奏デ戦隊歌ウンジャーアジア・オセアニア

種類 ショート
担当 香月ショウコ
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 9.4万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 05/12〜05/16

●本文

●某雑誌特集記事より抜粋
 大好評の内に幕を下ろした特撮番組『奏デ歌ウ想イ』。半年での終了は当初の予定通りだったそうだが、多くの要望が寄せられたため急遽続編が作られることになったそうである。

 続編は、これまでのようなテレビシリーズではなく映画だという。ストーリーについては現在のところは一切公開されていないが、テレビシリーズ最終回で触れられていた『ドイツ・楽士協会本部への出向』が劇場版への伏線になっているのだろうと噂されている。この噂が本当であれば、映画の撮影はシリーズ初の海外ロケとなるだろうし、物語内でも各国の楽士が登場、本編に絡んでくるなど、テレビシリーズでは見られなかった『奏デ』の世界が見られる可能性が出てくる。

 劇場版について、プロデューサーはやはり詳しいことに触れることはせず、ただ「戦闘も笑いも、最低限テレビシリーズ全部を足したくらいの作品にはしたい」とだけ話した。

●舞い込んだ依頼
 関係各所に届けられた文書。それは、現在進められている劇場版『奏デ歌ウ想イ』の宣伝番組出演者の募集についてだった。
 この宣伝番組は以前『奏デ歌ウ想イ』が放送されていた時間帯周辺で流され、また劇場版完成・公開後に発売されるDVDボックス初回限定盤に本編メイキング映像と共に封入される。
 宣伝番組が求めている内容は、『奏歌楽士とは何か』『奏デ歌ウ想イの魅力』『劇場版鋭意製作中』の3項目が入っていれば何でも良し。ひたすらシリアスにカッコよく作っても良し、ただまっすぐにコメディに走っても良し。
 ただし、制作に当たって一つだけ厳守しなければならない事項がある。それは、テレビシリーズ最終回よりも後の時間軸で作ってほしいということ。これに関してはテレビシリーズにあまり詳しくない人でも大丈夫なように、現在放送中の『Nights』よりゲスト出演が決まっている織石 薫(エステル役)が質問に答えてくれる。撮影開始前に必要なことは聞くべし。
 ちなみに、宣伝番組へは薫は出演しない。あくまで映画本編へ、ゲスト出演である。

 以下は参加者に渡された、『奏デ歌ウ想イ』についての簡易資料である。より詳しいことを知りたい場合はレンタルビデオ店でビデオないしDVDを借り、じっくり徹夜で楽しんでほしい。

●『奏デ歌ウ想イ』の世界
 奏歌楽士とは、『奏』『歌』という特殊な能力を使用し『歪』と戦う者達のことである。『奏』を使用する者を『奏士』、『歌』を使用する者を『歌士』という。
 この『奏デ歌ウ想イ』は、彼ら奏歌楽士達の戦いの記録を記す特撮番組である。

 『歪』とは、特定の形を持たず宙に浮く影のような存在である。楽士達は世界各国にある楽士協会に所属し、そこから下される指令によって『歪』退治を行う。

●出演に当たって
 出演者には以下注意点各種を踏まえてテンプレートを埋め、番組の登場人物を設定してほしい。

【能力】「奏」もしくは「歌」を選択。
【ジャンル】能力の種類を設定。いずれか一つ。
 奏‥‥白兵、単体射撃、複数射撃、散弾、扇状、放射、回復、補助
 歌‥‥単体射撃、複数射撃、散弾、扇状、放射、回復、補助、修復
【射程】能力の射程を選択。いずれか一つ。
 「短」or「中」or「長」 ※短:0〜1m 中:1〜12m 長:12〜100m
【効果】4つのパラメータに合計20ポイントを1〜15の範囲で振り分けてください。
 威力/効果 ・ 速度 ・ 持続 ・ 安定
  各パラメータの詳細は字から察してください(何
【その他】能力についての注意点
 『奏士』と『歌士』の掛け持ちは不可。しかし、『奏士』なら『奏』、『歌士』なら『歌』の複数習得は可。

<キャラクターテンプレート>
キャラ名:
能力:能力・ジャンル・射程/効果:威力・速度・持続・安定
備考:

※今回演じる役柄に制限はありません。奏歌楽士、マイスター、フリー楽士、一般人何でもどうぞ。

●今回の参加者

 fa1463 姫乃 唯(15歳・♀・小鳥)
 fa3319 カナン 澪野(12歳・♂・ハムスター)
 fa3742 倉橋 羊(15歳・♂・ハムスター)
 fa4131 渦深 晨(17歳・♂・兎)
 fa4133 玖條 奏(17歳・♂・兎)
 fa4852 堕姫 ルキ(16歳・♀・鴉)
 fa5241 (20歳・♂・蝙蝠)
 fa5498 雅・G・アカツキ(29歳・♂・一角獣)

●リプレイ本文

●OPキャストロール
響香‥‥姫乃 唯(fa1463)
久瀬 灯‥‥倉橋 羊(fa3742)
カナン・藤堂‥‥カナン 澪野(fa3319)
ジルベルト・パーラ‥‥渦深 晨(fa4131)
迅雷‥‥玖條 奏(fa4133)
二宮 千鶴‥‥欅(fa5241)
暁‥‥雅・G・アカツキ(fa5498)
朱堂 小鳥‥‥堕姫 ルキ(fa4852)

●ゴーン体操始まるよー!
 いちにのゴーン!(以下略(酷

●そして本編。
「すいませんっ、遅れました!」
 ドタドタ、バターンと日本協会内の一室に飛び込んだ響香。今日は彼女の第参段階訓練初日である。奏歌楽士とは何か、どうすれば『奏歌』を発動させられるかを学ぶ第壱段階、『奏歌』の行使と制御などを学ぶ第弐段階、そして先輩達にくっついて実践的な練習を行う第参段階。この前の協会内乱にて人手が足りていない日本協会は、それより以前に一度行った訓練方式を再度行うようになったのだ。
「楽士協会日本支部関東ブロック所属の新人楽士、響香です! よろしくお願いします!」
 ぺこりと頭を下げる響香。だが。
「んー、ハム食う? 美味いぞ」
「それ今日の夕食じゃねぇの?」
「お前が勝手に持ってきたんだろ!? 厨房のおっちゃんにぶち抜かれるぞ!」
 迅雷が差し出すハムの乗った皿から一切れ拝借する久瀬 灯と、それをさっと奪い取るジルベルト・パーラ。新人へのリアクション薄いね。
「新人楽士、まだ登場するんだな。もう騒動は起きないから出ないもんだと思ってたぜ」
「え? 今度の奏デは海外ロケ‥‥って聞いたよ」
「あーそうそう、劇場版な。俺らって出番あんの?」
「‥‥俺、劇場版なんて聞いてないぞ、マジか」
 カナン・藤堂と灯の言葉に驚く二宮 千鶴。千鶴だけが劇場版を知らなかったのは、きっと打ち合わせの時に居眠りしていたのが原因だろう。主題歌制作もなかなか忙しいのだ。
「劇場版ねぇ‥‥いったいどんな話になるのやら」
「お前完全に他人事だな‥‥」
 と、突然落ちる室内の照明。ざわつく皆を黙らせるあの声。
「劇場版がどうなるかですって? そんなの当然決まってるでしょう!?」
 ババーン、と妙な効果音と桃色照明を背負って登場する暁、もといダンシングスター仮面、じゃなくてやっぱり暁。
「アタシを主役に持ってこられなかった心残り解消のための劇場版、ファンの皆様のためにメイクも調律もしっかりバッチリやるわよ〜!」
「いつ誰がお前を主役だって言ったよ?」
 手鏡でアイメイクのチェックを始める暁。全く聞いちゃいない。
「え、えーと‥‥劇場版は、ドイツに島流しになる話なのかな?」
「島流し? 劇場版の話題俺一つも聞いてないんだが、どういうことだ?」
「えーと、伏線の回収がどうのって」
「とりあえずそこのオカマは鬼ヶ島にでも流しとけ」
「失礼ね、鬼だなんて」
「じゃイースター島」
 モアイ。
「あ、あの、えーと‥‥すいません、僕ここに来るようにとしか言われてないんですけど。第参段階の訓練って、何をすればいいんですか?」
 やっと見つけた会話の切れ目に、完全に取り残されていた響香が声を上げる。ごめん、すっかり忘れてた。
「訓練は‥‥そのうち事件が起きるから、それから」
「え?」

『情報弦部隊第弐拾四が歪反応を探知。第九番所属の楽士は直ちに集合してください』

「ほら来た」
「え、何で‥‥?」
「大人の都合って奴だな‥‥」
 そして各々部屋を飛び出していく楽士達。千鶴にカナン、暁から逃げるように灯、ジルは迅雷をいつぞのようにぐるぐる巻きにして連行する。
「早速出撃命令が。一体どんな戦いが待ち受けているんでしょうか、初めての事でドキドキします! って、あー! また置き去り!」
 急いで駆け出す響香。その去り際に。
「こんな風に、楽士協会に所属する奏歌楽士達は、特殊な能力を行使して世界の調和を乱す『歪』と言う存在の退治を行っているんですよ。でも、この事は世間一般の人達には秘密☆なんです」
 こちらも大人の都合な独り言。

●決戦の採石場
「今回の調律は、どういう状況なんですかっ?」
「採石場で、歪が何体か暴れてるんだとさ」
「‥‥なんで採石場なんだろ?」
「お約束だろ」
 そんなこんなで問題の採石場へ到着する一行。だが、歪の姿は見当たらない。
 代わりに、また濃い奴を発見。採石場、瓦礫の上。
「あはははは〜♪ ノコノコとやって来たおバカさん達〜♪ 恨みは無いけどやられちゃえ〜♪」
 場所とゴスロリ服とテンション。色んな意味で怪しい女がさっと指を差し向けると、その背後から無数の歪が出現する。速い展開。事件の背景設定が掴めない。
「とにかく、とっとと片付けて劇場版について問い詰めに行くぞ、毛髪アンテナ男!」
「問い詰めに行くのは賛成だが、妖気は受信しねぇ」
 灯が空中へ特大の光弾を放つと、それを追って放たれた千鶴の炎弾が中心を貫き爆砕、光と炎の欠片が地上に降り注ぐ。『共音』、『劫火穿雨』。それは歪の群れを打ち据え、直撃を受けたものは炎や光に包まれ消滅し、破壊の雨を避けられたものは。
「邪魔だ、道開けろ」
 迅雷が放つ雷の糸が絡めとり、捕縛、粉砕する。
「わ、ヤバいかも〜♪」
 配下の甲虫型の歪が全滅したのを見ると、怪しい女は瓦礫の山の向こうへ逃げる。いや、口調から判断するとヤバそうではない。誘い込んでいるのか。でもそれならそれでもう少しヤバそうな演技をしそうなものだが。
「歪が、人間の指示で動く‥‥?」
「そんなバカな、そんなことあるはずが」
 響香の疑問に、ジルが賛同する。確かに普通、そういうことは起こらないが。
「ドール(式神のようなもの)かな‥‥それを歪に似せて使う人も、前にいたから‥‥」
 考えられる可能性のひとつを、カナンが話す。
「いや、あれは本物だ。あいつは歪を操る歌を使うんだ」
 突然明かされる情報。皆が一斉に迅雷を見る。
「あいつは朱堂 小鳥。元々日本協会にいた歌士だ。自分第一主義で、協会を脱走した」
「何で、お前がそんなことを知ってるんだ?」
「サボり仲間だった」
「サボるな!」
 スパーン、とジルのハリセンアタック。
「サボり仲間でも性質が違ったのね‥‥サボって休むのが目的なのと、サボる時のスリルが目的なのと。刺激を求める気持ちは分かるけど」
「同情してんじゃねーよオカマ」
「脱走?」
 灯対暁は放置しておいて、響香の疑問。
「そもそも、俺達奏歌楽士は原則として楽士協会に所属してるんだ。国ごとに協会があって‥‥ロシアや中国みたいに広いところは2つあるんだけど。そこに所属していないのがフリー楽士って呼ばれるんだ。大抵、フリー楽士は協会から疎んじられてるね」
「そうなんですか‥‥協会って、どの国も似た感じなんですか?」
「指揮系統は大体ね。得意な奏歌が違うかな。ロシアは妨害系だし」
「ブラジルは透過。ちなみにドイツは『紋章』らしいよ」
 ジルとカナンによる講義が終わると、ちょうど灯と暁のケンカも済んでいて‥‥などと都合いい状況にはなっておらず。さすがにそろそろ追いかけてあげないと向こうで待ち構えているだろう小鳥が可哀想だ。
「じゃあ、今のうちについでに別の説明も済ませておくか。お前は歌士? どこまで習ってる?」
「あ、はい、歌士です。歌士は歌で、奏士は楽器で戦う以外のことは忘れました」
「大体そんなもんだ。合格」
 マテ。
「まあ、何だ。自分の体が楽器、どんな体勢からでも歌えれば能力が使えるのが歌士だ。そして」
「こーいう音は出ない特別な楽器を使うのが奏士。楽器が増幅装置になるから、歌より派手なことが出来る」
 千鶴の説明を、ケンカを終えた灯が引き継ぐ。ほら、と言って自分のハーモニカを吹いて見せる。やはり音は出ず、しかし衝撃は放たれる。
 暁に。
「ちょっと! 何すんのよ!」
「あーやべーてがすべったー」
 たたたんとタンバリンを鳴らして結界を張り防ぐ暁。彼のタンバリンは普通に叩いた音は出るが、付随する金属音は無い。
「ちょっと、私のこと完全無視? 酷くないそれ!? ゴーン体操スルー並みに酷いわ!」
 あ、さっぱりすっかり忘れてた。
「もう許さないわ‥‥『私を愛して、強く、強く‥‥』」
「何言ってるんだアイツ? いきなり愛の告白なんかされても‥‥」
「積極的なコね、お姉さん嫌いじゃないわよ」
「お前はお兄さんだ」
 小鳥の突然の言葉に混乱するジルといつもどおりの暁、灯。響香は何が起こったのか把握できておらず、カナンは小鳥の意図が分からず、迅雷はさっさと片付けたいと瓦礫の山の上へ登る足場を確認する。そして千鶴は。
「踊れ〜♪」
 踊る。
「‥‥マリオネット?」
 カナンには思い当たる節があった。過去に誰かが踊らされた能力。かかった相手を思うままに操作する。
 なら、操作中は身動きが取れないはず。
「えいっ!」
 カナンのヴィオラから光の弦が伸びる。それは対象の行動の自由を奪う束縛の光。一直線に小鳥を目掛け奔ると、その光は。
「ふふん、残念〜♪ 当たらないわよ〜♪」
 ひらりと身を翻して回避する小鳥。しかも千鶴のダンスは止まらない。
「どうして!?」
「そのマリオネットとは、違う能力なんじゃないのか!?」
「次は、脱げ〜♪」
「脱ぐな! 一定ライン以上は!」
 千鶴に一発ハリセンアタックをかますジル。確かに放送時間と『欅の』尊厳を考えると危険だ。だが、千鶴は止まらない。そういう設定だ。恐るべし小鳥。
「どうしてクールっぽい千鶴先輩がストリップを!? 一体どういう事ですか?」
「てめえ血迷ってんのか」
 ゴーンの女王がいないため代理で灯がハーモニカぷー。千鶴をぶっ飛ばす。何とかズボンとシャツは死守された形になった千鶴はゆらりと立ち上がると、小鳥の次の命令に従って歌を紡ぎ始める。
「ちっ、仕方無ぇな‥‥あの親玉叩けば治るんじゃないのか」
 迅雷の呼びかけに、千鶴はオカマさんの結界に任せておいて小鳥を狙う。だが。
「『いらない、いらない‥‥』」
 単発の攻撃は悉く避けられ、かといって広範囲高威力の『共鳴』は小鳥の『不和』の歌によって妨害される。『共音』を試すには‥‥
「ていうか、『共音』って何ですか?」
「『共音』っていうのは楽士達による合同攻撃のこと。さっき灯達がやってた奏士同士の『共鳴』もそう。歌士同士の『共声』もね。正義の味方にはお約束の協力し合える必殺技よ」
 千鶴のお相手をしながら解説する暁。
「『共音』は奏士と歌士の合体技なんですね。‥‥歌士? 千鶴さん以外の? ‥‥ぼ、僕ですかっ!?」
 単独で攻撃しようとしてもたまに咽る響香に、周囲とのセッションはまだ難しかった。となると先に千鶴を復活させて、『共音』に参加させるしかない。
「よし、軽く一発ぶち当てるぞカナン。容赦無しだ」
「灯君‥‥軽く一発と容赦無しって矛盾してる気がするよ?」
 言いつつも灯に合わせ曲の準備を始めるカナン。一般の視聴者には命名の理由が分からない合体技『Wハムアタック』!
「‥‥てーかそこの踊ってるのうぜえ!」
「何よ、皆を守るように言ったのはあなた達じゃないのよ」
 灯の前に立ち塞がる暁。まあ、確かに邪魔かも。灯と比べりゃめちゃくちゃ背高いもんね。
 灯の放つ小さめの光の矢に、カナンの麻痺の弦が絡み放たれる。それは千鶴に浅く刺さると光の糸で雁字搦めにする。
「よし、起きろ千鶴」
 ハリセンやら何やらでボコボコに連打される千鶴。
「痛ぇ、何だお前ら止めろ!」
「良かった‥‥戻ったね」
 駆け寄って喜ぶカナン。君も共犯だ。
「皆、そろそろ時間よ。宣伝時間確保するためにも、パパッと片付けちゃいましょう」
 暁に言われるまでもなく、準備を始める皆。小鳥としては宣伝時間なんかのために自分の出番を奪われてはたまらない。『不和』の歌では妨害出来ず、色仕掛けも効かなかったとなれば(やったのか)、その辺の石でも投げて攻撃するしかない。
「先輩達の邪魔はさせません!」
 響香がやっと成功させた歌で、飛んでくる石全てを粉砕する。
「くぅ〜‥‥こうなったら! 逃げるしかないわ〜!!」
「逃がすかよっ! 喰らえーっ!!」
 発動する総力『共音』。小鳥の逃げ道を結界が囲んで塞ぎ、その一角に透過の奏が穴を開ける。そこへ炎と雷、光の3つの力が殺到する。狙った相手を逃がさないよう確実に捕らえるための麻痺の光線も付随した『炎雷麻痺縛透過結界』(そのままだね)が、小鳥を直撃する。その破壊力に周囲を囲んでいた結界も吹き飛び、よくあるアニメのように「あ〜れ〜」と小鳥はぶっ飛んでいく。この高威力にも拘らずここで流血も死亡も無いのは仕様である。

●そろそろマキでお願いします
「さっすが先輩達は凄いですっ。僕も早く一人前の楽士になる為に頑張るですよ!」
「そうだな。こういう場で出てくる新キャラは次回作への参加が予測されるからな。劇場版までに一人前に近づけるよう頑張れよ」
「俺ら出られるか分からないしな」
 響香の決意に、千鶴と迅雷から餞(?)の言葉。
「出番、無かったら実力行使で奪えばっ!」
「でもシステム上‥‥」
 カナン、ストップ! ちょっと次元が違いすぎる!
「まあ、先輩達なら大丈夫ですよ! ‥‥多分。きっと、おそらく」
「それはともかく。早く締めないと切られちゃうわよ」
「そーだった。‥‥とにかく劇場版でも大暴れの予感」
「魅力的な奏歌楽士達が織りなす『奏デ歌ウ想イ』の世界」
「『劇場版 奏デ歌ウ想イ』乞うご期待!」
「‥‥いやだから、俺ら出番あんの?」

 ・ ・ ・

 そこはさっきの場面とは全く違う異国の地。ベートーベンの像やらユーロ紙幣が見られる場所。
 遠くぶっ飛ばされた先。そこは。
「劇場版お楽しみに〜‥‥がくっ」
 力尽きる小鳥。劇場版はどうなるのか!?