SDでヘアアレンジ!アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 中畑みとも
芸能 2Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 2万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 09/22〜09/24

●本文

『SartoDisign』‥・・それは10代から20代の男女をターゲットにした、ファッション雑誌である。いつもなら洋服を紹介しているのだが、今回は雑誌のおまけとして様々な『まとめ髪』の作り方を掲載した冊子を作るらしい。
「そこで、髪に自信のある女の子を捜してるのね。髪の長さはロングからミディアムが最適だけど、ショートの子用のまとめ髪アレンジも用意してあるから」
 そう話すのは雑誌編集者である女性だ。以前、モデル達に自由に服を選ばせ、それを紹介するというコーナーでも担当をしていた人物である。
「写真はアレンジをしている最中も何枚か撮るけど、アレンジは誰にでも手軽に自宅で出来るようなものだから、そんな気負わなくても大丈夫‥‥あ、アレンジはモデル自身にして貰うからね。そうじゃないと『気軽に出来ます』って言えなくなっちゃうし。どんなアレンジして貰うかとか、その他詳しい事はこの紙に書いてあるから、見ておいて頂戴ね」
 言って、編集者は数枚のプリントを渡して来た。


●撮影
 写真は、アレンジの前後と、アレンジをしている最中(アレンジの説明のような感じ)を撮ります。
 アレンジの前は、髪を下ろして自然な状態にしていて下さい。
 服装はアレンジイメージに合わせて自身で自由に選んで頂いて結構ですが、なるべく髪を隠さないように首周りに気をつけた服装にして下さい。


●アレンジイメージ
 1人1つのアレンジをして貰います。自身の髪の長さや好みに合わせて、なるべく他のモデルと被らないようにイメージを選んで下さい。万が一被ってしまった場合は、編集者の独断でその人に似合いそうな別のアレンジを選ばせて貰います。

 ロング1:ピョンピョン跳ねる毛先にカチューシャが元気なコケティッシュアレンジ
 ロング2:片側だけのアシンメトリーな三つ編みとコームをあしらった後姿が印象的なスィートアレンジ
 ロング3:フロントトップに束ねた髪と、大きなコサージュが可愛いピュアアレンジ
 セミロング1:ポンパドールと後頭部のフラワーフォルムで無邪気なナチュラルアレンジ
 セミロング2:サイドに纏め、ブレスレットをヘアアクセに代用したゴージャスアレンジ
 セミロング3:シニヨンを利用して、セミロングをショートボブに変えるポップアレンジ
 ミディアム1:大胆な斜めの分け目と動きのある毛先がユニークなドールアレンジ
 ミディアム2:後頭部のシニヨンとコサージュで作れる手軽で清楚な印象のシンプルアレンジ
 ボブ1:ポンパドール風前髪と、サイドの跳ねた毛先がメリハリのあるラフアレンジ
 ボブ2:顔のラインを縁取る前髪の三つ編みと、きゅっと上がった後姿がスィートなミニマムアレンジ
 ショート1:2つのシニヨンとポップなコサージュで元気いっぱいカジュアルアレンジ
 ショート2:ヘアバンドだけで簡単にイメージチェンジ出来るキュートアレンジ

●その他
 撮影の合間に『自身の髪の手入れや気を使っている事』『普段はどんなまとめ髪をしているのか』『まとめ髪をする時に使うお気に入りヘアアクセ』などの内容のインタビューをする予定です。質問の答えを用意しておいて下さい。

●今回の参加者

 fa0634 姫乃 舞(15歳・♀・小鳥)
 fa1406 麻倉 千尋(15歳・♀・狸)
 fa2726 悠奈(18歳・♀・竜)
 fa3579 宝野鈴生(20歳・♀・蛇)
 fa3661 EUREKA(24歳・♀・小鳥)
 fa4181 南央(17歳・♀・ハムスター)
 fa4339 ジュディス・アドゥーベ(16歳・♀・牛)
 fa5939 祥月 暁緒(19歳・♀・兎)

●リプレイ本文

●コケティッシュアレンジ
「前はストレートで、後ろはウェーブ? 天然?」
 編集者の言葉に苦笑するのは、下準備に毛先をアイロンで内巻きにした祥月 暁緒(fa5939)だ。
「お手入れは何かしてる?」
「黒髪は艶がなくなると目立ちますから、トリートメントには気をつけてますけど‥‥一般的なものですよ」
 髪全体にワックスを馴染ませながら祥月がインタビューに答える間、シャッター音が響いている。顔にかかる髪を残し、アップにする髪を左サイドに纏め、耳の上に向かって捻り上げた。毛束の根元を斜め上から大きな蝶がついたシルバーバナナクリップで留め、反対側の耳後ろの髪にも蝶クリップを軽く留める。
「普段、そういうの使ったりする?」
「いえ、バレッタなんかはよく使いますけど。アンティーク調とか、クラシカルなのばっかりですね」
 祥月が持っていたのは、カラフルなビーズが並ぶ2本の細いカチューシャだった。顔周りの髪の毛を整えて、それをつけていく。
「あ、つむじの少し手前に、重ならないようにつけてね。あんまり前の位置だと、昔のアイドルみたいになっちゃうから」
 編集者の言葉に笑いながら、アップした毛先を指で摘んで逆毛を立てていく。元々ウェーブかかった髪がぴょんぴょんと跳ね、何とも元気なシルエットへ変わった。
「‥‥何だか、自分じゃないみたいです」
「こういう髪型はしないの?」
「いつもは簡単にくるっと捻ってバレッタで留めるか、三つ編みでしたから‥‥」
「こういうのもイメージ変わっていいじゃない。うん、何か凄い明るくなった感じ」
 鏡を見つめ、溜息を吐く祥月に編集者がにこやかに微笑んだ。


●スィートアレンジ
 普段ストレートの髪を軽く内巻きにブローした姫乃 舞(fa0634)が鏡の前に座った。
「三つ編みって楽しいですよね。自分にはあまりしませんけど」
「普段はどんな風に纏めてるの?」
「首の後ろで一本に纏めて縄編みにして、バレッタで留めたりしてます。割とラフなのが多いですね」
 姫乃は顔にかかる髪を残し、左サイドに寄せた後髪を三つ編みにしてゴムで結ぶ。その結び目が隠れるように耳の横で三つ編みを丸めてバレッタで留めた。バレッタにはピンク色の石が花模様に嵌められている。
「お手入れは?」
「洗う時は爪を立てず、濡れたまま放置しないとか。あとはドライヤーを長く当てないとか、毛先を解してから全体を梳かすとか」
「基本が一番ってことね。あ、三つ編みは耳を隠すように乗せてね。後ろにして耳を出しちゃうと、かっちりしたイメージになって可愛さ半減だから」
 編集者の言葉に頷き、今度は襟足の髪を捻りながら、上から水色の石がついたコームを差して行く。
「ヘアアクセとか使ってる?」
「髪が長いと量も多いですから、しっかり留められる大きめのバレッタは必需品ですよね。あとはカチューシャとか‥‥あまり飾りが多いと髪が引っかかっちゃうので、シンプルなものですけど」
 襟足が崩れ難いように更に捻って、1つ目のコームの横に重ならない様、もう一つコームを差して行く。すると、ざっくりと編まれた三つ編みが可愛らしく、襟足に差したコームが目を惹く、甘いフォルムになった。
「おお、思った以上に、姫乃さんに似合うわ」
「有難う御座います」
 楽しそうに笑う編集者に、姫乃が照れたようにはにかんだ。


●ピュアアレンジ
 いつもはストレートの毛先をアイロンでくるりと巻いたジュディス・アドゥーベ(fa4339) が、珍しそうに自分の髪を見下ろした。
「普段はこういうのしないの?」
「ずっとストレートでしたから‥‥纏め髪もあまりしませんし」
「じゃあ、今日は是非覚えて行って貰おう」
 手ぐしで、耳より前の髪をフロントトップに纏め、ゴムで結ぶ。髪全体にクリームを馴染ませ、纏めた毛束を少しずつ持ち上げて櫛で逆毛にしていく。
「綺麗な髪ねー。お手入れは何かしてるの?」
「髪にはちょっと自信があって。スタイリストさんに貰ったアミノ酸系のシャンプーを使ったり、ドライヤーはなるべく低温で、8割程乾いたら止めるようにしてます。あとは静電気の起き難い櫛を使うとか、最近では定期的にサロンでのトリートメントや、ヘッドスパに通ってますね」
「おー、本格的。流石だね」
 ジュディスが照れたように笑って、毛束を2つに分けると、片方の毛束を巻き込むように残りの毛束を根元に巻きつけ、アメピンで留めた。
「そしたらあまりヘアアクセとか持ってない? だったら、それあげるよ。纏め髪するときに使って」
「有難う御座います」
 言われて、ジュディスが持っていたコサージュを見下ろす。薄いピンクのコスモスを模したレース・チュールコサージュだ。ジュディスがそのコサージュをトップサイドにつけると、少女のようなピュアで可愛らしいシルエットとなった。
「わぁ‥‥こういうまとめ髪もあるんですね」
「うんうん。普段しない人がやると、更に可愛いわ。自分で考えて何だけど、この企画楽しいわ」
 満足そうに頷く編集者に、ジュディスが嬉しそうに笑った。


●ナチュラルアレンジ
「うん、あなたは元から巻き毛だから、下準備はいらないわね」
 言われたのはEUREKA(fa3661)だった。三角に取った前髪を頭頂部で捻ってポンパドールを作る。
「捻った前髪を前に出して、毛束と平行に後ろからアメピンを差すと、綺麗なポンパドールになるわよ」
「ポンパドールなんて何年ぶりかしら‥‥」
「普段はこういうのやらない?」
「しないわねぇ。いつもは纏め髪と言えるのかも謎な、バンダナ三角巾状態よ。髪を纏める時って作業で邪魔な時か、ステージでのラフアップに飾り留め位ね」
 襟足とこめかみのおくれ毛を残しつつ、ポニーテールを作ると、それを五等分に分けていく。そして五等分の毛束を輪にしてアメピンで止めていくと、花のようなフォルムに仕上がった。フォルムをキープする為にスプレーを髪全体にかけていく。
「じゃあ、普段使うのってバンダナくらい?」
「あとはヘアバンドとかゴムとか、実用的なものばかり。外出するときは華やかはバレッタとかつけてみるけど」
「せっかく綺麗な髪してるのに。お手入れは何してる?」
「一応、シャンプーなんかは天然原料使用品に心掛けているけど。その割には濡れたまま放置だったり、まあ大雑把ね。天然巻毛だから、ブローは余りしないかしら」
 答えながら、EUREKAがテールの根元にピンクとベージュの花コサージュを2つつけていく。すると明るくも甘い、女性らしい雰囲気が仕上がった。
「なかなかじゃない? 私もまだまだ捨てたもんじゃないわね」
「何言ってるの。まだ若いんだからいろんな髪型楽しんでみたら? こんなに可愛いんだから」
 ね? と微笑まれ、EUREKAは満足そうに笑った。


●ドールアレンジ
「こんなにいっぱい巻いたの、初めてかも」
 呟いたのは、普段ストレートの髪をカーラーで内外ランダムに巻いた南央(fa4181) だった。バックを斜めに分け、上はトップサイドで、下は耳の後ろでゴムで結ぶ。
「普段はどんな纏め髪してるの?」
「スプレーで纏めちゃう事が多いです。かなりラフですね」
 答えながら、南央は上と下の髪に逆毛を立て、ワックスを揉みこんで行く。そして毛束を小分けに取り、ゴムの結び目を隠すようにしてふわりと丸めると、アメピンで数ヶ所留めていった。
「じゃあ、ヘアアクセとかも使わない?」
「休みの日とか、ちょっとだけお洒落にっていう時には手軽なカチューシャとかは使いますけど」
「なら、今日使うピンあげるわね。あ、ワックスを揉み込む時はカールや逆毛が潰れないように手の平でやった方がいいわよ」
 南央がアメピンを留め終えると、毛先の動きを固定するのに上と下の髪へスプレーをかけた。
「綺麗な黒よね。染めたりしてないのかしら。お手入れは何かしてる?」
「学生ですから。念入りにお手入れするって事はないですけど、髪を洗う時は上を向いて洗う事と、爪を立てないように気をつけてます。下を向くとキューティクルと逆向きになっちゃって髪を傷めるらしい事をスタイリストさんに教えて貰ったので」
 南央は楕円形にビーズをあしらったピンクとグリーンのピンを、左右の毛束の根元へつけた。大胆に斜めに取ったバックの分け目がユニークで可愛らしいシルエットが仕上がる。
「いやー、若い子って何でも似合うわね。可愛い、可愛い」
「えへへ、そうですか」
 頷かれて、南央がくしゅくしゅとした己の髪を触り、照れたようにはにかんだ。


●ミニマムアレンジ
 前髪に細く明るいオレンジのエクステをつけているのは麻倉 千尋(fa1406)だった。前髪を8対2に分け、エクステの入った方を分け目からサイドに向かって三つ編みをし、ゴムで結ぶ。
「綺麗な色ねー。染めたの?」
「地毛なんですよー。ブリーチとか染色とか、髪が痛みそうなんでまだ未経験ですー」
「へぇー、そうなの? お手入れとか何してる?」
「あんまり気にしてませんけど、トリートメントは必ずする事と、シャンプーとかはしっかり洗い流す事くらいですね」
 答えながら、反対側もサイドへ向かって三つ編みをし、ゴムで結んでいく。そして後ろの髪を上下に分け、上を仮留めしておくと、下を左右に分けて捻り上げ、それぞれをアメピンで留めた。
「普段から纏め髪とかはしてる?」
「いつもは三つ編みする位ですね。ちょっと前はシニヨンもしてましたけど、髪が硬くてすぐ跳ねちゃって‥‥帽子が好きなんで、纏めて突っ込んでる時もあります」
 仮留めしていた上の髪を下ろし、下の髪に被せると、毛先を内側に折り込んでアメピンで留める。
「ヘアアクセとかは?」
「普段からは使わないんですけど、お気に入りの櫛があるんです。蝶がデザインされてて、浴衣や着物の時は大抵それを使ってます。おばあちゃんからのプレゼントで、宝物なんです」
 言って、麻倉は耳のすぐ手前に飾りピンをつけていく。ピンは水色の大きめな花モチーフがついたもので、オレンジのエクステとよく似合っていた。麻倉の丸い顔に、ちいさなフォルムがしっくりくる。
「あらー、似合うじゃない! ぬいぐるみみたい。可愛いー!」
「わわっ!」
 出来上がった髪型に、編集者が思わず麻倉に抱きつくと、麻倉が驚いて両手をばたばたさせた。


●カジュアルアレンジ
「シニヨン出来るかな?」
「大丈夫、その位の長さなら余裕よ」
 呟いたのは、普段は少し猫っ毛な髪を、アイロンをかけて軽くストレートにした悠奈(fa2726)だった。トップと後頭部の2つに髪を纏め、ゴムで結ぶ。
「ショートだとあんまり纏め髪とかしないでしょ」
「そうだね。襟足を捻り上げて、ダッカールクリップで留めちゃったりはするけど」
 答えながら、トップで纏めた毛先を根元に向けて折りたたみ、アメピンで留めた。同様に、後頭部の毛先も根元へ向かって折りたたみ、留める。そして、襟足の毛を持ち上げると、これもアメピンで留めて行った。
「じゃあ、そのクリップがお気に入りヘアアクセ?」
「うん。短めなんだけど、ラインストーンの花が散りばめられてて、透かし柄の銀の台座がアンティーク調なの。色違いで何個か持ってるんだ。子供っぽくなくて、お出かけにも使えて便利なんだよ」
 にこにこと笑いながら悠奈がトップに纏めた毛束の根元に、コサージュをつける。コサージュは黄色と橙色、黄色と白の花びらで作られたマーガレットモチーフが2輪付いているものだった。
「髪のお手入れは何かしてる?」
「ブラッシングを欠かさない事かなぁ。ブラシは静電気の起き難い天然素材の物を愛用してるんだ」
 言って、悠奈は片方の前髪サイドにカラークロスピンを留めた。小さなシニヨンが可愛らしくもポップなシルエットが仕上がる。
「うん、悠奈さん顔ちっちゃいからよく似合うわ」
「わーい、ありがと!」
 編集者の言葉に、悠奈がアレンジを確かめながらにっこりと笑った。

●キュートアレンジ
「ヘアバンドつけるだけの事を失敗しませんように‥‥」
「あはは、どれだけ不器用なの、それ」
 呟いた言葉を編集者に笑われたのは宝野鈴生(fa3579) だった。サイドを中心に髪へワックスを揉みこんでいく。
「そういえば、ヘアバンドも最近地位を取り戻しつつあるねって母が言ってましたよ」
 宝野が手にしたのは小さな赤い花がプリントされた、明るい雰囲気のスカーフ風ヘアバンドだった。前髪の上からヘアバンドをつけ、サイドできゅっと結ぶと、ランダムに髪を引っ張り出した。
「普段は使ったりしない?」
「ヘアバンドはしませんが、ヘアピンで前髪を留めたりしてます。前髪を上げてる方が日常的に動きやすくて、好きなんです」
「じゃあ、お気に入りはヘアピン?」
「ヘアピンとかバレッタとか‥‥陶器で出来てるものとか、木の手触りがするものが好きです。友達がよくお土産にくれたりするんですよ」
 答えながら、宝野がもみ上げ部分を残してサイドの髪を耳にかける。そして、ヘアバンドでサイドに蝶結びを作った。
「髪のお手入れとかは?」
「色が薄いので軋みやすくて‥‥トリートメントには変わった事はしていないんですが、髪にいい食べ物で中から綺麗になるように気をつけてます。朝にフレッシュジュースを飲むといいらしいですよ」
 蝶結びを何度か調整をして、宝野の満足のいく角度にすると、鏡を覗き込んでほっと息をつく。簡単だが、雰囲気がぱっと明るくなったような感じだ。
「良かった、うまく行きました!」
「ね? 簡単に可愛く出来て、いいでしょ? ヘアバンド」
 にっこりと笑う編集者に、宝野も楽しそうに微笑み返した。