蒼嵐、家出ヲ決意スアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
氷邑
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
やや難
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報酬 |
8.2万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
05/11〜05/15
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●本文
我の名は蒼嵐(そうらん)。巷で話題の『奈落佳人』なる人物の部下なり。
今では、儚げながらもお美しい佳人殿であらせられるが、昔は‥‥。
手に負えないじゃじゃ馬だった!!
「そうらーん! おうまさんー!」
佳人殿の幼少時は、とても可愛らしかったが‥‥容姿とは裏腹に、我が儘で悪戯っ子だった。
「はーやーくー!!」
するまで駄々をこねるので、我は仕方なく馬になり、佳人殿がご満足なさるまでお相手してさしあげた。
食事に関しては
「かじん、ニンジンだいっきらいっ!」
「好き嫌いはいけませぬ」
注意すると、大声でわんわん泣き出す始末‥‥。
住処の離れにある東屋に行っては、水鏡で行水しておられた。
「そうらーん、いっしょにみずあびしよー!」
そ、それは浄玻璃の水鏡!!
歴代佳人殿が奈落送りの監視用の大事なものなのだが、幼い佳人殿にはそれがわからぬのは無理もない。
父親は誰かわからぬ。
先代佳人殿は、果てぬ奈落送りを続けているうちにお倒れになられ、現在は離宮で静養中である。娘である現在の佳人殿に名を継がせ、奈落送りの命を託された。
とはいえ、佳人殿が幼い故、先代佳人殿の影武者が奈落送りを行っておる。
我は疲れた。いつまで、このような我が儘娘の相手をせねばならぬのだ‥‥。
佳人殿が態度を改めぬまで、我は家出することを決意した。書置きを残して。
●
さて、家出したのは良いのだが‥‥。ここはどこなのだ!?
高い箱がいくつも聳え立ち、変わった服装の者が堂々と歩いておる。中には、肌を露にしている女人もおるではないか!!
しかも‥‥今、我がいるところは異様な雰囲気が漂っている。大勢の若者の中の会話から「秋葉原」という場所であることが判明した。
我は‥‥どうすれば良いのだ!?
●
「輪島くん、キミ路線変えた?」
完成した脚本を読み終えた監督が、少し呆れた口調で感想を述べた。
「いいじゃないですか。ここのところ奈落佳人メインの話だったんですから。ということで、佳人一の部下、蒼嵐を主人公にしてみました♪」
ニッコリと微笑んでそう答えるのは、脚本家の輪島珠洲、カレシいない歴は、あえて聞かないで欲しい。本人怒るから。
「それに、監督好みのロリっ子が出演するかもしれませんよ?」
誘惑に負けたのか、監督は「よし、わかった! さっそく出演者を募集しよう!」と乗り気になった。
やんちゃ姫な佳人に嫌気が差し、現代の秋葉原に家出(家出するならどこでも良い、というのは本人談)にした蒼嵐の運命はいかに?
「あ、時間の流れは気にしないでください。気にしたらおしまいです♪(珠洲談)」
<登場人物>
蒼嵐:午前4時44分44秒に姿見から現れるという絶世の美女、奈落佳人の部下。
中華風の甲冑を身に纏った武将。
一人称「我」二人称は佳人以外呼び捨て。古風な口調。
奈落佳人:都市伝説の奈落佳人の幼少時。
おてんば、我が儘、悪戯っ子というやんちゃ姫っぷりを披露。
一人称「かじん」。子供っぽい口調。
※蒼嵐、幼少時の奈落佳人は固定配役です。
※秋葉原にいる人達(マニア、メイド喫茶のメイドさん等)は自由に設定してください。
●リプレイ本文
「そうらーんっ」
幼な子の声が聞こえ、扉から光が差し込む。赤いチャイナ服にお団子頭の少女が現れた。
誰も居ない部屋を見回した幼い奈落佳人(美森翡翠(fa1521))はムッと不機嫌な顔をした。
その日も幼い奈落佳人はご機嫌斜めだった。
「そうらーん、お母様はまだ離宮なの? ‥‥『ならくおくり』は影(影武者)がやってくれるもん。ニューアルとチュウニャンだけがお母様に逢えるのってずるい!」
「佳人殿、先代殿は御静養中なのですぞ。聞き分けの無い事を申されてはいけませぬ」
奈落佳人に仕える蒼嵐(緑川安則(fa1206))は近頃、同じ説明を繰り返すのが日課となっていた。幼き身で名を継いだ佳人を不憫とは思うが、悪戯好きのこの我が侭娘を、いい加減持て余している。
「いや、そうらん同じことしか言わないもん。ずるいー。ずるいずるいずるい!」
佳人はワンワンと泣き出した。泣くだけでは無い。周りに当り散らし、蒼嵐の髪を引き千切り、とにかく暴れる暴れる。
「佳人ちゃん、そんな所で寝たら風邪ひいちゃいますよー」
ようやく疲れて動かなくなった暴君に世話役の少女ターグァ(クッキー(fa0472))が声をかける。困ったものだと少女は肩を竦めた。
「蒼嵐ちゃんも、お疲れ様だね」
「重き使命を負った佳人殿に比べれば、我の苦労など何程の事も無い。ターグァ、佳人殿を寝室に運ぶゆえ手伝ってくれぬか」
二人で佳人を寝室に寝かしつけた後で、蒼嵐は自室に戻った。そこで惨状を目にする。
「わ‥‥我の部屋が‥‥なんということを! 貴重な書籍を‥‥!」
二度と手に入らぬ希書を水瓶から掴み取る蒼嵐の手が、わなわなと震える。部屋中に書物が散乱していた。犯人は落書きの跡から直ぐ知れる。部屋に入った時から十中八九は分かっていたが、恐ろしい事には佳人だけでなくターグァの筆跡も残っていた。
ぶちっ
もはや我慢の限界。
蒼嵐は書置きを残して、出奔する。
●蒼嵐、秋葉原を彷徨う
佳人の元を飛び出した蒼嵐が現れたのは、現代の東京、秋葉原である。
「む‥‥ここは‥‥どこだ? 奇怪な木でも土でもない妙なもので出来た建物が建ちならぶ場所は?」
コンクリートのビル群におののく甲冑姿の蒼嵐。不思議そうに地面や壁をべたべた触る蒼嵐に、道行く人々は好奇の目を向けるものの、騒ぎには至らない。土地柄だろうか。
「おい君、そこの鎧を着た君だ」
不意に呼ばれて、蒼嵐が振り向くと近くに若い女性警察官(メルクサラート(fa4941))が立っていた。
「随分気合いの入ったコスチュームだな? その刀は? 見せなさい」
詰問調の警察官に、蒼嵐は面食らう。勿論、蒼嵐は警察官も銃刀法も分からない。
「貴殿は何者か? いきなり我の剣を見せよとは無礼では無いか?」
「私は鷲見崇子(すみ・たかこ)、さあ剣を見せなさい」
崇子は態度を崩さない。蒼嵐の振る舞いはとても尋常の人間では無かったが、最近のコスプレイヤーは演技も本格的だな位にしか思わない。
「パスポートを見せなさい、もしくは身分証明となるものを」
「身分の証しを立てよと‥‥ふむ」
聞くうちに蒼嵐は崇子がこの国の官吏であると察した。だが、奈落佳人の従者、それも家出中の身と明かすのはバツが悪い。
「いや、事情があり我の身分は明かせぬが、けして怪しい者では無いのだ」
「鏡を見なさい」
話すうちに崇子は蒼嵐が危険人物である疑いを持ったが、となれば単身で対処するのは如何にも不注意だった。その彼女の不安を感じ取り、一瞬目を離した隙に蒼嵐はその場から逃げ去る。
「我は一体、何をやっておるのか‥‥」
「うっわ‥‥。すご‥‥コスプレイヤーの人かな?」
通行人の女性(因幡 眠兎(fa4300))は、呆然とする蒼嵐を見つけて興味津々の顔だ。
「うーん、気合い入ってるなぁ。これって何のイベント? 今日って何かあったっけなぁ‥‥」
立ち止まった女性が誰に言うでもなく疑問を口にすると、近くで答える声があった。
「まあ、あなた! まさか、あの方を知らないというの!?」
そこにはメイド服に身を包んだ緑川メグミ(緑川メグミ(fa1718))が居た。
「‥‥へ?」
思わず間抜けた返事をした通行人の女性に、メグミはビシっと指を突きつけた。
「あら、どこのモグリさんかと思ったらミントさんじゃありませんこと。でも、その格好は何かしら?」
メグミとミントはこの町で同じメイド喫茶に働く同僚だった。
「えっと‥‥何か変かな?」
突っ込みたい所が満載だったが、無難に聞き返すミント。
「決まっているわ、変よ。あなたもメイドの端くれなら、卑しくも公道を歩く時は正装しなければいけない事ぐらい分からないの。この私のように」
メイド姿で誇らしげに胸を張るメグミ。通行人から拍手が上がる。まだ呆然としていた蒼嵐が二人の方に目を向ける。
「この町は面妖な服装の者が多すぎる。‥‥はて、あそこに居る使用人姿の女達は何を争っておるのだ?」
蒼嵐はメイド二人が気にかかったが。
「もし、そこの異界の御方」
メイド二人に近づこうとした蒼嵐を、路地裏からの声が呼び止めた。
振り向くと、ビルとビルの間の狭い空間に、辻占い師の女性(孔雀石(fa3470))が座っていた。手招きする占い師に何かを感じて、蒼嵐は向きを変えた。
「そこな易者。汝、いま何と申した?」
蒼嵐の問いにフードで顔を隠した占い師の口元が綻んだ。
「私は思ったことを口に出しただけ。気に触ったのなら謝りますわ‥‥ただ、なんとなく貴方が現世の人じゃない感じがしたものですから‥‥」
「分かるのか?」
感心する蒼嵐。しかし、甲冑姿の中華武将が現世の人とは誰も思うまい。中身はともかく。女占い師に手招きされて蒼嵐は路地裏に入り、メグミとミントが気付いた時にはコスプレ武将の姿は消えていた。
「では貴方は、その子供の事が嫌いなのですか?」
蒼嵐の話を占い師は一通り聞いた。占い師が本気で信じたのかは分からないが、時折口元を隠しながら喋るので表情が読み難い。
「まさか」
「では結論を出すのは今ではありません。早くお帰りなさい」
「‥‥」
帰れば前と変わらない、佳人に頭悩まされ続ける日々が続く。
蒼嵐は首を振り、再び秋葉原の町を彷徨った。
●佳人、家出に腹を立てる
蒼嵐の書置きに気付いた佳人は、思い切り羽を伸ばそうと思ったが長続きせず、やがて腹を立て始めた。
「ターグァ、そうらん家出ってホント?」
「うわぁ、何でそんな落ち着いてるんだよ、佳人ちゃん!」
蒼嵐の家出を知り、それが自分と佳人の悪戯のせいと知ったターグァは大いに動揺した。焦りで仕事のドジも当社比3倍。
「蒼嵐ちゃん、このまま帰って来ないかもしれないんだよ!」
「‥‥みずかがみ使って、どこにいるか探そう!」
大パニックのターグァと、苛立ち半分の佳人は水鏡を使って蒼嵐探しを始めた。
「勝手に出てったそうらんなんてどーでもいいけど。練習するのはいい事ってお母様言ってたし‥‥かじん、依頼ないと宮から出れないし」
「佳人ちゃん‥‥」
自由に外へ出る事が出来ない佳人。蒼嵐不在で、その鬱屈が現れていた。
「かじんに子供出来たら、その子は好きなところに遊びに行けるようにしてあげるの」
笑顔で語る佳人に、ターグァはうんうんと何度も頷いた。
●蒼嵐、邦人、そしてメイド
深夜の秋葉原を彷徨う蒼嵐。
異邦の地にて、行くあてもなくただ歩いた。鎧甲冑の武将が深夜徘徊する様は傍目にはホラーだが、気にする様子も無い。
時刻は午前3時33分33秒。通り過ぎようとした自販機が奇妙な光の明滅を繰り返し、立ち止まる蒼嵐。
「‥‥」
自販機がおでん缶を吐き出すと、中から気楽邦人(佐渡川ススム(fa3134))が現れた。
「悩みなら、ズバッと両断!俺。参上!!(びしっ)」
深夜の秋葉原でポーズを決める気楽邦人。蒼嵐は呆れてリアクション無し。
「あれ、アンタ奈落送りの一族じゃね?」
どうやら、このおでん缶の魔人は奈落佳人の同類らしい。
蒼嵐も見知っている様子で、気楽邦人に恭しく礼をする。
「気楽邦人殿、相変らずのご健勝ぶり恐れ入る」
「ふーん、あそこは家長が倒れたって聞いたけど、こんな所で油売ってていいのかい?」
口調はさりげないが痛い所を突かれて蒼嵐の身が強張った。
「ふんふん、ま、折角出てきたんだし、積もる話でも聞かせて貰いましょうか。あ、おでん食べる?」
「邦人殿‥‥」
「誰かに話したかったんだろ? 俺で良ければ付き合うぜ」
その夜は朝まで気楽邦人に話を聞かせた。
翌日は休日だった。
これでもかと人が集る秋葉原に、蒼嵐と気楽邦人の姿がある。
「邦人殿、ここで何を?」
「いい質問だ。気楽邦人の百八ある特殊能力の一つ、『悩み見極めーる能力』でアンタの悩みは分かった。これからその悩みを解決しようって話だ」
一晩話したんだから特殊能力も何も無い気がするが。
「きゃーー!!」
何か言おうとした蒼嵐に、後ろから誰かが抱きついた。
「きゃ!すごい!すごい!世界三国志大戦記の大魏帝國の武将!蒼嵐将軍さまよ!!すごいそっくり!」
困惑する蒼嵐にしがみ付いて離れないのは先日の緑川メグミ。昨日から蒼嵐を探していたらしく、テンションが目茶目茶高い。
「‥‥いい、アンタいいねぇ。いやぁ、一発で蒼ちゃんの正体を見抜くたぁ只者じゃないってば」
気楽邦人は云々頷いている。
「邦人殿、我は大魏帝國など知ら‥」
「些細な事に目を奪われてちゃいけねぇ。いいかい、今大事なのはアンタの悩みを解決する絶好の助っ人が登場したって事さ」
「なんとっ」
ニヤリと笑う気楽邦人。
「面白くなってきたっ。よし、行くぜ準備はOKか?」
邦人が腕を振ると、その手には魔法の素敵ステッキが握られていた。
「邦人的お悩み解決ー☆
ぴろりろりーん♪キラキラるんるん☆
えいどりぁーん★でメイドさんになーれっ(はぁと)
‥‥‥‥じぇろにもーっ!!!(ここだけ劇画風)」
光と音の乱舞、炸裂する爆煙が蒼嵐の姿を覆い隠す。
やがて煙が晴れると、そこにはスネ毛処理跡も真新しいメイド邦人(蒼嵐)が立っていた。
「うっひょー」
思わず素っ頓狂な声をあげたのは先日と同じく偶然居合わせた通行人のミント。
中華武将からメイド服への早代わりにも度肝を抜かれたが、蒼嵐のメイド姿がとてもイタい。
「蒼ちゃん!」
呆然としすぎて精神崩壊手前の蒼嵐に気楽邦人が喝を入れる。
「佳人様が良くしてくれないから仕えるのを辞めるの? 良くしてくれたら再び仕える? それは本当の忠誠とはいえないワ☆ 見返りを求めない献身こそ真の忠誠! アナタには『奉仕の心』が足りないのよっ!」
奉仕の心を学ぶにはメイドだと言い切る邦人。
「その通りですわ!」
いち早くショックから立ち直ったメグミ。彼女は戸惑う蒼嵐の手を握った。
「私が貴女を一人前のメイドにして見せますっ!」
何か新たな属性を手に入れたように、表情が生き生きとしていた。
「しかしこれは女人の服だと思うのであるが‥‥?」
「あら、似合っているわよ。格好を気にするなんて意外と小胆なのね」
メグミは教師役になりきっている。
●蒼嵐、家に帰る
水鏡での捜索を続けた佳人とターグァは、ようやく秋葉原の蒼嵐を発見した。
「あれー、佳人ちゃん。この鏡壊れてるよ?」
水面に写る蒼嵐はフリフリのメイド服に身を包み、メグミの授業を受けていた。
「まずはご挨拶ね。お帰りなさいませ、お嬢様、ご主人様。この挨拶が基本よ」
「お、おかえりなさいませ、お嬢様、ご主人様‥‥」
メイド講義を受ける蒼嵐を、ミントが不思議そうに眺めていた。ミントはメグミの助手として蒼嵐の衣装や小道具を調達していた。
「これって何かの撮影?」
「そーらん、ほんとドジよねー」
水鏡で様子を眺める佳人とターグァは次々と繰り広げられる蒼嵐の痴態に大笑いしていたが、真面目に奉仕の心を学ぼうとする蒼嵐に、さすがに可哀想になってきた。
「‥‥ニンジンは‥‥この前形わかんなかったら食べれたし‥‥ターグァ、そうらん迎えに行って上げてくれない?」
「そうだね! それじゃ、僕が蒼嵐ちゃんを迎えにいってくるね」
水鏡の中ではメイドレッスンが続いた。
「確かに佳人殿は未だなお幼子であることが事実なれど、我が大事に集めていた書籍、もはや入手できぬといわれし物ばかり。少々怒りすぎたのは認めるが‥」
「馬鹿ね、基本的にわがままなのよ。ご主人様っていうのは。でも、そのご主人様のうれしそうな笑顔が私たちの糧よ。思い出してみて、あなたのご主人様を。わがままだけど本当は素敵なところもある人でしょう?」
メイド姿で考え込む蒼嵐。
「お、いけねっ」
生温かい目で鑑賞していた気楽邦人は何かを察知して姿を消した。
「これは何の騒ぎですか?」
ギャラリーを押し退けて、女性警察官の崇子が現れる。
「君は昨日の‥もう少し常識を持ちなさい。公衆の面前で───恥という言葉をしらないのですか?」
街中でメイド二人が男メイドを教育するという催し物に、多くの見物人が周りを取り巻いている。
「ちょっとそこの交番まで来て下さい」
蒼嵐の手を掴もうとした崇子の手が空を切った。
前触れもなく突然に、メイド姿の男の姿は秋葉原から消えていた。
蒼嵐は再び佳人との暮らしに戻った。佳人は相変らずだ。
「そうらーん、この前の格好また見せて」
ターグァと着付けの練習をしていた佳人が声をかける。振り返る蒼嵐は凄い格好の佳人に顔を顰めた。
遠くから佳人達の様子を眺める気楽邦人は、
「お悩み解決!」
と楽しげに宣言するのだった。
(代筆:松原祥一)