舞芸祭ライヴ撮影アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 一本坂絆
芸能 1Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 0.7万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 10/26〜10/28

●本文

†ライヴ風景撮影のお知らせ†

 ドラマ『私立アスラ女学園』の物語内において文化祭を描くにあたり、『文化祭時に招待されたゲストによるライヴ』を行います。
 今回の依頼では、このゲストライヴシーンに本物のアーティストを招く事にしました。
 世界観はあくまで『私立アスラ女学園』のまま、『文化祭に招待されたアーティスト』という設定でライヴを行って頂きます。





■舞芸祭
アスラ女学園の文化祭。
日程は三日間。いくら敷地が馬鹿広いとは言え、全校生徒三千人超、更に一般来場者も相当数訪れる為、相当な込み合いとなる。

※注意※
・ライヴはミュージックライヴに限定します。
・ライヴは三日間の日程の内の一時と言う設定になります。
・個々で日にちを分ける事はできません。
・基本的に普段名乗っているアーティスト名のままの出演となりますが、女性に限り学園生徒としての参加を認めます。その場合はアーティストの前座としての扱いになります。(生徒としての設定をプレイングに書いてください。無ければ不採用とします)
・個人参加、グループ参加どちらでも構いません。
・曲は完全オリジナルに限定します。
・ライヴとありますが、正確には『ライヴシーンの撮影』です。
・撮影なのである程度の機材、人材等についてはこちらで準備が可能です。ただし、学園祭と言う設定上あまり専門的な機材は用意できない場合があります。
・ライヴは学園の敷地内に、野外ステージを設けて行います。

†私立アスラ女学園概容†
アスラ女学園では生徒はもちろん、教職員も女性を採用しています。
当学園では、文武両道の精神と、生徒による自治を重んじています。
各クラブ活動、学校行事の運営、生活指導は生徒会主導の下に行われています。
自宅登校が基本ですが、学生寮もあります。
また、中等部、初等部の敷地が隣接するように並んでいます。隣接しているだけで、中等部、初等部とは敷地、施設は別れています。
■歴史
創立は約三百年前。元は仏教色が強かったのですが、戦火に焼かれた事と、施設の近代化に伴い、現在では名称と一部の伝統にのみ名残が残っています。敷地内にお堂があるのはそのためです。
■学校施設
校舎は三階建て。
敷地は『校門から校舎(下足場所)まで十分はかかる』と言われるほど広く、グランド、体育館、室内プール、図書館、部活棟、各道場、テニスコート、花園、食堂、カフェテラスなどの施設がそろっています。学生寮も敷地の中に入っています。
■生徒会(生徒会は全員NPCです)
アスラ女学園の生徒会は生徒会長が三人おり、副会長がいません。
『スリーオブフェイス』
【生徒会長】
小扇 一羽(こおおぎ ひとは)
夜坂 東(よるざか あずま)
片馴 静奈(かたなれ しずかな)
『ライトアーム』
【書記長】遠昏 真戯(おちくら さなぎ)
【会計士】風祭 葛篭(かざまつり つづら)
【風紀委員長】辻 守(つじ まもり)
『レフトアーム』
【運動部連代表】藤華・キャヴェンディッシュ(とうか・キャヴェンディッシュ)
【文化部連代表】荒縄目 夢路(あらなめ ゆめじ)
【学生寮代表】木霊 菜々実(こだま ななみ)
■高等部の制服
スカート丈の長い総ボタンのワンピース。色は濃いチャコールグレー。
襟とワンピースの中に穿くぺティーコートは白。
ショートタイは一年生がレッド、二年生がダークグリーン、三年生は白地に黒い十字のラインが入る。

●今回の参加者

 fa0034 紅 勇花(17歳・♀・兎)
 fa0330 大道寺イザベラ(15歳・♀・兎)
 fa0634 姫乃 舞(15歳・♀・小鳥)
 fa1609 七瀬・瀬名(18歳・♀・猫)
 fa2495 椿(20歳・♂・小鳥)
 fa2726 悠奈(18歳・♀・竜)
 fa2791 サクラ・ヤヴァ(12歳・♀・リス)
 fa4382 アルディーヌ・ダグラス(16歳・♀・猫)

●リプレイ本文

 収録の為に作られた野外ステージを前に、各アーティストと役者達が、スタッフと打ち合わせを行う。
「取り合えず、本物の機材はスタッフが操作しますんで、サクラさんは『フリ』だけでお願いします」
 今回、サクラ・ヤヴァ(fa2791)演じる赤羽さくらは裏方役との事で、スタッフから機材の操作方法に関してレクチャーを受けている。
「今回はアーティスト主体の収録ですし、裏方って事で大写しになる事は少ないですが、フレームインする場合もありますんで、ポーズだけでも取るようにして下さい」
 スタッフからの説明を受けながら機材のチェックするさくらは、
「うん。まっかせといて〜☆」
 力強く頷いた。
「勇花さんとバックバンド舞さんがバックバンド有りですね?」
「はい。助かります」
「うん。ボクの方は、ベースとギターをお願い」
 紅 勇花(fa0034)と姫乃 舞(fa0634)が共に頷く。
「椿さんはどうしますか?」
「俺は自分でキーボード弾くから大丈夫デスヨ」と椿(fa2495)は笑顔で答えた。
「わかりました。では、お三方の登場シーンなんですが‥‥‥」
 スタッフとアーティスト三人は、演奏や登場シーンについての話し合いを進めていった。


●撮影開始
『 永遠に続く時の流れの中で 新しい命と共に
  たとえこの身は無くなっても
  魂の生きるこの場所で‥‥私は生きている  』

 アスラ女学園内に設置された野外ステージでは、招かれたアーティストの前座として、アイドル同好会で結成したグループ『ジェリービーンズ☆』が歌っていた。
 甘ロリ姿の大内 真琴(七瀬・瀬名(fa1609))と和風パンクロリ姿のキサラギ鎖月(アルディーヌ・ダグラス(fa4382))を中央に、右はパンクロリ姿のベラ・ロッソ(大道寺イザベラ(fa0330))。左はアリスを思わせるロリータ姿の竜堂ゆうな(悠奈(fa2726))。
 曲調は、振りの少ない優しいスローバラード風ポップスで始まり、中程に差し掛かった所で、アップテンポなポップナンバーにガラリと変わる。
 立ち位置もゆうなとベラが中央へ。真琴と鎖月が左右へと移動。

『 コスモスみたいに揺れる心 風に乗せて 
  花の命は短いから すぐに届けて魔法の呪文
  秋色マジック 君にかけるよ        』

『 ア・ナ・タ・ガ・ス・キ・デ・ス 』


 曲が終わり、ベラが「やっぱアスラ学園サイコー! 有難う御座いました!」と最後に叫んで四人が舞台袖へと引き上げると、入れ替わりに南瓜の頭と黒マントで全身を覆った怪人が登場した。
『Welcome to Ladies&Gentleman‥‥&俺♪』
 マイクを通して発せられたのは、ボイスチェンジャーに掛けられた甲高い声だ。
「さぁ、此処からが皆サンお待ちかね。本日のメインイベントダ!」
 怪人に扮した司会者は、期待を渦巻かせる少女達を前に、
『一人目のアーティストは、乙女のハートも鷲掴む、魅惑の女性アーティスト。紅―――勇花!』
 紹介の文句を述べながら司会者が脇に退くと、スモークが焚かれ、白い煙の中からアスラ女学園高等部三年生用の制服を着て、ギターを引っ掛けたボーイッシュな少女が現れる。
『こんにちはー! 紅勇花です!』
 勇花は、舞台の中央でクルリと一回転して、
『へへ、似合うかな? 折角の学園祭ライヴってコトで、学園祭気分ってヤツを感じたくて着させてもらったんだ』
 まるで『カッコイイ上級生』といった風貌の勇花に、
「ゆーかー!」
「かわいい〜〜!」
「抱いてーーーー!!!」
 女生徒達は大興奮である。
「誰、今抱いてって言った人? 本気にしちゃうよ?」
 勇花が冗談めかして言うと、
「「「「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!!!!」」」」」」
 声援どころか騒音の領域に至る声が、会場を揺らす。
 勇花は『シィ〜‥‥‥』っと人差し指を唇に当てるジェスチャーで会場を沈め、
『皆! 秘め事は夜の楽しみに取っておいて、今はボクの歌で楽しんでよ。それじゃあ、紅勇花で『飛鳥−Asuka−』。―――イクよ!』

『 幼き日に抱いた夢は 今も尚この身には重く
  捨てたくはない‥‥その思いだけを握り締め
  やがて思いは翼となり 心縛る鎖を解き放つ
  目指す先は一つ‥‥まだ見ぬ最果ての「理想卿」 』

 歌はやや控えめに始まり、飛翔感のあるアップテンポへ―――

『 引き止める声も手も振り切って、只、大いなる空を睨む
  広げた翼は、もう捨てられないから‥‥!       』

『 目指す空の果て、手を伸ばし、思いのままに今、飛び立つ! 
  いつか太陽に翼奪われ、燃えて堕ちる運命(さだめ)と識(わか)っていても‥‥! 』

 後半部へ差し掛かると、サウンドを強調するように一音一音を強く出していく―――

『 夢は堕ちても潰えはしない‥‥いつか再び、翼に乗せて羽ばたいていく
  辿り着くその日まで、何度でも‥‥何度でも‥‥何度でも‥‥!   』


 勇花が声援に対して手を振りながら舞台を降りると、怪人に扮した司会者が戻ってくる。
『いや〜勇花さんカッコイイデスネ? 思わず俺も恋しちゃウ!』
 司会者が冗談めかして言う。
『サテ、続てのゲスト姫野舞の入場! の前に―――ちょっと待った!』
 叫んだ司会者が南瓜の被り物と、黒いマントを剥ぎ取る。するとその下から、カジュアルスーツに身を包んだ椿が現れた。
『実はもう一人居マシター! ‥‥三人とも名演技、グッジョブ♪』
 舞台上の展開に、一瞬呆気に取られていた生徒達だが、一拍を置いて、怒号が爆発する。
 椿はデジカメのフラッシュと携帯のカメラの電子的なシャッター音の中、スタッフが運んできたキーボードで、前奏長めに弾きながら、
『曲は『Wild Innocence』。今回は初の俺ver.デス。普段と違う音を楽しんでネ』
 明るめに散らした無色ライトに照らされながら、ミドルテンポのバラード弾き語りで、語りかけるような歌声を響かせる。

『 Ah
  瞳開き初めて見た色は 遥か遠い蒼
  産声あげた小さな命 見守るように 試すように
  何処までも続く天              』

『 息弾ませ駆け抜けた風に 寄り添う色は翠
  意識と爪研ぎ澄まし 吠える魂包み込んで
  様々な想い溶かす森           』

『 暁を告げる鳥の声
  まどろみから覚めた白き獣
  野性の色翻し 今出来ること貫いて 』

『 Stand up and Run
  絶望に心切り裂かれても
  Stand up and Run to the Victory
  諦めず走り続けろ 幾つもの夜を越え 』

『 誰の為でもなく 生きることが勝利の証
  いつしか全ては白き光となる Wild Innocence 』


 椿は自身の歌が終わると、手早く南瓜頭とマントを纏って司会者に戻る。
『さて今度コソ! 大取りを務めるのハ、元気でキュートなアーティスト、姫野舞! 皆、拍手と声援で迎えてくださいネ』
 紹介が終わると、椿は舞台袖に下がり、舞とバトンタッチ。
 水色のサテン地のステージ衣装を纏った舞は、舞台に上がると会場に向かって手を振りながら、
『こんにちは、姫乃 舞です! アスラ女学園に来られてとっても嬉しいでーす! 今 日は一緒に楽しみましょうー!』
「おー!!」
「舞ちゃん可愛い〜!!」
 舞のMCに答え、会場からも声援が飛ぶ。
『皆ありがと〜! 今日は折角の文化祭だから、楽しんで、盛り上がっていきましょー!』
 舞の歌う歌の名は『Lets Go!』。文化祭らしくノリの良い、キュートなアイドル系ポップスだ。

『 そこまで沈んでいるなんて いつものキミらしくないね
  そんな表情(かお)してちゃ 幸せだって逃げちゃうよ 』

『 好きな色の服を着て 青い空の下飛び出せば
  草原の波間を泳ぐ 熱帯魚みたい
  白い雲と一緒に 悲しみだってとけて行くよ 』

『 Lets Go! 重い靴を脱ぎ捨てて
  Lets Go! 飛びっ切りの笑顔で
  Lets Go! 爽やかな風受けて
  Lets Go! 思いっ切り駆け出そう! 』

『 Lets Go! 』


 舞の歌が終わると、勇花とスーツ姿の椿が舞台上がる。
『それじゃあ、最後に皆でアスラ女学園の校歌を歌いたいと思いマス!』
『今日の為に私達、一生懸命覚えてきました!』
『まさか、校歌忘れちゃったって人居ないよね?』
 その言葉に、会場から笑いが漏れる。
『そんな人も皆に続いて歌って貰えると嬉しいです』
 舞が言い―――
 椿がキーボードを演奏し―――
 勇花が歌い出す。
 三人と観客全員が歌声を重ね、アスラ舞芸祭ライヴは幕を閉じた。