ヒカル! カトリの日常アジア・オセアニア
種類 |
ショート
|
担当 |
緑野まりも
|
芸能 |
3Lv以上
|
獣人 |
1Lv以上
|
難度 |
普通
|
報酬 |
7.9万円
|
参加人数 |
8人
|
サポート |
0人
|
期間 |
05/21〜05/25
|
●本文
まさか、お母さんがカトリのことをあっさりと認めちゃうとは思わなかったけど、それはそれで結果オーライかな?
ところで、カトリ達神様候補ってバトルが無いときはなにしてるんだろ? また変なことして色々なところに迷惑かけてるんじゃないでしょうね‥‥。
〜声優募集〜
アニメ『光の中のヒカル!!』では、劇中のキャラクターの声を演じてくれる方を募集しています。得意な役柄、演じたい役柄の希望と共にご応募ください。審査のうえ、ご依頼させていただきます。振るってのご応募お待ちしております。
〜作品紹介〜
明るくて運動の得意な少女蛍崎光流は、ある日不思議なヌイグルミのような生き物を見つける。それはなんと、光流達の住んでいる世界とは別の世界からやってきた異世界人(?)だった。
異世界人カトリは、500年に一度行われる神様決定戦に参加した神様候補だと光流に伝える。神様決定戦とは、異世界で一番の権力者を選ぶ戦いで、100人ほどの候補者から勝ち残った1人を神様とするものだった。神様候補は、こちらの世界を訪れ、パートナーとなるものを1人選び出し。パートナーとなったものに魔法を使える力を与え、この力で最後の一組になるまで戦いを生き抜くことになる。
カトリは光流にパートナーになってくれるよう頼み込む。最初は得体の知れない戦いに巻き込まれるのを嫌がった光流だが、優勝者のパートナーには一つだけ願いを叶える権利が与えられると聞いて、喜んでパートナーになることを了承する。
こうして光流とカトリはパートナーとなり、神様決定戦に参加することになった。しかし、実はカトリは神様候補の中で最低ランクの落ちこぼれであった。はたして光流は、頼りないカトリと一緒に神様決定戦を生き抜いていけるのだろうか‥‥。
〜世界設定〜
異世界人 異世界で暮らすヌイグルミのような外見をした生き物。言語を話し、現代世界の人間とほとんど変わらない知性を持っている。外見は様々で、人型や動物型、無機物型など、大きさはだいたい30センチほど。その造型に関係なく、空を飛ぶことができる。また現代世界では、人間の姿に変身することができる。
神様候補 異世界で選抜された神様決定戦の参加者達。彼らは、現代世界でパートナーを見つけ。最後の1人になるまで戦い続け、その最後の1人が神様となる。彼らは現代世界で魔法を使えないが、パートナーにその力を与えることができる。
パートナー 神様候補に選ばれて、一緒に神様決定戦を戦うと誓った者。彼らは、神様候補から魔法の力を与えられると、その姿を変身させて(必須)魔法を行使することができる。パートナーは人間でなくても良い、ただし生き物でなければならない。
魔法 異世界人が使うことのできる不思議な力。現代世界では、パートナーにその力を与えることによって使うことができる。異世界人にはそれぞれ得意な魔法属性があり、第一魔法にその属性(炎、水、身体強化など)が反映された魔法、その後第二魔法からは属性に特性を現す単語(炎の『壁』、『強い』身体強化など)を加えていく魔法が使えるようになる。第二魔法は単語が一つ、第三魔法は単語が二つといったように強くなっていく。ただし、それぞれ一つずつしか覚えられない(第二魔法を二種類覚えるなどはできない)。
パワーストーン 神様候補達が現代世界にいるために必要な特殊な石。候補達はかならずこの石を持っており、これがなくなると異世界に強制的に戻されることになる。つまり、これを奪い合い、候補達を全て異世界に送還し最後の1人になった者が神様決定戦の勝者となる。ちなみに、パワーストーンは各候補者固有で、他のパワーストーンを代用することはできない。
〜次話あらすじ〜
今回は日常のお話。異世界の神様候補達も、毎日バトルに明け暮れているわけではない。普段、カトリ達はどんな生活をしているのだろうか。公園で子供と遊ぶ者、パートナーの学校にこっそり潜り込む者、パートナーの仕事を手伝う者、家でじっとしてる者、気持ちよく居眠りしている者。それぞれが、自分達の世界とは別世界での生活を楽しんでいる。
異世界からこちらの世界に来てしばらく経ち、こちらの生活にも慣れてきたカトリ達だが、まだまだ知らないことがたくさんある。そんな彼らが送る、ちょっと可笑しな日常の風景を見てみよう。
〜登場人物〜
蛍崎光流(CV:牧村ユミ) 本編の主人公。運動神経抜群の中学二年生の少女。明るく元気で、ちょっと勝気な性格。偶然異世界人カトリと出会い、神様決定戦のパートナーに選ばれる。愛称はヒカル。
異世界人カトリ(CV:南方雄治) 本編のもう1人の主人公。異世界より神様決定戦に参加する神様候補として現代世界に現れた。前話より、光流の家族として家に住むことが認められた。
蛍崎優子 光流の母。夫とは死別したらしく、女手一つで光流を育てた。仕事で帰りが遅くなることが多いが、何の仕事をしているのか不明。異世界人であるカトリをあっさり認めてしまうなど、なにやら異世界に関わりがある様子がちらほら‥‥。
ライバル達 神様候補とそのパートナー達。様々な願いを持って戦いに参加し、光流やカトリと対決していく。また、何かのきっかけで仲間になったりする。
学校の友人 光流の学校の友人達。神様決定戦のことは知らないが、事件に巻き込まれたり、場合によってはパートナーに選ばれていく。
その他 光流の両親、学校の先生など
〜備考〜
パートナーの変身はいわゆる魔女っ子物などの服装の変化といったイメージ。また、異世界人はパートナーが変身すると、本来の姿(ヌイグルミ)に戻る。変化するのは服装のみで、その人を知っている者にはもちろん気づかれる。
アニメ的ご都合主義で、バトルによって街や人に被害が出ても、一般人が事件について騒ぎたつことはない。魔法でいつのまにかバトルのことを忘れてしまうという設定。ただし、関係者はその限りではない。
蛍崎光流役には現在売り出し中のアイドル声優牧村ユミ氏を、カトリ役にはイケメン声優南方雄治氏を起用します。
●リプレイ本文
「う、う〜ん、おはようヒカル‥‥あれ?」
朝、目を覚ましたカトリは、眠気まなこを手でゴシゴシと擦りながら、不思議そうに周囲を見渡した。
「ああ、そうだった‥‥」
自分一人の部屋、少しして納得したように頷いたカトリは、ヌイグルミの姿から人間の姿へと変身した。彼は数日前から自分の部屋を用意してもらっていたのだ。
「おはようございます」
「カトリ君おはよう、そろそろ朝ご飯だから、顔を洗ってらっしゃい」
「はい、ありがとうございます」
カトリが部屋から出ると、光流の母、優子がキッチンで朝食を作っていた。カトリは、優子の言う通り、洗面所で顔を洗う。
「カトリ君、光流ちゃんがまだ起きてこないの。起こしてきてくれる?」
「わかりました」
「でも、寝顔が可愛いからって、変なことしちゃだめよ?」
「し、しませんよ!」
「そう〜? 健全な男の子だったら、おかしなことじゃないのに」
洗面所から戻ったカトリに、優子が光流を起こすようにお願いする。カトリは、優子の冗談とも本気とも取れるおっとりとした言葉に、慌てて否定した。
「ヒカル、朝だよ、起きて」
「う〜ん‥‥あと五分」
「優子さんが朝ご飯だって、それに早くしないと、遅刻するよ」
「わかったわよぅ」
ヒカルを起こし、学校へ行く準備をさせるカトリ。
「ん‥‥」
「なに?」
「着替えるんだから出てけ!」
「本来の姿の時は平気なのに、なんでさ〜?」
目を覚ました光流は、人間姿のカトリをマジマジと見つめ、顔を赤くしながらカトリを蹴り飛ばして部屋から追い出した。カトリはそんな光流の態度がよくわからず、困ったように首を傾げるのだった。
「カトリ君、光流ちゃん起きた?」
「はい、いま着替えて降りてくると思います」
「そう、私は先にでるわね〜。光流ちゃんのことお願いね」
カトリが光流の部屋から出ると、優子が玄関で出かける準備をしていた。そして、カトリの返事を聞くとパタパタと軽く手を振って家を出て行った。
「ごちそうさま! じゃ、いってくるね!」
「いってらっしゃい」
その後、朝食が済むと、光流も学校へと出かけていった。カトリはそれを笑顔で見送るのだった。
「え〜っと、優子さんに頼まれているのはこれで全部かな?」
午後、カトリは優子に頼まれていたお使いのためにスーパーへ来ていた。メモと、買い物かごの中身を確かめながら売り場を廻るカトリ。
「あれ? あれって‥‥」
そんなカトリがふと見た先に、ゴスロリドレスにエプロンという、普通のスーパーには似つかわしくない衣装を纏ったレベッカを見つける。
「あと茜に頼まれたのは‥‥それにしても、あの店、なんで制服がこんなのなのかな?」
どうやら、レベッカもパートナーである戎橋茜に頼まれてお使いのようであった。カトリは一瞬声をかけようか迷ったが、結局声をかけようと近づく。
「こんにちは、レベッ‥‥」
「あ、レベッカさん」
カトリがレベッカに声をかけようとすると、ちょうど同じタイミングでレベッカに声をかける者がいた。
「あれ? ミュウじゃない。ありゃま、こっちはカトリ?」
「あ、ミュウもいたんだ」
「カ、カトリ!?」
声をかけたのは神様候補のミュウであった。ばったりといった感じで出会った三人は、お互い少し驚いたように見合う。
「な、なんでカトリがここに!」
「ああ、うん、ヒカルのお母さんにお使いを頼まれて。二人もお使い?」
「まあね、私はお店で使う食材の買出しだけど」
「わ、私は‥‥パートナーのお祝いのための買出しよ!」
「そうなんだ〜」
何故かカトリに対してつっけんどんな物言いをするミュウ。どうやら元の世界でカトリとミュウは知り合いだったようだが、カトリがミュウのことを忘れていたのが原因のようだ。
「その服、凄いですね」
「うん? ああ、茜がね『今や、お好み焼き屋も萌えを取り入れなきゃあかん!』とか言って、この制服を用意したんだけど。こっちの世界の感覚ってよくわからないね」
「そ、そうなんですか。あ、私、お好み焼きってまだ見たことないんですよね」
「そうなの? 茜のお好み焼きは凄く美味しいよ。一度食べにきなよ」
その後、三人は一緒に売り場を廻ることになり、ミュウはレベッカに衣装やお好み焼きについて話を聞いていた。
「う‥‥このお菓子食べたかったんだよね。でもこれ使っちゃうと足りなくなるよね‥‥でも食べたい」
「あ、あの、レベッカさん‥‥」
「う〜、う〜‥‥」
途中、お菓子を見て頭を抱えだすレベッカ。どうやら頼まれた分ちょうどしかお金を預かっていないようなのに、買うか買わないか必至に迷っているようであった。その様子に、苦笑を浮かべるミュウとカトリ。
「ちゃんとお使いはした方がいいと思うんだけど‥‥」
「そ、そうだよね。よ、よし、諦めた!」
カトリの言葉に、気持ちを吹っ切るように大きな声をあげるレベッカ。なんとかそのときはお菓子を取らずにその場を離れたのだったが。
「お、お好み焼きって‥‥そんな物まで入っているのですか? ず、随分と前衛的なお料理なのね‥‥お好み焼って」
「あれ? なんでこんな物が‥‥」
お会計のあと、ミュウの指摘にレベッカは首を傾げる。そこには、何故かキャベツの代わりにシュークリームが入っていたのだった。
「なんだ、すばるちゃんの行きたい所って、ここだったんだ」
「はい、この間食べたお好み焼きが気になってしまって」
「当たり前や、アタシのお好み焼きはやみつきになるからなぁ。今日のお薦めは茜SP『スジキムチ』、キムチは大阪鶴橋からの直送やで!」
「まぁ、美味しそうですね」
「やっぱり、広島焼きは邪道だよね」
「あら、お好み焼きと広島焼きはどう違うのでしょう?」
放課後、ヒカルは本田すばるに誘われて、茜のお好み焼き屋へと寄っていた。途中、買い物をしていた風祭千尋も合流し、三人は茜屋の暖簾をくぐる。そんな三人に、さっそく茜がお好み焼きを用意をしていると、入り口が開き新しいお客が入ってくる。
「いらっしゃいませ、ってええ!?」
入ってきたのは、背の高い高校生くらいの少女で、黒い髪をポニーテールにして、背中には竹刀入れを背負っていた。しかし、茜が驚いたのは、その少女が満面の笑みを浮かべながら、人の頭を鷲づかみにして入ってきたからだ。
「痛い痛い痛い! 櫻、やめろって‥‥ごめんなさいやめて下さい美人でかっこいい櫻お姉様!」
「神様候補だかなんだか知らないけど舎弟がした事は神様がしていい事じゃないよな〜?」
「はい、その通りです! もうしません! だからゆるして、中身が出る!」
「大丈夫、潰れない程度に握っているから‥‥あ、豚玉二つね!」
ポニーテールの少女鷲緒櫻と、頭をアイアンクローされている少年ワイス。櫻はワイスをアイアンクローしたまま席に座り、何事も無いように注文をしている。
「ちょっと! いま神様候補って言ってたよね!」
「たしかにおっしゃってましたわねぇ」
「あれ? 新顔?」
「でも、なんや仲悪そうやな」
「どうしよう、声かけてみる?」
「よっしゃ、アタシが‥‥」
櫻の言葉に、ヒカル達は小さな声で相談し合う。
「なんだよ、そこまで怒らなくてもいいじゃんかよ」
「舎弟を躾けるのも私の役目だからね」
「まあまあ、お好みでも食べて落ち着きいな」
「おお、このジューって焼ける音がうまそうだな〜」
「舎弟の分はないぞ? 全部私のだ」
「なにぃ!? 俺にも食わせろ、食わせろ〜!」
「黙れ♪」
「頭が! 頭が〜!」
再び笑顔でアイアンクローする櫻。ジタバタともがくワイスの様子に、茜は苦笑する。
「なぁ、アンタも神様候補のパートナーなん?」
「ん‥‥も、ってことはあんたも?」
茜の言葉にピタッと掴んでいた手を止める櫻。その表情は真剣なものへと変わり。
「‥‥そや、あっちにいるのもみんなアタシらと同じ候補のパートナーや」
「ふ〜ん、で、いまからバトるってわけ?」
「ちゃうちゃう、ただたんに挨拶しとこうってだけや。今のところ戦う気はあらへん」
「今のところ‥‥ね。まぁいいわ、私もこんなところでやりたくないし」
一瞬緊張した空気が、すぐに緩いものへと変わる。
「ひとつ聞きたい、君の夢は?」
「ほぅ、ボウヤ? 年上に対しての礼儀ってものを教えてあげようか?」
「痛っ! すいませんすいません!」
千尋の質問に、笑顔でアイアンクローを返す櫻。さすがに千尋も、その痛みに悲鳴をあげて謝罪する。
「ごちそうさま。たぶん近々また会うことになると思うけど。じゃあね」
「そんときゃ、俺の力を見せてやるぜ‥‥櫻〜、今度は俺にも食わせてくれよ〜」
その後、櫻はお好み焼き二人前をペロリと平らげて帰っていった。結局、ヒカル達はこれといって話し合うことはできなかったようだ。
「茜、買ってきたよ」
「お、ごくろうさん‥‥って、ななな、何やコレ‥‥コレでお好みを作れと‥‥こらぁ! レベッカ!!」
入れ違いでレベッカが帰ってくるが、キャベツの代わりにシュークリームが入っている袋に、茜は激怒してレベッカを追いかけるのだった。
●キャスト
蛍崎光流
牧村ユミ
カトリ
南方雄治
風祭千尋
晨(fa2738)
戎橋茜
十六夜 勇加理(fa3426)
レベッカ
結(fa2724)
本田すばる
豊田そあら(fa3863)
ミュウ
式部さやか(fa5629)
蛍崎優子
夕波綾佳(fa4643)
鷲緒櫻
槇島色(fa0868)
ワイス
タブラ・ラサ(fa3802)