突撃！芸能人晩ご飯！アジア・オセアニア
| 種類 | ショート |
|---|---|
| 担当 | 氷邑 |
| 芸能 | 3Lv以上 |
| 獣人 | 1Lv以上 |
| 難度 | やや易 |
| 報酬 | 7.5万円 |
| 参加人数 | 8人 |
| サポート | 0人 |
| 期間 | 07/18〜07/22 |
●本文
気温が３０度を超す暑さになってきているが、芸人の皆はちゃんと食事をとっているのであろうか？「芸人は体力が資本！ その体力は、食によって賄われている！」
そう豪語するのは『ガハッ！ とチャンネル』のプロデューサー。
彼が考えた次なる企画は『突撃！芸能人晩ご飯！』というもの。
抜き打ちテストで芸人の家にお邪魔し、夕飯をちゃっかりいただこうという企画だ。
抜き打ちできるので、最悪、コンビニ弁当やそうめんに当たる可能性もある。
うまくいけば…料理上手な芸人のご馳走にありつけるかもしれない。
思い切った手抜きで、カップメンを啜っている芸人もいるかも。
ヘタすると‥‥絶食中の芸人もいるかもしれない。
メニューが何であれ、突撃来宅し、その芸人の夕飯をゴチになる！
これが完全ルールの番組内容だ。チェンジは一切不可能！
「こんなの、誰が参加するんですか‥‥？」
「どうせなら、ターゲットと突撃班にわけませんか？」
「‥‥そうするしかないだろ」
＜『突撃！芸能人晩ご飯！』ルール＞
・参加者は「晩ご飯班」と「突撃班」に分かれる。
・一人の「晩ご飯班」に二人の「突撃班」でもＯＫ！
・「晩ご飯班」のものは、何か一品作ること（料理の種類は問わず）
いきなりのこの企画、成功なるか‥‥？
●リプレイ本文
●突撃一日目「『突撃！芸能人晩ご飯！』‥‥なんて素晴らしい企画なんだっ！」
突撃班の希蝶（fa5316）は、晩ご飯と言わず三食行く気マンマンである。
用意したお持ち帰り用タッパーと、保冷剤にクーラーボックスがその証拠である。
ピンポーン♪
「こんばんはー！ 突撃晩ご飯でーす！」
マイ箸とお持ち帰り用タッパーを手にした希蝶が、突撃先に選んだのはエルヴィア（fa0095）宅。
「な、何！？」
突然の出来事に対応が出来ず、調理中にしばし呆然するエルヴィアだったが、テレビ収録だと気付くと慌てて寝室に駆け込み、念入りに化粧をしに行った。今日は完全オフで、化粧気もなく、ジーンズにＴシャツといういたってラフな恰好であった。
「‥‥こういう事は出来れば今回だけにしてほしいわね。寿命が縮むわ」
身支度を整えた後、再び調理再開。
今夜の晩ご飯のテーマは、夏バテ解消。
今の時期は、鬱陶しい湿気と夏の暑さに体調も崩しがちだが、芸能人にとって体は資本。肝心な時に体調を崩してしまっては周りに迷惑がかかるし、仕事が来なくなる場合もある。
健全な体は健全な食事から、というわけで今日はビタミンを豊富に含んだトマト料理で体のバランスを整えることにした。
本日のメニューは、ナスと豚肉のトマトスパゲティと鶏肉を使った冷製トマトスープ、見た目が鮮やかなトマトと赤ピーマンのサラダ。パスタのソースには、緑のパセリを入れアクセントにしている。
全体的にトマトの酸味は押さえ気味にし、食べやすくしてある。トマト好きなエル
「いただきまーす」
合掌してから、エルヴィア手製のトマト料理を食す希蝶と番組スタッフ。
「トマトはビタミン豊富でこの時期にピッタリよ。味はどうかしら？」
『まいう〜♪』
突撃班は、恍惚の笑みを浮かべながら舌鼓を打った。
●突撃二日目
「芸能人の晩ご飯を食べに行く‥‥という番組企画は兎も角、襲撃できるのは、なかなか美味しいシチュエーションだな」
鳥羽京一郎（fa0443）は、時々家を訪問するのとは違う新鮮な気分を味わっていた。
そんな彼のターゲットは、篠田裕貴（fa0441）とラリー・タウンゼント（fa3487）義兄弟。
国民的歌手と有名俳優は、どのような晩ご飯を作るのであろうか？
ピーンポーン♪
「はーい」
丁度、夕飯の準備をしていた篠田が、玄関のドアを開けた。そこにいたのは‥‥
「こんばんはー『突撃！芸能人晩ご飯！』でーす！」
番組スタッフが、鳥羽を押しのけて突撃！
「な‥‥なんで、俺の家に京一郎とテレビカメラが来てるんだよ！？ 突撃ってナンだよ、ソレッ！！ そんなの聞いてないし！」
（「心の準備ができていないし、家が散らかっているし、猫四匹が荒らし放題の状態に家に上がってもらっては困る！」）
篠田は、心の中で色々と焦っていた。
「晩ご飯突撃隊って‥‥なんで来るのが京一郎なんだよ。他の人が来るんだったら、結構歓迎だったんだけどなー‥‥」
思わず、本音がポロリと出してしまったラリー。
そんな二人にお構い無しと言わんばかりに、鳥羽とスタッフは上がりこんだ。
「猫の食事も拝見しておこう。‥‥ふむ、高級そうな生肉がいくらか、というところか。流石に国民的歌手と有名俳優に飼われている
だけのことはあるな」
猫の餌チェックするなよ！ と心の中で突っ込んだ篠田とラリー。
篠田が作った晩ご飯は、日本で手に入る限りの食材で、出来る限り作ったカタルーニャ料理。
カタルーニャ料理といえばコレ！ なサルスエラ（海の幸のトマト煮）。魚とかムール貝、イカ等をトマトと一緒に煮込んだ料理だ。伊勢海老を入れると、オペラと呼ばれる料理になったりする。サルスエラもオペラも、音楽に因んで名前を付けられたものだ。
サービスでデザートにクレマ・カタラナ（クレームブリュレ、カタルーニャ風）を作成。鳥羽がプリン好きなのを知っていたからだ。
彼の妹分が作ったようなバケツサイズでないのが申し訳ないが‥‥。
ラリーはアイルランド料理。
「アイルランド料理なんて、ポテトを使った料理ばっかりだろうって？ そんなことないよ。色々バラエティに富んでて、本当に美味しいものが多いんだから！」
アイルランド料理はポテトが有名どころだが、豆や鶏肉を使った料理もある。
篠田が魚系なので、ラリーは牛肉のギネス煮込み。ギネスは「ギネスビール」のギネスだ。煮込むだけの簡単な料理だが、結構奥深い味わいになる。食事のお供には、ギネスビールを。
デザートはポーターケーキ。ポーターケーキに使うスタウト（黒ビール）は、何でも良い。料理には、日本で一番手に入りやすいギネスビールを使った。
どれもこれも個性があって、甲乙付けがたいくらいに美味しそうだ。
「皆も、アイルランドに行く機会があれば是非！ パブでスタウトを飲んでみて。‥‥って、アイルランド売込み状態になってるね」
「メニューはカタルーニャ料理にアイルランド料理か。親の故郷の料理を食べたくなるものなのだろうか」
京都生まれの京都育ちなので、その辺りは良くわからない鳥羽だが、料理を美味しそうに平らげている。
ビールに好物のプリンもあり、個人的に大満足の様子。
「美味かった、ご馳走様。今度は、京料理を作ってくれ」
「どうも、ご馳走様でしたー！」
国籍料理を堪能した鳥羽とスタッフは、満足な表情で撤収した。
●突撃三日目
希蝶が次に訪れたのは、中華料理店の店員である小明（fa4210）と真喜志 武緒（fa4235）父娘宅。
「最愛の奥さんが亡くなって早数年‥‥親子二人暮しですからそこそこ出来ていると思います」
自信なさげに、自らの出来を評価する真喜志。
「いつもパーパと二人なので、賑やかなの、嬉しいです。ようこそ。どうぞ、ゆっくりしてって、くださいね」
突撃班にお茶を出す小明。
「今日は、素敵なお客様、きてくれましたね、パーパ」
「ええ。いつも二人だけだから増員は大歓迎です♪ 賑やかな食卓って良いですね‥‥」
メニューは、梅干と鳥ささみの酒蒸し使ったもの。中華スープは休みの日に作っておいて冷凍庫でストックしておくと便利だ。
夏野菜の梅肉和えは、塩もみしてあく抜きした薄切りナス、胡瓜に酒蒸した鳥ささみを割いてくわえ、大葉と梅肉で和えた物。
味付けは醤油と練り山葵で、サッパリと簡単な和え物。
梅干しとワカメのスープは、酒蒸し鳥ささみを使って、ワカメと一緒に暖めたチキンスープに入れて塩胡椒で味を調え、梅干しを入れて
片栗粉でとろみをつけた。
小明が作ったものは麻婆豆腐。勤務先である中華飯店料理長直伝レシピだ。
味付けは、小明用は四川本場の味を再現。痺れるような刺激的な辛さは、超激辛党でないと辛いかも。
真喜志用は日本人向け。マイルドな甘みを帯びた辛さに本場のパンチをアクセント。
デザートは、桃まんと杏仁豆腐。
「皆さんは、麻婆豆腐は、本格的と日本向き、どちらがいいですか？」
小明が訊ねると、両方！ と元気良く答える突撃班。
「いただきまーす！」
二人が作った中華料理を食べた突撃班は、ほっぺたが落ちそうな表情に。
食後は、甘いアイスライチティーで口直し。
「今日は、ありがとう、ございます。とっても楽しかった、です」
小明は。楽しい時間くれたお礼に突撃班に杏仁豆腐と桃まんをお土産として手渡した。
●突撃最終日
晩ご飯突撃最終日に突撃班が訪れたのは浦上藤乃（fa5732）宅。
「こんばんはー！」
本日も食べる気マンマンの希蝶を先頭に、浦上家に押しかける。
彼女が作る晩ご飯は、中辛カレーと中辛カレーと野菜サラダ。
カレーの具は、タマネギ、人参、ジャガイモ、角切りの豚肉を食べやすい大きさに切り、フライパンで炒めて火が通ったところで鍋に
移し、水を加え、アクを取りながらコトコトと煮込む。煮くずれを防ぐ為、ジャガイモは面取りをし、しばらく経ってから入れる。
具に十分に火が通ったところで市販のルーを入れるが、この際、味に深みを出すため違った二種類のルーを入れた。
野菜サラダは、レタス、トマト、キュウリに自家製のドレッシングを添える。
「夏は食欲が落ちがちですから、カレーは良く作ります。しばらく寝かせると美味しいですよ。義兄さんとことかにお裾分けしても
喜ばれますから」
じっくりと寝かせただけあり、浦上のカレーはとても美味しかった。
希蝶は彼女のカレーがすっかり気に入り、お持ち帰りタッパーに詰め込んだ。
芸能人の皆様、ご馳走様でした♪
