恋チョコValentine!アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
中畑みとも
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
フリー
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難度 |
普通
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報酬 |
3万円
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
02/14〜02/18
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●本文
淡い赤色の可愛らしい箱に入った『恋するチョコレート・スィートハート』、略して『恋チョコ』を真ん中に、いつか見たような面子の男性達が、いつか見たような渋い顔で、いつか見たようにうんうんと唸っていた。
「ついに来たぞ、この日が‥‥」
「来ましたね‥‥」
呟く男性達の目の前には、2月14日に大きく赤丸を書かれたカレンダーがある。
「やはり、恋するチョコレートと銘打ってるわけですから、この日は逃せませんでしょう」
「売り上げ、ガッっとUPさせないと」
「その為にも効果的なCMを作成せんとな」
「今回も、バレンタインに因んだシーンとかを役者の方々に考えて頂きましょうか。前回のCMもなかなか好調でしたし」
「そうだな。俺たちのバレンタインなんか、社内の義理か、娘からのお零れくらいだしな。結婚生活も長くなると妻にすらチョコレートなぞ貰えんし。ろくなフレーズも思いつかん」
「娘さんから貰えるだけいいですよ‥‥うちなんて‥‥小さい時はパパーとか言って抱きついて来たのに‥‥大きくなったらもう‥‥」
「悲しいな‥‥元気出せ‥‥」
「と、とりあえず、役者の方々探して来ますね!」
と、いうことで。
『恋するチョコレート・スィートハート』略して『恋チョコ』のバレンタイン版CMを作成します。
役者の方々は恋チョコをバレンタインに送りたくなるような、胸がキュンッとするシーン・フレーズを考えて下さい。
●撮影方法
セット・ロケーションの希望を出して頂ければ、こちらで準備します。
一人での撮影でも、何人かで組んで撮影してもいいですが、一人一パターンでお願いします。ただし、ストーリー的に繋がりを持たせたい場合や、男性女性の数が合わなかった場合はこの限りではありません。
細かいストーリーや裏設定なども決めて頂いて構いませんが、細かい部分はカットされる場合がありますのでご了承下さい。
●恋チョコについて
甘酸っぱいストロベリーチョコを、ほろ苦いビターチョコで包み、ココアパウダーをたっぷり振り掛けた、一口サイズの真ん丸のチョコレートです。
箱の裏側に書いてあるチョコの説明には、
『ストロベリーチョコは甘酸っぱい初恋の味』
『ビターチョコはちょっと苦い大人の恋の味』
『ココアパウダーは愛しい人への口付けの味』
と書いてあります。
●リプレイ本文
●槇島色(fa0868)編
夜のビル街をバイクで疾走する女性がいた。一つのビルの前で止まり、ヘルメットを脱ぐと、それが槇島である事が判る。槇島はビルの中へ入ると、ロビーで待ち受けていた男性に書類の入った袋を渡し終え、腕時計を確かめた。時刻は10時を回っている。槇島は一つ溜息を吐くと、バイクのエンジンをかけた。
煌々と灯りのついたコンビニが写る。中では槇島が買い物をしていた。2つの缶コーヒーを手に取り、レジへ向かう途中で、ふとお菓子の棚を見る。そこには『恋チョコ』が並んでいた。
場面は変わり、薄暗いオフィスでパソコンに向かっている男性がいる。その後ろから、槇島がそっと近づき、男性の傍らに缶コーヒーを置いた。振り返る男性に、槇島が少し照れたように笑う。
「お疲れ様」
カメラが槇島のバックへ回ると、その背中へ隠した手に『恋チョコ』を持っていた。そして、『恋チョコ』がアップになり、槇島の声で「いつも頑張っている大切な人へ。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが入った。
●ヒカル・マーブル(fa1660)編
洋館風の豪奢な玄関で、メイド姿のヒカルがモップをかけている。真面目に仕事をしていたヒカルは、ふと閉じられた玄関を見ると、切なそうに溜息を吐いた。そして、ポケットから一粒の『恋チョコ』を取り出すと、口へ近づける。
画面がセピア調に変わり、ヒカルとスーツ姿の男性が映った。ヒカルが男性へ、持っていた『恋チョコ』の箱を渡す。箱だけが鮮やかなカラーだ。男性は微笑みながらそれを受け取ると、箱の中からチョコを一粒取り出し、ヒカルへと渡す。そして、ヒカルの手の甲にキスを落とすと、颯爽と玄関を出て行った。
場面が戻り、ヒカルが『恋チョコ』を口に含んだ。そして、ちょっと苦笑気味に笑って「馬鹿‥‥」と呟く。気を取り直したように仕事を再開するヒカルの後姿に、ヒカルの声で「大人の恋をしているあなたに。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが入った。
●都路帆乃香(fa1013)×伊達 斎(fa1414)編
(都路バージョン)
2006年2月14日と示されたデジタル時計が10時過ぎを示していた。それを見て、オフィスから帰ろうと廊下に出る伊達にチョコを持って待っていたらしい都路が近づくが、手は伸ばしかけたものの、声をかけられずに終わってしまう。帰って行く伊達を見送り、都路が綺麗に包装されたチョコを見下ろして溜息を吐く。
場面は変わり、2007年2月14日に二重丸が付けられたカレンダーが映る。それを見ているのは、ピンクストライプのパジャマを着た都路だった。カレンダー下の棚に置かれた『恋チョコ』を見つけ、都路が一粒口に含んで微笑む。
そこに、ブルーストライプのパジャマを着た伊達がやって来た。首を傾げる伊達に、都路が「何でもないの」と微笑んで、伊達に顔を近づける。抱き合う2人に重なり、『恋チョコ』がアップにされる。都路の声で「2人の恋の思い出に。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが入った。
(伊達バージョン)
2006年2月14日と示されたデジタル時計が10時過ぎを示していた。それを見て、オフィスから帰ろうと伊達が廊下に出る。その後ろから、包装されたチョコを持った都路が近づくが、手は伸ばしかけたものの、諦めたように下げてしまう。伊達はそれに気付かず、都路は少しずつ小さくなり、伊達もフレームアウトしていく。
場面は変わり、2007年2月14日に二重丸が付けられたカレンダーが映る。それをピンクストライプのパジャマ姿のままで見ている都路の後姿を見つけ、伊達が近づいて行った。伊達も同デザインでブルーのパジャマを着ている。振り返る都路の手元には『恋チョコ』があった。伊達はその箱の中から一粒のチョコと一緒に指輪を取り出す。驚く都路の手を取り、伊達が都路の薬指に指輪を嵌めた。戸惑いつつも嬉しそうに受け入れる都路に、伊達の顔が近づいて行く。都路の持つ『恋チョコ』の箱がアップになって、伊達の声で「2人の恋の始まりに。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが重なった。
●リーニャ・ユンファ(fa4489)×中善寺 浄太郎(fa5176)編
(リーニャバージョン)
大学の校舎裏で、リーニャと、中善寺が立っている。ぱしんっと音がして、リーニャが中善寺の頬を叩いて走り去った。リーニャが涙を拭い、唇だけで『馬鹿』と呟く。
場面変わり、廊下ですれ違う2人。目が合うが、お互い顔を背けてしまう。去って行く中善寺の後姿をちらりと振り返り、リーニャが悲しそうに溜息を吐いた。
再び場面が変わり、コンビニが映る。落ち込んだ顔のリーニャは、お菓子の棚の中から『恋チョコ』を発見すると、ハッと思いついたように『恋チョコ』を引っ掴んだ。
場面は大学へと戻り、リーニャは玄関先の階段で項垂れている中善寺を見つける。一瞬、嬉しそうに駆け寄ろうとして止め、顰め面で歩いて近づくと、中善寺を見下ろして『恋チョコ』を突き出した。驚いて受け取る中善寺に、リーニャが微笑んで隣に座り、「ごめんね」と呟いて中善寺の頬に軽くキスをする。それをバックに、リーニャの声で「仲直りのキスと一緒に。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが入った。
(中善寺バージョン)
大学の校舎裏で、リーニャと、中善寺が立っている。ぱしんっと音がして、リーニャが中善寺の頬を叩いて走り去った。中善寺は頬を押さえ、眉を顰めて俯く。
場面変わり、廊下ですれ違う2人。目が合うが、お互い顔を背けてしまう。去って行くリーニャを後ろに感じながら、中善寺は辛そうに唇を噛み締めた。
他の恋人同士である生徒達が楽しそうに帰っていく中、中善寺は玄関先の階段に座り込んで溜息を吐く。ガシガシと頭を乱暴に掻いた中善寺は、大袈裟に肩を落とした。
ふと足元が暗くなり、中善寺が顔を上げた瞬間、目の前に『恋チョコ』の箱が突き出された。驚いて反射的に受け取った中善寺は、その箱を持って来たのがリーニャだという事に気付く。照れ臭そうに笑うリーニャに、中善寺も頬を赤くして微笑み返した。リーニャが中善寺の隣に座り、頬にキスをする。それを受けて、中善寺も「ごめんな」と呟いてリーニャの頬にキスを返した。中善寺の声で「仲直りのキスと一緒に。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが入る。
●ASAGI(fa0377)×橋都 有(fa5404)編
「今日はね、バレンタインデーなの!」
そう言って、フリルのエプロンを着てチョコ作りを始めるASAGIを、橋都が落ち着かない表情で見守る。
「誰にあげるの?」
「パパには秘密なの!」
橋都がおろおろとASAGIに問うが、ASAGIはにこにこと笑ったままで答えない。
ASAGIがレシピを片手にチョコを作るが、チョコを刻もうとして指を切ったり、湯銭をしようとしてお湯の中にチョコを直接入れたりして失敗が続き、その度に橋都が慌てて助ける。そのうち、キッチンは器具が散らかり、チョコが飛び散るなどの酷い惨状へと化した。それを見て橋都は困ったように、ASAGIは泣きそうな表情で、お互いの顔を見つめる。
場面が変わり、2人は手を繋いでデパートへ来ていた。チョコが並ぶ棚の中から、ASAGIが『恋チョコ』を選んでレジへ持って行く。
再び場面が変わり、今度は公園へと歩いて行く2人の姿が映る。ASAGIが立ち止まると、リボンをかけられた『恋チョコ』を橋都へ渡した。
「バレンタインは一番大好きな人にチョコをあげる日なんだって! だからパパにあげる!」
そう言って満面の笑みを見せるASAGIに、橋都が少々オーバーな感じに嬉し泣きをする。
公園のベンチに座り、ASAGIが橋都にチョコを「あーん」と食べさせようとするのをバックに、ASAGIと橋都の声で「初恋気分な仲良し親子へ。恋するチョコレート・スィートハート」とナレーションが重なった。