歌え! ロック天国アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 緑野まりも
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 やや難
報酬 5.8万円
参加人数 12人
サポート 0人
期間 05/30〜06/01

●本文

・出演者募集
 新番組『歌え! ロック天国』では、ロック業界で活躍中のアーティストを募集しております。出演希望者は、下記の要綱を参考に応募してください。皆さんのご参加をお待ちしております。

・番組内容
 番組名『歌え! ロック天国』
 現在ロック業界で活躍中のアーティストを紹介し、トークなどを交えながら、曲の紹介を行う歌番組。トーク及び曲の紹介は、50人ほどの観客を呼んだスタジオにて行われる。

・トーク内容
 トークの形式は、司会者から聞かれた質問を出演者が答える『受け答え形式』。スタジオには出演者全員が入場し、トークの順番にスタジオ中央の司会者席に呼ばれますので、そこでトークを行っていただきます。質問の内容は、出演者によって変わります。出演者側からの希望を参考にしますので、事前に希望を出してください。

・演奏会場備考
 出演者はトーク終了後、スタジオ内に設置されたライブ会場へと移動していただき、紹介曲の演奏を行っていただきます。会場の大きさは一般的なライブハウス程度。同スタジオ内のため、観客はトークと同じ50人ほどとなります。
 楽器の用意、及び搬入搬出は番組スタッフが行います。時間短縮のため、ドラムなどの移動の困難なものは、備え付けとさせていただきます。また、マイクなどの音響設備も備え付けになります。
 演奏時の演出は、出演者の希望に沿って行います。ただし、大規模なもの、金銭的に問題のあるものなど、問題のある演出は使用できません。以上のことを踏まえた希望をお願いします。また、バックバンドの必要なアーティストは、こちら側で用意いたします。
 出演者のメイク、衣装などは、希望があれば番組側で用意いたします。また、獣人化は、半獣人まででお願いします(オフィシャルで獣人の姿で活動しているアーティストは除く)。

・出演者スケジュール
 収録は三日間。
 初日 今後のスケジュールの確認、及びスタジオの案内、練習など。
 二日目 スタジオでのリハーサル。曲演奏の演出の最終確認など。
 三日目 本番の収録。観客を入れての本番を行い、収録を完了します。

・番組スケジュール
 司会者入場 司会者の入場。中央司会者席にて挨拶。
 出演者入場 順番に入場していただき、同時に簡単な紹介を行う。その後、トーク会場の所定の席に着席。
 トーク開始 司会者に呼ばれた出演者は、司会者席隣に着席後トークを行う。
 曲演奏   トーク後、出演者はスタジオ内ライブ会場へ移動。紹介曲の演奏を行う。演奏後、トーク会場の所定の席に戻る。
 (以後繰り返し)
 終了挨拶  全てのアーティストの演奏が終了後、司会者の挨拶を行い、番組終了。終了後、出演者退出。

 以上が番組概要となります。他の質問、わからないことがありましたら、初日に番組スタッフのほうにお尋ねください。

●今回の参加者

 fa0640 湯ノ花 ゆくる(14歳・♀・蝙蝠)
 fa0760 陸 琢磨(21歳・♂・狼)
 fa1339 亜真音ひろみ(24歳・♀・狼)
 fa1376 ラシア・エルミナール(17歳・♀・蝙蝠)
 fa1590 七式 クロノ(24歳・♂・狼)
 fa1591 八田 光一郎(24歳・♂・虎)
 fa1592 藤宮 光海(23歳・♀・蝙蝠)
 fa2174 縞榮(34歳・♂・リス)
 fa2492 アマラ・クラフト(16歳・♀・蝙蝠)
 fa2870 UN(36歳・♂・竜)
 fa3060 ラム・クレイグ(20歳・♀・蝙蝠)
 fa3608 黒羽 上総(23歳・♂・蝙蝠)

●リプレイ本文

 番組が始まると、各出演者達は簡単な紹介と共にスタジオに入場した。そして、順番に中央トーク席へと呼ばれることになる。
「それでは改めてご紹介しましょう。亜真音ひろみ(fa1339)さんです」
「よろしく」
 司会に呼ばれたひろみは、司会者席対面のソファーに腰を下ろし、いくつかの質問に答えていく。
「では次に、今後の予定などお伺いしましょう」
「そうだね、今後は新しく組んだバンドでの活動がメインになるかな? 今までソロや即席で組んでやって来たけどこれからはバンドで出る機会もあると思う」
 ひろみは真剣な様子で質問に答え、今後のバンドの構想などを意欲的に語った。
「それは楽しみですね、次はぜひバンドのほうでいらして下さい」
「もちろん!」
「さて、それではそろそろ歌っていただきましょう! 亜真音ひろみさんで‥‥『Fragment』」
 曲を紹介されたひろみはステージに移動した。
「遠い昔に見た夢のかけらを見つけて胸の何かが疼く まだ走りだす勇気があるのならその夢を諦めるな」
 バックバンドの演奏が始まると、ひろみは顔を上げてマイクを握り締めて歌い始める。
「風なんて必要ない翼なんていらない! 再び燃え上がる熱い鼓動! それが俺たちの力になる〜〜!!」
 演出のないシンプルなライブ。しかし、徐々に激しさを増してくる曲調に、観客達もヒートアップしていく。
 歌い終わるころには、ひろみの額には汗が浮き出ていた。そんなひろみのアップと、周囲の観客の歓声を画面に映し、場面は再びトーク席へ。

「さて次は『flicker』のお二人です」
「よろしくな」
「よろしく」
 トーク席に座ったラシア・エルミナール(fa1376)と黒羽 上総(fa3608)。司会者の質問は主に上総が答えていく。
「今回はお二人だけですが、『flicker』には他にもメンバーがいらっしゃるんですよね?」
「『flicker』は本来5人のグループだ。今日ここにいる、ボーカル担当のラシアと俺。あとは、リーダーでもう一人のボーカルと、キーボード、バイオリン担当なんてのがいる」
「うちのリーダーはタンバリンを極めようなんて言ってるみたいだけどな」
 途中、ラシアの茶々も入り、周囲からは笑いが漏れる声も。
「こちらからも質問していいかい? あたしって、どんなヤツに見える?」
「はい、では観客の皆さんに聞いてみましょうか」
 ラシアの問いに、司会者は観客に向かってマイクを向ける。すると、「かっこいい!」「クールで素敵〜」などと、数人の女性の観客の声が聞き取れる。
「どうやら、女性の方から人気のようですね。それではそろそろ曲紹介です。『flicker』で『In the blue sky』‥‥」
「みんなイクよ!」
 ベースの上総と、バックバンドのキーボードの準備が整うと、ラシアがマイクを握り、観客に向かって景気付けの声をあげる。
「ずっと降り続いてる この雨晴れたら 遠くの空にかかる虹を見上げて笑おう!」
 ラシアの独唱から始まった曲。続くように、上総がベースを掻き鳴らし始める。雨がやみ青空が見えるような爽快感のあるアップテンポの前奏。
「灰色に染まってた あの空蒼く澄み渡る
 優しい日差しが差し込んで アツイ元気が湧き上がる!
 そうさ勇気を出して 両手を握り締めて
 腕を大きく振って 歩き出そう何処までも!」
 ラシアは、ステージを端から端まで走り回りながら、力強いシャウトを響き渡らせる。
「『ゲンキダシテ』!! それが合言葉」
 ラシアと上総は、お互い背中を預けるように立つと『ゲンキダシテ』とハモった。
「In the blue sky 何処までも行こう〜!!」
 最後に爽やかな汗を振り払うように顔をあげるラシアと上総、そんな二人を大きな歓声が包んでフェードアウト。

「はい、可愛らしいゲスト、湯ノ花 ゆくる(fa0640)さんです」
「よろしく‥‥おねがいしますです」
 紹介されると、頭にトラネコのヌイグルミを乗せながらペコリと頭をさげるゆくる。
「湯ノ花さんの普段のお仕事はなんですか?」
「普段はお芝居や‥‥バラエティのお仕事を中心に‥‥メロンパン‥‥芸能人として活動しています」
「メロンパンですか?」
「はい‥‥好きな食べ物は‥‥メロンパンです‥‥おひとついかがですか?」
「え、え〜、それではそろそろ歌っていただきましょう。『メロメロ☆メロンパン♪』で『メロンパン☆ぷらねっと♪』」
 メロンパン型のマラカスを振って軽快に歌いだすゆくる。その後ろには、巨大メロンパンが置かれている。
「いつの日か メロンパンのロケットに乗って
 メロンパンの星の海(銀河)へ〜 行けたら〜
 サクサックわくわく 楽しみだよねッ♪
 メロメロンッパンッパン〜☆」
 ゆくるは、歌っている時はトークの時の口下手な様子もなく、その可愛らしい衣装と軽快なマラカスの音で和んだ雰囲気を醸し出すのであった。

「はい、美形の人気ミュージシャン縞榮(fa2174)さんです」
「そんな美形だなんて。はい、よろしくおねがいします」
 優しげで人当たりの良い笑みを浮かべる榮。紹介の時には、少し照れたように頭に手を置いた。
「お子さんがいらっしゃるとか? 家庭ではどのように?」
「うん、やっぱり子供はかわいいよね。家では家事全般をしているよ」
「素敵な旦那さんのようですね。それではそろそろ演奏していただきましょう。縞榮さんで、モーツァルトジャズアレンジです」
 榮は、ステージに移動すると、中央の椅子に腰を下ろした。そして、肩にかけたサックスに唇をつける。すぐにサックスからは軽快なジャズが流れ出た、それは誰しもが聞いたことのあるモーツァルトの曲『トルコ行進曲』をジャズにアレンジしたもの。そして、流れるように『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』『魔笛』など数曲のメドレーをサックスで吹き鳴らした。
 最後にまた『トルコ行進曲』に戻り、曲の演奏が終わると観客からは拍手が送られるのだった。

「お次は歌姫ラム・クレイグ(fa3060)さんです」
「よろしくおねがいします」
 ラムは、スリットの深いチャイナドレスから見える脚線美を、惜しげもなく見せながらトーク席に着く。司会者の男性も、なんとなく彼女の足が気になるようである。
「え〜、それでクレイグさんの普段お聴きになる音楽などはどんなものでしょう」
「聴く音楽はクラシックが多いです、ロックはライブで聞くのが好きです」
「なるほど、クレイグさんの綺麗な歌声は、聴く音楽にも影響されているようですね。さて、それでは歌っていただきましょう。ラム・クレイグさんで『Moon』」
 赤いステージライトに照らされるラム。落ち着いた雰囲気で、マイクを手に取るラムを合図に、バックバンドが演奏を開始した。
「星空を見上げて流れ星に願いかけた 君に届かないように、この想いずっと」
 ラムが歌い始めると、斜め奥から蒼いスポットライト、前方から白いスポットライトが点灯し、ゆっくりと赤から紫、蒼へと色を変えさせていく。
 ベースとシンセの中低音の演奏に、ラムの高い声が良く響く。それでいて、ギターの激しさが曲に躍動感を与え、ラムの歌は激しさを内包しつつもどこか優しい。
「見つめるミッドナイトそれだけでいい!
 私の想いになんて気づかないで!
 蒼く輝くクールムーン星達がざわめく!
 この想い届かないように、永遠を祈る‥‥」
 月明かりが隠れたように、スポットライトがゆっくりと消えていき、最後に静けさが残るのだった。

「はい、ネクサスの皆さんで〜す」
「よろしく‥‥ネクサス・リーダー、七式 クロノ(fa1590)です」
「ベースとボーカル担当の八田 光一郎(fa1591)です! 今日はテンション高いっすよ!」
「ドラム、コーラス担当の藤宮 光海(fa1592)です」
 それぞれ自分のパートの説明と共に挨拶をする三人。ずいぶんと元気な様子の光一郎に、光海が少し顔をしかめている。
「三人は仲がいいようですが、よろしければお互いどのように思ってるかお聞かせ願えますか?」
「‥‥二人とも俺の大切な仲間‥‥かけがえの無い友だ」
「クロノとは友情と信頼って絆で光海ちゃんとはtrueLOVEで結ばれてますよ!」
「抱きつくな! って言うか撮影中!」
 淡々と話すクロノに対し、光一郎は元気に返す、しかも光海に抱きついてみせる。当の光海は、そんな光一郎に裏拳を3発ほど額に叩きいれた。
「‥‥なんだかんだ言ってクロノとコウは信頼できる仲間だから。たまにめんどくさい所があるけどね、二人とも」
「そうですか、皆さん信頼で繋がっているんですね。それではネクサスで‥‥」
 最後に光海が締めて、司会者の曲紹介。メンバーステージに移動した。
 パワー溢れるような力強く荒削りな曲が流れ出る、クロノのギターに合わせるように、光一郎のベースがしっかりサポートする。そして光海のドラムが、その体格からは想像できないほどのパワフルなプレイでリズムを刻んでいる。
「GO!! 退かないぜ逃げないぜ
 俺達を止めるお前に 今を楽しませてやるよ
 GO!! 挑んでいこうぜ最高のゲーム
 空っぽハートは スリルで満たせよ
 GO!! 前へ前へ前へさぁ向かおう
 扉ブチ破って!」
 そして、サビでは三人のユニゾンボイスが、激しく揺さぶり観客を熱狂させるのだった。

「あまり馴染みのない和風ロックを、全国に広めているアマラ・クラフト(fa2492)さんです」
「‥‥流浪のギタリスト‥‥アマラ・クラフト‥‥よろしくお願いします」
 褐色の肌をあらわにした振袖を着込んだアマラは、途切れ途切れながら上手な日本語で挨拶をした。
「ご趣味などありましたら」
「本を読む事‥‥ですね‥‥最近では功名が辻や羅生門を読みました‥‥堅いですか?」
 言葉を選ぶように所々考えながら話すアマラ。趣味を聞かれれば、少し心配そうに首をかしげる。
「いえ日本文学にも精通されてるのは凄いことです。それでは最後にファンに一言ありましたらどうぞ」
「1stアルバム『柘榴・奏』共々、アマラ・クラフトを宜しくお願い致します‥‥和風ロックは受け入れ難いですが一度聴くと病みつきになると思います‥‥」
「はい、それでは聞いていただきましょう。アマラ・クラフトさんで『時雨』」
 トーク終了後、ステージに移動するアマラ。いつのまにか背中には蝙蝠の羽、その手には赤いギターを握っている。そして、一人スポットライトの下、哀愁漂うロックバラードを奏で始めた。
「忘れ往く‥‥想いは胸に抱き‥‥
 散り往くは‥‥涙と共に‥‥
 満たされぬ‥‥妾(わらわ)の気持ちは‥‥」
 バラードが終わりスポットライトが消える、一瞬の静けさの後、拍手が沸き起こるのであった。

「アーティストであると共に、プロダクションを運営されているUNさんです」
「よろしくな」
 精悍溢れる顔立ちのUNは、サングラスに軽く手を添えてニッと笑みを浮かべ挨拶をする。
「さて、最近ではプロダクション運営に力を入れられているUN(fa2870)さんですが、アーティストのほうでの活動はどうでしょうか?」
「うむ、ジャンルには拘らず関わるチャンスがあるなら、そこで歌わせてもらっている。枠を設けずやっていければいいんだが」
「なるほど、たしかにそれは大事なことですね。さて、そろそろ歌っていただきましょう。UNさんで『SATELITE』」
 照明の消えたステージで、ギターの前奏が流れてくる。そして、徐々に照明が明るくなっていき、UNの姿が浮かび上がった。少しずつ盛り上がってくる歌にあわせるように、明かりも広がっていく。そして、曲が最高潮になるとき、照明が一気に照らされ完全に明るさを取り戻した。
「美しき夜間飛行!!
 遠い空で泳ぐ光 花になって降れ!!
 See!!
 One more time please!!
 Ill go to you!!」
 ラストの英歌詞はノンブレスで、力強く確かな声がまるで振動のように、観客の胸を打つようであった。

「本日最後になります、陸 琢磨(fa0760)さんがいらっしゃいました」
「‥‥よろしく」
 琢磨は、トーク席でも表情を変えず、鋭い視線を司会者に向けながら挨拶をする。
「今回はソロでの活動というわけですが‥‥。え〜、その、陸さんもご自分のプロダクションを運営されてますね」
「ああ、音楽プロ『アーウェルンクス』の所長をしている」
「こちらには、湯ノ花さんも所属されていますね」
 陸の答えに、司会者が補足を加えて、カメラが湯ノ花を映す。メロンパンを食べていた‥‥。
「‥‥それで! 陸さんは、ダンスボーカリストとしても有名ですね」
「‥‥目指すものは人々の心に残る歌とダンスだ」
「最近の人気は特にすばらしいものがありますね。では、そろそろ歌っていただきましょう。陸琢磨さんで『WHITE DARK』」
 ステージへと移った琢磨は、バックバンドに一度頷くと、マイクを握った。そして、バックバンドの演奏が開始されると、軽快なステップで踊り始める。間奏が入ると、琢磨はマイクをスタンドに嵌めると、激しくブレイクダンスを披露した。
「無慈悲な 闇だけが
 空に抗い 薙ぎ払う!
 WHITE DARK!
 白く染まる闇だけが 獰猛に全てを嘗め尽くす!
 GET RID OF DARK!」
 再びマイクを握った琢磨は、激しいダンスに息切れを起こすことなく、力強いシャウトで歌を歌いきるのだった。

「本日の歌え! ロック天国! はいかがだったでしょうか。次回も、素敵なアーティストの皆さんをお呼びしますので、ぜひご覧ください。それでは、また来週!」