髪様 −RONGEアジア・オセアニア

種類 ショート
担当 水貴透子
芸能 3Lv以上
獣人 フリー
難度 普通
報酬 5.5万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 08/02〜08/04

●本文

『集え!髪(RONGE)に自信がある者たちよ!』

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―‥流れる黒髪、艶めくRONGE

そんなキャッチフレーズと共に始まった番組は『髪様 −RONGE』という怪しさ満点のコメディ番組だった。

「ルールは簡単♪」

タレント・本条真夜が艶やかに流れる黒髪のカツラをかぶりながら登場して話し始めた。

「髪の長い人が集まって、自分のRONGEをアピールすればいいのよ」

簡単でしょ?そう言って真夜はにっこりと笑った。

「隣の会場ではココと同じくBOUZU達のコンテストが行われているから、あまり騒がないようにネ♪」

もちろん髪の長い人しか出演する事が出来ないワケではない。

髪が短い人はカツラを着用しての出演になる。

「カツラ、衣装、さまざまなものを用意したわ、好きに使って頂戴ネ」

頑張ってRONGEをアピールしてね。

真夜の言葉を合図に出演者達は衣裳部屋、カツラ部屋へとそれぞれ足を向け始めた。

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●募集時間
◎「髪様 −RONGE」はコメディ番組で、出演者の皆様を募集しています。
◎コンテストの結果は皆様が選んだ衣装、RONGEへのアピールによって決定するランキング形式になります。
◎何か質問がありましたら『本条 真夜』に聞いてやってください。
(その際には別スレをたてていただけると有難いです)



●今回の参加者

 fa0378 九条・運(17歳・♂・竜)
 fa3351 鶤.(25歳・♂・鴉)
 fa4339 ジュディス・アドゥーベ(16歳・♀・牛)
 fa4361 百鬼 レイ(16歳・♂・蛇)
 fa4559 (24歳・♂・豹)
 fa4776 アルヴィン・ロクサーヌ(14歳・♂・パンダ)
 fa5003 角倉・雪恋(22歳・♀・豹)
 fa5316 希蝶(22歳・♂・鴉)

●リプレイ本文

 誰が企画をたてたのか分からないRONGEコンテスト――怪しげなそれに出演したのは八人の勇気在る芸能人だった――‥。


●RONGEで遊ぶ!
「最初は九条・運(fa0378)君よ、彼の目的は『ロンゲで遊ぶ』らしいけれどどんなアピールをしてくれるのかしらね」
 本条 真夜(fz1053)が呟くと舞台の照明が落とされ、真っ暗になると同時に中華を連想させるBGMが流れ始めた。
「一番!九条・運、三つ編みで銅鑼を叩くぜ!」
 大きな三つ編みのカツラを被って登場し、三つ編みの先端には鉄球を仕込んであり、重さと硬さを確保してある。青銅で作られ、盆の形をしたそれを運は音楽に合わせて三つ編みを振るい、銅鑼を叩いていく。
 最後が近づくと運はダダダと銅鑼を叩くのが激しさを増し、会場内は賑やかさを増した。
「三つ編みで銅鑼を叩くなんて、奇抜かつ素敵なアピールだったわ!」
 アピール終了後、真夜は運に近づき「お疲れ様」と呟いた。


●チャームポイントは長いRONGE!
「次は鶤.(fa3351)君よ、ボーカリストの彼は歌を披露してくれるみたいよ、楽しみね♪」
 鶤は真夜から紹介を受け、軽く頭を下げる。服装は白のYシャツに赤のネクタイ、深紅の革パン、ヴィジュアル系を連想させる衣装だった。友人から参加しろと言われて参加した彼は痛みも枝毛もない見事なRONGEの持ち主。
「‥結っても後がつかない位‥しなやかな髪‥らしい」
 髪をポニーテールに結び頭を左右に振りながら鶤は呟く、それと同時に『Missing』の曲が流れ始める。元々はスローバラードだった曲をハードロックに編曲したらしい。

会いたい 想いだけが募り
会えない 時だけ過ぎて
今想う  何処にいるの

粉雪舞う道 一人は切なくて
隣にいた君 いつも思い出すよ

ずっと待ってるよ 何も変らないまま
心はあの頃の君と 共に残っているから

Still I love You!!

 エレギ一本でハイテンションに歌う、普段の静かな彼とは印象も打って変わって違う。歌い終わった後に髪を解き、再度左右に頭を振り、しなやかな髪が流れた。


●扇風機で流れるRONEG!
「次はジュディス・アドゥーベ(fa4339)ちゃんね♪自信のあるストレートヘアはお母様譲りだとか‥頑張ってアピールしてネ」
 真夜が舞台から離れると同時にジュディスはスタッフに頼んで両側に大型の扇風機を設置してもらう。
「さらさらの長い髪をアピールするには風に靡いている所が一番だと思うんですよね〜」
 そう言って彼女は爽やかに吹く風に包まれながらステージ中央で歌い始める。歌う中で彼女は胸の前で手を組んでみたり、左右に体の向きを変えてみたりと少女の魅力を出す演出をしていた。
 そして風も両方から吹くのではなく、交互に扇風機のスイッチが入って微かに髪が揺れたり、髪が真横に靡くくらい強い風になったりとしていた。白の涼しげなサマードレスも髪と一緒に靡いている。
「‥あら?」
 ジュディスは目をキョトンをしながら呟く。扇風機の故障なのか風が強すぎてジュディスを押しやり、そのまま彼女は退場していった。
「‥えーと‥とりあえずアピール終了ね!コメディ番組に相応しいオチをありがとう!」


●惑わすRONGE剣舞!
「次は奇策でアピールすると言っていた百鬼 レイ(fa4361)君のアピールよ」
 レイはセミロンゲなので、カツラを着用して出演する事になっている。そしてアピール方法は剣舞を行うらしい。
「ただの剣舞じゃぁロンゲと関係ありません、ならばなぜ剣舞なのか?」
 その答えはこれです――‥と言ってレイは羽織っていたマントをバッと投げる。自分のロンゲに『LUCK』と刻まれた剣を括りつけて第三の手として相手を攻撃するというものだ。
「見る者に、意外!それは髪の毛ッ!とのたまわせてしまう程の奇策なのです!黒騎士さん十八番『死髪剣舞』の二刀流を三刀流で剣舞を行います」
 レイは説明しながら軽やかな剣舞を披露する。
「UUURRRRYYYYYっ!」
 何やら奇声のようなものをあげているがきっと演出だろう、そう信じよう。それから彼は体力の限界が訪れるまで剣舞を行い続けたのだった。


●アジアンビューティ&尻尾は俺の為の言葉
「次は笙(fa4559)君よ♪綺麗な男装の麗人に見える女装の男性よ♪」
 真夜の紹介と同時に現れたのはさらさらのストレートの黒髪、和布を使い後頭部中程で束ね、アイラインで目力アップ、唇も魅力を醸しだす紅色だった。
「アピール曲は‥花ひとひら」
 言葉と同時に曲が流れ始め、笙は扇子を腰に差し構えていた鼓を打ちながら、くるりと一回りした。その時に髪がさらりと流れ、艶やかな演出をした。

忘れない忘れないで 天より白き花ひとひら
泣いて泣きつかれて 泪の海にたゆたう夜も

雪 月 花 この世は優しく命を抱く
哀しみは真白な花に埋め
ゆうるりと歩きましょう
さあ指きり

忘れない忘れないで 天より白き花ひとひら
心染める

最後は広げた扇子を口にくわえ、束ねた髪をさらりと解く。解かれた髪には後も残らぬストレートヘアが華が咲くようにふわりと広がった。
「天然モノにしか出せないこの艶やかさ、東洋美髪に魅せられてくれ」
 そう言って笙は投げキッスをしながら呟いた。舞台後ろで真夜が「きゃー!」と喚いている姿が見えた‥。


●歌舞伎を舞う少年
「次はなんと子供の出演者よ♪アルヴィン・ロクサーヌ(fa4776)君、頑張ってネ」
 アルヴィンは一人だけれど、歌舞伎の『鏡獅子』を演じると打ち合わせで言っていた。もちろん銀髪のカツラを着用して歌舞伎の衣装をスタッフに着付けてもらった。
 それらを身に着け、今‥舞台の上で回っている。
「えーと‥これで何回転目だっけか‥?」
 回っている間に数を忘れたのか、アルヴィンは「あー‥目が回る」と呟きながら回る。
「とりあえず適当な所で終わらせなきゃ‥」
 そう言ってアルヴィンは「VIVA!RONGE!」と叫んで演舞を終わらせた。


●遅刻魔はアホ毛RONGE!?
「次は角倉・雪恋(fa5003)ちゃんの番なんだけど‥本人が来てないのよねぇ」
 真夜が困ったように呟くと「ふーっ!間に合ったわ!」と叫びながら会場に入ってくる女性がいた。その女性こそ真夜が紹介した雪恋本人だった。
「番組の前に仮眠を取ろうとしたら爆睡しちゃったわ、ダッシュで来たかいがあって間に合ったわ‥‥ん?」
 息を整えながら呟く中、会場中の人間の視線全てが雪恋に集中する。それもそのはず‥何故なら‥。
「さぁて!これからあたしのRONGEアピールを‥」
 雪恋が張り切ってアピールを行おうとした時、真夜が「か、鏡をよく御覧なさい」と鏡を渡しながら話しかけてきた。
「何?」
 そう言って雪恋が鏡を覗く――そして視界に入ってきた自分の姿は‥衣装はパジャマ、そして頭は寝癖だらけのとんでもない自分の姿だった。
「‥ふふ‥でも‥実はね、これはいわゆる『アホ毛』っていう、超オシャレヘアーなのよ!流れるようなストレートのRONGEもいいけれど‥こう、所々にアクセントが加わってて面白いでしょ〜?ほら〜ここの派手に飛び跳ねてる所には、リボンなんか結んじゃうとらぶりー!」
 一生懸命喋る姿が誤魔化しているようにしか見えず、真夜も苦笑しながらそれを聞いていた。
「以上!天然かつ斬新さがウリのアホ毛ヘアーでした♪」


●水も滴るイイ男のRONGE!
「さて、最後を締めくくるのは希蝶(fa5316)君よ!がんばってネ」
 そう言って現れたのは白長袖シャツをラフに着崩して、鎖骨やヘソがチラリ見えるくらいにボタンを外している。
「セミショートだけどカツラは使わない、10カウントを宜しくー!」
 そう言って希蝶は水が入った大タライに頭を一気に突っ込んだ。それと同時に10カウントが始まる。
「ぶはっ!」
 10カウントが終わると同時に顔をあげると、天然ウェーブへアがセミRONGEになった。水が滴り、妙な色気も増していく希蝶に顔を染める観客も多い。
 普段はかけている眼鏡もしておらず焦点の合わない瞳、濡れた髪をかきあげ、物静かで爽やか&儚げスマイル。
「はっ!」
 照明の下にいるせいか、髪が乾くのが予想より早く、再び天然ウェーブに戻ろうとした髪を「おりゃ!」と叫び、再びタライへと顔を突っ込んだ。その行動に笑いも出て、アピールは見事成功した。



「さて!全員がアピールを終えて、たった今!審査の結果が出たわ―――‥優勝は‥笙さんよ!」
 真夜の言葉に会場内に「おお‥」というどよめきが出た。
「準優勝は希蝶くんね、色気たっぷりで笙くんと接戦だったわ」
 こうしてRONGEコンテストは終わり、笙にはトロフィーが与えられたのだった‥。
「何か隣のBOUZU会場が騒がしいわね?」
 真夜は隣の会場を見ながら呟き、第一回RONGEコンテストは終わっていった‥。


END