OFFでGO×3アジア・オセアニア
種類 |
ショートEX
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担当 |
水貴透子
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
フリー
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難度 |
普通
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報酬 |
5.5万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
09/25〜09/27
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●本文
『今回も芸能人の休日を取材しちゃいます!』
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―出演者各位―
このたびは『OFFでGO×3』に出演してくださり、ありがとうございます。
今回も今までと同様に皆様の休日を取材したいと思っています。
今回はいつもと趣向を違えて、まだオープン前の遊園地を貸しきっての撮影になります。
せっかくの休み、ぜひ楽しんでくださいませ。
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●募集事項
◎OFFでGO×3では出演者の皆様を募集しています。
◎今回の内容は『遊園地を貸しきって遊んでいただく』形になります。
◎撮影は3日かけて行いますので、皆様で時間帯をあわせて下さい。
(時間帯によってパレードがあったりします)
・朝→09:00〜12:00(朝限定のパレードあり)
・昼→13:30〜17:00(雑技団などのパフォーマンスあり)
・夜→18:00〜22:00(パレードあり)
日にちは3日ありますので何日目のどの時間帯に取材を受けるかを話し合ってからプレイングに書いてください。
※なお、ユリアナが一緒に行動するのは必須です。
(質問があったらユリアナに聞いてください。その際は別スレを立てていただけると有難いです)
●リプレイ本文
今回の『OFFでGO』はオープン前の遊園地を借り切って、普段忙しい芸能人の皆に遊んでもらおうという企画になっていた。
●一日目・美形アーティストと駆け出し女優の遊園地デート!
「オープン前の遊園地でセナさんとデートなんて‥‥まるで夢のようですっ!」
ミレル・マクスウェル(fa4622)が相沢 セナ(fa2478)との遊園地デートに舞い上がっていると「‥‥ごめんなさいね、私もいるのよ‥‥」とユリアナ・マクレイン(fz1039)が申し訳なさそうに呟いた。
「ユリアナさんとは初対面ですよね、今回は宜しくお願いします」
セナはユリアナに礼をするとミレルも慌てて「今回は宜しくお願いします」と一緒に呟いた。
セナの服装は白いラフな服装にキャスケット風の帽子、どこか少年ぽさを感じる服装だった。それに対してミレルは赤い髪が映える可愛らしい服装で、お似合いのカップルのようだった。
「ところで‥‥オープン前というのは宣伝も兼ねて‥‥ですか?」
セナが問いかけると「アタリよ」とユリアナが苦笑混じりに答えた。
「ふふ、一番乗り〜っ!ですね」
ミレルが嬉しそうに呟くと「人のいない晴れた朝の園内はオススメですよ」とセナがにっこりと笑って聞かせる。
「そうなんですか♪」
「詳しいのね、もしかして遊園地とかよく行く方なのかしら?」
ユリアナが問いかけると「そうですね‥‥」と呟きながら話し始めた。
「以前、仕事で約一年ほどこちら‥‥日本に。その際、友人に勧められて年間パスポートを頂いたのですが‥‥これが結構ハマりまして。まぁ今では中々機会がないのですけどね」
少し残念そうに呟くセナに「じゃあ今日は目一杯楽しみましょ♪」とミレルが遊園地のパンフレットを渡した。
「さて、どこから回りましょうか?」
「ミレルさんは最初、何に乗りたいですか?」
「私は乗り物全般的におっけーです、セナさんは何に乗りたいですか?」
「そうですね‥‥ドラゴンスクリューなんてどうでしょう?」
おっとりした青年に見えるセナ、実際は絶叫系のアトラク派だった。
「い、意外ね‥‥私、相沢さんは絶叫系は苦手かと思ってたわ」
ユリアナの言葉に「絶叫系、大好きなんですよ」と爽やか笑顔で答える。
「じゃあ、最初はドラゴンスクリューに行きましょう!」
そう言って三人は『どんなに絶叫が得意でも必ず泣く!』というキャッチフレーズのついた『ドラゴンスクリュー』に向かって歩き出した。
もちろんユリアナは取材なので、二人が乗り物に乗っている間は二人が帰ってくるまで待っている事になる。
「‥‥ミレルさん、大丈夫かしら?」
異常なほどに「きゃーきゃー」と騒ぐミレルを見ながらユリアナは少しの心配を覚えた。
「はー、楽しかったですね」
けろりとした様子で話すセナに「楽しかったですね」と同じくけろりとした様子で話すミレル。
「‥‥み、ミレルさんは大丈夫なの?結構騒いでいたみたいだけど‥‥」
ユリアナが問いかけると「大丈夫ですよ」と笑顔で答えてきた。彼女いわく、絶叫系は問題ないのだけどきゃーきゃーと騒いでしまうらしい。
それから二人が乗った乗り物といえば絶叫系ばかりで見ているユリアナですら疲れそうな絶叫ハードスケジュールだった。
(「二人は疲れてないのかしら‥‥?見ているだけでも結構疲れるわよ?」)
「あ、そうだ、もうすぐパレードが始まるんですよね?パレード見ながらお昼ご飯にしませんか?」
ミレルが持ってきたバスケットをセナとユリアナに見せながら問いかけると「いいですね」とセナが笑顔で答える。
そして驚いたことにパレードの為にと良く見えるポイントを押さえていたセナだった。
「パンフレットに載っていた食べ物、美味しそうなモノがあったので買ってきますね」
セナは言い残して『美味しいモノ』を買いに行った。
「お昼って‥‥私も頂いていいの?」
「はい!もちろんユリアナさんの分も作ってきましたよ」
ミレルの言葉に「ありがとう、楽しみだわ」と言葉を返してセナを待つ、そして待つこと十分程度でセナが長いパイのようなお菓子を三人分買って戻ってきた。
「あら?」
その時、財布から何かが落ちたのをユリアナが見て「落としたわよ?」とユリアナがそれを拾う。
「あ!それは―――」
慌ててセナが拾おうとしたが、時既に遅しでユリアナに拾われた後だった。
「これ、さっき相沢さんが言っていた遊園地の年間パスポート‥‥しかも期限がとっくに切れちゃってるわよ?」
セナは苦笑いをしながら「つい出すのを忘れてしまいまして」と苦笑しながら答えた。
「あ、パレード始まるみたいですよ?」
ミレルの言葉に前を向くと、派手に着飾った女性や男性が踊りながら目の前を通る、途中で馬に乗ったお姫様のような女性も出てきてミレルは楽しそうにそれを見ている。
「貴方達も一緒に踊りましょう」
途中でピエロの男性に言われ「えっ!」とミレルは少し慌てたようにセナを見る。
「ちょうどいいわ、二人で踊ってきたら?楽しいと思うわよ」
ユリアナが言うと「そうですね」とセナが呟き、ミレルに「行きましょう」と手を差し伸べる。
「あ‥‥」
差し伸べられた手を見てミレルが小さく呟く。彼女の今回の目標は『セナと手を繋ぐ』というものだった。
それが叶う今、少し躊躇ってしまっていたのだ。
「ほら、行ってくればいいじゃないの♪」
それを知ってか知らずかユリアナは二人をパレードの道へと押しやるように背中を押す。
ミレルは照れたようにセナと手を繋ぎ、踊り、戻ってきた二人と一緒にミレル手作りの昼食をとり、取材終了となったのだった。
●二日目・夜景で癒されて疲れを取りましょう
「二日目は夜の取材だからこの時間でいいのよね」
時計を見ながらユリアナが呟く。そして待つこと数分、現れたのは二日目・夜の取材を受けるブリッツ・アスカ(fa2321)とレイリン・ホンフゥ(fa3739)の二人だった。
彼女たちは2日目・昼までに乗り物を全て制覇したと聞いていた。それがアスカのペースなのか、それともレイリンのペースに引きずられて‥‥なのかはユリアナの知る所ではない。
「さすがに観覧車に三人はキツイかしら‥‥?」
ユリアナが苦笑気味に呟くと「気にしないネ」とレイリンが笑って答える。
「朝は朝で景色がとてもスバラシかったケド、夜もとても綺麗ネ〜」
朝に一度乗った観覧車、だけど夜の景色も見たいと言う事で再び観覧車へと三人は乗っていた。
「確かに、朝はあの辺に山とかが見えたんだけど、夜景もまた一味違って綺麗だな」
アスカは山が見えたあたりを指差しながら呟く。
「二人とも、彼氏と一緒に来たかったんじゃない?」
ユリアナがからかうように問いかけると「な、何を言うネ!」とレイリンは慌てたように答える。
「まぁ、彼氏と来るのも良さそうだけど、俺にはそんな相手いないって」
アスカは苦笑しながら答え「あら、そうなの?」と意外そうにユリアナが答えた。
「アスカさんはスタイルもいいから、てっきり彼氏いると思ってたわ」
ユリアナの言葉に「うん、スタイルはいいネ」とレイリンも納得するように首を縦に振った。
「あら、もう終わりみたいね」
観覧車が最初の場所に戻ると、三人は降りて綺麗にライトアップされたアトラクションなどを見て回った。
「昼もそうだったけど‥‥こうしてみるとまた一段と幻想的だよな」
ライトアップされた場所を見つけ、アスカが足を止めて呟く。その場所はライトが滝のように流れており『幻想的』という言葉が似合う場所だった。
「何か女の子みたいネ」
レイリンがライトアップされた場所を見上げるアスカに向かって小さく呟く。
「‥‥どうせ俺にはこういうの似合わないよ」
アスカは呟くとふくれたように別の方向を見る。
「もう、そういうレイリンさんもアスカさんと同じく見とれてたくせに〜‥‥」
ユリアナが苦笑しながら言うと「う‥‥見られてたネ」とレイリンも言葉に詰まったように呟いた。
「確かパレードは最終日‥‥明日の夜に皆で見るんだよな?どうせだから夜のパレードは皆と一緒に見ようか」
アスカが言うと「それはいいネ」とレイリンもアスカの提案に賛成する。
「あら、それでいいの?夜の見所はパレードって聞いてたけど‥‥」
「別にパレード以外でも楽しめたからな」
「ウン、夜景も綺麗だったしネ」
二人の言葉に「そう、じゃあ皆にもそう伝えておくわ」とユリアナが携帯電話でメールを打ち、出演者全員に送信した。
「さて、夜間もアトラクションあるみたいだし、折角だから乗ろうか?」
アスカがジェットコースターを指差しながら言うと「いいネ!」とレイリンも答え、三人はジェットコースターへと向かって歩き出したのだった。
●三日目・騒がしい人が集まれば、そりゃもう無敵でしょう?
「今回取材させていただくユリアナよ―――宜し――‥‥く?」
三日目の取材陣に挨拶をするユリアナは目の前の光景に思わず語尾が疑問系になってしまう。
「それに乗るー?」
「もう三日目だし、気に入ったのをどんどん乗っていこうよ」
「え、負けないから!」
「だね―‥‥ってユリアナさん来てるよ〜」
ティタネス(fa3251)の言葉に、ベス(fa0877)、あずさ&お兄さん(fa2132)、咲夜(fa2997)の三人が「あ」と思い出したようにユリアナの方を見た。
「それじゃ、改めて宜しくね」
ユリアナが挨拶すると他の四人も「宜しく」と挨拶を返す。
「じゃあ早速皆で遊園地(再び)攻略開始〜!」
あずさが手を大きく空に上げて叫ぶと「おーっ!」と他の三人も手をあげる。小さく聞こえた「再び」という言葉を聞く限り、既に全てのアトラクションを制覇しているのだろう。
「まずはあれに乗ろう!」
あずさが指差したのは初っ端から絶叫系、しかもかなりハードなものだ。
「さ、最初からいくの?が、頑張ってね」
ユリアナがそう言って四人を見送ろうとしたとき「何言ってるの?ユリアナさんも来るんだよ?」とティタネスががっしりと腕を掴む。
「え―――でも私、一応取材する側だか――」
言葉の途中で「いいのいいの、早く行こう」とあずさがユリアナの言葉を最後まで聞く事なく引きずって絶叫アトラクションに連れて行く。
「せっかくだし、ユリアナさんも一緒にあちこち回ろうよ、皆で遊んだ方が楽しいしね」
ティタネスの言葉に「それはそうだけど‥‥」と呟き、最終日だと言う事でユリアナも一緒に遊ぶことになったのだった。
「一緒にあれに乗りませんかーっ?」
ベスが指差したのは『最速!コースター』と看板が立てかけられているジェットコースターだった。
「アクション女優を名乗る以上、負けは許されないから先頭車両に行くよ!」
咲夜はガッツポーズを取り、先頭車両に乗り込む。
「あ!あたしも!」
「私も先頭車両に乗りたい!」
ベスとあずさが咲夜に続いて先頭車両に乗り込む。一列四人まで乗れるので「ティタネスさんも先頭車両行ってきたら?」とユリアナが言う。
「ユリアナさんは大丈夫?」
「えぇ、大丈夫よ、危険度の薄い後ろに乗っておくから」
ユリアナは安全バーを降ろしながらにっこりと笑って答える。
「‥‥‥余計な事かもしれないけど、一番後ろも先頭と同じく危険度高いよ?浮くらしいから‥」
ティタネスは「が、頑張って」と言いながら自分も先頭車両に乗り込む。
「う――うそっ!ちょ、やだ!真ん中に移らせてえええっ!」
ユリアナの叫びも空しくジェットコースターは動き出し、四人の楽しげな悲鳴の中に本気で悲鳴をあげるユリアナの姿があった。
最速コースターから降りた後「やっぱりコレ面白いね」と余裕綽々であずさが呟く。
「べ、ベスさんは大丈夫?」
ぴゃゃゃあぁぁぁー、とコースターの途中で叫び声をあげていたベスに問いかけると「大丈夫大丈夫!」とあずさと同じく余裕綽々で答えた。
「じゃあ次―――」
あずさが次の乗り物に行こうとしたとき「一寸待って!」とユリアナが四人を止める。
「一応、コレ取材だからインタビューしたいんだけどー‥‥」
「あ、そっか。じゃああたしから答えるから皆は別なアトラクションで遊んでてよ」
咲夜が三人に言うと「じゃあ、飲み物でも飲みながらしましょうか」と近くの店に入る。
「じゃあ‥遊園地についての思い出とかある?」
ユリアナが問いかけると「子供の時は父さんに連れてきてもらったな」と思い出すように話し始める。
「父さん、仕事が忙しいくせにそういう所はマメだから」
「立派なお父様なのね」
ユリアナが呟くと「うん」と咲夜ははにかむように笑った。
「でね、父さん絶叫系とか苦手でね。なかなか乗らせて貰えなかったんだ、でも‥‥ある時無理矢理誘ったら、仕方なく一緒に乗ってくれたんだけど‥‥」
そう言いながら咲夜はクス、と思い出し笑いをしながら続きを話す。
「降りた後しばらくダウンしてたっけ、子供ながらに悪い事したな、と思ったよ」
「そうだったの、でも素晴らしいお父様じゃないの」
「うん、自慢の父さんだよ、さて。あたしも皆と一緒に乗り物乗ってこようかな」
ジュースご馳走さま、咲夜は言いながら三人が乗っているアトラクションの方へと走っていった。
それから残った三人にインタビューをしようとしたユリアナだったが「今、忙しいから後でお願い」と雑技団のパフォーマンスを見ながら答えた。
「いい映像は撮れてる?」
ティタネスが問いかけてくる。
「まあ、楽しそうな映像は撮れてるわ」
「このチームは特に元気がいいからね、あたしを含めて」
ティタネスが笑いながら言う。忙しい芸能界の中で『元気がいい』というのは凄く良い事だと思う。
「普段が忙しい皆だから、今回の企画では楽しんでもらえるといいわ」
ユリアナが小さく呟き、雑技団のほうへ視線を向けた。
雑技団は青年や少し年めいた人、そして自分達より遥かに小さな子供までもが見事な芸を見せている。
「すごーい!」
四人とも感嘆のため息をつきながら芸に見入っていた。
「さて、次のアトラク―――」
雑技団のパフォーマンスが終わって、次のアトラクションに行こうとするベスやあずさに「とりあえずこれでも食べて落ち着きましょう」とユリアナがいつの間に買ってきたのかソフトクリームを人数分渡す。
「あ、おいしー!」
遊園地限定のソフトクリームらしく、凄く美味しいものだった。
(「ふぅ、これで少しはおとなしく―――」)
ユリアナが安心したのも束の間、あずさはぺろりと食べ終わっている。
「ま、待って!まだ他の人が乗ってないアトラクションの映像を撮りたいんだけど」
「何のアトラクション?」
咲夜が問いかけ「メリーゴーランド」と答える。
「め、メリーゴーランドか‥‥ユリアナさんも一緒に乗るなら、乗ってもいいかな」
ティタネスの提案に「え!私も!?」と慌てたようにユリアナが言葉を返す。
「そうそう、じゃないと乗らないよ?」
彼女たちは本気だ、それを悟ったのかユリアナは諦めたように「かぼちゃの馬車に乗るわ」とため息混じりに呟き、メリーゴーランドへと向かっていった。
〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜
メルヘンな音楽が流れる中、五人はメリーゴーランドに乗って微妙な空気が流れていた。元々、絶叫系の好きな人達ばかりなので緩やかなメリーゴーランドは性に合わないのかもしれない。
「とりあえず、これで全部のアトラクションの映像を撮り終えたから、夜のパレードまでゆっくりしていてね」
そう言ったのだが、遊び足りないのか「次何に乗るー?」と話している四人を見て「何処にあんな体力を隠し持っているのかしら」とある意味感心していた。
●最後のパレード・全員集合!
「此処が一番パレードを見るには絶好の場所らしいわ」
集まった場所は夜の部最大の見所、パレードが良く見える場所‥‥とはいっても出演者以外に人はいないから、ゆっくりと見ることができる。
「やっぱりおやつはポップコーンだよね♪」
ベスは集まる前に買って来たのか香ばしい匂いを漂わせるポップコーンを美味しそうに頬張っている。
「いいなあ、私も何か買ってくれば良かった」
あずさがベスのポップコーンを見て呟くと「一緒に食べよう」とポップコーンを差し出す。
「久々に羽を伸ばせたし、今回は本当に楽しかったよ」
アスカがユリアナの横に腰を下ろしながら呟く。
「そうネ、こんなにお客のいない遊園地で遊べるの滅多にないネ」
レイリンはジュースを飲みながらパレードの時間を待ち、話している。
「朝のパレードは賑やかだったけど、夜のパレードはどうなんでしょうね」
パレードが始まるまであと数分、ミレルは待ちきれないような口調で、始まるのを心待ちにしていた。
「夜のパレード‥‥何だかロマンチックでいいな」
ティタネスが呟くと「そうだね」と咲夜も賛同する。
「あ、始まったよ」
あずさの言葉に出演者達は視線を前に向け、パレードが通るのを待った。
パレードが始まると同時にオルゴール調の曲が流れ始め、様々な色でライトアップされた巨大な馬車が目の前を通る。
「綺麗〜〜♪」
あずさが飾られた馬車を見ながらうっとりと呟く。
馬車の中にはお姫様のような女性が乗っており、此方に向かって手を振っている。
「あ、曲調が変わったね」
咲夜が流れる曲が変わったのを聞いて呟く。それと同時に目の前を通るのは、先ほどの幻想的な馬車ではなく、何処か激しさを感じさせるスポーツカーだった。
もちろん、パレード仕様で色々なライトで飾られ、炎のようなペイントも施されている。
「やっぱり夜のパレードは豪華ですね〜」
ミレルが感動したように呟く、そこに話しかけるのはベスだった。
「一日目の朝のパレード見てたよ♪セナさんと仲良さそうだったね」
「ええっ!?み、見てたんですか!?」
「もちろん双眼鏡カウンターで見守っていたよ♪」
そう、ベスたちは全日制覇していたため、セナとミレルのが取材を受けていた日もしっかり見守っていた。もちろん邪魔にならないように遠くから。
「え、え、え‥‥」
ミレルが返す言葉が見つからず顔を真っ赤にしていると「あ、パレード終わったみたい」とベスは呟き、ミレルのところから離れていった。
「これで今回の企画は終了です、皆さん、ご協力ありがとうございました」
ユリアナが丁寧に頭を下げ「それじゃ、解散にしましょう」と言った時だった。
「あ、まだちょっと時間あるよねっ?」
あずさがユリアナに問いかけてきて「えぇ、まだ閉園には時間あるけど‥‥どうしたの?」と問い直した。
「最後にもう一回ジェットコースターに乗ろうよっ!一緒に乗る人ついてきて〜♪」
「‥‥‥‥ってまだ遊び足りないのかよ!」
暴走する自分の妹にアスカはため息しか出なかったという。
「また何かの時にでも来たいと思うけど‥‥今度はこっそりとな」
アスカの気持ちが分からないまでもないユリアナなのだった。
END