突撃！出発遊園地 裏アジア・オセアニア
| 種類 | ショート |
|---|---|
| 担当 | 水貴透子 |
| 芸能 | 2Lv以上 |
| 獣人 | フリー |
| 難度 | 普通 |
| 報酬 | 2万円 |
| 参加人数 | 8人 |
| サポート | 0人 |
| 期間 | 08/26〜08/28 |
●本文
「今回の舞台は遊園地！何のアトラクションを演出する？」※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「お、次の舞台って結構楽しそうじゃねーか♪」
山吹 嵐は次の企画書を見ながら楽しげに呟く。
次の『突撃！』の舞台は夜の遊園地である。
「あんまり広い遊園地じゃないみたいだけど、こんなモンが妥当は広さかね」
遊園地のアトラクションを怖く演出して出演者達を驚かせ！
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●募集事項
◎突撃！出発遊園地はコメディ番組です。
◎ですが『裏』の方では出演者を怖がらせる為に演出してくださる『裏方さん』を募集しています。
※もちろん、職業が裏方さんも大歓迎ですが「あ、自分も手伝えるかも」と思った方も大歓迎です！
◎ＮＰＣ「山吹 嵐」は裏方手伝いの為に参加しています。
（どんどん、ばしばしこきつかってやってください）
◎こんな演出考えたけどどうですかー？など意見や質問がありましたら『山吹 嵐』に聞いてやってください。
※その際は別スレッドを立てていただけると有難いです。
それと『裏方』と『本編』はリンクしています。
此方で考えた演出『本編』に登場します。
脅かし役をされる方は『裏方』での登場より『本編』での登場の方が多いかもしれません。
●リプレイ本文
今回の舞台は夜の遊園地、さてさてどうなる事やら‥？●ミラーハウス＆カメラ
「私は楽子さん（fa5615）と相談しつつミラーハウスの仕掛けと隠しカメラを担当しますね」
そう呟くのは巻 長治（fa2021）だった、ミラーハウスでは完全な死角が生まれにくい為、カメラを仕掛けるのは困難だろう。
「前半のアトラクションだし、絶叫するような物じゃなくて不安を煽るような仕掛けの方がいいわよね」
楽子が言いながらミラーハウスの仕掛けを巻と二人で考える。巻が撮影している参加者の映像に霊を思わせる人影を予め用意して合成する。マジックミラー加工の液晶モニタにリアルタイムで映していくという仕掛けだ。
「迷わないように気をつけなくちゃね」
苦笑しながら楽子が呟く。そして巻は隠しカメラが見つからないようにマジックミラーを利用しながらカメラを仕掛けていく。
「本番は夜ですし、多少は見えにくいかと思いますが‥大丈夫でしょうか」
巻が仕掛けたカメラを見ながら呟くと「大丈夫じゃないかしら」と楽子が答える。
「それじゃ‥脅かし役のメイクの準備をするから、用意が出来たら控室まで来てね」
楽子の言葉に頷き、巻は再度カメラの調整を行っていく。
●回れ回れ――馬が動く
「鍋‥じゃない、山吹さん手伝って〜」
朱里 臣（fa5307）が山吹 嵐（fz1050）を呼ぶ。臣の担当はメリーゴーランドの動く馬担当で現在は製作中だ。
「呼んだー‥って臣ちゃん‥」
前に山吹鍋にされてからトラウマとなっているのか嵐は臣を見て引きつった笑みを見せる。
「大丈夫だよ、今回は鍋にする予定はないから♪」
安心して、と言う臣に警戒心が解けたのか「分かった！」と納得する単純男・嵐。
「何を手伝えばいいんだ？」
「此処を削るから、そっち側を押さえてて」
動く馬（ボディ）の素材はワイヤーが仕込まれた発砲スチロールで、パーツごとに製作している。顔、蹄など凸凹が必要な所は粘土で肉付けするのだと彼女は言う。
「蹄部分は飛んだ時にワイヤーで吊るからフラつかないように重りにもなるしね」
「これは？」
嵐が目の部分を指差しながら問いかけると「それはね〜」と臣は楽しげに呟き、仕掛けを作動させた。
「うぉっ！」
臣が作動させると同時に馬の目がカッと光る。こんな物を夜に見せられたら気絶してもおかしくない。
「馬はこれでいいとして、何処に仕掛けるんだ？」
嵐が馬を担いで問いかけると「あそこの照明支柱の所だよ」と臣が答えた。支柱を挟む通路にワイヤーを通し、出演者が来た時に緩めておいたワイヤーをウインチで引いて張る事で高低さを利用して馬が移動して通路向こうに消える‥と言う算段だ。
「ぶっつけ本番で大丈夫か？」
「あ、大丈夫、ちゃんと確かめてくれてるから」
誰が？と嵐が問いかけると臣はダミアン・カルマ（fa2544）を指差した。彼は同じ素材で創ったミニチュア馬でちゃんと動くかを確かめてくれていた。
「ちゃんと動きそうか？」
嵐が問いかけると「何とか大丈夫そうかな」と返事が来た。
「じゃあ‥馬の方はこれで一件落着‥だな！」
はーっ‥と大した事をしていない嵐が一番疲れたような大きな息を吐いた。
●カメラ――驚いた顔をお見せなさい
「さて、どうしたものかしらね」
郭蘭花（fa0917）は遊園地の何処にカメラを仕掛けていこうかと悩んでいた。
「じゃあ、即席で像でも作ってみようか？」
ある程度のカメラは仕掛けたものの、出演者の肝心の顔が取れる場面に仕掛けられるカメラは数える程度しかない。
「像？」
「うん、遊園地に違和感のない像を作ってその中にでもカメラを仕掛けてみてはどうかな？」
ダミアンの提案に「それいいわね」と蘭花が賛同する。それからダミアンは像を作り、必要な箇所に設置していく。流石は小道具係、とても即席で作ったとは思えない出来栄えである。
「あとはスピーカーかな」
手伝おうか、とダミアンが言うと「大丈夫、仕掛ける場所は決めてあるから」と答えた。
「さぁて‥誰が一番怖い顔をするかな〜と☆」
呟く蘭花はとても楽しそうだとダミアンは心の中で呟いた。
●さぁ、お仕事をあげましょう
「はー‥終わった」
ため息混じりに呟くのは新井久万莉（fa4768）だった、彼女は楽子や巻が作業する前にミラーハウスのミラーを撮影用に取り替えたり、特殊塗料塗ったりなど結構なハードスケジュールで動いていた。
「遊園地も今が稼ぎ時だし、余計な時間を取らないようにしなきゃね」
作業が終わり、チェックリストを見ながら漏れがないかを確かめる。
「あとは‥仕掛け人と連絡取って〜‥と、結構今回はやる事が多いなぁ‥」
肩を叩きながら呟くと「久万莉ちゃん、そっちはどう？」と嵐が問いかけてくる。忙しい自分と違って、暇そうな嵐に久万莉怒りメーターがあがっていく。
「‥山吹ぃ、やる事がなくて物足りなさそうな顔してるね」
「え？別にしてな――」
「いいものをあげるから‥逝って来い！」
嵐の言葉を遮り、親指を下に向けながら嵐に渡したもの‥それは土下座プラカード、しかも何故かバージョンアップしているような気がする。
「えええぇっ！俺、これで前に臣ちゃんに鍋にされたんだけど！？」
「いい、今回は焼いてもらいな、しっかりきっちりとね」
うふふ、と言いながらプラカードを渡し、久万莉は控室まで歩いていった。
「‥‥‥‥俺、今回で本当に逝くかもな」
ごめんちゃい、と書かれたプラカードを寂しく見ながら嵐は呟いた。
●脅かし役いなくて何が突撃だ！
「こた君、長治君、メイクするから来て頂戴な♪」
楽子がメイク道具を手に持ちながら琥竜（fa2850）と巻を呼ぶ。二人には同一人物に見えるように同じ死神メイクを施す事になっている。
「こた君には直に脱着出来るマスクで、長治君には近くで見ても分からない特殊メイクね、大丈夫、任せて♪」
ビッとメイク道具を掲げながら楽子がメイクを開始する。琥竜のメイクは仕上げてきているのだが、巻のメイクは彼の顔にそのままメイクするので少し時間がかかりそうだ。肌の上にパテで骨を作り、他が落ちて窪んでいるように見えさせ、目の穴を大きく強調して不気味さをかもし出す。
その他にも遊園地の従業員に不気味なメイクを施している、もちろん協力要請は出してある。
●こんなコースターには乗りたくない
「夜の遊園地は浪漫だね〜♪」
楽しげに呟きながら作業するのは四篠 キリエ（fa3797）、彼女は遊園地のスタッフと打ち合わせをしながら止まらないジェットコースターの仕掛けをしていた。コースター前後に不気味な声を流す小型スピーカーを設置する。もちろん出演者がコースターに乗るときスタッフが操作するのだが、隠れてもらい無人を装う。ちなみに案内音声などと合わせて臣が担当している。
「あとは喋る着ぐるみか」
本番で臣に来てもらう頭が喋る着ぐるみ。もちろん着ぐるみの頭部には小型トランシーバーが仕込んであり、其処から声を発するという仕掛けだ。頭が落ちているというのに明るく喋るアンバランスさが恐怖を煽るのではないかと彼女は考えた。
「夏に着ぐるみは大変だから冷たいタオルとか用意しとかなきゃね」
こうして準備は終わり、控室で裏方達は束の間の休息を取っていた。
「しかし今回は結構裏方も動かなきゃならないねぇ」
久万莉が脅かし役などで動く人間達を見ながら呟く。脅かし役として琥竜、巻、そして着ぐるみに入るのが臣とダミアン、そして‥。
「謝るのはアンタに任せたからね」
背中をバシンと叩きながら久万莉が嵐に向かって叫ぶ。
「久万莉ちゃん、今ならまだ間に合う、やっぱりプラカードは止めようぜ？」
「山吹さん、往生際悪いね。あんまりしつこいと鍋にしちゃうよ？」
臣の言葉に恐怖が甦り、嵐は震えながら「ヤラセテイタダキマス」と答えた。
「そういえば撮影が終わってから遊園地で遊べないのかしら」
楽子の言葉に「私も遊びたいね」とキリエも呟く。
「とりあえず‥俺が無事だったら頼んでみるよ」
嵐の言葉に「宜しくね」とみんなが笑って答える、きっと嵐が生き残ることを望むのは遊園地で遊びたいだけなのだろう、哀れ嵐‥。
そんなこんなで仕掛けられた遊園地、出演者がその恐怖ゾーンに入るまであと数時間‥。
ＥＮＤ
