ヒカル! 穏やかな日々アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
緑野まりも
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
7.9万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
04/23〜04/27
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●本文
写し身の鏡の一件もようやく一段落つき、短い春休みも終わった。私達は進級して三年になり、久しぶりになにもない平凡な毎日が訪れる‥‥と思ってたのに。ついにカトリの存在が、お母さんにバレちゃった!? どうしよう、このままじゃカトリが追い出されちゃう!?
〜声優募集〜
アニメ『光の中のヒカル!!』では、劇中のキャラクターの声を演じてくれる方を募集しています。得意な役柄、演じたい役柄の希望と共にご応募ください。審査のうえ、ご依頼させていただきます。振るってのご応募お待ちしております。
〜作品紹介〜
明るくて運動の得意な少女蛍崎光流は、ある日不思議なヌイグルミのような生き物を見つける。それはなんと、光流達の住んでいる世界とは別の世界からやってきた異世界人(?)だった。
異世界人カトリは、500年に一度行われる神様決定戦に参加した神様候補だと光流に伝える。神様決定戦とは、異世界で一番の権力者を選ぶ戦いで、100人ほどの候補者から勝ち残った1人を神様とするものだった。神様候補は、こちらの世界を訪れ、パートナーとなるものを1人選び出し。パートナーとなったものに魔法を使える力を与え、この力で最後の一組になるまで戦いを生き抜くことになる。
カトリは光流にパートナーになってくれるよう頼み込む。最初は得体の知れない戦いに巻き込まれるのを嫌がった光流だが、優勝者のパートナーには一つだけ願いを叶える権利が与えられると聞いて、喜んでパートナーになることを了承する。
こうして光流とカトリはパートナーとなり、神様決定戦に参加することになった。しかし、実はカトリは神様候補の中で最低ランクの落ちこぼれであった。はたして光流は、頼りないカトリと一緒に神様決定戦を生き抜いていけるのだろうか‥‥。
〜世界設定〜
異世界人 異世界で暮らすヌイグルミのような外見をした生き物。言語を話し、現代世界の人間とほとんど変わらない知性を持っている。外見は様々で、人型や動物型、無機物型など、大きさはだいたい30センチほど。その造型に関係なく、空を飛ぶことができる。また現代世界では、人間の姿に変身することができる。
神様候補 異世界で選抜された神様決定戦の参加者達。彼らは、現代世界でパートナーを見つけ。最後の1人になるまで戦い続け、その最後の1人が神様となる。彼らは現代世界で魔法を使えないが、パートナーにその力を与えることができる。
パートナー 神様候補に選ばれて、一緒に神様決定戦を戦うと誓った者。彼らは、神様候補から魔法の力を与えられると、その姿を変身させて(必須)魔法を行使することができる。パートナーは人間でなくても良い、ただし生き物でなければならない。
魔法 異世界人が使うことのできる不思議な力。現代世界では、パートナーにその力を与えることによって使うことができる。異世界人にはそれぞれ得意な魔法属性があり、第一魔法にその属性(炎、水、身体強化など)が反映された魔法、その後第二魔法からは属性に特性を現す単語(炎の『壁』、『強い』身体強化など)を加えていく魔法が使えるようになる。第二魔法は単語が一つ、第三魔法は単語が二つといったように強くなっていく。ただし、それぞれ一つずつしか覚えられない(第二魔法を二種類覚えるなどはできない)。
パワーストーン 神様候補達が現代世界にいるために必要な特殊な石。候補達はかならずこの石を持っており、これがなくなると異世界に強制的に戻されることになる。つまり、これを奪い合い、候補達を全て異世界に送還し最後の1人になった者が神様決定戦の勝者となる。ちなみに、パワーストーンは各候補者固有で、他のパワーストーンを代用することはできない。
〜次話あらすじ〜
写し身の鏡を巡る激しい戦いも終わり、光流達は普段の学校生活へと戻っていた。そんなある日、光流がカトリと話をしているところを母親に見られてしまう。隠れて部屋に住まわせていたことがバレてしまって困る光流だが、正直に事情を話すことができない。
このままでは、カトリが家から追い出されてしまうのではないかと考えた光流は、事情を知っている友人達に相談を持ちかけるのだが‥‥。
〜登場人物〜
蛍崎光流(CV:牧村ユミ) 本編の主人公。運動神経抜群の中学二年生の少女。明るく元気で、ちょっと勝気な性格。偶然異世界人カトリと出会い、神様決定戦のパートナーに選ばれる。愛称はヒカル。
異世界人カトリ(CV:南方雄治) 本編のもう1人の主人公。異世界より神様決定戦に参加する神様候補として現代世界に現れた。
蛍崎優子 光流の母。夫とは死別したらしく、女手一つで光流を育てた。仕事で帰りが遅くなることが多いが、何の仕事をしているのか不明。偶然会話をしている光流とカトリ(ヌイグルミ)を見てしまう。
ライバル達 神様候補とそのパートナー達。様々な願いを持って戦いに参加し、光流やカトリと対決していく。また、何かのきっかけで仲間になったりする。
学校の友人 光流の学校の友人達。神様決定戦のことは知らないが、事件に巻き込まれたり、場合によってはパートナーに選ばれていく。
その他 光流の両親、学校の先生など
〜備考〜
パートナーの変身はいわゆる魔女っ子物などの服装の変化といったイメージ。また、異世界人はパートナーが変身すると、本来の姿(ヌイグルミ)に戻る。変化するのは服装のみで、その人を知っている者にはもちろん気づかれる。
アニメ的ご都合主義で、バトルによって街や人に被害が出ても、一般人が事件について騒ぎたつことはない。魔法でいつのまにかバトルのことを忘れてしまうという設定。ただし、関係者はその限りではない。
蛍崎光流役には現在売り出し中のアイドル声優牧村ユミ氏を、カトリ役にはイケメン声優南方雄治氏を起用します。
●リプレイ本文
「それにしても、ここ最近は平和ね〜。神様候補の戦いにも巻き込まれないし」
「うん‥‥」
光流が少し緩んだ表情で呟くのを、カトリは人間の姿になると少し深刻そうに頷いた。たぶん、シリアス調には人の姿の方がいいのだろう。
「なに、何か心配事?」
「心配事というか、ほら前の戦いは、神様候補達を無差別に狙ってたじゃないか。もしかすると、それで候補達の数が一気に減ったんじゃないかな‥‥と思って」
「つまりなに? 候補の人数が減ったから、遭遇する機会も減ったって‥‥」
カトリの推論に、光流が思ったことを口にしたその時‥‥。
「ヒカルちゃん! お母さん、帰りにケーキ買ってきたの、遅くなっちゃったけど一緒に食べない?」
「え‥‥!?」
「うわ!?」
「‥‥‥‥‥‥ヒカル‥‥ちゃん?」
突然ドアを開けて入ってきたのは、光流の母、優子。ケーキの箱を持って満面の笑みで入ってきた優子に、驚きの声をあげる光流とカトリ。そして、そんな二人の姿を見て固まる優子。
「ヒ、ヒカルが夜遅くに自室で男の子と一緒〜〜〜!! イヤ〜〜〜〜!!」
「え、ちょ‥‥はっ!? ち、ちが!! ちょっとまって、母さん!!」
驚き悲鳴をあげて部屋を飛び出す優子。その様子に呆気に取られた光流であったが、すぐに寝巻き姿の自分と人間姿のカトリの存在という状況から生み出される誤解に気づき、顔面を真っ赤に、そしてすぐに蒼白にする。
「お母さん、驚いてたみたいだけど、本来の姿で話してるのがバレなくてよかったね。人間同士だったらおかしなところはないし‥‥」
「バカァ!! 人間同士のほうがもっと面倒な状況になるのよ!!」
「ぐはぁ! 何で殴られる‥‥の‥‥ガク」
的外れな意見を言うカトリを、神速のストレートで轟沈させた光流は、優子にどう言い訳すればいいのか頭を悩ませるのだった。
「ってわけで、僕も呼ばれたから来たわけだけど。結局、カトリさんの姿をお母さんに見られて、何故そこにいたのか、どういう関係なのかと問い詰められて困ってるという話だよね」
放課後、神様候補のパートナーである戎橋茜のお好み焼き屋。同じく神様候補のパートナーの男の子、風祭千尋が話の再確認をする。その場に集まったのは、光流、カトリ、千尋、茜、茜のパートナーの神様候補レベッカ、そして事情を知っている親友の本田すばる。一同は、大きな鉄板が敷かれた座敷席に座って、光流の相談を話し合っていた。
「とりあえず、まずはアタシんとこ特製のお好み焼きを食べながら相談や。腹が減っては戦は出来んて昔の人も言ってたやろ? 茜屋名物『カレー玉』や! メッチャ美味しいでぇ!」
「ふぁ〜、茜さん気合入ってらっしゃいますねぇ‥‥ところでここはどういうお店なんでしょうか? お好み焼きというのも初めてで‥‥」
「なんやってー! お好み焼き知らんのかいな!? すばるちゃん、どこの宇宙人なん? よっしゃ、ほなアタシがこれぞお好み焼きっちゅうのを食べさせたるからな!」
「あ、いいなぁ。茜、私のも美味しいの焼いてよ」
「それくらい、自分でやり!」
「あ、僕、豚玉で」
「あ、こら! 風祭! なに勝手にアタシの陣地に流しこんでんねん! ああ! くっついた!」
「これが男の手料理というものだよ」
「プロの仕事を邪魔するとは、ええ度胸や! オモテでろぃ!」
「ところで、これはフォークとナイフで食べればよろしいんでしょうか?」
「ひっくり返すの苦手なのよねぇ。ああ、崩れちゃった。茜〜、やっぱりやってよ〜」
「みんな‥‥ほんとにちゃんと考えるつもりある?」
「わ〜、こうやって自分で焼くのは初めてだなぁ」
「カトリも、ワクワクしない!」
ワイワイガヤガヤとお好み焼きを焼き始める一同に、光流は苦笑を浮かべながら一筋の汗を流すのだった。
「今後、カトリさんは家では人間の姿にならないで、お母さんにはそんな人はいなかったで押し通すのがいいんじゃないかな?」
「う〜ん、私も最初はそれでいこうと思ったんだけど、以前にも何度か見かけたことがあるって、ぜんぜん信じないんだよね」
「あの‥‥もしよろしければ、カトリさんをうちでお預かりいたしますけど? 部屋でしたら沢山ありますので‥‥」
「いざというときに、僕はなるべくヒカルのそばにいた方がいいと思うんだ」
「そうですか‥‥」
ジュージューと音を立てて焼きあがるお好み焼き。それらを食べながら、相談するがなかなかいい案はでない。
「もぐもぐ‥‥家庭教師って事にしちゃえば? 友達のお兄さんとか言って‥‥」
「口に物入れてしゃべらない。まぁ、それも手や思うけど、風呂上り後に見られたっていうのがなぁ‥‥。いっそ、彼氏っちゅうことにしたらどや?」
「だめ! 絶対にだめ! ありえない!」
レベッカと茜の意見に、ぶんぶんと首を振る光流。その顔はずいぶんと赤くなっているように見える。そんな話をしていると、お店の入り口がガラリと開けられ、野球帽にサングラスをつけた怪しい人物が現れた。
「あ〜、お客さん。今日はお店はお休みなんや‥‥って、あ、ありすちゃん!? 来てくれたんやアリガト」
「ふぅ、ゴメンネおまちどう様〜」
サングラスを外したその人物は、光流達と同い年の人気アイドル、夢村ありすだった。
「なんでありすちゃんが?」
「うちが、連絡しといたんや。せやけど、ほんまに来てくれるとはおもわんかった」
「まあね、ちょうど仕事もオフだったし。ヒカルちゃんに話があったからちょうどよかったしね」
「?」
そういうと、ありすはまだ開いたままの入り口の方へと視線を向けた。そこには、いつのまにか、男の姿が。
「ふうん、この子がありすちゃんの言ってた光流ちゃんだね?」
「な、なに?」
少し派手な、白いスーツを着込んだ男は、颯爽と店内へと入ってきて光流に近づき、その顔をマジマジとみつめる。
「で、彼が付き人のカトリ君かな?」
「え、僕? 付き人?」
次に、カトリを見てはうんうんと一人納得したように頷き。
「OK! いいんじゃない」
一同が、わけもわからぬまま見守る中、男はありすの方に向き直って満面の笑顔で頷いた。
「あ、ありすちゃん、この人だれ?」
「おっと、申し送れました。私、番組プロデューサーをしております立花、と申します。このたび、蛍崎さんにはウチのドラマに出演していただきたいと思いまして」
困惑してありすに事情を聞く光流に、男がピシッと背を正して名刺を差し出した。そこには『○×局番組プロデューサー 立花栄治』と書かれている。そして、『Yah! ゴスロリ5』というありす出演のアクションドラマについて説明した。
「プロデューサー? ドラマ? 出演‥‥? ええ〜〜〜!!」
いきなりのことに、何を言われたのかわからない様子だった光流達だったが、しばらくして話を理解すると、大きく驚きの声をあげる。
「単刀直入に言うとぉ‥‥光流ちゃん可愛いし‥‥アタシと一緒にお仕事しない? そうすれば、カトリさんもマネージャー兼付き人っていう形で、一緒にいてもおかしくないでしょ?」
「あ、その番組アタシ毎週見てるで‥‥なるほどエエかもなぁ。アタシも出演したいなぁ‥‥なんて」
「む、むり、私にそんなことできるわけない!」
「まぁ、そう言わないで。で、これが光流ちゃんにやってもらいたい役なんだけど‥‥」
周囲が盛り上がる中、恥ずかしそうに拒否する光流に、ありすが役の写真を見せる。そこには‥‥悪の組織の女幹部のような、黒いボンテージスーツに身を包んだグラマーな女性の姿。全員、その写真に目が点になり、次にその衣装を纏って高笑いする光流を想像する。
「あははははははは!!」
「だーー! こんなのできるわけないでしょ!」
店内に響き渡る大爆笑。そして、光流の怒号。その姿は、発展途上の光流にはあまりに似合わなさすぎた。そんなこんなで、結局その話はうやむやになってしまって、そのままお開きとなってしまう。
「もう、一か八か、正直に話そう‥‥」
結局、光流とカトリは、神様決定戦のことを正直に話すことにした。
「まぁ、それで‥‥。それなら、うちに居てもらってかまわないわ。家族が増えるのは、私も歓迎よ。カトリさんとお呼びしますね」
「え、あ、はい‥‥」
「って! そんなあっさり信じちゃうの!?」
意外にも、優子は光流達の説明を簡単に納得して、カトリが家に居ることを承認する。
「でも、男の子と女の子が一緒の部屋というのはダメよ。ちゃんとカトリさんの部屋は用意しますからね」
最後に、ピシッと表情を引き締めて、そう言うと結局その話は収まりがついてしまうのだった。
「はぁ、なんかいままでの苦労はなんだったんだろう‥‥すごく損した気分」
次の日学校で、疲れたように肩を落として昇降口に入る光流。そこに‥‥。
「ヒカルちゃんヒカルちゃん、スカウトされたってホント〜?」
「へ?」
突然、クラスメイトのお騒がせ娘、新村一美が光流に話しかけてくる。しかも、周囲は何故か光流を好奇の目で見る生徒達。
「有名人とかといっぱい会えるんでしょ? 私にもサインとかもらってきてほしいなぁ〜。でも、ヒカルちゃんいいなぁ。私もスカウトされないかなぁ〜」
「な、なんでそんなこと知ってるの‥‥」
一美のマシンガントークに圧倒されながら、光流は困惑する。昨日断った話のはずなのに、何故彼女が、むしろ周囲の生徒達もみな知っているようすだった。
「はいはい、蛍崎さん困ってるから。ああ、その話、教室で茜が大々的に発表してたわよ」
くっついて離れない一美を、彼女の親友古城好子が引き剥がし、少し太い声でそう説明した。
「もっちろん、私が全校に広めといたからね〜! それじゃ教室で〜!」
「あ、アカネのばか〜〜〜〜!!」
一美が最後に残していった言葉に、光流は絶叫せずにはいられなかったのだった。
●キャスト
蛍崎光流
牧村ユミ
カトリ
南方雄治
風祭千尋
晨(fa2738)
戎橋茜
十六夜 勇加理(fa3426)
レベッカ
結(fa2724)
本田すばる
豊田そあら(fa3863)
夢村ありす
式部さやか(fa5629)
蛍崎優子
夕波綾佳(fa4643)
新村一美 古城好子
あずさ&お兄さん(fa2132)
立花栄治
皇 流星(fa5450)