないほどファリアスの元気のよい声。先ほど演じた冷淡な雰囲気の赤鈴の道士と打って変わり、明るくあどけないその様子に周囲のスタッフや出演者達は驚き押され気味だ。しかしそんな愛らしい二人に自然と笑みが零れた。