本音ガチトーク!アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 氷邑
芸能 3Lv以上
獣人 フリー
難度 やや易
報酬 5.2万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 09/14〜09/16

●本文

 現在のワイドショーで話題になっているのは、自慢の豪華マンションに空き巣に入られ、数千万相当の被害にあったというゴージャスセレブ美人の雫麗美。
 超有名な雫コンツェルン四姉妹の長女で、父親の跡を継いで手広い事業を手がけている実業家でありながらも、バラエティ番組や物真似番組の審査員等、タレントとしても活動している。ちなみに、まだ独身である。
 そんな麗美の魅力は、女性なら誰もが羨むと思われる豊満な美乳だ。

「何よアレ! たしかにでっかい胸だけど、本当は作り物じゃないの!?」
 嫉妬に狂った女性は怖い、というのはまさにこのことだな‥‥と、その様子を見ていた『ガハッ! とチャンネル』のプロデューサーはおやつのポテチをパクつきながら思った。
「プロデューサー、こういう企画を考えました!」
 先程怒っていた女性スタッフが、企画内容を書いたメモ用紙数枚を差し出した。

<企画内容>
・テーマ『巨乳タレントは何故モテる?』
・内容は本音トーク。なので、乱闘も考えられる。
・乱闘を予想されるため、ハリセン、クリームパイ、鍋の蓋等の道具を用意。
・性別、年齢一切問わず。
・トークの対象は、すべての巨乳タレントとする。

「キミ‥‥巨乳がよっぽど嫌いなんだね‥‥」
 企画を見たプロデューサーは、女性スタッフの胸をチラリと見てボソリと呟いた。
 余談、彼女のブラのサイズはAカップ。なので、嫉妬するのは無理ないだろう。

 アンチ巨乳の女性スタッフの企画に、何人の芸能人が参加するのだろうか。

※成長傾向:発声、演出

●今回の参加者

 fa0750 鬼王丸・征國(34歳・♂・亀)
 fa2670 群青・青磁(40歳・♂・狼)
 fa3502 水無月鈴(16歳・♀・小鳥)
 fa3635 甲斐・大地(19歳・♀・一角獣)
 fa3800 パトリシア(14歳・♀・狼)
 fa4361 百鬼 レイ(16歳・♂・蛇)
 fa4713 グリモア(29歳・♂・豹)
 fa4956 神楽(17歳・♀・豹)

●リプレイ本文

「こんばんは。本音ガチトーク、開始です! 今回のお題は『巨乳タレントは何故モテる?』です。ゲストの皆さん、ぶっちゃけトーク期待してますよー」
 司会者の挨拶で、番組は始まった。
 出演者は8名のはずだが‥‥1名足りない。

「おや? まだスタジオ入りしていない人がいるようだけど‥‥」
 どうしたんだろう? と出演者とスタッフが思ったその時
「こんばんはー、だいちでーっす♪」
 天然ボケ系なグラビアアイドルの甲斐・大地(fa3635)は、チア衣装を着て、踊って出演してくれとしか言われていなかった‥‥らしい。それ故、わざとスタジオ入りを遅らせたのだ。
「きょぬー、ばくぬー好きの皆さんに楽しんでもらえると嬉しいです♪」
 自慢の豊満な胸を見せ付けるような振る舞いは、貧乳派が怒りだしそうな雰囲気を醸し出していた。陽気なチアダンスを披露し終えるとパトリシア(fa3800)の隣に座り、甲斐はトークを始めた。
「胸が大きいと、肩がこるので筋力は鍛えないといけないのです〜。それと、合うサイズのブラがなかなか無いのが困ります〜♪」
 海外ならともかく、日本ではサイズの大きいブラはあまりない。あることはあるのだが、デザインと色のバリエーションが少ないのが現状である。
 甲斐同様、巨乳派に属する水無月鈴(fa3502)とスタント女優の神楽(fa4956)も同意見だった。
「胸が大きいからって、良い事ばかりじゃないんですよ。街歩いてるだけで変に目立ちますし‥‥胸に視線がチラつかれたり‥‥可愛いとか思った服でも着れなかったり‥‥」
 胸が大きいと、サイズが大きいものにならざるを得ないんです‥‥と項垂れる水無月。
(「その気持ち、わかるわー。あたしも、胸でかいから2サイズでかい服しか着れないのよねー」)
 と、彼女に同情する女性スタッフ。

 ここまでの時点で乱闘になるかと思いきや‥‥何も起こらない。
 今のところ、会話は穏やかに続いているようなので司会者は拍子抜けのご様子。

 薄手のTシャツにジャケット、ジーパンという鍛え上げられた見事なボディラインくっきりの衣装の神楽のブラのサイズは、EかFカップだろうと推定する男性陣。
「巨乳が持て囃されているとかいうけど、本人からしてみると結構邪魔なものよ。モデルや女優ならともかく、激しいアクションが要求されるスタント女優の私には困りものよ」
 男には分からない女性だけの苦労である。
「言わせもらうけど、巨乳はマイナーな売りの一つでしかないと思うわ。大女優の容姿がどうだなんて、本当のファンは気にしないもの。それに頼っている時点で、自分の限界を規定していると思うわ。それと、男性の巨乳願望はマザコンの一種なのかしら?」
 マザコン、という神楽の言葉に反応したのか、群青・青磁(fa2670)がすっくと立ち上がり
「胸がおっきいとか小せえとか、そんなの関係ねぇ!! 元気な赤ん坊が産めればそれで良い!! 小さくても大きくても大丈夫だ!! 子供こそ宝だ!!」
 と主張。
「胸の見た目よりも中身、心の優しさ、思いやりが大切だ!!」
 と締め括り、群青はドカッと座り込んだ。
「おぬしとは、気が合いそうじゃのう。男性が巨乳に惹かれる理由は、豊かな乳房で生まれた子供を飢えさす事無く、育む事が出来る=母性の象徴であるからじゃろう」
 鬼プロデューサーと恐れられている鬼王丸・征國(fa0750)の言葉とは思えない意見に、出演者達は意外性を感じた。
 今年の英国か米国での学術調査で、女性の方が暖色を好むとか云々‥‥と話を続けているが、残念ながらカットされ、その部分は放映されなかったのは後の話。

「『巨乳タレントは何故モテる?』ということですが、それは揺れる胸の幻覚作用ではないでしょうか?」
 巨乳に反論するかのように発言するパトリシア(fa3800)は、数少ない小さい胸派だ。
「つつましさが、日本の美徳なのです。なので、胸もつつましくあるべきなのです!!
美乳=微乳なのです!」
 まぁまぁ、とそう主張するパトリシアを宥め、グリモア(fa4713)も話し始めた。
「巨乳タレントは何故モテる? か。彼女が言うように、揺れる巨乳に心が揺さぶられるのは否定できないな。あえて言わせてもらうが、女性の胸の大小に上下はない!!」
 爆乳、巨乳、美乳、ツルペタ。「胸」と一口に言うが、それぞれの好みが存在する、というのがグリモアの主張であった。

「どもー★ 「おっぱい星人」と称せられる程、女性の胸に並々ならぬ関心を寄せてい俳優の百鬼と申します。どーぞよろしくー」
 自己紹介がこんなでも、あまりボクのことヒかないでね★ と茶目っ気たっぷりに自己アピールする百鬼 レイ(fa4361)。
「何故、世の中は『巨乳』が優遇されているのでしょう? それはやはり、人類、特に男の根源にある本能がそうさせているのだと自分は断言します! 分かりやすく言うと、『より優秀な遺伝子との交配を望む人類の根源的な生存・生殖本能がそうさせている』ということです!」

 巨乳→確実な授乳→赤ん坊の生存率上昇→種の増加→生存が有利

 ‥‥という百鬼式方程式の結論は『巨乳の方が遺伝子的に優秀』という(あくまで)仮説に至った。
 種の存続という点では、群青、鬼王丸の意見に近い。
「ふくよかな女性は元気な子どもを産んでくれると言いますが、この事からも分かるように、昔から巨乳は一種のステータスだったのだと自分は思います」
 色々言ってきた百鬼は何が言いたいのか?
「巨乳は永遠の漢の浪漫だ! ということなのです★」
「それは同感だ。大きい胸に惹かれるのは男の本能だが、小さな胸を愛するのは文化人と言えなくはないのではなかろう。ラブ・アンド・バストだっ!」
 愛があれば巨乳もつるぺたも関係ない、世界平和への貴重な一歩だ! と熱く語るグリモア。
(「結局、男ってバストで女の価値を決めているのね。はっきり言って不快ね」)
 胸について熱く語る男性陣を見て、神楽は呆れて何も言えなくなった。
「映画『MidNight GoodNight』のVTRで「おぱーい」っと連呼している青年の姿を見てもらえれば判るように、大きな胸は青少年の育成にも悪影響を与えるのです! 彼らの会話が何よりの証拠です!」
 これは悪い見本です、と言わんばかりに主張するパトリシアを他所に、男性陣のトークは更に続く。

「女性はダイエットをして痩せた姿になろうと努力しとるようじゃが、男性はそうでも無いぞ。着飾らせるなら痩せた女性、床を共にするなら太目の女性、と言うように、ある程度はふくよかな方が好まれるのじゃ」
 あの〜、それと巨乳がどういう関係が? という司会者の突っ込みに、鬼王丸は後ろに隠していたパネル写真を取り出して解説し始めた。
「このガリガリな女性のウェストは52」
 と、話題沸騰の某トップアイドルの写真を見せ、公表データを言う。
「アイドルに憧れ、無理な減量をしてしまう女性は多い。そもそも身長160センチ程度であれば、ウェストは60近くあれば良し! 多少ふくよかでも男性からして見れば好みの範疇じゃ」
 それに、ダイエットは胸にくるというしのぉ、と鬼王丸の解説は終了。
「無理なダイエットは、せっかくの巨乳が台無しにしちゃうんですねー」
「俺は、巨乳なら多少太めでも構わんが‥‥やっぱり、グラビアアイドルのような体型が一番だ。巨乳美神の異名を持つ『つきやまち』とか、女子プロレスラーの『ボムシュガー』とかさ」
「グリモアが言うそのようなアイドルは知らんが、巨乳はやはり良いのう。おっぱいおっぱい♪」
 和風の渋い親父、鬼王丸が胸を揺らすジェスチャーをして弾けているのを見た女性陣は
(「あのおっさん、ムッツリスケベ‥‥」)
 と心の中で呟いた。

 そんな男性陣に怒りをおぼえたのか、パトリシアがクリームパイを手にし
「過激な発言は許しません! セクシャルハラスメントです!!」
 未来に希望ある少女の主張をし、鬼王丸の顔面に叩きつけるように投げた!
「‥‥いきなり何をするのじゃ」
 顔はクリーム塗れであるが、彼の表情はその名の如く、鬼のように険しくなってきた。
「わしの楽しみを邪魔するのは許さーん!!」
 鬼王丸は、足元に置いてあったハリセンを手にし、パトリシアをどつこうとしたが
「乱闘はやめましょう‥‥」
 咄嗟に鍋の蓋を手にした水無月が庇った。
 その瞬間、スタッフと所属事務所の陰謀で胸と谷間を強調する様な服を着ていたこともあり、屈んだ瞬間、彼女の胸がポロリのピンチに!
「鈴の胸、見えかけだ」
 群青の何気ない言葉に、水無月は赤面状態で胸を押さえセットから抜け出したが、その瞬間、ポロリと‥‥。

「きゃあああーーーーー!!」

 水無月の絹を裂くような悲鳴が、収録スタジオにこだました。
 その後も、男性陣と女性陣による乱闘は続いていた。
「‥‥胸でこれだけ熱くなるのも珍しいわ」
「神楽さん‥‥冷静だね‥‥」
 セットの物陰に隠れ、神楽と司会者はその様子を窺っていた。

 番組終了後、セットは戦場の跡地の如く滅茶苦茶になっていた。
「片付けるスタッフの身にもなれよな‥‥」
「鈴ちゃんの胸見れただけでもいいじゃん」
「大地ちゃんと神楽さんの胸も良かった〜」
「パトリシアちゃんは、将来に期待大!」
 女性陣の胸の感想を述べ合いながら、男性スタッフは後片付けをしていた。

 番組だが、水無月のポロリ事件以外は完全ノーカットで放映された。