コスプレ探偵萌えタン!アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
緑野まりも
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
1.3万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
02/22〜02/28
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●本文
「謎の答えは萌えのなかにある!」
「そう、それこそ‥‥萌えだ」
「萌えとは無償の愛!」
「萌え〜〜〜〜〜〜!!」
〜出演者募集〜
テレビドラマ『コスプレ探偵 萌えタン!』では、出演する俳優を募集しています。新人・ベテラン問わず、広く募集しておりますので奮ってご応募ください。
〜作品内容〜
題名 『コスプレ探偵 萌えタン!』
秋葉原の奥にある、小さなビルの一室に『姫宮探偵事務所』の看板を掲げる姫宮司郎(ひめみや・しろう)は、自他共に認めるコスプレイヤーだ。彼は、この秋葉原という街の中で、コスプレを隠れ蓑にし、様々な情報を集めて事件を解決するコスプレ探偵、通称萌える探偵『萌えタン』なのである。今日も萌えタン姫宮は助手のオタクと共に、独特な世界を持つ秋葉原の事件を、萌えの下に解決していく‥‥。
最近流行の『萌え』を題材に、謎解きよりも、コメディタッチのバラエティー色強いストーリーの予定。決め台詞は「謎の答えは萌えのなかにある!」。
主人公姫宮司郎役には、最近売り出し中のイケメン俳優遠藤美貴久(えんどう・みきひさ)を起用。一話完結で、毎回違うコスプレヒロインを起用する。
〜第一話あらすじ〜
ある日、姫宮探偵事務所に一人の少女が訪れた。彼女は、「最近、メイドカフェに勤める友人がストーカーに狙われているので守って欲しい」という依頼をする。そこで姫宮は、少女と共に(何故か)自分もメイドのコスプレをして、少女の友人を守ることにした。
護衛から数日、ストーカーが少女の友人を襲う所を防ぐが、惜しくも犯人を取り逃がしてしまう。その次の日、少女の友人は自宅でメイドの格好をしたまま死体となって発見される。
その後、事件に対しての警察の対応を不満に思った姫宮は、依頼人の少女と共に独自の調査を開始。秋葉原に詳しいオタクや、人脈を駆使して犯人を突き止めた姫宮は、無事事件を解決するのだった。
〜登場人物〜
姫宮司郎(遠藤美貴久) 『姫宮探偵事務所』の所長兼探偵。ちなみに探偵事務所の人員は姫宮一人。生粋のコスプレイヤーで、コスプレ探偵『萌えタン』と呼ばれている。容姿はよいが、性格が難あり、唯我独尊の王様気質でかなりの自信家。
依頼人の少女(15〜25歳の女性) 姫宮に友人の護衛をお願いした少女。コスプレ経験はほとんど無く、姫宮の性格に戸惑いながらも、元々好奇心が高いために事件に関わっていく。
助手のオタク(男性・年齢不問) 定職につかず、一日中インターネットや秋葉原に入り浸っている生粋のオタク。かなりの情報通で、姫宮の必要な情報を提供してくれる。
メイドカフェのメイド(15〜25歳の女性) メイドカフェに勤める少女で、今回の事件の被害者。ストーカー被害を受けていたが、ついに殺害されてしまう。
犯人(性別不問・年齢不問) 今回の事件の犯人。警察はストーカー犯と同一人物とみているが‥‥。
刑事A(性別不問・年齢不問) 警視庁のエリート。殺人事件で今回の事件の担当になった。大変頭が固く、コスプレやオタクなどに理解が無い。姫宮を邪魔者扱い。
刑事B(性別不問・年齢不問) 刑事Aの部下。比較的コスプレなどに理解のある刑事。刑事Aの頭の固さに辟易しながら、姫宮の才能に感心する。
その他 メイドカフェの店主や、探偵事務所のビルのオーナーなど、様々な登場人物が出演予定。
〜募集備考〜
出演者は、自分の得意とするものや、役柄などを希望として提出してください。審査のうえで、役を決定させていただきます。
●リプレイ本文
「遠藤さん、初めまして。コズエ警部役の稲森です、よろしくお願いします。楽しいドラマにしたいですね」
「初めまして。こちらこそ、よろしくお願いします。お手柔らかにお願いしますよ警部」
稲森・梢(fa1435)が、出演者やスタッフに撮影前の挨拶をしていた。挨拶をされた主人公役の遠藤美貴久は、爽やかな好青年を思わせる笑顔で挨拶を返す。
「ああ! ストーカーの役といえど、僕は完璧にこなしてみせるよ! なんと言う罪か、僕の美しさは脇役でさえ主役になってしまう‥‥」
「ダメですよ〜? 脇役は主役の引き立て役にならなければならないんですから」
竜之介(fa1136)が渡された台本を読み、自分が担当する脇役を嘆きつつもナルシスト気味の自信を口にする。すると、それを聞いていた都路帆乃香(fa1013)が、脇役というものについて、とくと言い聞かせようとするのだった。
「霧砂ちゃん! 一緒のお仕事嬉しいです!」
「うちもよ、りなちゃん。りなちゃんと絡むシーンは特にがんばっちゃうよ」
楽屋では、愛瀬りな(fa0244)と天羽 霧砂(fa0319)が楽しそうに話をしている。二人は同じグループを組んでいるため顔見知りであった。
「警部、鑑識の話では、死亡推定時刻は22時ですニャ。死因は‥‥」
「カットカット! だめだよアヤカちゃん! 君は刑事なんだから、語尾にニャはつけないよ」
「ごめんなさいニャ〜、ついでちゃったニャ」
撮影が始まると、アヤカ(fa0075)がNGを連発することになる。普段の口調に『ニャ』を付ける彼女は、演技中もついつい普段の口調に戻ってしまうようだ。
しかし、その可愛らしい容姿と天真爛漫さで、周囲のムードメーカーになっているようなので、失敗でもあまり雰囲気が悪くならないのが利点のようである。
「俺の出番はもう少しあと〜、ベベンベンベン♪」
「あ、三味線を弾けるんだね?」
「ああ、俺はこっちが本業だからな」
出番待ちの志羽翔流(fa0422)が休憩時間に三味線を弾いていると、悠奈(fa2726)が興味深そうに声をかける。
「でもその格好だとちょっと可笑しいね」
「はは、まぁ‥‥な」
オタク役で美少女キャラプリントのTシャツを着たまま三味線を持つ翔流に、悠奈がクスリと笑みを零した。彼女の笑みに、翔流はただ苦笑するしかないようだ。
その後も、撮影は進んでいく。さて、完成したドラマはどうなったのか。
●萌える探偵『萌えタン』登場!
「あの‥‥お邪魔します」
雑居ビルの3階、コンコンとノックをして恐る恐るドアをくぐる少女佐倉友美(悠奈)。
「あの、先ほど電話をした佐倉ですが」
「いま手が離せない。そのソファにでも座って待っていてくれたまえ」
デスクに座っていた姫宮司郎(遠藤)は入ってきた友美にロクに挨拶もせず、なぜか裁縫をしていた。友美は戸惑いながらも、勧められたソファに座る。
「いやぁ、愛想悪い人でごめんね。はいお茶どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
「僕は北条。姫宮さんとは知り合いでたまに遊びに来てるんだ」
メガネを付けたオタク北条通(翔流)が現れ、友美にお茶を差し出す。通は気さくな感じであるが、アニメキャラのプリントされたTシャツやキャラピンバッチのついたリュックなど、見た目は典型的なオタクといった感じである。
「できた!」
しばらくして、司郎は裁縫する手を止め、声をあげる。彼が縫っていたものはエプロンドレス、いわゆるメイド服で、しかも出来上がったそれはどうみても男のサイズであった。
「さすが姫宮さん、スタンダードに仕上げてきたね」
「え、あの‥‥探偵さんでは?」
「お待たせしたね! 僕がこの姫宮探偵事務所の所長兼探偵、姫宮司郎だ! さぁ、依頼を言いたまえ」
メイドのコスプレをした司郎が挨拶をする。顔はいいのだが、態度は大きく、相手の都合は考えず自己中心的な司郎。その言動に友美は戸惑うが、メイドカフェに勤める友人がストーカーにあって困っているので守って欲しいという依頼をする。
「そのメイドカフェなら知ってるよ。あそこの制服は可愛らしいタイプなんだよねぇ、うふふ‥‥」
「そうか、ならば挨拶もかねてそのメイドカフェに行こうではないか」
「‥‥本当にこの人で大丈夫なのかしら?」
依頼を受け、通の案内でメイドカフェに向かうことになった一行。オフィスを出ようとすると、また一人の女性が現れる。
「あ、姫宮さんお出かけですか?」
「ああ、小夜くん。探偵の仕事でね」
彼女は司郎に思いを寄せる女性上村小夜で、ビルのオーナーの娘だった。
「あっ、私は此処のオーナーの娘で〜。ほら、ちゃんと依頼が入っているか監視してないと、これ以上家賃を滞納されたり夜逃げされたりしたら困っちゃうから〜。でも、姫宮さんが私と結婚して下さったらそんな心配なんてしなくても‥‥」
「さぁ行こう!」
友美に自分を紹介する小夜だが、彼女のマシンガントークを無視して行ってしまう司郎達であった。
「ああ、そんな! でも、そんなクールなところもす・て・き!」
●メイド殺人事件
「おかえりなさいませ、ご主人さま! あら、友美?」
司郎達がメイドカフェに着くと、友美の友人小日向杏(天羽)が出迎えてくれた。友美から事情を聞いた杏は、司郎達にストーカーについての話をする。
「あたし、もう怖くて! 姫宮さん、お願いします、なんとかストーカーから守ってください!」
「杏さん‥‥」
ストーカーに怯え、司郎にお願いする杏。その様子を、もう一人のメイド酒井ちかげ(愛瀬)がジッと見つめているのだった。傍から見ればただ仲の良いだけの二人だが‥‥。
「う、うわぁ! 僕はこんなに愛しているのに!」
護衛を始めて数日後、無事ストーカー(竜之介)を撃退した司郎達であったが、次の日‥‥。
「杏! 杏! ど、どうしてこんな‥‥」
朝、様子を見に来た友実は、変わり果てた姿の杏を発見するのだった。すぐに、司郎と警察に連絡した友美。
「警部、鑑識の話では、死亡推定時刻は22時です。死因は後頭部挫傷によるショック死。その机に頭をぶつけたようですね」
「ふん、コスプレイヤーが何かに躓いて頭をぶつけたのでしょう。これは事故死ね」
「これは殺人だよ警部」
「なに、貴方は! 関係者以外立入禁止よ。どこのオタクか知らないけどさっさと帰らないと、公務執行妨害で逮捕するわよ!」
警視庁の刑事、神田綾歌(アヤカ)と梢稲子(稲森)。オタクへの不信感からろくに調べもせず事故死と断定するコズエ警部に、司郎が反論する。司郎のコスプレに嫌悪感を抱くコズエ警部だが、着せられていたメイド服の状況やストーカー被害についての説明で、ぐうの音もでない。
「そ、そんなことはわかってるのよ! オタクが偉そうに!」
「へ〜、コスプレだけでなく、洞察力も凄いですね」
オタクを毛嫌うコズエ警部と、司郎に感心する綾歌。司郎は、警察には任せられないと独自の調査を開始するのだった。
「あぁっ、どうして僕が、愛する杏を殺さなきゃいけないんだ! 僕らは深く愛し合っていたのに!!」
警察によって、すぐにストーカー車竜太が容疑者として確保される。彼は、パソコンオタクで杏の合成写真を作るなどしていたのだ。
コズエ警部は、オタクに人権はないとばかりに厳しい追及をするが、司郎は別の犯人を推理していた。数々のコスプレを駆使し、ネットや人脈で情報を集め、ついに犯人にたどり着く司郎。
「あのメイド服は特別で、素人が他人に着せられるような代物ではない。あの完璧な着せ方は、普段あのメイド服を着ている者でしかできない。謎の答えは萌えの中にある!」
「お帰りなさいませ、ご主人様!」
「君が犯人だね、酒井ちかげ君」
「!!」
事件前の杏に対しての執着心や、メイド服の着せ方、付着していた口紅などの推理をし、最後に証拠の杏の死体と一緒に写った写真を取り出す司郎。
「そ、それをどこで!」
慌てたちかげは、自分が大事に持ち歩いているはずの写真を取り出し確認してしまう。それを素早く取り上げた司郎。彼の出した写真は通の造った合成だったのだ。観念したちかげは、事件について話し出す。
「ねぇ、杏さん。どうして、私のことは頼ってくれないんですか?」
「頼ってと言われても‥‥貴女と私は単なる同僚で‥‥」
「あたしだって、杏さんのこと、心配してるのにっ。こんなに‥‥こんなに‥‥」
「ちかげさん‥‥こ、こないで! あ‥‥!?」
「杏‥‥さん‥‥?」
事件の日、ちかげはストーカー被害を受けているという杏を心配し彼女の自宅へと向かった。そこで、ちかげの執着心を恐れた杏はちかげから離れようと後ずさり、何かに躓くと頭をぶつけて死んでしまう。
「そんな‥‥。でも、これで杏さんは私だけのもの‥‥」
突然のことに動揺するちかげだが、彼女の執着心はそれを善しとした。杏をメイド服に着替えさせ、蒼白の顔に口付けを交わすちかげ。
ちかげの自供により事件は解決、友人の死を悲しむ友美だったが、司郎に勧められたコスプレが彼女を元気付けるのだった。
事件後、日常に戻った姫宮探偵事務所。いつものように小夜が遊びにくるのだが‥‥。
「姫宮さん、どうですこのメイド服♪ ご主人さま、お茶をお持ちしますね〜」
「小夜君‥‥それは、ただの割烹着であってメイド服ではないよ‥‥」
勘違いする小夜に苦笑する司郎であった。