寄せ鍋クリスマスアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
凪
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芸能 |
フリー
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獣人 |
フリー
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難度 |
普通
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報酬 |
1.1万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
12/26〜12/31
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●本文
●寄せ鍋クリスマス。
パパイヤ・パイン。
ハイパープロダクション所属の現役10年目のキャリアアイドル。
下着姿などでの深夜番組やCM等に出演するお色気アイドルで彼女が出る番組は視聴率が必ず取れると言われる伝説的な存在。
まぁそんな訳でそこそこ‥‥っと言うか結構稼いでる稼ぎ頭である。
そんな彼女が番組の撮りを終えて朝一番に家路につく‥‥途中で久しぶりに後輩アイドルのバナナ・プリンのアパートを訪ねていた。
「メリークリスマス♪ ほら、チキンも沢山買ってきたぞ〜?」
パインがプリンの部屋を訪れると、すっかりやせ細ったプリンが横たわっていた。
売れないアイドルであるバナナ・プリンは撮影が有るときはロケ弁当やらパインさんにご馳走に成って食事にありついていたのだが、ここしばらくパインがヒナギクに振り回されて忙しかったために相手をして貰えず、3食もやし生活をしつつ倹約人生を送っていたのだ。
「ぷは〜、生き返りました〜」
5人分近くあったフライドチキンを平らげて満足そうなバナナ・プリン。
「そう言えばアナタ、レギュラー番組持ってないから仕事無いときはトコトン無かったりするのよね〜。ごめんなさいね、気が付いて上げられなくて‥‥。お腹空いたらいつでも遊びにいらっしゃい?」
プリンの食べっぷりに見とれるパパイヤ・パイン。
「そうだ。少し遅れちゃったけど、クリスマスパーティやらない? 何か食べたい物ある?」
パインの質問に『鍋』っと即答するバナナ・プリン。
「鍋なら人数呼んだ方が良いわね。よし、後輩達を呼んで鍋パーティーしましょう」
実は面倒見は良いけど友達少ないパイン。高飛車キャラ作ってるから仕方ないのではあるが。
そんなわけで鍋パーティーをやることに成りました。
参加者は鍋の具材1〜2品持ってパパイヤ・パインさんのマンションに来るように。
一応ケーキとフルーツは人数分用意されているので、それ以外の物でヨロシク。
ちなみにパインは高級牛肉とキムチを持参してキムチ鍋にスル予定らしいので、それ以外の『鍋に入れる具材』を持ち込んで貰いたい。
話も弾むだろうからパパイヤ・パインやバナナ・プリン相手にどんな話をするか考えておくと良いだろう。
アイドルの先輩に聞きたいことがあるなら今がチャンスだ。
ちなみにお酒はワインを用意しておくので、それ以外を持ち込みたい人はご自由に。
さぁ、遅ればせながらクリスマスパーティーの開幕である。
●リプレイ本文
●寄せ鍋クリスマス
パパイヤ・パインのマンション。
東京近郊某所の5LDKのやたら広くファミリー向けのマンション。
一人暮らしなのに大きなマンションに住んでいるのは、よく友達が遊びに来る事や、ファンから貰ったプレゼントを溜め込んで置くのが主な理由である。
大きなテーブルの有る客室に10人分の座布団が引かれている。
テーブルの中央には大きな土鍋とカセットコンロが
「わぁい。お鍋♪ お鍋♪」
すっかりご機嫌のバナナ・プリンが踊っている。
「あら、一年ぶりなのね。お元気してた?」
大海 結(fa0074)が山盛りキャベツと人参を持ち込んで鍋に放り込む。
そんな彼女に笑みを浮かべているのはパパイヤ・パイン。
実はすっかり忘れていたが、プリンに言われて思いだしたという。
「ハイ、お肉も入りマース。キムチも入るわよ〜」
グツグツと鍋が煮込まれている。
「は〜い。キノコ入りますにゃ〜」
アヤカ(fa0075)が、エノキ、シメジ、マイタケ等の天然物のキノコを鍋の中に入れて行く。
現在の所至ってシンプル。とても美味しそうな感じに作られている。
「缶チューハイとか買ってきたのでいっぱいやりましょう?」
アヤカがそう言ってお酒を出してパインを誘う。
「そうね。お鍋が煮えるまで軽くいっぱいやりましょうか」
パパイヤ・パインがそれに従う。
キムチを肴に酒が弾む面々。
「ほたてとえび、それから無調整豆乳入れてみますね」
碓宮椿(fa1680)がどぼどぼっと海老にホタテそれに豆乳をたたき込む。
突然の事にパインがワインを吹き出す。
「豆乳‥‥少なめにね? 味心配だから」
液体が来るのは予想外であった。
鶴舞千早(fa3158)が春菊とくずきり、あと豆腐をたたき込む。
途中経過、キムチ豆乳肉豆腐キノコ海鮮鍋と成りつつ鍋が仕込まれて行く。
「鱈入れましょう。鱈。それにこれはおみやげです」
御子神沙耶(fa3255)がそう言ってプレッツェルを差し出す。
危うく鍋に入れそうに成ったパインを制して、プリンが早速ご馳走にありつく。
「甘いです〜」
甘い物も好きなプリンに取ってはこれは喜ばしいオミヤゲである。
「牡蠣と鶏肉団子入ります〜」
水無月鈴(fa3502)が鍋に牡蠣と鶏肉団子を差し込む。
ここで最初に入れた具材が煮え始めた。
「それじゃいたがきマース♪」
バナナ・プリンが大きな取り皿を皆にとりわけ、鍋を配る。
一気に鍋の中身が半分消える。
「豆乳入りでも美味しいですね」
プリンがそう言って煮詰まったお肉とキャベツをモリモリ飲み込んで行く。
「じゃお肉追加で‥‥」
「じゃキノコ追加で‥‥」
「あっ私白菜2つ持ってきました〜」
あっと言う間に鍋が埋められていく。
「白菜と豚バラ肉持ってきた」
大神 真夜(fa4038)が白菜と豚バラ肉を鍋に追加する。
「あら、アナタは未成年なのね? じゃウーロン茶で乾杯」
既にワインの瓶を空けてご機嫌のパインとアヤカが歌を歌いながら酒盛りを繰り返している。
「鱈と牡蠣と鶏団子も煮えた見たいですよ〜」
食べる事に夢中なプリン。
「そうそう、パインさんやプリンさんとか、お色気系タレントの人にボク質問〜。
これっていうセクシーポーズ、あったらボクに教えてほしいなっ☆」
碓宮椿がパインに質問すると、パインは陽気にそれに応える。
「セクシーポーズは自分のセクシーな部分をさらけ出す事なのよ? 足でも胸でもお尻でも、自分のセクシーと思う場所を先ずは作る事が先よ」
分かったような分からないような理屈である。
「あ、パパイヤ先輩、プリン先輩‥‥お酒どうぞ」
鶴舞千早がそう言ってお酌をする。
プリンがにっこり笑ってビールに口をつけるが、やっぱり料理に夢中な様である。
「よーし、今日は新年の分まで食いだめぞ〜」
プリンが意気込んで鍋をがっつく。
「新年の分は新年の分でおせちをご馳走してあげるから、クリスマスはクリスマスで楽しみなさい♪」
そんなプリンを落ち着かせるパイン。
「あの‥‥、パインさん。どうしたら、この厳しい芸能界で自分をアピールすることが出来るでしょうか?」
御子神沙耶に質問され、即答するパイン。
「個性ね。他人に受け入れて貰える個性。個性が有れば憶えて貰えるしね。私はお色気とプロポーション、下着姿なら他人に負けないと言う自負があるわ♪ そう言う個性を持ちなさい」
パインの言葉にプリンが付け足す。
「あぁ、虚無僧ズ見たいな感じですね?」
それに対して言葉を失うパイン。
虚無僧ズとは文字通り虚無僧の格好をして歌うビジュアル系アイドルバンドである。
トゥルン。ダン・チャイン。ダン・ニーを使ったバンドで、これが個性的すぎてなかなか売れてない様子‥‥まぁ無人島で良く一緒する安導夏美の事なんだけどね。
「私は一応葱とうどんを持ってきたんだけど、うどんは最後でいいですね」
蕪木薫(fa4040)がそう言ってうどんたまをテーブルのハシに用意する。
「そうね。先ずは飲みましょう。何か歌う?」
パインの絡み酒に水無月鈴が捕まっている。
「(あぁ‥‥アイドルの若い子と朝まで鍋なんて‥‥よだれが出そう)」
蕪木薫がそんな事を考えながら皆を窺っている。
「10人なのに材料が15人前くらい有りますね。食べるぞ〜」
約一名がしゃかりきに食べながら、他のメンツはお酒飲みつつ鍋突いてる状態である。
「キムチ鍋と鶏団子は案外合うのですにゃ」
アヤカがそげんこつ言いながら日本酒を飲み始める。
酎ハイとワインから日本酒に突入し、パインや他のメンツもそれに付いていく。
気が付けば朝。結局夜明けまで食べ続けるというか飲み続けるというか歌い続けると言うかの暴挙が続いたが、皆満足したつかれっぷりであった。
腹ぺこプリンのお腹いっぱい食べて、満足そうな満面の笑顔でありました。