大聖堂と聖なる槍ヨーロッパ
種類 |
ショート
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担当 |
菊池五郎
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
4Lv以上
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難度 |
難しい
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報酬 |
21.7万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
06/28〜07/02
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●本文
イギリスの首都ロンドン、その閑静な郊外の一角にパブ『Gomory』がある。
パブとは「パブリック・ハウス」の略で、イギリス国内に数万軒あるといわれている。老若男女問わずイギリスの庶民にとって、自分の家の次に馴染み深い憩いの場所だ。
「槍、ですの?」
「ええ、槍よ」
『Gomory』のこぢんまりとした店内は、まだ昼過ぎだというのに女性マスターとリュシアン・リティウム(fz0025)の姿しかなかった。それもそのはず、入口には『CLOSES』の看板が下がっている。
リュシアンはカウンターの席――いつも座る愛用の席――に腰掛け、アフタヌーンティーを一口含む。ダージリンの仄かな香りが鼻腔から身体へ染み渡る。
女性マスターが彼女に切り出したのは、『ウィンチェスターにあるウィンチェスター大聖堂の地下墓地(カタコンベ)に、“槍”が出現したらしい』という噂だった。
『Gomory』の女性マスターも獣人で、イギリスのナイトウォーカーの動向やオーパーツに関する情報を集めている、獣人達の情報屋という裏の顔を持つ。
また、リュシアンはイギリスを中心に活動している、ロックのヴォーカルから俳優までこなすマルチタレントだ。
彼女がまだ芸能界入りしていなかった大学生の時、『Gomory』でアルバイトをしており、女性マスターと顔馴染みだ。もっとも、『Gomory』の女性マスターは、リュシアンとそう歳は離れていない。先代のマスターである親から店と獣人達の情報屋を受け継いだのだ。
リュシアンの手元には、先月、ウィンチェスターの郊外にある捨てられた教会の地下で手に入れた“岩に刺さった剣”があった。柄は黄金製で鍔は大きく、柄を上にして持つと黄金の十字架のようにも見える。
これはアーサー王の伝説に登場する円卓の騎士の1人、ガラハッド卿が持っていた剣だ。強力な呪いが掛かっており、所有者以外に者が柄を握ると無差別に人を殺めてしまう。
「その槍、もしかしたら“聖なる槍”かもしれないの」
女性マスターもまたソーサーを持ち、ティーカップを顔に近づけてダージリンの香りを楽しみながらそう告げる。
聖なる槍は別名を“ロンギヌスの槍”といい、十字架に掛けられたイエス・キリストの脇腹を貫き、その血を浴びた槍だ。アマリヤタのヨセフがイエス・キリストの血を受けた聖杯と共にイギリスへ持ち込み、その後は円卓の騎士の1人、パーシヴァルが所有していたが、アーサー王の伝説以降、その行方は知られていなかった。
ウィンチェスター大聖堂の地下に現れた槍は、その聖なる槍かもしれないというのだ。
「ガラハッド卿の剣といい、聖なる槍といい、何故、今になってイギリスに現れたのでしょうか?」
「判断材料があまりにも乏しいから、それは分からないけど‥‥獣人に何かをさせようとしているのは確かかもしれないわよ」
リュシアンは奇しくも、ガラハッド卿の剣を手に入れている。これから先、彼女の元へアーサー王の伝説にまつわるオーパーツが揃うというのだろうか?
「あなたも聞いてると思うけど、WEAからもウィンチェスター大聖堂の調査の依頼が来ているわ。新しい遺跡が見付かったとかで、その遺跡に関する資料がウィンチェスター大聖堂にあるらしいの」
ウィンチェスター大聖堂の歴史は古く、遺跡に関する資料が姿形を変えて残されている可能性もあるだろう。
しかし、聖なる槍の出現と同時期とは、これは偶然なのだろうか?
「それと‥‥先月、ウィンチェスターの潰れた修道院と教会に現れたナイトウォーカーだけど‥‥ただのナイトウォーカーではない事が分かったわ。何らかの意図があって潰れた修道院や教会の地下にいたようね‥‥多分、だけど、“あいつ”かも知れないわ」
「‥‥!?」
女性マスターにしては珍しく歯切れが悪い。“あいつ”という言葉に、たおやかなリュシアンの顔に戦慄が走る。
リュシアンが岩に刺さった剣を手に入れた教会以外にも、ウィンチェスターにナイトウォーカーが現れていた。
ナイトウォーカーについては分からない事の方が多いが、この件のナイトウォーカーに関しては、目的を持っていたと女性マスターは分析している。例えば、潰れた修道院に獣人達の目を引き付け、教会に現れた岩に刺さった剣を手に入れる‥‥もちろん、これはナイトウォーカーが行ったとは考えにくい。
「‥‥そう、ですの‥‥“あいつ”が‥‥もしかしたらウィンチェスター大聖堂にも現れるかも知れませんわね」
リュシアンはティーカップに視線を落とし、伏し目がちに抑揚のない声でそう告げたのだった。
※※技術傾向※※
体力・格闘・軽業・射撃
●リプレイ本文
●胎動
リュシアン・リティウム(fz0025)との待ち合わせ場所は、ロンドンの郊外にあるパブ『Gomory』。ライブ等で来た事のあるMICHAEL(fa2073)と七枷・伏姫(fa2830)が、高白百合(fa2431)達とロンドン市内で待ち合わせ、揃って『Gomory』へ向かう。
店の外で出迎えたリュシアンに、初対面のリネット・ハウンド(fa1385)や神代アゲハ(fa2475)が挨拶を交わしてゆく。
「ジューンブライドというだけあって、6月のイギリスは良い天気だ事で。薔薇も至る所に咲き誇り、こんなにも魅力的な薔薇とご一緒できるなんて男冥利に尽きるね〜♪」
「あら、お上手です事。詩人ですのね?」
「君達の美しさが、この『愛の伝道師』を詩人に変えたんだよ♪」
「おっと、ミカには指1本触れさせないぜ」
「その辺にしておけ‥‥お初にお目に掛かります。私はディンゴ・ドラッヘン。以後お見知り置きを」
恭しい台詞と仕草と共に鹿堂 威(fa0768)から渡された薔薇の花束を受け取り、口元に手を当ててころころと笑うリュシアン。早速、威の悪い癖――本人は礼儀だと思っている――が出たようで、リネットや百合にも同様に薔薇の花束を渡し、次はMICHAEL、というところで尾鷲由香(fa1449)が遮る。更に追い打ちを掛けるように、ディンゴ・ドラッヘン(fa1886)が彼を後ろへ押し退けてリュシアンに挨拶した。
「再会してそうそうですまないでござるが、『ガラハッド卿の剣』について、その後の調査で分かった事はないでござるか?」
伏姫がそう切り出すと、リュシアンは車内で応えると告げ、愛車を回してきた。
「『岩に刺さった剣』に掛かっている呪いですが、持ち主に相応しくない方が持つ事を戒めているようですわ」
「も、持ち主を選ぶオーパーツ‥‥という事でしょうか?」
リュシアンの説明を聞き、自らも武器のオーパーツを持つ百合がおずおずと推測を述べる。
「ガラハッド卿の剣の次は『ロンギヌスの槍』‥‥じゃぁその次はランスロット卿の『アロンダイト』かしら? それともアーサー王の『エクスカリバー』? 聖杯戦争でも起こる前兆かしらね」
「次々と現れている円卓の騎士縁(ゆかり)のオーパーツは、獣人の中から現代の円卓の騎士を求めているのかも知れませんわ」
「いやねぇ、冗談よ、じょ・う・だ・ん。まぁ、本当に『聖杯』なんてモノが現れたら、大騒動は間違いなしだけど」
「いえ、あくまで可能性の話ですが、このまま円卓の騎士縁のオーパーツが現れ続けるとしたら、近いうちに聖杯も現れるかも知れませんわ」
カラカラと笑い飛ばすMICHAELだが、リュシアンの声音は真面目だった。
「それと、今回のナイトウォーカーでござるが、裏で糸を引いている輩に心当たりはないでござるか?」
「今回の敵について、あなたはただのナイトウォーカーではないと言う‥‥それの何をご存知なのか‥‥お答え戴きたい」
伏姫とディンゴの質問がナイトウォーカーへ移ると、リュシアンは途端に歯切れが悪くなる。「私は敵の正体を知っています」と暗に言っているようなものだが‥‥。
「頭を使うのは苦手だけど、戦いなら任せてくれ。ナイトウォーカーだろうが、噂のダークサイド獣人だろうが、ミカは護ってみせるぜ! 遠い知り合いから依頼の事を聞いて、ミカの護衛を頼まれてね。ミカが傷ついたら泣く奴がいるからな」
そこへMICHAELの護衛を知り合いから頼まれたという由香が胸を叩いた。それは助け船となり、ウィンチェスターへ着いた。
リュシアンが拠点として予約しておいた、町の中心部から少し離れたホテルへ向かうと、男性部屋(一部屋)と女性部屋(個室)へ荷物を置いた後、リュシアンの部屋に集まり、これからの事を話し合った。
「地下墓地(カタコンベ)までは行けないけど、少しだけでも周囲の情報を知っていた方が良いと思うわ」
「監視カメラやセンサー等のセキュリティー設備の位置を把握して、侵入経路を見繕っておく必要はあるね」
MICHAELと威の提案で行動の指針がまとまると、リュシアンとディンゴがホテルに残り、何組かに別れてウィンチェスター大聖堂を下調べする事になった。
「あそこに監視カメラと赤外線センサーがあるぜ」
「あ、あそこ‥‥ですね。む、向きはどちらでしょうか?」
MICHAELと由香、百合の3人は10ポンドの寄付を払い、ガイド付きのツアーに参加した。由香がセキュリティー設備を目聡く見付けると、百合がガイドの説明をメモる振りをして位置と向きを書き留めてゆく。
「ロンギヌスの槍が現れたというカタコンベの場所は分かったけど、遺跡の暗号を解く資料が見当たらないわ」
ツアーはイギリスの歴代国王や司教の遺骨が納められている地下室を案内した後、地上へ戻り終わった。ガイドは特に触れなかったが、MICHAELは地下室の奥にカタコンベの入口があるのを見逃さなかった。
リネットとアゲハはパリッとしたスーツを着て「雑誌の記者」になりすまし、法衣を着た男性に接触した。
「ウィンチェスター大聖堂には、一般に公開されていないカタコンベがあるというお話を伺いましたが?」
「確かにありますが、どうしてそのような事を?」
「はい、まだ取材許可等は取っていないですが、今回は一般にはあまり公開されていない大聖堂のありのままの姿を取材をさせて戴きたいと思っています」
「理由は分かりましたが、かの地はこの国の英霊が眠る場所。騒ぐのはその眠りの妨げになりますので‥‥」
真面目な外見が功を奏したようで、アゲハとリネットは法衣を着た男性――どうやら助祭のようだ――から、カタコンベの地理について聞き出す事が出来た。
「戦いに臨む以上、敵について知ろうとするは兵家の常‥‥他に他意はありません。もっとも、無理強いをして聞きだすつもりはありませんが」
「これはわたくしの“女の勘”ですが、今回のナイトウォーカーの影にはダークサイドが関わっているでしょう」
2人でアフタヌーンティーを飲んでいたリュシアンは、ディンゴに諭され、重い口を開いた。
ディンゴは思わず腰を浮かす。
ダークサイド! ――WEAが今回明かした、ナイトウォーカーさえもその力として取り込んでいるとされる、謎の獣人達だ。
「‥‥ええ、もし“あいつ”でしたら、ただのダークサイドではなく、トップクラスのダークサイド‥‥そして、わたくしの姉を手に掛けた仇‥‥わたくしの獲物なのですわ」
ダークサイドの話をするリュシアンの、お淑やかで優麗な目つきが獲物を追う猛禽類のそれになり、ティーカップ持つ手は哀しみか怒りかは分からないが、震えていた。
ディンゴはそれ以上聞く事は出来なかった。
ウィンチェスター城のグレイトホールまで足を伸ばし、壁に掛けられているアーサー王と円卓の騎士が使っていたと言われる『円卓』をビデオカメラで撮影した威と伏姫が遅れて帰ってくると、アゲハ達は集めたセキュリティー設備の情報をウィンチェスター大聖堂の見取り図へ書き込んでゆく。あわせてリネットとアゲハが聞いたカタコンベの構造も図面化する。
出来た見取り図から潜入経路を割り出して潜入時間を決めると、夜へ向けてMICHAEL達は昼寝をし、体調を整えた。
●鳴動
深夜11時。夜陰に紛れる黒い装束に身を固め、刀にも黒い布を巻き付けた伏姫を先頭に、リネット、威、アゲハ、由香、MICHAEL、ディンゴ、リュシアン、百合の順で、静まり返ったウィンチェスター大聖堂へと忍び込む。
「ナイトウォーカーが活発になる時間帯だ。気を付けるに越した事はない」
「で、ですが‥‥獣人は個としての武力も種としての権力も持っています。普通の人間を巻き込んで口封じの為に害を与えるのは‥‥嫌なんです」
「それはもちろん。無用な争いは避けるべきだからな」
アゲハは強敵であれば獣化も厭わないと言いたかったが、百合は獣人関係者以外に出会う可能性が少しでもあるなら獣化すべきではないと反対する。彼も眼鏡をかけ直しながら頷く。
対人セキュリティー程度であれば、その場所と向きさえ分かっていれば半獣化でも突破出来る。リネットの誘導で難なくカタコンベへ。見学場所ではないので、夜間、灯りは点いていない。見回りの警備員が来そうな時は最後尾の百合が知友心話で知らせる事になり、威はヘッドランプを点ける。百合はクリスタルソードに巻いて隠していた布を取り払い、警戒に当たる。
ロンギヌスの槍が現れた場所まで特に傷害もなくあっさり来られた。
槍は石畳の床に穂先を下に、やや斜めに突き刺さっている。
「ふむ、装飾は意外と簡素でござるな。特に刻まれている文字もないでござる」
「リュシアン様、如何します? 抜きますか?」
『その者達を襲いなさい!』
「リュシアンさん!? ‥‥上よ!!」
伏姫が槍の外見を目視で調べ、ディンゴが抜こうとすると、リュシアンそっくりの声が聞こえてくる。
次の瞬間、MICHAELは上空から飛来する巨大な蝙蝠に気付くと、威とリュシアンが44マグナムとパイソンで迎撃する。お陰で巨大蝙蝠の飛来を回避した伏姫が居合い切りを放つ。
「ミカをやらせはしない!」
由香が飛び出すと、ダークで牽制しつつ、ソードを振り回す。一見、バーサーカーの如き戦いぶりだが、蹴り技をフェイントとして交えている。巨大蝙蝠が由香の攻撃を回避した直後、MICHAELが一気に近接してヴァイブレードナイフを叩き込み、そのまま離脱する。
「ミカのお陰でコアが見えた! そこを集中的に攻める!!」
「八極拳は一打必殺の拳故、二打目は無用‥‥」
由香がコアを見付けると、隙を見て懐に飛び込み、震脚と同時に渾身の力を込めた拳を叩き込むディンゴ。続けてリネットが後ろ足で地面を蹴ってコアに高速キックを決め、地に落ちたところへアゲハが2本のアウトドアナイフを突き立て、コアを破壊した。
「しかし、さっきのリュシアンのような声は‥‥!? 百合、後ろ!!」
「え、え!? わきゃ!?」
威は百合の後ろの景色が一瞬“ぶれる”のを認める。百合がクリスタルソードを構えた瞬間、彼女の手からそれは弾かれ、乾いた音を立てて床を転がる。
「い、痛いけど痛くないです! い、今の手応えは、槍か竿状の武器を持っています!」
『ご明察ですわ。わたくし、デスサイズを持っておりますの。この子、あなた達の血を吸いたくて仕方ないようですわ』
「やめて! お姉様の声で喋らないで!!」
側面と背後の警戒を怠らなかったのが幸いし、百合は手に受けた衝撃から涙目だが無傷だ。
声のする方へリュシアンがマグナム弾を撃つ隙に、彼女はクリスタルソードを回収し、再び構える。
「“あいつ”はあなたのお姉さんの声を真似し、あなたの冷静さを欠こうとしています」
「あ、ありがとうございますわ。“あいつ”は光学迷彩を使いますわ」
リネットが頬を張ってリュシアンに冷静さを取り戻させる。
威とリュシアンが援護射撃をし、由香とアゲハが攻撃を仕掛けるが、一瞬のぶれだけで位置を特定するのは難しい。前衛のリネット達は手傷を負わされてゆく。
「我が拳に打ち砕けぬもの無し‥‥滅砕せよ」
ディンゴが手刀を放ち、死神の鎌の動きを止めると、後退して距離を取っていた伏姫が、糸目を大きく見開きながら刀を抜いて突きの構え取り、弓を引き絞るように上半身を捻ると同時に突進し、身体の捻りによって得られる回転力と強化された脚力による突進力を乗せた渾身の突きを繰り出す。
「そ、そんな‥‥」
『ダークサイドに同じ技は二度通用しませんわ』
一撃離脱を繰り返すMICHAELも動揺を隠せない。鋭い破砕音と共に折れたのは伏姫の刀の方だった。回避する暇もなく、伏姫の身体に袈裟懸けに鮮血が迸る!
『この技は、一度ナイトウォーカーに放っているのを見ておりますの』
「では、先程の声もあなたがナイトウォーカーに命令したのですか!?」
リネットが伏姫にヒーリングポーションを飲ませながら嫌な予感を覚えた。
『わたくし達ダークサイドにとって、この程度のナイトウォーカーは手足も同然。もっとも、あなた達のお陰で、わたくしの子飼いのナイトウォーカーを失ってしまいましたが』
先にウィンチェスターで起こった2件のナイトウォーカー騒動を始め、大英博物館へ暗号解読機『ウルトラ』を運ぶ獣人達を襲ったナイトウォーカーも、全てこのダークサイドが命令していたようだ。
「この槍に如何なる用があるかは存じませんが‥‥去りなさい、闇の方。あなた達には私は倒せませんよ」
『そのようですわね、回復のオーパーツまでお持ちとは思いませんでしたわ』
ディンゴとリネット、アゲハと由香、百合が着実に包囲網を狭める。その後ろにはMICHAELと威が控えている。まだヒーリングポーションが残っていると踏んだダークサイドは後退していった。
「待ちなさい!」
「リュシアンさん、ここは堪えて下さい」
リュシアンが後を追おうとするが、百合が引き留めた。
ロンギヌスの槍はディンゴが引き抜いたが、呪いといった兆候はなく、調査の為にリュシアン預かりとなった。
しかし、残念ながらウィンチェスター大聖堂には、遺跡の暗号を解く資料は見当たらなかった。
そして、ダークサイドにはナイトウォーカーを支配したり、操ったり出来る力があるらしい。刀を砕いたデスサイズにも何か秘密がありそうだ。
リュシアンから伏姫には代わりの刀が、貴重なヒーリングポーションを使用したリネットにはダイヤネックレスが、自分を止めてくれた百合には自分が着ている同じデザインのドレスが渡された。