宇宙を駆ける何でも屋アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
柏木雄馬
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
1万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
02/24〜02/28
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●本文
惑星テンタトラの北半球は、夏だった。
蒼天は抜けるように高く、底の無い青さが目に沁みた。
人の身の届かぬ高みへと駆け上った太陽が、地上を這いずる者たちへ情け容赦なく光の槍を投げかける。
ああ、暑い‥‥ 肌が焼ける‥‥ 脳が茹だる‥‥ 身が溶ける‥‥
夏。夏なのだ。だというのになぜ、自分たちは完全武装で草刈りなぞせねばならぬのか‥‥!
事の発端は『宇宙何でも屋協会』から斡旋された一件の依頼だった。
内容は「宇宙のどこかに咲くといわれている『七色の薔薇』を探して欲しい」というものだった。
調査の結果、惑星テンタトラにある『宇宙植物遺伝子研究所』なる施設にそれらしい植物があるらしい、という情報を得た何でも屋の面々は、宇宙船を駆り、惑星テンタトラに跳んだのだった。
「どうも。私が『宇宙植物遺伝子研究所』渉外担当のモニカ・ヘミングスです。もっとも、研究所なんて言っても、所長と私の二人しか実働していないんですけどね」
オレンジ色の髪を三つ編みにした、眼鏡の地球人型女性がペコリと頭を下げた。口の方はぺらぺらとよく回るが、無表情で目つきが悪く、愛想というものが無かった。
早速『七色の薔薇』について尋ねると、モニカは何でも屋の面々を奥の実験棟へと案内した。
「ここの温室に『七色の薔薇』はあります」
薄暗く狭い廊下を抜け、二重扉を抜け、そしてようやく温室の扉が開かれた。
眩しい日差しが差し込んできて、軽い眩暈がスタッフを襲う。
そして‥‥
目の前に広がる光景は‥‥
既知の温室のそれではなく‥‥
ただ一言で言うならば‥‥
草、だった‥‥
そう。草だった。身の丈ほどもある草むらが──身の丈ほどもあるそれを草と呼べるのかは疑問だが──壁となって視界を遮っていた。
幾らか恥ずかしそうにモニカが言う。
「なにぶん人手が足りず、手入れも行き届かず‥‥。この日差しもあって、雑草が伸び放題になってしまいまして」
‥‥雑草。
ここではアレを雑草と呼ぶらしい。
「‥‥で、『七色の薔薇』に到達するには、雑草を刈り取って、ルートを開拓しないといけません」
そう言って、モニカは皆に草刈り道具を手渡した。『高速振動草刈り鎌』から始まって、高熱発振斧、超セラミック高枝切狭、単分子マチェット、最新式電動のこぎり(回転式)等々‥‥これらを使って自分たちで何とかしろ、ということらしい。
しかも、この密林──温室に使う表現ではないが──には、昆虫系、植物系の危険な生物も存在するという。
──危険な昆虫‥‥ あの子供の頭くらいある油虫のことだろうか‥‥
──危険な植物‥‥ あのウネウネと蠢いている触手のような蔦のことだろうか‥‥
「危ないですから、作業着は必ず着て下さい」
出てきた作業着は、対刃・対衝撃・対高熱繊維で作られた宇宙軍用のボディアーマーだった。
「では早速始めましょうか。ここから柵が見えるまではバッサリとやってしまって結構です。
ああ、水分補給には気をつけてください。なにぶんこの日差しですから。
あと、そこの‥‥そうです、二の腕くらいの大きさの蟻。彼等には近づかない方がいいですよ。
あ、ついでに害虫も駆除していただくと助かるなぁ」
どこかウキウキとした様子を見せながら、モニカは温室へと入っていった。
●PL情報
1:『宇宙を駆ける何でも屋』について
宇宙を舞台に『万請負何でも屋』たちの奮闘を描いたアニメです。
2:シナリオ内容
ゲーム系のシナリオです。プレイングを用いて判定を行います。
その成否に応じた内容が脚本となり、放送されることになります。
劇中に登場するキャラクターを作り出し、劇中での行動をプレイングにして下さい。
キャラクター作成は、SF系であれば制限は緩めです。
3:劇中キャラの目的
『七色の薔薇』を確認すること。
その為に、数々の障害を乗り越え、ルートを開拓する事。
そして、無事に生きて帰る事(笑)
4:障害
温室内には、昆虫系・植物系の危険な宇宙生物が存在します。
しかしながら、研究所が栽培する植物も存在するので、勝手に伐採するわけにもいきません。
そこで、刈り取ってもよい植物かどうかを判断する為、モニカも『何でも屋』に同行します。
5:モニカ・ヘミングス
『汎環境植物遺伝子研究所』の研究員です。研究から雑用まで何でもこなします。
研究者なので、体力・戦闘能力はありません。根性はあります(笑)
実は方向音痴です。自分は研究者であって庭師ではない、が言い訳です。
6:ボス
ボスが出ます。
危険な植物の繁茂する研究所で、七色の薔薇を探していて出現するボスと言えば‥‥
●リプレイ本文
惑星テンタトラ『宇宙植物遺伝子研究所』第三温室。
茹だるような湿気の中、苛烈な太陽光に身を焼かれながら、『何でも屋』の面々は『七色の薔薇』を求めて『巨大雑草の密林』へと分け入った。
修行の為に何でも屋をする少年、グリーンリバー(キャラ作成:名無しの演技者(fa2582))が先頭に立ち、自分の背丈程もある雑草を単分子ブレードで薙ぎ払う。その身体には、研究所貸出の宇宙軍払い下げ胴体防具。元宇宙海賊を父にもつ身としては、いささか複雑なものがあった。
「がー! うっとーしー! この草、草、草! 面倒だ、ナパームで焼き尽くしてやろうか!」
単調な作業の連続に、グリーンリバーが短気を起こした。研究員のモニカがすぐに釘を刺す。
「ダメです。この温室には、研究所が栽培する植物もあるんですから」
悪態をつきながらも、きっちりと作業に戻るグリーンリバー。根が真面目な少年だった。
そのグリーンリバーの隣で、コックのキャンディ(キャラ作成:T3(fa2577))は黙々と草を刈り続けていた。
大柄で、肉厚で、マッシブなコックだった。一目でただのコックではないと分かる。
「ぬぅっ!?」
キャンディが振り上げた右腕を止める。彼は自分が薙ぎ払った草を拾うと、モニカにそれを掲げて見せた。
「モニカ殿、この『切ると赤い液体を流す植物』は食べることができますかな?」
それを聞きつけ、キャンディの側に幼い少女が走り寄る。何でも屋の一人、ミュミュリエット(キャラ作成:礼花(fa3043))だった。
「ぬしはそれでどのような料理を作るつもりかの?」
幼い声質で老婆のような物言いをするミュミュリエット。外見は幼女だが、何でも屋に相応しい知識量を誇る。
現在、彼女はサバイバル生活にその知的好奇心を向けており、キャンディの作るサバイバル料理にも興味を持っていた。
「後で、油炒めにでもしてみますかな。ふふふ、どのような味がするのか、楽しみであるな!」
草刈りを進める面々から少し距離を置いた後方。そこに二人の女性と一体のドロイドの姿があった。
「もう一回言うわよ。草刈りをしなさい!」
女性の一人、押しかけ学生アルバイトのベラ・ロッソ(キャラ作成:大道寺イザベラ(fa0330))がドロイドに向かって命令する。
「自分は戦闘用ドロイドだ。草刈りロボットではない。その命令は実行不能だ」
ベラの草刈り命令を受け付けないドロイドのアイン(キャラ作成:四ツ目 一心(fa1508))。
もう一人の女性、結(キャラ作成:結(fa2724))が口を開く。飾り気の無い、凛とした美人だった。
「‥‥軍から民間に払い下げられる際、非戦闘用に改装されるはずだが?」
「自分には草刈り用のアプリケーションが搭載されていない。実行不能だ」
淡々と答えるドロイドのアイン。結はベラに目配せをした。
(「わかりましたわ、お姉様!」)
結の意を汲み、ベラが心底嬉しそうに、その手にした電磁鞭を地面に叩きつける。
「そんなに私を女王様と呼びたいのかしら?」
感情のないアインが慌てたように見えた。
「待て。電磁鞭による制裁は推奨できない。システムに重大な障害が発生する事を警告する」
その隙に、後ろに回りこんだ結が、アインの後頭部にメモリースティックを差し込んだ。特殊工作部隊にいた結は、ドロイドの扱いには慣れていた。
アインに草刈り用ソフトがインストールされていく。
「やめろ。ヤメロ。ヤ‥‥メ‥‥」
「さあ、草刈りをしてきなさい」
「はい、女王様」
草刈りドロイドと化したアインは、ベラの命令を受けてグリーンリバーたちの手伝いに向かった。
「さて、これで私たちは草刈りをせずに済みますね、お姉様!」
結にしなだれかかり、甘えた声を出すベラ。そんなベラに、結は『高速振動草刈り鎌』を差し出した。
「お姉様、まさか私たちも‥‥?」
「辺りに注意しながら作業すること。いい?」
結はにっこりと笑って見せた。
バサッ、バサッと草刈りは続く。一行はモニカの指示に従いながら、雑草だけを刈り取って進んだ。
奥に進むにつれ頻繁に、伐採禁止の植物が立ち塞がるようになった。草刈りで出来た道は、さながら迷路のような様相を呈してきた。
退屈していたミュミュリエットが、見たことのない花を見つけて歩み寄る。その足首に、一本の蔦が絡みついた。
「ひゃあぁぁぁ〜!?」
蔓はバネよろしく跳ね上がると、ミュミュリエットを木の枝高く吊り上げた。
「野郎!」
悲鳴を聞きつけ、皆が駆けつける。グリーンリバーが木の幹へと斬りつけるのを、モニカが慌てて止めた。
「その木もダメです! とりあえず危険はありませんから‥‥!」
この植物はこうして獲物を吊るしておき、他の鳥や動物に始末させ、滴り落ちる血を吸うのだという。
ブラブラと揺れるミュミュリエット。誰も高枝切狭を持って来てはいなかった。
「私が蔦を狙撃します。誰か受け止めて下さい」
一発で蔦を断ち切る結。落ちてきたミュミュリエットをキャンディが受け止めた。
「‥‥ありがとう。怖かったよ〜」
ミュミュリエットが幼女に擬態して自分のミスを誤魔化そうとする。
ベラがひとつ、でこピンをした。
その後も、何でも屋たちを『雑草の密林』の洗礼が待ち受けていた。
「ちょ‥‥待て、くそ! 助けてくれ! 死ぬときは女の腕に抱かれてだな〜!!」
モニカを助けようとして、底なし沼に落ちたグリーンリバーを皮切りに。
巨大鳳仙花の実に触れて、弾け跳ぶ種の直撃を受けたり。
巨大蜘蛛の巣に引っかかり、簀巻きにされて食べかけられたりもした。
「お姉様、あの虫は何?」
ベラが指を差す先で、多数の虫が巨大植物の茎に群がっていた。
「あれは油虫じゃの。植物に寄生し、養液を吸収する害虫じゃ」
結に代わってミュミュリエットが解説をする。
「油虫ねぇ‥‥ゴキブリみたいな名前ね。中性洗剤、効くかしら?」
「いや、油虫の出す液は甘露と聞く。ここは夕食に油虫の丸焼きなど如何なものかな?」
キャンディはそう言うと、油虫を四次元リュックに放り込みだした。
夕食云々は別にして、他の面々も駆除を開始する。先に進む為には、植物を刈り取らなければならないのだ。
「痛っ。‥‥?」
足首に痛みを感じて、グリーンリバーは足元を見た。二の腕くらいの大きさの蟻が、防具越しに噛み付いていた。
「なんだ‥‥?」
足をぷらぷらさせて蟻を落とす。落ちたそのすぐ側にも蟻がいた。
結が状況に気付いて周囲を見渡す。いつの間にか足元に蟻が集まりだしていた。
モニカが叫ぶ。
「この場を離れて下さい! 蟻たちは、この温室で最凶の狩人です!」
その言葉を受け、真っ先に後退するアイン。そこへ結が命令する。
「モニカとミュミュリエットを連れて安全地帯まで後退。急いで」
「了解」
普段は反論ばかりするアインが即座に命令を実行する。こういう時だけは行動が早かった。
結はアサルトライフルを構えて、殿を務める格好になったグリーンリバーとキャンディを援護する。だが、あまりにも数が多すぎた。
「畜生、こんな奴ら相手じゃ、修行にもならねぇ!」
「ぬぅっ、蟻であるな! 唐揚げするか、炒め物にするか、迷うのである!」
単分子ブレードを振り回し、或いは蟻を鷲掴みにする二人。だが、蟻は次々と二人によじ登り、強力な顎と蟻酸で喰らいつく。
「お姉様っ!」
電磁鞭を振り回して結を守るベラが警告する。二人の周りにも、蟻が群がってきていた。
「戦っても意味がない。目的は『七色の薔薇』のはず。ここは後退するべきです!」
かくして、踏破した路程のほとんどを失った‥‥のだが、何でも屋一行はそれほど落ち込んではいなかった。
「なに、気になさるな。人間熱いハートがあれば突破できぬ障害などありますまい!」
豪快に笑うキャンディ。一度や二度の失敗でめげていては、何でも屋など務まらないのだ。
「ここは、『あの男』を呼ぶべきですかな」
「あの男‥‥?」
モニカがその単語に首を傾げる。キャンディはモニカにスイッチを渡した。
「押してみるが良い。それで全て分かる故」
皆が生暖かい視線でモニカを見る。とりあえず、モニカはそれを押してみた。
ファンファーレ(登場シーン用。毎回使い回し)が鳴り響き、BGM(登場シーン用。以下略)が始まる。
キャンディの背負う四次元リュックがもこもこと膨れだし、そこから、何か黒い男が高速スピンしながら飛び出した!
「みんな、待たせたな!」
何でも屋のお助けマン、通称プリズナー(キャラ作成:チェダー千田(fa0427))!
外見は、全裸の上に黒い拘束服。顔にはモザイクがかけられ、色々と悪い想像をかき立てる。
以下、ナレーション(毎回使い回し)。
「解説しよう!
プリズナーは、元々、その類い稀なる観察眼で状況を打開へと導く心強い仲間であった!
しかしある事件がきっかけで、彼は顔と名を奪われ、次元牢に囚われの身となってしまったのだ!
彼の出番は一話につき10秒! 召喚スイッチで呼び出され、タイムアップと同時に強制送還!
彼はそれまでに仲間を導くことができるのか!?」
「いいかよく聞け! 蟻は殺し尽くせない。そして、油虫は蟻と共生関係にある。手を出すな。目標への最短ルートは、宇宙歴994年の『宇宙囲碁大会』決勝の棋譜にそっくりだ。参考にしろ。あと、あと、『七色の薔薇』はああぁぁぁぁ‥‥」
キュピ〜ン! (効果音。強制送還され、星になったプリズナー)
「‥‥‥‥‥‥」
静寂。
「すごい‥‥」
モニカが放心して呟く。
「本当に出番10秒なんだ‥‥」
『七色の薔薇』への再トライは順調に進んだ。
プリズナーがもたらした情報を元に、棋譜を暗記していたミュミュリエットが進路を予想する。
避けられる障害は避け、不可避の障害は踏み潰す。
そうして遂に、何でも屋一行は『七色の薔薇』に辿り着いた。
『七色の薔薇』は、でかかった。
背の丈は5メートル以上。虹色に輝く花弁、濃密な蜜の香り。茨の蔦は機嫌よく踊り、文字通り『茨の鞭』と化していた。
それが群生していた。
絡み合う茨は何人をも近づけぬ鎖と化し、侵入者を蝕む聖域を形成していた。そして、その聖域を守るように、巨大蜂が一行を威嚇する。
‥‥『七色の薔薇』自体が『危険な植物』というオチだった。
「ああ‥‥、手入れが行き届かないばかりに、こんな姿になってしまって‥‥」
モニカが『七色の薔薇』の変わりように落涙する。そこへ横殴りに払われる『茨の鞭』。それがモニカを直撃する寸前、グリーンリバーが間に飛び込んだ。
抜刀。単分子ブレードは、紙を切るほどの抵抗もなく蔦を両断する。斬れ飛んだ先端部分が後方に落下して跳ね回った。
「やっと手応えありそうなのが出てきたな」
グリーンリバーは愛剣を手に、群生する薔薇の只中へと突っ込んでいった。
その後ろを、キャンディが続く。右から左から襲い掛かる茨の鞭を、逆手に持った包丁で捌いていく。
「花びら一枚でも、ジャムにするのに十分であるな!」
結は、何が起こったのか分かっていないモニカの腕を引っ張って後ろに下げた。
「しっかりしなさい。あなたはミュミュリエットと一緒に私の後ろ。大丈夫、私が守るから」
そう言うと、前衛の二人に近づく巨大蜂を狙撃して援護する。
皆が奮闘する中、アインだけが休めの姿勢のまま動かない。
「自分はドロイド倫理法により武装及び自衛以外の戦闘が禁止されている」
うそぶくアイン。ベラは聞く耳を持たず、香水を丸ごと一本、頭からかけてやった。
「これは草刈りです。行きなさい」
「はい、女王様」
香水の効果はすぐに出た。全身白尽くめのベラと結をスルーして、香水の匂いにつられた巨大蜂たちがアインに群がってくる。
「確かにドロイドである自分には蜂の毒は効果がない。だが、自分にも擬似痛覚神経が‥‥」
アインに対するベラと結の援護は無かった。二人はミュミュリエットとモニカに近づく蜂を打ち払っている。
蜂を群がらせたまま、アインが『草刈り場』に向かった。『高速振動草刈り鎌』を使い、端から順番に『七色の薔薇』を刈り始めた。
「秘剣奥義、覇王滅却斬!」
グリーンリバーの一撃が最後の『七色の薔薇』を斬り倒した。ゆっくりと倒れゆく薔薇の茎。ズウゥゥン‥‥と、薔薇にあるまじき音を立てて倒れ伏す。
歓声に沸く何でも屋の一行。ただ一人、ミュミュリエットだけが呟いた。
「この『七色の薔薇』は、依頼人の求める『七色の薔薇』なのかのう?」
疑問は残ったが、それはまた別の話‥‥
『七色の薔薇』を回収した一行は、研究所の食堂で夕食にした。
キャンディが厨房を借りて温室で獲った材料で夕食を作ったが、挑戦したグリーンリバーが泡を吹いて倒れると、皆、敬遠した。ミュミュリエットだけが興味深そうに料理を眺めていた。
ドロイドのアインは充電中。洗剤まみれなのは、蜂まみれのアインにベラが中性洗剤をぶっかけた為だった。
モニカは、クールな結が、実は話し好きなのに驚かされた。任務の重圧から解放されると、気さくな一面が顔を出すらしい。
「今度はお弁当持って行きましょうね」
笑顔でそう言うベラ。モニカは笑って「はい!」と答えた。