Blue Lightningヨーロッパ
種類 |
ショート
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担当 |
菊池五郎
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芸能 |
4Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
16.5万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
09/12〜09/16
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●本文
■『Blue Lightning』概要
『Blue Lightning』はイギリスで制作された、ロボットをフルCGで描くロボットアニメです。
ヒロイン・アルティアナ役に、イギリスを中心に活動しているマルチタレントのリュシアン・リティウム(fz0025)を起用しています。
■プロローグ
全地球規模のプロジェクト、火星のテラフォーミング(=惑星の地球化改造)は成功し、火星は人類の住まう第2の惑星となった。各国は大挙して入植者を送り、それはさながらアメリカの西部開拓時代を彷彿させた。
入植は北方系、東方系、極東系の3つの陣営に分かれて順調に進められていたが、火星はテラフォーミングの際、極冠部の永久凍土が融解して地表の大半が海と化した為、実用に足る土地はアフリカ大陸程度しかなかった。
そうなれば各陣営はより広大な入植地を手に入れようと開拓を押し進め、結果、入植地を巡る紛争が頻繁に起こるようになった。
当初は地球にて話し合いの場が持たれ、実用に足る土地の3等分といった案も出されたが、各陣営は自分達の入植権の正当性を主張して頑と譲らず、また、未だ入植の準備が整っていない国から3等分案に否定的な意見が出されるなど混迷を極め、その間も入植者達による紛争は続いた。
火星開拓世紀(=F.C.=Frontier Century)23年。入植が開始されてから23年が経った今も、火星は各陣営の入植者達による紛争の渦中にあった。
それはここ、北方系の陣営が入植した島、ネオ・グレートブリテンでも起こっていた。
各陣営は、『Flamberge(フランベルジェ)』と呼ばれる人型兵器を競って配備し、紛争へ投入した。
入植が始まったばかりの火星は不整地が多く、車両での踏破が不可能な地形の作業用に開発されたのが、二足歩行型開拓機『Zwihander(ツヴァイハンダー)』である。
FlambergeはZwihanderを戦闘用に特化した兵器だ。Zwihanderが基本的に1人乗りなのに対し、Flambergeはメインパイロットとサブパイロット兼オペレーターの2人乗りで、陣営にもよるが北方系ではFlamberge3機で1小隊とし、各入植者達の開拓する各地域へ配備され、安全を確保していた。
中でも“Blue Lightning”と呼称される小隊は連戦連勝を続け、“青い稲妻”の名を聞けば他の陣営のFlamberge乗りは震え上がり、北方系の入植者達は憧れる。
だが、戦場に悲劇は付き物。
Blue Lightning小隊は東方系の小隊から入植地を守る戦いの最中、待ち伏せ(アンブッシュ)を受け、壊滅的な被害を受けてしまう。
このままではネオ・グレートブリテンへの他の陣営の入植を許してしまう。
生き残ったFlamberge指揮官機『エクスカリバー』のオペレーター、アルティアナ(CV:リュシアン・リティウム)は小隊を立て直す為に、入植者から隊員を募るのだった。
■各陣営
・北方系:ヨーロッパを中心とした入植集団。東方系と対立し、極東系とは中立。
・東方系:ロシアを中心とした入植集団。北方系・極東系と対立。
・極東系:アジアを中心とした入植集団。北方系・極東系共に中立。
※各陣営は入植地に『コミュニティ』と呼ばれる街を作り、開拓を進めている。コミュニティには各種買い物施設を始め、病院から学校まで、一般的な街にあるものは全て有している。
・入植者:基本的に民間人。入植の為に地球から来て間もない者もいれば、入植が始まって23年が経っており、火星生まれ・育ちの2世代目も登場している。14歳以上であればZwihanderの基本的な操縦技術は学校で習うので、希にいきなりFlambergeに乗って敵Flambergeを撃墜してしまう逸材が現れる事もある。
・Flamberge乗り:基本的に軍人。各陣営よりFlambergeを与えられて小隊へ編成され、各入植地の警備に当たる。他の陣営の者が混ざる事は少ないが、中立の陣営であれば協力していてもおかしくない。
・傭兵:個人でFlamberge、ないし戦闘用に改造したZwihanderを所有し、小隊が配属されないような入植地を有償で警備する。また、腕の立つ傭兵は自分を各陣営に売り込み、小隊へ編成されている事もある。傭兵は対立・中立関係なく、どの陣営にもいる。
■Flamberge
全長17m前後の人型兵器。メインパイロットとサブパイロット兼オペレーターの2人乗りで、北方系ではFlamberge3機で1小隊としている。
・エクスカリバー:指揮官機。基本性能と汎用性は高いが、その分コストも掛かる為、原則1小隊に1機しか配備さない(最前線から遠い小隊は配備されない事もある)。
火力:B 白兵:B 防御力:B 機動性:C 索敵能力:C 損壊率:A
武装:レーザーランチャー、レーザーソード、シールド
・アロンダイト:支援機。中距離〜遠距離火力支援を主任務として開発され、射程距離と火力は抜群。その分、白兵戦能力や機動性を犠牲にしている。
火力:A 白兵:E 防御力:C 機動性:D 索敵能力:E 損壊率:D
武装:ロングレンジレーザーキャノン×2、9連装ミサイルランチャー、連装バズーカ
・アスカロン:白兵機。白兵戦に特化した装備になっており、射撃武器はほとんど装備していない。
火力:D 白兵:A 防御力:B 機動性:C 索敵能力:D 損壊率:C
武装:レーザーナイフ、レーザーソード、レーザーグレイブ、シールド、グレネード
・ガラティン:隠密機。ステルス機能を搭載した機体で、破壊工作や潜入任務を行なう。ステルス機能を実現する為に防御力を犠牲にしている。
火力:D 白兵:D 防御力:E 機動性:A 索敵能力:B 損壊率:B
武装:ガトリングガン、レーザーナイフ、スモークディスチャージャー
・イゾルデ:偵察機。高出力センサーや通信指揮システムを搭載し、索敵を行う機体。偵察機なので戦闘力はかなり低い。
火力:D 白兵:E 防御力:D 機動性:B 索敵能力:A 損壊率:B
武装:マシンガン、レーザーナイフ、ECM
※この他、Flambergeを3機運搬できるホバー指揮車両『クエスティングビースト』がある。
※これらのFlambergeの名前は北方系に配備されているものであり、東方系・極東系では呼び方が変わる。
・Zwihander:開拓機。戦闘能力は皆無だが、頑丈で壊れにくさはピカイチ。場合によっては武装し、自衛に使用している入植地もある。
火力:E 白兵:E 防御力:D 機動性:E 索敵能力:E 損壊破損率:E
武装:火炎放射器、削岩用ドリル、粉砕用ハンマーなど
■成長傾向
芝居・発声
●リプレイ本文
●Ambush!
ネオ・グレートブリテン島は衛星軌道上から見ると、地球のグレートブリテン島と酷似している事からその名前が付いた。
火星唯一の大陸から離れている為、今まで東方系や極東系の入植者達は見向きもしなかったが、この島で鉱物が採れる事が分かると事態は一変する。
東方系が大陸各地で入植地争いをしている軍を割いてまで、ネオ・グレートブリテンへの入植を開始したのだ。
北方系の軍はネオ・グレートブリテン島にも常駐していたが、その数は多くなく、東方系の軍の上陸を許してしまうものの、『Blue Lightning小隊』を始めとする軍の活躍はめざましく、東方系は未だにネオ・グレートブリテン島に拠点を築けずにいた。
Blue Lightning小隊には、エクスカリバーとアスカロン、アロンダイトの3機が配備されている。アロンダイトが支援射撃を行い、その隙にアスカロンが切り込み、エクスカリバーで止めを刺す――攻守のバランスの取れた機体編成とコンビネーションで、Blue Lightning小隊は連戦連勝、東方系のFlambergeの残骸の山を築いてきた。
『俺達の名声にびびってか、奴ら、いませんね』
先頭を走るアスカロンの兵士から、エクスカリバーを駆るメインパイロット兼Blue Lightning小隊の隊長アテーネへそんな通信が入るのも無理はなかった。
「こらこら、私達は他の小隊が仕留め損ねた敵小隊の追撃中なのですから、気を抜いては駄目ですよ」
『こっちの索敵範囲に敵影はないし、海まで撤退したんじゃないですかね』
『‥‥帰ったら一杯やるか?』
アテーネは若い頃からFlamberge乗りで、Blue Lightning隊のパイロットとして抜擢された所為か、世話好きだが、こういうところでは融通が利かない。
そこへ、アロンダイトに乗るディハルト・レインから通信が割り込んでくる。24歳とFlamberge乗りにしてはまだ若いが、射撃の名手だ。普段は冷静であまり感情を表情に出さないが、心を許した仲間には時折笑顔を見せる。
通信が盗聴されないよう、音声のみだが、おそらくディハルトは今、微笑を浮かべているだろう。
『いいねぇ。今日はディハルトの奢りだな。帰ったらパブで新しいボトルを何っ? うわぁぁぁっ!?』
軽口は途中で悲鳴へと変わり、遂には通信が途絶える。
「アルティアナ!」
「‥‥02号機アスカロン‥‥信号途絶‥‥撃墜された可能性が極めて高いです」
アテーネは副座式のコックピットの後ろの席に座るオペレーターのアルティアナに索敵を行わせる。彼女は首を振った。
「03号機アロンダイト! 状況を知らせろ!!」
『こちら03号機アロンダイト、3時の方向から攻撃を受けている。くっ、キャノン使用不能! 火器管制に異常! まともに使えるのはバズーカだけか‥‥』
アテーネは戦闘になると人が変わる。アロンダイトはまだ無事なようだ。
「敵影を補足。敵4機です。1機はイゾルデタイプ。おそらくECMを使用し、こちらのセンサーを無効化しています」
ようやくアルティアナが索敵に成功する。アテーネは刹那思案する。おそらく敵は追撃してきた自分達を待ち伏せていたのだろう。ご丁寧に広範囲ECMを使い、こちらのレーダーを無効化してまで。
報告を聞けば、ここは一度後退するしか道は残されていない。
「私達は敵の待ち伏せを受けた。体勢を立て直す為に一度後退する」
『‥‥隊長、先に後退してくれ。幸い、アロンダイトはまだミサイルランチャーとバズーカが使える。エクスカリバーの火器じゃ牽制は無理だ』
苦渋の決断を迫られ、アテーネは後退を決意した。アロンダイトも火器管制システムをやられており、ミサイルランチャーは使えるが十中八九当たる事はない。だが、そんな事は告げる必要はない。
殿として奮闘するアロンダイト。オペレーターが無用の長物となったロングレンジレーザーキャノンの砲身を強制排除して地面に突き立てて遮蔽物にすると共に、機体を少しでも軽くする。ミサイルを囮に、バズーカを叩き込み、敵のアスカロンタイプを1機撃破するも自身も受ける被害は鰻登り。モニター一杯に機体の異常を知らせるレッドランプが点き、アラームがけたたましく響く。
「戦闘ですか!?」
「そのようだな‥‥」
そこへ1機のアスカロンが通り掛かる。足下にはコックピットに直撃を受けたアスカロンの残骸が横たわっている。
金髪碧眼の美女に応えるのは、40前後のヒゲを生やした男性だった。美女の名はセラフィン・クーパー、男性の名はフューネ、このアスカロン『アズラエル』を駆る傭兵だ。
「撤退しているようね」
「奴ら、俺達を敵だと思ったようだぞ!」
『‥‥そこのアスカロン‥‥済まないが手を貸してくれないか?』
1機のFlambergeがアズラエル目掛けてマシンガンを撃ってくる。咄嗟にシールドを構えて防ぐと、大破しているアロンダイトから通信が入ってきた。
「俺達は傭兵だぜ? 防衛以外で契約前に金にならない戦いはやらんぞ」
『‥‥ここを突破されたらコミュニティがある‥‥』
「‥‥仕方ありませんね。ここで見捨てたとしたら夢見が悪くなりそうですしね」
「おいおい、マジかよ!?」
アロンダイトのパイロットにセラフィンが折れると、フューネは難色を示す。
「但し、わたし達も歴戦の傭兵。只では働きませんわよ。今回の戦闘に対しての報酬は後できっちり請求させて戴きますからね」
『‥‥了解した‥‥出来れば安く頼む』
「へーへー、それだけ減らず口が言えればまだ大丈夫だな。やれやれ、しょうがねぇ」
フューネが渋々承諾すると、セラフィンはグレネードを投げて目眩ましにし、レーザーグレイブを起動させてイゾルデタイプに躍り掛かってゆく。マシンガンを一刀両断し、返す刃で相手が抜いたレーザーナイフを腕ごと叩き斬る。
その隙に、アズラエルはアロンダイトを引きずって撤退していった。
「3機出て行って、まともに戻ったのが1機か‥‥エース部隊が聞いて呆れるぜ」
コミュニティ前に停めてあるホバー指揮車両『クエスティングビースト』で待機していたBlue Lightning小隊付き女性メカニックマン、エリス・マンセルは先に生還したエクスカリバーと、アズラエルに引きずられて帰ってきた大破したアロンダイトを見て呆然と、頭を掻きむしった。
「ごめんなさい。私がもっと早く敵のECMに気付いていれば‥‥」
項垂れるアルティアナの頬にエリスの鉄拳が飛ぶ。その場にいた全員が、「うわ!」という痛々しい表情を浮かべる。
「殴るなら隊長である私を殴って下さい」
「あんたを殴ったところで、アスカロンのパイロット達は還ってこないんだよ! あんたらはこの次、このコミュニティをどう護るか考えるんだ」
アテーネが割って入ると、エリスは殴った自分の拳を痛々しげにさすりながら、メカニック達にアロンダイトの修理を指示し、自らも取り掛かるのだった。
●Reorganization of Blue Lightning
アテーネは先ず、セラフィンとフューネに先の戦闘の報酬を支払い、併せて正式な雇用契約を結んだ。セラフィン達は前の契約期間が切れ、雇い主を探して移動中だった。フューネが先程の戦闘での腕前で売り込もうと思っていたので、契約は問題なかった。
次の仕事は、撃破されたアスカロンの補充だ。まだ、敵がコミュニティの近くにいる以上、もう一戦交えるのは必至。敵を1機撃墜したとはいえ、4機編隊だったので残り3機。これ以上後退できないので、殲滅する必要があった。
「Blue Lightning小隊の解散、別部隊への転属ですか!?」
戦況を報告し、司令部から返信された辞令を聞いてアテーネは素っ頓狂な声を上げる。
「待って下さい。こちらは傭兵を雇いましたし、パイロットも生き残っています。部隊の再編ではなく、Flambergeを補充して戴ければ、成果を出せます、いえ、必ず出します」
そこでFlambergeの補充を持ち掛けるアルティアナ。すると司令部からFlambergeは一機補充するが、パイロットの補充は間に合わないという通達がなされた。
パイロットはコミュニティにいる民間人から募るしか無かった。
「だからって何で姉さんがパイロットになるの!? 大人だっていいじゃないか!!」
パイロットとして志願してきたのは、このコミュニティを治める執政官の娘サクラ・ミクラだった。弟コウ・ミクラは納得がいかないとばかりに姉を止める。
「執政官はコミュニティみんなの為にいるの。みんなが危険に晒されるなら、執政官が自らその矢面に立ってみんなを護るのも務めよ」
「‥‥なら、俺も行くよ。執政官の子供だからな」
サクラの父は病床にあり、その代わりに娘がコミュニティを代表してきたのだ。姉を止められないと思った弟は、自らもパイロットとして志願する。
コミュニティにいる人々は入植が目的であり、戦いに来た訳ではない。それにサクラはZwihanderの操縦技術に長け、周辺の地理に詳しいので、相手の待ち伏せといった作戦の打開に役立つし、コウは15歳でロボット工学を修めており、将来の夢はZwihanderの開発者だ。彼もオペレーターとして申し分なかった。
「このコミュニティの執政官の娘で、サクラと申します」
「まったく民間人を巻き込むだなんて、近頃のFlamberge乗りも質が落ちましたわね。これではわたし達傭兵の方がまだマシじゃないのかしら」
クエスティングビーストへやってきて丁寧な挨拶をするサクラに、民間人まで巻き込んでいる事に憤りを感じたセラフィンはディハルト達に聞こえよがしに言う。
「執政官の責務とか、生半可な気持ちでの志願なら死ぬだけだ、今すぐ帰れ」
「俺にも護りたい人がいるんです!」
セラフィンに言われたからではないが、ディハルトも新しい仲間はもう失いたくないので少々厳しく当たると、コウはアテーネの姿を一瞬だけ見、彼の瞳を改めて見据える。生半可に気持ちではないようだ。
ディハルトは納得すると先に視線を外した。
「随分とやられたな‥‥でもよく頑張ったな。お前のお蔭でアルティアナ達は生きて戻ってきたんだ。きっちりと直してやるよ、それが俺達の戦いだからな」
徹夜でアロンダイトの修理を続けるエリス率いるメカニックチーム。エリスとアルティアナは同い年という事もあり、親友だった。だからこそ感情を思いっきりぶつける事も出来るのだ。
アロンダイトの修理中にガラティンが届く。
「ガラティンの整備マニュアル、再チェックしとけ! ステルス周りはデリケートだからな。パイロットはコイツに命預けるんだ‥‥機体の不備は死に繋がる。整備はな、命を預かるのと同じだ!!」
何時襲ってくるか分からない敵。それに間に合わせる為にエリス達は寝る間も惜しんで修理と調整を続ける。
愛機アズラエルの整備をするフューズの耳に、エリスの怒声が響いていた。
「‥‥戦場に立つ時には、先ず生き残る事だけ考えなさい。それがあなた方に出来るたった1つの事なのですから」
「ここは私の庭なの。その点は大丈夫よ」
セラフィンとアルティアナがサクラの指導をし、コウはアテーネが付きっきりでFlambergeの操作方法を叩き込む。
「姉さん、いくらステルスといっても、テストなんだからこれ以上は危険だよぉ」
「隊長さんにイイトコ見せたいんでしょ?」
「‥‥」
ガラティンのテストを兼ねて偵察に出ていたサクラが、地理に明るい事もあり敵影を発見する。その数は3。敵も修理を行っていたようだ。
ただ、ステルス機能を過信し、強行偵察した成果でもあった。コウは止めようとしたが、秘めた想いを姉に見透かされると言い返せなかった。
「いいか? パーツにスペアはあっても命にスペアは無い。いくら壊したって俺達が修理してやる。だから、お前等生きて帰って来い!」
帰還したサクラとコウに、初陣を飾るにあたり発破を掛けるエリス。
「右側面から敵機接近! 脚を狙って!」
「ただの素人と思うな!」
『その調子で落ち着いていけ、サクラにコウ。敵機を燻り出すだけでいい。教えられた通りにな』
コウがスモークディスチャージャーを展開させ、サクラがガトリングガンを脚部に集弾させて足止めさせる。流石は姉弟、息の合ったコンビネーションだ。ディハルトから通信が入ると、アテーネのエクスカリバーがスモークの中へ切り込み、一機撃破する。
『セラ、背後は任せろ。前の敵だけに集中してくれ』
「了解したわ」
「囮作戦は結構だが、こっちの機体をあまりイジメてくれるなよ。修理するのは俺なんだからな」
アズラエルが引き付けた敵機を、アロンダイトのロングレンジレーザーキャノンが精密射撃で確実に撃破してゆく。
Blue Lightning小隊の被害は最小限で済み、敵小隊を壊滅させる事が出来た。
「いいわ、あなた達ならコミュニティを任せられる」
「アテーネ隊長、姉さん、俺も手伝わせてくれ」
サクラとコウはアテーネの申し出もあって、準正規隊員となる事を決意する。
「まあ、こっちは契約金次第だな」
「北方系は金払いが悪いですからね。わたし達は高く付きますよ?」
セラフィンとフューネも、Blue Lightning小隊との雇用契約を改めて結んだ。
斯くして、新生Blue Lightning小隊が誕生したのだった。
●CAST
ディハルト・レイン
月影 飛翔(fa3938)
アテーネ
choco(fa1587)
エリス・マンセル
長澤 巳緒(fa3280)
セラフィン・クーパー
マリーカ・フォルケン(fa2457)
フューネ
犬神 一子(fa4044)
サクラ・ミクラ
銀城さらら(fa4548)
コウ・ミクラ
大空 小次郎(fa3928)
藤宮 誠士郎(fa3656)
アルティアナ
リュシアン・リティウム(fz0025)