突撃!出発遊園地アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
水貴透子
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
易しい
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報酬 |
1.8万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
08/26〜08/28
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●本文
「今回の舞台は夜の遊園地!さぁ楽しんで怖がってくださいませ!
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「あら、メリーゴーランド乗りたいわぁ」
此処のって凄く可愛いのよねぇ、遊園地のパンフレットを見ながら本条 真夜が頬に手を置きながら呟く。
「本条―――」
プロデューサーが苗字を呼んだだけで真夜の鉄拳が顔面に直撃する。
「ま、まだ『君』で呼んでない‥」
「いいえ、今のカオは君付けする顔だったわ!」
濡れ衣だ、そう叫ぶプロデューサーを無視して真夜はどの乗り物に乗ろうかを今から考えていたのだった‥。
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●募集事項
◎突撃!出発遊園地はコメディ番組です。
◎此方では『出演者』の皆様を募集しています。
◎一人か二人は真夜と同じで『仕掛け人』として参加してくださいませ。
◎何か質問がありましたらNPC『本条 真夜』に聞いてやってください。
それと『突撃!』は裏方と本編の話がリンクしています。
裏方の方で考えられた仕掛けなどが本編に登場します。
●リプレイ本文
「こんばんわ、今回は同じ仕掛け人として頑張りましょうね♪」
本条 真夜(fz1053)があずさ&お兄さん(fa2132)に軽く挨拶をした事から番組は始まった‥。
「今日は風があるからちょっと涼しいのが嬉しいですの」
髪を靡かせながら美森翡翠(fa1521)が楽しそうに呟く。
「カップルで呼ばれてるのは俺たちだけみたいだね」
出演者を見回しながら呟くのは西村 哲也(fa4002)でその隣には恋人である檀(fa4579)も立っている。
「皆揃っているみたいね」
真夜が出演者達を見ながら呟く。
「まずはミラーハウスにでも行ってみましょうか」
「賛成っ!最近は何処行っても見つかっちゃうし、今日はその分まで目一杯遊ぶからね♪」
あずさが明るい声で答え、先頭を歩きながらミラーハウスへと向かい始めた。
皆さんようこそ、当遊園地へ‥ようこそようこそようこ‥ヨウコソ
歩き始めると同時に案内音声が流れたのだが‥何やら不気味な声に変わり、その後にブツンと途切れて元の静寂に戻った。
「あら‥スピーカーの故障でしょうか?」
首を傾げながら呟くのは姫乃 舞(fa0634)だった。
「確かに変だよね‥?」
舞の言葉に答えたのは角倉・雨神名(fa2640)だった。
「まぁ‥どちらかといえば古い遊園地だからね。きっと故障なんだよ」
ルーカス・エリオット(fa5345)が持参したデジカメで出演者の皆を撮りながら冷静に答える。写真を撮っている時にあずさがお兄さん人形をドアップを有難くキャッチしている。そんなやり取りの中、ミラーハウスへと辿り着き、中へと入る。
最初は特に問題はなかったのだが、進むにつれて人影が見え始めたのだ。
「今‥何か見えませんでした?」
舞が檀に問いかける‥のだが檀は鏡に映る自分を見て笑っており、とても返事をしてもらえそうにない。
「あたしも見ましたの‥」
翡翠が舞に呟くと「私は見てないよっ?」とあずさが答える。
「そういえば‥合わせ鏡の中には異次元の世界があるというお話がありますねぇ」
舞が意味深に呟く。そしてその後もミラーハウス内を歩き回っていたが不思議な事に行き止まりになっていて「あ、あそこに何かいたよっ!」とあずさが叫んだ言葉に出演者達は慌てて外へと出て行く。
「夜の遊園地って結構不気味ですね」
ミラーハウスを出た後でノエル・ロシナン(fa4584)が呟く。
そして沈みかけた気分を転換するようにメリーゴーランドへと向かう事になった。
「アタシは白馬に乗るわ!いつかこんな馬に乗って王子様が!」
真夜は白馬に乗りながら叫ぶ、オカマに王子は来ないと誰もが心の中でツッコミを入れたのだが、本人には伝わっていないようだ。
「子供の頃に戻ったみたいで楽しいわね」
檀が哲也と一緒にメリーゴーランドに乗りながら楽しげに呟く。恥ずかしいといいながらも哲也は楽しそうに乗っている。
「楽しいですの〜♪」
「絶叫系は駄目だけど、こういうものなら楽しいですね」
翡翠と舞もメリーゴーランドでほのぼのとしていた‥のだが、突然照明が落とされ、出演者達は驚いて消えた照明を見上げる。
そして――‥目の前を大きな馬が宙に浮いて駆けていく。
「わ、凄い!この遊園地って本物のお馬さんでメリーゴーランドしてたんだ!」
雨神名の感激の言葉に「違うよ!」とノエルがすかさず突っ込みを入れる。哲也は驚きで尻餅をういてしまい、檀から心配されている。
「今の‥見ました!?」
ルーカスが目をキラーンと光らせながら「他にも摩訶不思議なことが起きたりして!」と何処か楽しげにしている。
「さて!遊園地の定番!ジェットコースターの出番だねっ!」
あずさが言うと「待ってました!」と言わんばかりに何人かの目がキランと光る。
「あ、すみません‥絶叫系の乗り物は酔いそうなので‥私は下で見ていますね」
皆様で楽しんできてください、舞はそう言ってコースターに乗り込む出演者達を見送った。
「わっ!」
あずさがコースター担当のスタッフを見て驚きの声を上げ、ノエルにしがみ付く。あずさが驚くのも無理はない。何故なら‥スタッフの首からは血が滴り落ち、ニィと不気味な笑顔を向けていたのだから。それを見て降りようとしても後の始末、既にコースターは動き始めている。
「だ、大丈夫かい?」
コースター最前列で檀の手を確りと握り締めながら哲也が問いかける。
「あ、あれ何ですの!?」
翡翠が叫び、指を刺した方向には死神のような姿をした人物が立っている。
「何処へ行くか‥知りたいか?」
死神が不気味な声で呟く、しかしその言葉の続きを聞く事は叶わず、出演者達は多少の不安を抱えながらコースターを楽しむ事にした。
「‥わぁ、結構激しいコースターなんですね」
下で一人見ている舞がぐるぐる回るコースターを見て「やっぱり乗らなくて良かった」と呟く。
「‥あれ?二週目行っちゃった‥」
一周で終わる筈のコースターは止まる素振りを見せず、二週目を通過していく。舞が心配そうに見ている中、肝心の乗っている側は‥。
「きゃー☆楽しい!一周過ぎているような気がするけど楽しいからいいわ!」
檀が髪を靡かせながら心から楽しいと叫ぶ、その隣に乗っている哲也は顔が青くなっているようにも見える。
「帰すものか――」
突然、此処にはいないはずの死神の声が響き、翡翠や雨神名は別の意味で叫ぶ。あまり驚いていなさそうに見えるルーカスも「おぉっ!」と少し驚いている。
結局、コースターが止まったのは四週回ってからだった。
「み、皆様大丈夫でしょうか?」
舞が駆け寄ると同時に死神の笑い声が響き、声の方を見るが客に紛れてしまっているのか姿は見えなかった。
「三週目を過ぎた所で死神が鎌を振り下ろしていたから‥少し怖かったね」
「雨神名、怖くて途中で気絶してました」
ショック、と項垂れながら雨神名がシュンとして呟いた。そしてチラリとカップル二人組を見る。雨神名も意識している人がいるせいか、少し切ない気持ちになっていた。
「あれ?あずささん‥いなくなっちゃった‥?」
翡翠が呟き、出演者達も「本当だ、いなくなってる‥」と周りを見渡すが、あずさの姿は見かけられない。
「あずささんははぐれてしまったのでしょうか‥?随分とはしゃいでいらっしゃいましたから‥」
「あずささんの携帯に電話してみますの」
翡翠は教えてもらった番号に電話をかけてみるが、直に彼女の顔は青ざめる。
「どうかした?」
ルーカスが問いかけると「こ、声しますけど‥あずささんでもお兄さんでもない変な声でしたのぉっ」
翡翠の声と同時に観覧車が動き出し、出演者達は言いようのない不安に煽られる。
「観覧車が動いていますから‥乗っているのでは?」
舞の言葉に出演者達は観覧車の方へ歩き出す―――が着ぐるみを着た人間たちに囲まれてしまう。
「な、何!?」
「今度は着ぐるみバスターズ!?」
ルーカスがデジカメを構えながら着ぐるみバスターズ(命名)に向ける。そして着ぐるみの一つの首が落ち「すみませーん☆起こしてくれるかなぁ」と明るい声で出演者達に話しかけてくる。そのアンバランスさが逆に不気味に思えてくる。
その時、ガコン‥とゴンドラが停止し――‥。
「じゃーん!あずさ登場!実は今回も突撃!の企画でしたっ!」
停止したゴンドラから現れたのは行方不明になっていたあずさ本人だった。突然の事に呆気に取られている出演者達の中、ルーカスのみが「楽しめたのでナイス!」と親指をたてていた。
「今回も企画だったんですね、心配しましたよ‥でも楽しかったです」
舞もにっこりと笑い、優しく答えた。
「あ、あのー‥裏方の人からコレやれって言われたんでやるけど‥」
申し訳なさそうにプラカードを持ってやってきたのは土下座芸人。
ごめんちゃい、そう描かれたプラカードを掲げられ、出演者達は何故かいいようにない怒りに見舞われたとか‥。
その後、土下座芸人がどうなったかは‥出演者達のみが知る‥。
おまけ
「やっぱり夜の遊園地ってロマンチックね♪」
哲也と観覧車に乗り、夜景をみながら呟くのは檀。出演者、裏方達は撮影終了後、夜の遊園地を満喫していた。
「うかなも‥次に来ることがあったら思い切って誘っちゃおうかな」
雨神名も意識している人を思い浮かべながら呟く。
「何はともあれ!皆お疲れ様ーっ!金平糖あげるから欲しい人集まれーっ!」
ルーカスは何処から取り出したのか大量の金平糖を手に持ち、翡翠や雨神名、あずさなどに金平糖を分けていた。
そんなこんなで終わった突撃!遊園地バージョン。
一番の見所は死神姿の彼がママに電話する姿だったのかもしれない。
END