SartoDisign黒之巻アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 中畑みとも
芸能 2Lv以上
獣人 フリー
難度 普通
報酬 2万円
参加人数 15人
サポート 0人
期間 10/13〜10/15

●本文

『SartoDisign』‥・・それは10代から20代の男女をターゲットにした、ファッション雑誌である。その雑誌の一番人気のページは、モデルたちが自ら選んだ服を着て、それを紹介するコーナーらしい。編集者である女性はたくさんの洋服に埋もれながら、そのコーナーについて話し始めた。
「数ある洋服の中からモデルたちに好きな服を選んでもらって、それをオススメファッションとして紹介してるんだけど。毎回、テーマに沿って洋服を用意するから、その中から自分に似合う服とか、好きな服とか探してね」
 今回用意した服のテーマは『黒』。モデルたちにはその黒系の服をコーディネイトしてもらう。モデルのファッションセンスが問われる仕事だ。
「一応、モデル以外にも、スタイリストとかカメラマンとか来てもらってもいいんだけどね。今回の背景は白・赤の二色で、小道具は要望があればできるだけ用意するし、持ち込みもOKよ。ペットとかも全然大丈夫だから」
 言い終えた女性編集者は、再び洋服の調達へと向かって行った。


●撮影にあたって
 モデルの皆さんには、たくさんの洋服の中から好きなものを選んで、上手くコーディネイトして頂きます。どんな洋服を選んで、どんな風に着こなすのかを、編集者に教えて下さい。
 今回のテーマは『黒』なので、『黒系』の洋服が中心です。もちろん、それに組み合わせる別の色の洋服もありますが、メインは『黒』にして下さい。
 あと、どんな風に撮られたいか、なども教えて頂ければ、カメラマンに話しておきます。撮影は室内です。小道具などはあまり値段の張るものではなく、成人男性が一人で運べるくらいの大きさのものであれば、こちらで用意することができます。モデル自身の小道具持ち込みや、動物と一緒の撮影もOKです。

●今回の参加者

 fa0634 姫乃 舞(15歳・♀・小鳥)
 fa0642 楊・玲花(19歳・♀・猫)
 fa1431 大曽根カノン(22歳・♀・一角獣)
 fa1463 姫乃 唯(15歳・♀・小鳥)
 fa2672 白蓮(17歳・♀・兎)
 fa2847 柊ラキア(25歳・♂・鴉)
 fa2993 冬織(22歳・♀・狼)
 fa3887 千音鈴(22歳・♀・犬)
 fa4002 西村 哲也(25歳・♂・ハムスター)
 fa4028 佐武 真人(32歳・♂・一角獣)
 fa4144 柚木透流(22歳・♀・狼)
 fa4443 陽織(24歳・♂・一角獣)
 fa4526 菜姫 白雪(19歳・♀・猫)
 fa4563 椎名 硝子(26歳・♀・豹)
 fa4808 柊棗(17歳・♀・小鳥)

●リプレイ本文

●特別な日
 赤の背景の前に立っている楊・玲花(fa0642)は、胸元と背中が開いた漆黒のノースリーブのドレスに、桜色のレース柄のケープを羽織っていた。黒絹の長手袋をした腕を顔の位置まで上げて、銀の時計を見ている。
 イヤリングやネックレスなどのアクセサリーも銀に統一している楊の胸元には、白い薔薇のコサージュが咲いていた。小首を傾げる楊の肩に、一つに束ねた黒髪が流れている。
 カメラマンの声に楊が顔を向けた。そして、まるで恋人の姿を目に止めたかのように嬉しそうな笑みを零した。シャッターが切られ、楊の輝く笑顔が捉えられた。

 
●休日のカジュアルシック
 白い背景の前に、細いカウンターチェアーが置かれている。そこにレパード柄のVネックシャツとフードのついた黒のブルゾンを着た西村 哲也(fa4002)が腰掛けていた。濃淡のあるグレーのストレートパンツとスニーカーを履いた足をスツールにかけている。
 西村はその長い足をゆったりと組み、両手を膝へ置いた。そして少し小首を傾げつつ、人懐こい笑顔をカメラに向ける。それに、カメラマンはうんうんと頷きつつ、シャッターを切った。何枚か撮って、オッケーサインを出すと、西村はにこりと笑ってカウンターチェアーから静かに降り立った。


●双子のアンティーク・ドール
 フリルやレースのたっぷりついたクラシックなデザインの黒いワンピースドレスを着て、姫乃 唯(fa1463)がアンティーク調の椅子に座り、姫乃 舞(fa0634)がその隣に立っていた。スカートの前についたボタンは外されており、中から白いレースのペチコートが見える。
 二人の胸元には舞が赤、唯が青のリボンが結ばれていた。同じように、黒いエナメルシューズの飾りである薔薇も色が違う。二人の着ているドレスにも、よく見ればそれぞれ水色とピンクで小さな花の柄がついていた。
 二人はふわふわとウェーブのかかった髪を流し、頭にはワンピースと同じ布で作られたボンネットを被っている。そして、まるで人形のように無表情でカメラを見つめていた。何度かフラッシュが光る。その間、二人はずっと表情を崩さなかったが、カメラマンがオッケーのサインを出すと、二人はほっとしたように生き生きとした笑みを零した。


●爽やかな朝
 他のモデルがドレスやカジュアルでいてお洒落な服を着ている中で、一人だけ黒いジャージを着ているのは大曽根カノン(fa1431)だった。もちろん、ジャージといってもきちんとした有名なブランドのものであり、黒に走る白いラインがシャープで、着る者がいかにもスポーツができるように見えるデザインだ。
 大曽根は肩に白いタオルをかけ、赤い背景の前に立っていた。ジョギングをして流れた汗を拭くようにタオルを口元に持って行き、カメラを見る。それにカメラマンはオッケーサインを出しながらシャッターを切った。


●元気なノワール
 少しだけ光沢のある黒い長袖シャツの下から、黒に白のドットがついたキャミソールをちらりと見せているのは菜姫 白雪(fa4526)だった。菜姫の履いた膝上のスカートの襞には白いラインが引かれており、ポケットの部分には銀色のファスナーがついていて、サイドには黒のリボンがクロス状に編みこまれている。
 菜姫は緩いウェーブかかった髪に固めの素材で作られた小さなシルクハットを乗せ、それを落ちないように手で押さえつつ、白背景の前で面白そうにくるくると回ったり、ぴょんぴょうと飛び跳ねたりしていた。その度に、黒の革靴に結ばれた白いリボンが踊る。そんな楽しげな菜姫の表情を、シャッターが捉えた。


●マジシャン
 シルクハットに黒バラのコサージュとチェーンをつけて、黒のスーツを着ているのは陽織(fa4443)だ。スーツの下にはダークレッドのシャツを着て、スーツと同じ素材で作られたネクタイを緩めに結んでいる。
 赤い背景の前に立った陽織は、頭に被っていたシルクハットを脱ぎ、その中にバラの花束を入れた。あたかもシルクハットの中から飛び出したかのように見える花束をカメラに見せつつ、陽織が花束から一輪取り出して右手に持ち、口元に花びらを寄せる。そのままカメラ目線を寄越す陽織に、カメラマンも満足気に手を上げて、シャッターを切った。


●蜘蛛にかかった妖精
 襟と袖口にファーのついたロングレースカーディガンを着た白蓮(fa2672)は、妖絶な雰囲気で黒いロングストレートのウィッグを被った柚木透流(fa4144)を後ろから抱きしめていた。カーディガンのレースは蜘蛛の巣のようになっていて、インナーに着ているコルセット風の黒いキャミソールが透けて見えている。変則的にカットされた3段のティアードスカートにも蜘蛛の巣柄のレースが見え、首には蜘蛛モチーフの銀細工がついた黒帯のチョーカーをしていた。
 そんな蜘蛛に捕らわれた様子の柚木は、マーメイドラインの黒いイブニングドレスに、白のオーガンジーが羽根のように重なるイレギュラーヘムショールを羽織っている。淡いミルキーローズのルージュを引いた唇はうっとりとしたように開けられ、目は白蓮を見上げていた。
 白蓮が柚木の深緑のスワロフスキーラインストーンを下げた腕を取り、手の甲に口付けた。そしてそのままカメラを見上げた時、シャッターが切られた。


●雪と猫
 白背景の前にトトトトッと走って来たのは、一匹の白猫だった。それを、黒い毛糸の帽子にロングコートを羽織った柊棗(fa4808)が追いかけてきて、その腕に抱き上げた。コートの下には赤と茶のチェックのフレアスカートを履いており、革のロングブーツを履いた足が伸びている。
 白猫を抱き上げた棗は、その白猫をコートの中に入れると、胸元から顔を出させた。ぬくぬくとした猫は目を細め、じっと抱かれている。それに棗が優しげに微笑むのを、カメラマンは見逃さずにシャッターを切った。突然のフラッシュに猫が驚いてぱちりと目を開けたのに、棗は楽しそうに笑った。


●カジュアル&ゴージャス
 シルバーがかった黒のチューブトップに、黒に近い濃紺のヒップハングジーンズを併せているのは椎名 硝子(fa4563)だった。その上にゴージャス感のある、襟元にリアルファーがたっぷり付いた黒のハーフコートを羽織っている。
 赤い背景の前に立った椎名は、艶のある黒のハイヒールパンプスを履いた右足をカツリと前に出し、片手でコートの前を開いた。くいっと軽く腰を横に曲げると、黒いベルトと、胸元に輝くガーネットのペンダントが見えるようになる。赤いルージュを引いた唇が妖絶に曲線を描いた時、カメラマンは興奮したようにシャッターを切った。


●ミュージシャン
 ピンやチェーンのついた光沢のある黒のキャスケットのつばにゴーグルをかけた柊ラキア(fa2847)が、SHOUTを片手にカメラマンへピースサインを向けた。長袖の黒いガーゼシャツにはペンキが飛び散ったような白の模様があり、インナーの青いタンクトップが透けて見えている。柊が動く度に、肩から胸元にかけて下がるチェーンやアクセサリーがじゃらじゃらと音を立てた。同じように、切り裂かれて汚れたようなデニムパンツには、ごつい銀バックルのベルトにウォレットチェーンが幾つもぶら下がっている。
 隣には白黒とグレーのタータン・チェックのビスチェに、やや藍がかった黒ベルベットのミニタイトスカートを履いた冬織(fa2993)がスタンドマイクと、牙が何ともシュールながおーうさぎを持って立っていた。上には黒い絹で作られた、身体のラインが出るロングコートを羽織り、黒いベルベットブーツを履いている。
 柊の、冬織とは逆隣には、ラフにアップした髪に薄水色シフォンリボンを垂らした千音鈴(fa3887)が立っていた。ブルーグレーのくしゅくしゅとしたネックのカットソーに、オフホワイトのショート丈パーカーを着て、更に黒のアーミーブルゾンを羽織っている。ボトムには黒のホットパンツとアーミーブーツを履き、肌を出していた。肩にはアイスブリザードをかけ、音を調節している。
 そして冬織の隣にはエレキギターを持った佐武 真人(fa4028)がいた。光沢のあるブラックベロアのタートルネックとグレーのバイカーパンツに、ベルトについた大きな金具がワンポイントの、薄手の黒いロングコートを着ている。
 彼らは赤い背景の前にアンプやスピーカーを置き、実際に音を出していた。そして、テストを終えると、佐武と千音鈴がギターを弾き始める。合わせて、柊と冬織が歌い始めた。
 佐武のアンクルブーツを履いた足がリズムを刻み、千音鈴と柊はマイクを共にし、競い合うように高くジャンプをした。冬織が銀のネックレスと髪を閃かせ、がおーうさぎを高く掲げる。その瞬間、カメラは絶好のシャッターチャンスを逃さなかった。

●ピンナップ


楊・玲花(fa0642
PCシングルピンナップ
緋烏