人間大砲土下座アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 水貴透子
芸能 3Lv以上
獣人 2Lv以上
難度 普通
報酬 6.6万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 04/08〜04/10

●本文

『謝りたい事と一緒に大空を羽ばたきましょう!」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※コメディ番組☆土下座DE芸能人の出演者募集!※※

「何ですか、これは?」

山吹 嵐はプロデューサーから渡された企画書を見て一言呟いた。

「何って‥今度の仕事」

嵐が驚くのも無理はない。

今回の土下座は『人間大砲』だったのだから。

「や、何で大砲で飛ばなきゃいけないのか分からねーよ」

「仕事だから」

プロデューサーの言葉に嵐はなくなく仕事を引き受けるハメになってしまったのだ。

「大丈夫、(一応)ちゃんと火薬師が綿密な分量で仕掛けてくれるから体は吹っ飛ぶ事はない(はず)」

何かボソッと二言余計な言葉が聞こえたような気がするが嵐は共演するメンバーリストに目を向けたのだった。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
●募集事項
◎今回は「土下座」第二弾であり、コメディ番組に出演してくださる芸能人の皆様を募集しています。
◎映画などとは違い、自分の名前がそのまま出ますのでお気をつけてください。
◎番組の内容は『人間大砲で飛びながら着地と同時に土下座』という内容です。
◎必須配役は『謝る人』です。
◎出演者の誰かに謝ってもOKですし、テレビの向こうの誰かに謝っても構いません。
テレビの向こうの人に謝る場合は相手の名前は伏せさせていただきます。


●注意
◎遊び半分で火薬の量を増やしたりするのは止めてください。
 万が一の事が起きた場合は番組は責任を持てません。
 第二回で打ち切りとは洒落にならないので、番組の為にも止めてくださいませ!
◎人間大砲で飛んだ後、着地と同時に土下座ポーズをしていてください。
 どんなに綺麗に飛べても土下座になっていなければNGと見なします。
 

●今回の参加者

 fa2539 マリアーノ・ファリアス(11歳・♂・猿)
 fa2850 琥竜(26歳・♂・トカゲ)
 fa4286 ウィルフレッド(8歳・♂・鴉)
 fa4287 帯刀橘(8歳・♂・蝙蝠)
 fa4558 ランディ・ランドルフ(33歳・♀・豹)
 fa5196 羽生丹(17歳・♂・一角獣)
 fa5367 伊藤達朗(34歳・♂・犬)
 fa5394 高柳 徹平(20歳・♂・犬)

●リプレイ本文

 新番組『土下座DE芸能人』の第二回目のテーマは人間大砲!
 さぁ、芸能人の諸君!人間大砲で大空へ羽ばたき、全身全霊で謝ろう!


「うおおああああああっ」
 番組の冒頭から悲鳴をあげて、ぶっ飛ぶのは山吹 嵐(fz1050)だった。彼は出演する皆にどのように番組が進行するかを教える為に(無理矢理)飛ばされてしまったのだ。
「‥こんな感じでぶっ飛ぶ事になりますので、皆さん宜しくお願いします」
 よろよろになりながら嵐が注意事項を書いた紙をメンバーに渡していく。


●マリアーノ・ファリアス(fa2539)の場合
「ま、このくらいは楽勝だヨ♪」
 恐怖を感じているようには見えず、楽しげに笑って見せる。この程度で怖がっていたらプロレスごっこ王は務まらないという事だろう。
「スタッフさん、一番良く飛ぶ角度でお願いネ」
 マリスはスタッフに話す、すると大砲が角度を変えていく。そして大砲の中に入り込み「いつでもいいヨ!」と叫ぶ、それと同時に大砲に火がつけられズドンと大きな音を立てて発射した。
「すっかりご無沙汰しちゃっててごめんネ!いずれ顔出しに行くから、今日の所はこれで許しテ!」
 そして土下座ポーズを取ろうとしたマリスだったが「あ!」と思い出したように呟き、再び叫び始めた。
「それとこの前はドジ踏んじゃってごめんネ!あんまり迷惑かかってないといいんだけど‥本当にごめんネ!」
 そしてマリスは見事な着地&土下座を見せた。


●伊藤達郎(fa5367)の場合
「せっかくの晴れ舞台や、やっぱり土下座もきちんと決めなあかんね」
 達郎は本番前から成功させる為に、努力をしていた。脚立を借り、その下にマットを敷いて高い所から飛び降りる練習をしていた。
「やっぱ、謝る事といえばアレやな」
 彼は大砲の中で心底気まずそうに呟く。やがて「いきまーす」と声が聞こえ、発射され達郎は大空へと投げ出された。
「食うに困ったんで、スタッフに隠れてロケ弁をたびたびごっそりガメって、正直すまんかったーっ!」
 そんな事をしていたのか、とスタッフともども驚きの表情で達郎が飛んでいくのを見ていた。
 後から話を聞いたところに寄れば、彼のような大部屋俳優だと食べていくのに精一杯だったという。ロケ弁で命を繋いだのも何度もあったとか。
「ま、少し余裕が出来た今だから謝れる事やな」
 達郎は苦笑交じりに笑って見せた。


●琥竜(fa2850)の場合
「おいらの謝る人はママ‥じゃねぇ‥かあちゃ‥ママだ」
 普段はママと呼んでいるらしく『母ちゃん』と言い直したが、言いづらかったのか『ママ』とまた呼び戻していた。
 さて、頑張るぜ‥そう言いながら琥竜は大砲の中に入り込む。
「うがっ?!」
 ‥どうやら大砲の中で転げたらしい。大砲の中から見ると着地するであろう場所に大量のマットが敷かれている。確かにそのまま落ちたら危険だもんな、どこか冷静に思いながら発射される時を待っていた。行きますよー、スタッフの声が聞こえて拳を握りながら身構える。そして次の瞬間に衝撃を感じ、そのまま大空へと打ち出された。
「ママ!甘えてばっかでろくすっぽ仕事してなくてごめんちゃい!いつもおいらの好きなサラダを作ってくれてありがとーっ!だけどサ、チキンサラダにするのは止めてくれ‥ぢゃなくてチキン食べ残してばっかでごめんなさいー!」
 そして着地―‥して土下座をしようとするが勢いが強かったのか派手に転げてしまう。
「おーっと琥竜さん失敗!残念!」
 嵐が叫び、琥竜は盛大なため息をつく。しかし髪型が気になったのか櫛を取り出して紙の乱れを整えた。
「ママぁ‥おいらなりに頑張ったよ‥」
 がっくりと肩を落としながら琥竜は小さく呟いたのだった。


●ウィルフレッド(fa4286)&帯刀橘(fa4287)の場合
「あのー‥大砲の中に二人入れますか?」
 橘とウィルフレッドが嵐に問いかける。この二人は二人同時に飛びたいと言ってきたのだ。
「うーん、大丈夫じゃないか?大人二人だったら無理っぽいけど、子供だったら何とかなると思うぜ?」
「そうですか、ありがとうございます。後、火薬は控えめでお願いします」
 橘はそういい残し、大砲の中に入る為にスタンバイを始める。元々、子供の出演者には火薬は控えめでという達しが来ていたから心配はないだろう。
「もう少し詰めてよ」
 大砲の中に二人が入ると予想以上に狭く、二人は体を密着する形になっていた。やがてスタッフが「着火しまーす」といい、二人はそれぞれ大空を羽ばたく事になった。
「橘!愛してしまってごめんなさーーっい!」
 まず最初に謝ったのはウィルフレッド、何だかとてつもないことを謝っているような気がするのだが、とりあえず触れる事はしないでおこう。
「うわーんっ、生まれてきてごめんなさーい!」
 何故、この双子はこんな事を謝るのだろう、誰もが心の中でツッコミをいれたが飛んでいる二人は命がけなので誰も口にする事はなかった。
 そして、土下座モードに入っている橘の下にウィルフレッドが入り込み、ショックアブソーバー代わりになる。もちろんマットなどは敷いてあるので怪我の心配はほとんどないのだが、万が一の為だろう。
 しかし、橘もウィルフレッドを庇いながら飛んでいるので何が何やら状態になってしまっている。だけど綺麗な土下座を目指した橘の方がポイントは高かったという。


●ランディ・ランドルフ(fa4558)の場合
「私が謝りたい事はただ一つ!」
 そう言ってランディはグッと拳を握り締めながら人間大砲への意気込みを見せていた。
「ランディさん、スタンバイお願いしまーす」
 スタッフからよばれ、ランディはいそいそと大砲の中へともぐりこむ。そして着火されランディは外へと打ち出された。
「白紙プレイングかけてごめんなさい!!」
 なんのこっちゃ、と他の出演者達は思ったが、リハーサルのときに「分かる人に分かればいい事を謝る」と言っていた。そして大空へ出た後は空中で三回転の後、伸身の二回宙を決めて着地し、大地に何度も頭突きをしながら謝って土下座をしていた。それほど心から後悔しているのだろう。


●羽生丹(fa5196)の場合
「火薬量を増やすのは面白半分ではない!」
 自分の番が来た丹は火薬量を増やす事で叫んでいた。はっきり言って普段の火薬量は怪我をしないぎりぎりの分量、これ以上増やしたら本当に死人が出るかもしれない。その事を彼に伝えるが、頑として譲らなかった。
「本気で謝るために飛距離を伸ばして、より多くの人謝るのだ!」
 番組も進行しないし、仕方がないので火薬量を少し大目にしてもらう事になった。
「‥大丈夫なのかよ‥」
 嵐が小さく呟く。しかしスタッフは「本当に気持ち分を増やしただけだから」と言ってきた。
「着火しまーす」
 スタッフの言葉と同時に丹は物凄い勢いで飛んでいった。
「‥あれで気持ち分?」
 嵐は少し心配しながらも丹を見ていた。
「今まで風邪で出られないのに、撮影参加にオッケーしてくれた監督・スタッフ・共演者の皆さん、ごめんなさーっい!」
 どうやら彼は無事のようだ、彼は謝りたい事を叫び、着地点を見ながら土下座ポーズを取る‥というより途中で土下座ポーズに切り替えられないので土下座ポーズのまま打ち出されていたのだけれど。


●高柳 徹平(fa5394)の場合
「俺で最後か」
 大砲の中で飛ぶ準備をしながら徹平は呟いた。彼が謝る事・それは今の若い人に多い事ではないだろうか。
「選挙の投票忘れててごめんなさい!!」
 大砲で飛ばされながら徹平は叫ぶ。あぁ、成程なとスタッフは妙に納得していた。
 ちなみに彼が投票日当日に何をしていたかと言うと、朝からカラオケ行って、朝から酒を飲んで、昼寝していたら夜になっていたというオチだったとか。
「なるほど、そういう事もあるさ」
 嵐は自分にも覚えがあるのか、妙に親近感を持ってしまったとか。


 はい!今回はここで終了の時間となってしまいました!
 いかがだったでしょうか?
 何はともあれ、怪我人もなく成功でした!
 お疲れ様でした!

END