水上ロックバトル!!ヨーロッパ
種類 |
ショート
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担当 |
菊池五郎
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
7.9万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
07/30〜08/03
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●本文
「メーフィルちゃんもぉ、『水上騎馬戦ポロリもあるよ』やりたいやりたい〜」
メーフィル(fz0041)は、公開された『Athletic of Summer〜芸能人水泳大会〜』のプログラムを見て駄々をこねていた。どうやら参加したかった騎馬戦はアジア・オセアニア地域で行われる競技らしく、ヨーロッパにいる彼女は参加できないからだ。
もちろん、『水上騎馬戦ポロリもあるよ』という競技は存在しない。しかし、プールで行う騎馬戦といえば、水着のポロリは偶然にせよ必然にせよお約束であり、期待している視聴者も多いだろう。また、ポロリをする事でカメラに多く映る事から、中にはわざと水着の結び目を緩くして参加する芸能人もいるくらいだ。
「偶然見られるポロリもいいんだけどぉ、絶対見られるポロリもいいよねぇ」
‥‥かく言うメーフィルはどちらかというと、騎馬戦にこだわりがあるというより、ポロリを見たいだけかもしれない。
ちなみに、「参加したければアジア・オセアニアへ移動したら?」と言ってはいけない。メーフィルは芸能人水泳大会の開催期間中もヨーロッパで仕事があり、おいそれと移動できないのだ。
「絶対見られるポロリかぁ‥‥そうだよぉ! 絶対見られるポロリだよぉ!! うふふ〜、メーフィルちゃん、良い事思い付いちゃった〜。あったま良い〜」
人差し指を頬に当て、しばらく可愛い仕草で思案していたメーフィルは、悪戯を思い付いた子供のような小悪魔的な笑みを浮かべた。
‥‥こういう時の「良い事」とは、大抵、「良からぬ悪巧み」と同義語の事が多い。
数日後、WWBで放送される芸能人水泳大会の番組に『水上ロックバトル!!』が追加された。
プールの上に浮島を2つ浮かべ、その上でミュージシャン達が同時に歌を競うのだが、1つ違うのは『水着剥ぎバトル』という点だ。
そう、負けた『女性ミュージシャン』は水着を剥かれるのだ! まさにメーフィルの提唱する『絶対見られるポロリ』、ここの極まり、である。
それだけではない。参加はソロ・ペア・グループを問わないが、演奏中、余裕があれば相手の水着を剥ぎに行っても構わないという、まさに情け容赦無用のデスバトル!!
参加者自身が女性ミュージシャンならソロでも問題ないが、女性ミュージシャンを擁していないソロやペア、グループの場合、『剥かれ要員』として女性の助っ人を頼まなければならない。中には剥かれるのは男性の方が良い、と思われる方がいるかもしれないが、今回はポロリという萌えに趣を置いているのでご容赦願いたい。
ちなみに、剥かれてしまった女性には敢闘賞10万円が送られるという。
尚、この競技はエキシビションゲームなので、芸能人水泳大会の結果には直結しない事も、参加前にご理解戴き、奮って参加して欲しい。
※※成長傾向※※
体力・軽業・発声・音楽・楽器
●リプレイ本文
●覆水盆に返らず
「水上での、ロックバトル‥‥ですよね?」
「ちょっと待ったぁぁぁぁっぁぁ!!」
フランネル(fa3365)と硯 円(fa3386)の楽屋より、ドア越しにほぼ同時に悲鳴にも似た声が聞こえた。
「ポロリ可って‥‥見落としてましたよぉ」
スケジュールを改めて確認して、円は初めてポロリが含まれている事に気付いたらしい。
「普通のロックバトルと思って参加しましたが、唄っている最中に相手に攻撃しても構わない方の『バトル』でしたのね‥‥でも、せっかく参加する以上、最善は尽くしましょう」
フランネルはバトルの項目を見落とし、普通のロックバトルと思って参加したが、こちらも後の祭り。そこは気持ちを切り替えて、前向きに頑張ろうと決意したようだ。
「お気に入りの水着持ってきたのですし‥‥ポ、ポロリは恥ずかしいですけど‥‥やれるところまでやってみましょう」
持参したお気に入りの水着を取り出して見つめると、円も小さくガッツポーズを取って自らを鼓舞した。
「水上でのロック対決‥‥面白そうですが、上手く行くでしょうかねえ?」
御子神沙耶(fa3255)の楽屋。まともに弾ける楽器は和楽器という彼女は、無理を言って防水加工された三味線を用意してもらった。いつもと異なる感覚にしっくりこないのか、苦笑を浮かべながら弦の調整に係り切りだ。
「誰と当たるのか‥‥できればソロの人と当たりますように‥‥」
不破響夜(fa1236)も借りた防水加工が施されたエレキギターの調弦に余念はない。
そう呟くのも、ソロの響夜は相手の手数が少ない方が妨害される可能性も低くなり、演奏に集中できるから当然だ。
「次の問題は‥‥水着ですね」
満足のいく調弦が出来た沙耶は、今度は楽屋に置かれた水着を確認する。雅楽師の彼女は普段から着物を着ており、水着はあまり持っていないようだ。そこで『可愛い緑色のワンピース』という注文を出し、用意してもらった。
「こういう柄の水着もあるのですね。これなら私も着たくなります」
ビニールに入った水着を取り出して広げると、苦笑いは微笑みへ変わる。スタッフが気を利かせたのだろう。その柄に満足しつつ、無意識の内に胸元を押さえる沙耶。
「せっかく手に入ったんだから、着ないともったいないよな」
響夜はワイヤービキニタイプの水着『クウィーンワイルド』を目の前に持ち上げてまじまじと見つめた。今年の新作であり、セクシーさとワイルドさを追求した見た目もさる事ながら、激しい動きをしても阻害されないデザインが彼女は気に入ったようだ。
『ネクサス』はドラム&コーラスの藤宮 光海(fa1592)とギター&メインボーカルの七式 クロノ(fa1590)、ベース&ボーカルの八田 光一郎(fa1591)の3人のグループだ。70年代を感じさせるレトロでストレートなサウンドと、3人でのコーラスによるボーカルワークをメインにしたコーラスロックを展開し、ロック界でその存在感を現している。
「バトルライヴはいいとして‥‥この条件は何? って言うか、仕事取ったの誰?」
光海は仁王立ちし、注意事項の書かれたスケジュール表をクロノと光一郎に突き付ける。
「俺が取ると思うか?」
「はいはい! 俺、俺! バトルはスリリングな方が楽しいぜ!」
至ってクールに受け流すクロノと、対照的に元気よく挙手する光一郎。
「勝手な事するな! 負けたら私が脱がされるのよ!? こっちの身にもなって欲しいわ!!」
「でもさ、AoSのいち企画だぜ? 俺達の曲で世界に挑むチャンスっしょ?」
「何時も通りライヴを楽しみ、俺達の最高のサウンドをプレイする、それが俺達の流儀だ‥‥それに、負けたら、というが、俺達が負けると思うか?」
光一郎へ一気にズームインし、詰め寄る光海。しかし、光一郎は紅玉のような双眸に射抜かれても臆する事なく、逆に自分達の曲を世界へ発信するチャンスだと説得する。また、自分の、否、自分達の歌と演奏に自信を持っているクロノがなだめる。
「もちろん、負けるつもりは毛頭ないわ。OK‥‥要は勝てば‥‥いや、最高のサウンドをプレイを、ね」
気持ちを切り替えた光海は、早速準備に取り掛かった。
男性のクロノと光一郎の着替えは早い。トランクスタイプの水着を履き、パーカーを羽織っただけのラフな出で立ちで光海を待ちながら、それぞれ防水ベースと防水ギターの調整を行う。
「この企画、メーフィルって娘が出したんだろ? しかしまぁ、よく通ったもんだな。ワガママも此処までくると暴君だぜ?」
「Do not insult a lock!! 止めるのもスタッフの仕事だ‥‥」
「そう言うなよ。内容はどうあれ世界発信の企画だ。楽しもうぜ?」
「そうだな。世界に聴かせてやろうぜ、俺達の熱いサウンドを」
そこへ水着に着替え終えた光海が仕切りを外した。SEXY&COOLテイストのラグジュアリー系ビキニを着た光海は、妖艶な色香を出しつつも、クールビューティーよろしく凛として格好良く、光一郎は感想代わりに口笛を吹いた。
「宜しくねぇ〜♪」
「‥‥よく食べるねぇ」
「えへへぇ〜。メーフィルちゃん、食べないなら私がもらっちゃうわよぉ」
メーフィル(fz0041)とペアを組む鳴瀬 華鳴(fa0506)は、彼女と同じ楽屋にいる。
華鳴の前にはチョコチップやゴマをまぶしたデザートベーグルがあったが、ペアを組むというのに自己紹介もそこそこ、メーフィルの分まで(彼女が「いいよぉ」と言っていないにも関わらず、勝手に!)1人で全て平らげてしまった。
その食いっ振りに、流石のメーフィルも溜息を零した。
「食べた分は歌で還元するわよぉ。頑張っちゃいまぁーすぅ♪」
●情け容赦無用のロックバトル!!
舞台となるプールは本来は競泳用だが、今日はコースを区切る浮きを外し、代わりに直径3m程度の円形の浮島が2つ、ぷかぷかと浮いている。
スタンドは熱狂的なロックファンで満員御礼。イギリスは世界的な有名にロックグループを輩出している事からも分かる通り、ロック好きの国民が多く、耳が肥えていると言っても過言ではない。
採点方式は、スタンドにいるロックファンの中から無作為に選出された100人へ、1人1点の採点ボタンが渡され、得点の多い方が勝ちとなる。但し、途中で歌が唄えなくなった場合は即座に失格だ。
1組目は円vsフランネル。
円はネコミミと尻尾を出した半獣化スタイルに、青のホータルネックの水着を着ている。キュートな顔と愛らしいネコミミと尻尾、そしてそれらに可愛さを添える水着のバランスが彼女の魅力を十二分に引き出す。
フランネルは獣化はせずに、ピンク色のパレオ付きビキニを纏っている。胸の大きさは円のそれをまったく寄せ付けず、歩くたびにプルンプルンとプリンのように揺れ、男性陣の視線は早くも釘付けだ。
♪舞い上がる羽 空に手を未来(あす)掴んで
行こう 何処までも
無機質な人の群れ目を落とし
ただ流されていた
胸の奥鼓動を押さえつけられ
あきらめる事を繰り返す
揺れる想い強く願うほど
空を見上げ仰ぐ自分に気がついて
それぞれに輝いた色
架けていた
変わっていく 道に心を光映して
進め 何処までも
未熟な翼でも 信じて空飛べるから
ずっと...ずっと...あの向こうへ♪
円は借りた防水のベースで簡単なコードを弾きながら『〜wind〜』を熱唱する。
その横では、フランネルが浮島を転覆させない程度に身を弾ませ踊る。
だが、如何せん足場が安定していないので激しく動けない分、上体の動きを大きくして、踊りをより躍動的に見せる為、胸が登場時より余計に弾む。それはもう、中にメロンが入っているんじゃないかと思うくらい、はち切れんばかりに!
そして踊りに合わせアップテンポの歌を唄う。
――採点の結果は、円の圧勝だった。
男性陣はフランネルの胸の揺れに見入り、堪能したが、それはそれ、これはこれ。きっちりとロックの採点をしたようだ。
「フランネルさん、ごめんなさい‥‥でも、ルールですから」
「はい‥‥ああ、いや‥‥」
観客が注目する中、フランネルのブラを剥ぎ取る円。フランネルは胸元を隠すが、たわわに実った2つの水蜜桃の房は水着という枷から解放されると勢いよく外へ弾け、一瞬、強張ったサクランボが見えた。
2組目は沙耶vs響夜。
2人とも、今回参加した女性アーティストの中では胸の大きさはトップクラスだ。
響夜は普段から黒のタンクトップにカットジーンズのロッカースタイルなので、その大きさは知る人ぞ知るが、普段は着物を着ている沙耶は、川と竹林柄の清楚感のあるワンピースとはいえ、その大きさは如実に顕れる。
視線が恥ずかしいのか白い頬を桜の花びらのようにほんのり紅く染め、俯き加減で胸元を押さえる。その初々しく恥じらう仕草が却って萌えで、沙耶へ更に視線が集中する。
♪空に光る太陽
すべての色 含む光
今地球の上
すべてを照らし出す
SUNRISE
何度も繰り返された 夜明けとともに
SUNSHINE
ずっと降り続く 光とともに
歩いていこう 光さす道
地平線の向こうまで
自分の力で輝くために♪
♪真夏の光 燃え落ちた波
飛び込んだばかりの真夏に ほほにそよ風
はじけるSEASON! さぁ始まりだ!
別れのごとき二股の道が まだ見ぬ秋を見ているのさ
僕たちの季節はまだ始まっちゃ‥‥きゃあ!? わきゃ!?
響夜は『SUN』を、沙耶は『SUMMER!』を唄い始める。
沙耶の歌はメロディこそロックだが、日本の『和』のテイストを加えた、斬新な歌だ。
これには観客が沙耶の歌に聞き入ろうようとした次の瞬間!
ワンピースの肩紐が突然切れ、胸元から内部崩壊が始まってしまう――即ち、押し込まれていた胸が自由を求めてワンピースの生地から溢れ出し、外へ出始めたのだ。
流石に沙耶も演奏を止め、すぐに胸元を隠したが、その反動でプールへと落ち、盛大な水柱を上げる。
響夜が胸元にしまっておいた予備のギターピックを手裏剣のように投げ、肩紐を切り裂いたのだ。
もちろん、情け容赦無用のデスバトル! 相手の妨害は直接・間接問わずOKなので、最後まで唄いきった響夜の勝利となった。
最終組はネクサスvs華鳴&メーフィル。
華鳴は鳥の翼をイメージしてデザインされた純白のパレオ付きビキニに身体を包み、薄水色のショールを掛け、フリル付きの麦藁帽子被っての登場だ。
そしてメーフィルは変化球ともいうべき、紺のスクール水着だ。胸元に『6―2 めーふぃる』と書かれた白いゼッケンが貼られているのはお約束。
♪少しずつ(消えていく) 貴方との記憶(愛の記憶)
目覚める度に(1つ1つ) 失われていく(私の記憶)
陽炎の中 最後に出逢った日
暑い陽射しの中で 淋しげに微笑んで
さよならと‥‥彼は告げた
何故 人は出逢い別れるの(そんなに私が嫌い?)
何時か 泣き止む日は来るの(誰か救ってください)
別れ運命なんて 信じられずに
独り彷徨う 求めて眠る
貴方に逢いたいから‥‥
でも 見つからない‥‥
「何処‥‥何処に居るのよぉ‥‥!」♪
『彷徨姫(short.ver)』のテーマは『別離』。
主旋律をメーフィルが、副旋律を華鳴が唄う。
純真な外観とは裏腹に、紡がれる小鳥達の囀りは真っ黒。
最後の台詞の部分は、華鳴が胸元を掻きむしりながら悲痛な叫びを上げる。
♪GO!!
退屈に飼い馴らされてぼやく
セコイ大人になりたくない
俺達を止めるモノなんていらない
欲しいものは自分で勝ち取っていく♪
ネクサスは、クロノのパワフルなシャウトに光海のコーラスが添えられ、暑い夏を更に熱くする力強く荒削りなナンバーから始まる。
パワー溢れる光一郎のベースサウンドに、小柄な身体からは想像も出来ないパワフルなドラムプレイを合わせる光海。
2人共お互いを主張し過ぎず埋もれ過ぎず、クロノのヴォイスを引き立てる。
♪軟な魂 鉄拳炸裂
強く熱く粋がっていこうぜ
甘い誘惑 一刀両断
運命の女神よ惚れるのなら俺に惚ろ♪
光一郎も歌に参加し、声音に新たな魅力と広がりを加える。
間奏では、クロノが背面弾きやサーフ・ミュージックアレンジのギターソロをアピールし、存在感を印象付ける。
GO!! 退かないぜ逃げないぜ
俺達を止めるお前に 今を楽しませてやるよ
GO!! 挑んでいこうぜ最高のゲーム
空っぽハートは スリルで満たせよ
GO!! 前へ前へ前へさぁ向かおう
扉ブチ破って♪
間奏後は光海も加わり、3人でのユニゾンボーカルはパワフルさを増し、物哀しい雰囲気で会場を包み込もうしする華鳴&メーフィルの歌声を完全に自分達の色に塗りつぶしてしまう。
「ルールだから悪く思わないでね」
クロノや光一郎に剥かせる訳にはいかないので、光海は断りを入れた後、華鳴ではなく、メーフィルの水着の胸元に手を掛けた。
「まさか、自分は剥かれないとか思ってた?」
「えへへぇ〜♪ 言い出したからには、メーフィルちゃんもねぇ♪」
そして最後の最後で、華鳴の小悪魔さが発揮される。光海がひんぬー層へのサービスとしてメーフィルを剥きに掛かったのだが、何と華鳴も同じ事を考えていた!
メーフィルは胸だけではなく、下腹部までスクール水着を下ろされてしまうのだが‥‥。
「ふっふっふ、メーフィルちゃんのヴィーナスのような神々しくも美しい身体、綺麗〜?」
本人はどこ吹く風、生まれたままの姿になっても平然としていた。そればかりかポーズを取り始める始末。
とはいえ、流石に放送できないので、この部分はカットされる幻のワンシーンとなった。