神霊装甲 神の怒りアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
緑野まりも
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
7.9万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
03/31〜04/04
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●本文
・声優募集
ロボットアニメ『神霊装甲ヴァルキュリア』では、作品に参加する声優を募集しています。経験の有無は問いませんので、奮っての応募をお待ちしております。
審査のうえで配役を決定いたします。得意なタイプ、希望などありましたら事前にご連絡ください。
●ロボットアニメ『神霊装甲ヴァルキュリア』
・作品概要
戦いの世界ヴァルハラへと召喚された現代人たちが、この世界で起きている戦い「ラグナロク」にいやおうなく巻き込まれていく物語。
召喚された現代人たちは、それぞれが戦士の魂を持つ者であり、「魂の騎士(スピリットナイト)」と呼ばれる存在であった。彼らは、「神霊装甲(スピリチュアルアーマー=SA)」という巨大ロボットを託され、ヴァルハラに存在する国々の戦士として戦いを強要されることになる。
物語は、ラグナロク戦争を軸に、毎回違う主人公の物語が展開されるオムニバス形式。戦いに巻き込まれた現代人や、ヴァルハラ人たちがそれぞれの視点で物語を紡いでいく。
・世界設定
ヴァルハラ 我々の世界と対になる魂や精神が具現化した世界で、精神力(心の強さ)が力となる世界。絶えず争いが起きていることから、戦いの世界とも言われている。この世界には、それぞれアース神族、ヴァン神族、巨人族という三種族が国を作っており、それぞれがそれぞれの国と争っている。
神霊装甲 アース神族、ヴァン神族が巨人族に対抗するために、それぞれ独自の技術によって作り出した戦闘用巨大装甲。操縦者が乗り込み、意志の力によって操縦する。通称SA(スピリチュアル・アーマー)。
アース神族 神の国アスガルドを首都に持つ、好戦的な種族。力(精神的に)が強く、謀略にも長ける。侵略、支配を繰り返し、巨大な国を作り上げた。我々の世界でいう騎馬民族のようなイメージ。 君主制を敷いており、王の下に内政、外政、軍部の各担当者がそれぞれを指揮している。軍の様子は、規律統制のとれた現代軍隊に近いイメージ。
バルドル要塞 アスガルドへの道の要所にあるアース軍の要塞。如何なる物も傷つけることができないと称されるほど強力なバリアを持ち、難攻不落の要塞と言われている。戦闘用の建造物であるにもかかわらず、素晴らしい装飾が施されていることからも、そのバリアへの自信を伺わせる。
軌道衛星ミーミル 世界中に散らばった極小監視装置から送られる映像を受信し、アスガルドにある知恵の泉へと送信する、天空にある衛星。これにより、世界中のあらゆる場所を見ることができる。その存在は、アース神族の王オーディンと一部の者しか知らない。また、ミーミルには通称『神の怒り』という兵器が搭載されているという。
巨人族 険しい山々に囲まれるヨーツンヘイムを首都にもつ、暴力的な種族とされている。全長十数メートルと大変体格に恵まれており、力が強く身のこなしも早い。内向的な種族で、自分達の暮らす山々から出ることはほとんどなかった。暴力的とされているが、実際は理知的で歌や詩にも秀でる文化的な種族。本来争いは好まないが、怒ると怖い。
それ以外の種族 ノッカーやピクシー、またドラゴンなど様々なモンスターが存在している。
・主な登場SA
SAヴァルキュリア�U アース神族の量産SAを基に、魂の騎士用に新しく作られた高性能SA。従来機より基本性能が3倍弱アップし、飛行能力も向上された。基本形態以外に、三種類の兵装が用意されており、局面にあわせて変更する。
ヘルヴォル ヴァルキュリア�Uの4つめの兵装として開発された、遠隔兵器エンフェリア搭載型。エンフェリアとは、機体から分離した複数の小型射撃兵器を、意志力によって遠隔操作し、自由に敵を攻撃する兵器である。以前の試作型よりも扱いやすくなっており、搭乗者の負担も少ない。
SAムスッペル 巨人族の開発したSA。搭乗し操縦するロボットというよりも、身に纏い身体を強化するといったパワードスーツのような存在。オーラ射撃兵器を弾くことができるオーラコーティングが施されており。後部スラスターにより短時間ながら空中を飛ぶこともできる。巨人族の戦闘スタイルに合わせ、装備は近接武器が主になっている。
SAホズ 巨人族の工作部隊用SA。装甲を極力排除し、運動性を強化したSAで、主な用途は爆発物による施設破壊。今回は、バリア中和装置『ミストルテイン』を搭載し、バルドル要塞の破壊を行う。ちなみに『ミストルテイン』はホズのオーラコーティングも無効化してしまっている。工作部隊は部族のために命を捨てる覚悟を持った志願兵により構成されており、部隊には『盲目の』という二つ名が与えられている。
・次話あらすじ
バルドル要塞での、アース神族と巨人族の戦いが一時的な膠着状態に入ってからしばらく経ち。再び巨人族が攻撃を開始し始める。強固なバリアに守られた要塞は攻めあぐねていたと思われていた巨人族であったが、彼らはバリアを中和し無効化する秘密兵器『ミストルテイン』を投入してくるのだった。
バリアを無効化され守りを失った要塞は、巨人族の大軍勢によってついに落とされるかに見えた。しかし、アース神族の王オーディンには切り札が残されていた。軌道衛星ミーミル、この衛星にはオーディンしか知る者のない兵器が搭載されていたのだ。
巨人族にもたらされる『神の怒り』とは? はたして戦いの行方はどこへ向かうのか?
・登場人物
アース神族側現代人(2〜4名) アース神族に収容され、魂の騎士として戦うことになった現代人
巨人族(2〜4名) SAを用いアース神族に攻勢を開始する巨人族の指揮官やその部下。
オーディン アース神族の王。王は代々この名を継いでおり、現在の王は見た目20台の若い男性。実際は王位についてからすでに20年以上で、40歳を越えている。今代になってからSAの量産、積極的な侵略戦争を行い。アース神族を、世界の半分以上を統治する種族にのし上げた張本人。
その他 各種族一般兵士など
●リプレイ本文
「ちっ、しばらく大人しくしてたと思ったら、ついに動き出しやがったな」
巨人族の侵攻を知らせる放送が行われるバルドル要塞。富嶽源は小さく舌打ちしながら、SA格納庫へと向かっていた。
「そっちの調子はどうだ?」
「いつも通りだ」
同じく格納庫へと向かう緑川安則に声をかける源。安則は、落ち着いた声で返事を返す。
「噂では、オーディンが反攻準備を進めているらしい。その準備が整うまで、俺達はこの要塞を死守しなくてはならないな。ここ最近、トリックスターの悪意が成功している気がするが‥‥」
「トリックスターか‥‥やつはいまどこに‥‥」
「なあに二人ともつまらない顔しちゃって! そんなんじゃ手柄は全部私の物ね!」
二人が話をしていると、横から人懐っこい笑みを浮かべたブロンドの少女ミユキ・デリカットが割り込んできた。彼女は、自信溢れた表情で二人にウィンクをすると、自分のSAヴァルキュリア�Uヘルヴォルに搭乗していく。
「ミユキのやつ、本当に大丈夫なのか〜?」
「ふっ、そんなに心配なら一緒に付いててやればいいだろう」
「ばっ! そんなんじゃねえ!」
そんなミユキを目で追いながら、源が少し心配そうに呟くと、安則が面白そうに笑みを零した。その態度に、源は照れたように顔を顰めて否定するのだった。
「私がみんなやっつけてやるんだから」
要塞を出撃したミユキは、迫り来る巨人族の軍勢に向かって突っ込んでいく。巨人族のSAムスッペルも、さすがに全軍には行き届いていないのか、巨人族の多くは従来通りの装備で戦っており。そんな中で魂の騎士として特別な力を持つミユキは、遠隔兵器エンフェリアを放ち目覚しい活躍を見せていたが。
「今回の一番は私ね!」
「あんまりいい気になるんじゃないよ!」
「きゃあ!」
突然現れた白銀のムスッペル。その両腕には大きな鉤爪が付けられており、それでミユキのヴァルキュリアを吹き飛ばした。それに搭乗していたのは巨人の女将軍ボルだった。
「このぉ、やったわね! 行けエンフェリア!」
「ふん‥‥」
「そんな! 仲間を盾に!?」
体勢を立て直したミユキが数機のエンフェリアをボルに向け攻撃する。しかし、ボルは周囲の部下達を盾にして攻撃をしのいだ。その行為に虚を突かれたミユキは、一気に間合いを詰めてくるボルに隙を突かれる。
「甘いな!」
「動きに全くついていけない! きゃああああ!」
鉤爪が装甲の薄いところに突き刺さり、機体が破壊される衝撃に悲鳴をあげるミユキ。そのままなすすべもなく危機に陥る。
「ふん、何と他愛も無い。止めだ!」
「させるか!」
「ちっ!」
そこへ現れたのは源のヴァルキュリア�Uフリスト。巨大なオーラソード『ブルトガング』を振るい、ミユキとボルの間に割ってはいった。ボルは新たな敵の登場に舌打ちしてミユキから離れる。
「ミユキの奴、無茶しやがって! 無事か!?」
「う、うう‥‥私ってこんなに弱かったんだ‥‥」
崩れ落ちるミユキのヴァルキュリアに表情を歪める源。そこにボルの部下達がいっせいに襲い掛かる。
「大旋風!!」
源はブルドガングを回転するように振り回し、襲い掛かる敵達を吹き飛ばす。その圧倒的な力に、巨人達は二の足を踏むように動きを止めた。
「やるじゃないさ。けれどそんなことをしていていいのかしら?」
「なに!?」
「ふふ、爆破部隊が取り付いたか」
ボルの言葉に訝しげに顔を顰める源。そのとき、バルドル要塞で大きな爆発が起きるのだった。
「貴様らのような脆弱な小人など、ワシの敵ではない」
「ヌンチャクか? また面白い武装だな‥‥」
そのころ、安則は巨人族の武将ジェリドと戦っていた。ジェリドは二つの棒を鎖で繋げた武器、いわゆるヌンチャクを用いていた。遠心力を利用した素早い攻撃は、アースの兵を蹴散らし、またヌンチャクを回転させビームを弾くなど、攻防一体の技を見せる。安則もエンフェリアで牽制しつつ、ソードで切りかかるが、なかなか決定打を与えることができなかった。
「ガハハ、小ざかしい真似などワシには効かん」
「ヌンチャクの扱いに慣れているな。よほど丹念に訓練を受けたんだろう‥‥」
周囲を飛ぶエンフェリアさえも叩き落すヌンチャク捌き。上下左右と高速で襲い掛かるヌンチャクの動きに、安則は徐々に劣勢に追い込まれていく。
「所詮貴様らにワシを止めることはできん!」
「‥‥だが! いけ、エンフェリア!!」
「なんだとぉぉ!」
ジェリドが勝ちを確信したそのとき、安則のエンフェリアがヌンチャクの鎖部分を撃ち抜く。ヌンチャクの片方が勢いよく空へと飛んで行ってしまう。
「その手の武器は連接部分さえ破壊すればただの短い棒だ!」
「ぐ、ぐぅ‥‥」
一瞬の隙を突き、安則がソードを腰溜めに構えてジェリドに突進する。ソードはジェリドの腹に突き刺さり、苦悶の声をあげる。
「ぐ‥‥ぐははは! ワシは敗れたが、この戦いは勝ちだ! あれを見よ!」
「何!? あれは!!」
苦痛に耐えながら笑い出すジェリド。その指差す先には、バルドル要塞の城壁に取り付く巨人達の姿。
「馬鹿な! バリアはどうしたというんだ?」
「死神一族‥‥万歳!!」
安則の驚きの声に、満足そうに笑みを浮かべ、ジェリドはその身を爆砕させるのだった。それが合図になったかのように、バルドル要塞の城壁も次々と爆破されていき、美しい装飾が破壊されていく。
「はぁはぁ‥‥やったよ母さん‥‥」
深いトンネルを抜け、要塞からの激しい砲撃に晒されながら、ようやく城壁の前へとたどり着いたニコラ。ここに着くまでに、何人もの仲間達がやられ、その断末魔の声に涙を堪えながら走った。使命の為、部族の為、そして国で待つ母の為に、この戦いに勝たなければならない。そのために命を投げ出し、城壁破壊の任についた仲間達。ニコラは彼らの想いを受け継ぎ、ついに城壁へと辿りついた。同じように辿りついた仲間達と、城壁に爆弾を仕掛け。あとは、爆発する前にこの場を離れなければならないが‥‥。
「ぐぅ! そ、そんな‥‥帰るって誓ったのに‥‥ごめんよ‥‥母さん」
一筋の光がニコラを撃ち抜いた‥‥。『ミストルテイン』を積んだSAホズは、自らのオーラコーティングも中和され、ビームを防ぐことはできなかった。瀕死の傷、堪えていた涙が溢れ出し、地面に崩れ落ちる顔面を濡らす。そして、ニコラは城壁の爆発に巻き込まれ、消えていくのだった。
「巨人達もよくやったと誉めておこうか」
アース神族首都アスガルド、王城地下『知恵の泉』。モニターに映し出されているのは、爆砕されるバルドル要塞の城壁。それを眺めながら、オーディンはその端整な顔に笑みを浮かべながら呟いた。
「さて‥‥ミーミルの本来の姿、古代より数々の国を滅ぼした『神の怒り』を味あわせてあげよう」
そう呟きオーディンは笑みを浮かべたままモニターのコンソールを操作するのだった。
「緊急回避命令!? 早急に戦闘を中止し撤退しろだと?」
突然の命令に顔を顰める安則。しかもその命令は、最上位からの命令、オーディンによるものだった。
「上空? ‥‥まさか! やばい! 総員退避可能な限り離れろ!」
安則は、上空に高出力反応を感知し、嫌な予感を感じた。そして‥‥。
「何! あれが敵の奥の手なのか‥‥」
雲が裂ける、そんな光景を目の当たりにしたボルは、呆然とした面持ちで呟いた。まさに一瞬、後方から進軍を開始した主力部隊に天から光が落ち、そのほとんどを業火の海に沈めてしまったのだ。
「降雷!!」
「ぐはぁぁ! 神の怒りに触れたのは我々だというのか‥‥」
動揺が抜けぬ間に、源の連続攻撃がボルに炸裂。その強い意志力はムスッペルの装甲を一刀両断したのだった。
「はぁはぁ、いったい何が起きたんだ‥‥それよりミユキ! 死ぬなっ!! 俺が必ず、要塞まで連れて帰る」
「これは神の怒りなの‥‥それとも地獄の業火‥‥」
朦朧とする意識の中、ミユキは目の前に広がる光景に言いようの無い恐怖を覚えるのだった。
「神の怒りにより敵勢力は沈黙しました。バルドル要塞も計画通り空中要塞としての稼動を確認いたしました。反攻作戦の準備も完了しいつでも作戦を発動できます」
「報告ご苦労さま、スクルド」
王の間で、金髪の美しい女性スクルドの報告を受けるオーディン。その表情には、薄い笑みを浮かべ、すべてが予定通りだと言わんばかりである。
「それにしても、神の怒りとは凄い威力ですわね‥‥あ‥‥ん‥‥」
「古来より、オーディンという神が、全てを滅ぼすために生んだ物だからね」
スクルドを抱き寄せ、その白い首筋に唇を這わせながら、オーディンは囁くように答える。
「では、貴方様も神ということですわね‥‥」
「神などととんでもない、私はこの世界を治めるのはオンナだと思っている‥‥何処までも私についてきてくれるね?」
「はい‥‥」
甘く囁くオーディンに、スクルドは信頼しきった目で見つめていた。オーディンは、その様子に満足そうにニヤリと笑みを浮かべるのだった。
●キャスト
富嶽源
伊達正和(fa0463)
緑川安則
名無しの演技者(fa2582)
ミユキ・デリカット
RURI(fa3654)
オーディン
大空 小次郎(fa3928)
スクルド
結城ハニー(fa2573)
ボル
大道寺イザベラ(fa0330)
ジェリド
相麻 了(fa0352)
ニコラ・ミラー
晨(fa2738)