チャリティライブ〜冬アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
大林さゆる
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
やや難
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報酬 |
3.6万円
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参加人数 |
14人
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サポート |
0人
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期間 |
12/24〜12/29
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●本文
●『チャリティライブ〜冬』参加者募集!
今回はライブハウスをお借りして、チャリティライブを行うことが決まりました。
それに伴い、参加者を募集しております。
参加御希望の方は、下記の事項をお確かめの上、必要なものをご用意下さいませ。
ロックグループ『A』の参加はすでに決まっていますが、彼らはバックバンド担当で、歌には参加しません。(場合によってはアドリブが入るかもしれません。)
●今回のテーマ
「希望」「夢」「平和」です。
テーマに基づいて、お一人100字前後の『オリジナル歌詞』を考えて下さい。出来上がった歌詞は、主催者側でアレンジして『一つの曲』として発表します。テーマはどれか一つでも構いませんし、二つ、三つと混ぜて考えて下さっても構いません。
100字前後というのは、およそ80〜120文字が目安ですが、なるべく100字くらいが望ましいです。歌詞は必ず提出して下さい。よろしくお願いいたします。
基本的に、ご自分で考えられた歌詞の部分は『作詞されたご本人が歌う』ことになります。
●作曲について
作曲もできる方は、どんな曲調か、どんな雰囲気なのか、テーマに沿ってお書き下さい。これは希望された方のみで構いません。
特に作曲する方がいなかった場合は、主催者側で作曲させていただきます。その場合、ベーシックな部分はロック調になりますが、それほどハードな曲ではなく、皆で歌い易い曲調になります。
●演奏・歌の練習について
参加者の方で、楽器演奏ができる方はぜひとも得意な楽器を披露して下さい。初日の打ち合わせの際に楽譜をお渡しします。2日目〜4日目が練習期間、5日目がリハーサル、最終日が本番となります。
●演出について
ライブにおける演出の案も募集しております。これは希望者のみで、全員で考える必要はありませんが、何か案がありましたらよろしくお願い致します。
●今回のお客様について
チャリティライブということで、ご家族、恋人同士、お子様、少数ですがお爺さん、お婆さんも見にこられます。その点を考慮の上、楽しいライプになるようお願い致します。
●リプレイ本文
●リハーサル〜音合わせ
「ブラボー! 素晴らし過ぎるよ! まさかこんなに凄い曲になるとは思わなかったよ」
主催者側のスタッフは参加者の歌を聞いて絶賛するばかりであった。
「それじゃ、もう一度歌ってみよう。今度は本番のつもりで頼む」
スタッフの掛け声で、参加者は持ち場についた。ロックグループ『A』のメンバーたちは歌手たちのサポートとして入ることになった。では、出来上がった曲を披露することにしよう。
『生きていく〜平和な世界で』‥‥歌詞
『橘川 円(fa4980)』
窓の向こうで雪がふわりと浮かぶ
冷たいはずなのに あたたかい白の色
それは未来へ続く希望の光
まばゆく照らすために 天を埋め尽くして
手をつなぎあって 世界中に広がれば
優しい心に育った夢の種が
もうすぐ芽生える日が来るわ
『真喜志 武緒(fa4235)』
今日はお休み 小春日和の昼下がり ブランチ片手に庭に出よう
煌めく笑顔で迎えてくれる 夢のような光景がある
僕の居場所は 君のとなりだけ
小さな幸せを噛みしめて
心が君への愛しさで満たされる 永遠に枯れない泉のように
『EUREKA(fa3661)』
小さな頃描いた夢 いつの間にか忘れていたけれど
ふとした時に思い出す
心の奥いつまでも 優しく待ってくれていたんだね
季節が移り変わるよう 人も少しずつ変わっていく
それでも変わらぬ大切なもの
きっと誰もが 胸の奥抱えている
『文月 舵(fa2899)』
月に祈り 星に願い 遥か遥か いつか届く
今宵 凍える空から白く降る
幾千の贈り物 見上げて
街を越え 海を越え 君のところへ
小さな僕ら笑う青い星に いつか届く
今宵 冷たいビル抜け白く降る
幾億の贈り物 見上げて
『シイラ(fa5206)』
優しい風が吹く この大地で
青い空 いつまでもみつめていたい
大好きな世界 大好きな命 大好きな‥貴方
ずっと ずっと
世界中の 大好きが この空で繋がっている
幸せな気持ち 忘れない
『椚住要(fa1634)』
手と手繋げば 世界は結べる
うるさいだけだった雑音も やがて穏やかな歌に変わる
別れた昨日に感謝を まだ見ぬ明日に祝福を
そしてここから歩いていく
数え切れない夢と希望をその手に抱えて
『キム・ヘヨン(fa5245)』
夢‥‥それは誰かを幸せに出来る素敵なもの
夢‥‥私からあなたへあげられる最高のプレゼント
夢‥‥それを持つと、心は希望に満ちあふれるの
今夜は誰もが幸せを感じる日 だから悲しい顔をしないで私を見てね
あなたの微笑み‥‥それは私への最高のプレゼント
『星野 宇海(fa0379)』
ふと見上げれば 優しく降り積もる
それは天からの贈り物
この景色は今も変わらないのに
あの日より色あせて見えるのは何故だろう?
そうだね 心のフィルター
優しさの洗剤と愛情のモップで磨き上げ
あの頃の輝きを取り戻そう
『蓮 圭都(fa3861)』
あの光が どれだけの時越え 僕らの上で輝くか知ってる?
そこにあるように見えて触れること かなわない夢
今 生まれた星が誰かの瞳に映る頃 僕達はもういないけど
同じ時代 生きる奇跡 誰も皆 光る星のような奇跡
『各務 神無(fa3392)』
この世に神は居はしない 唯一心に住まうモノ
天への祈りに意味は無く 求めなければ始まらない
夢も平和も希望でさえも 彼は叶えてくれぬのだから
故に私は踏み出そう 願いと求めを叶える為に
“Ask,and it shall be given you‥‥”
『ミッシェル(fa4658)』
泣き虫だった幼い日 揺れる灯と共に歩いてきた
大人になっても悲しい事は多い
日常 簡単な言葉に
差し出される手を握り返す難しさを知る
温かな火 誰もが持っている照らしている
よりそい描く 未来地図の鮮やかな笑顔
『アリエラ(fa3867)』
真っ白な雪のキャンバス 息を弾ませ 空を見上げた
夢は見るものじゃない なんてナンセンス
心の赴くまま 走り出そう 道は私の前には無いから
時には立ち止まる事もあるけど
情熱の炎 再チャージして ゴール目指して駆け上がれ
『桐間玲次(fa5149)』
世界が平和であるように 君はいつでも祈っている
小さな事ではあるけれど それが大切な事なんだ
無意味だと言う人もいるだろう
それでも 小さな君の想いは いつかきっと世界を変えていく力へと変わる
そして‥‥生きていく 平和な世界で
『全員で』
それでも 小さな君の想いは いつかきっと世界を変えていく力へと変わる
そして‥‥生きていく 平和な世界で
●チャリティライヴ〜本番
「それでは、チケットを拝見させていただきます」
ライヴが始まる前、受付にて。宇海と円は手作りのクッキーをお客さん一人一人に配っていた。今回は限定300人のお客が来るということで、女性スタッフにも協力してもらって全員の分を作ることができた。円の案で小分けしたクッキーをラッピングして、赤と緑のストライプ・リボンで括る作業もあって寝不足になってしまったが、お客さんが喜んでくれる顔を見て疲れもどこかへと吹き飛んでいった。ラッピング作業には『A』のメンバーも協力してくれたらしい。
開始時間5分前となった。お客は指定席に座り、今か今かとライブが始まるのを楽しみにしているようであった。そんな様子を見て、アリエラたちは心が踊るように熱くなった。
ライヴハウスの中はすでに熱気に包まれ、サービスとして一人一人にペットボトルのミネラルウォーターも配られた。
照明が暗くなり、ステージにスポットライトが当たった。白い光に包まれながら、円たちが手を振りながらステージに姿を現した。まずは持ち歌がある者たちが曲を一曲ずつ歌った後、中盤で少し休みが入り、第二部が始まった。ヘヨンがマイクを持ち、話し始めた。
「アニョンハシムニカ。皆様に会えて嬉しいです。私は、韓国から来たキム・ヘヨンと言います。最後の曲は、私たち全員で作りました。スタッフの方にも協力してもらいました。ぜひぜひ聴いて下さい」
ヘヨンが御辞儀をした後、歌専門の者は前へ、楽器を担当する者は後ろへと下がった。次第にステージの下から白いスモークが音も無く舞い上がる‥‥。
ドラム担当は舵‥‥シャンシャンと雪が降るように微かな音が響く。そして、EUREKAがピアノを弾き始めた。ミディアムなリズムに乗って、円が歌い始めた。彼女の弾くベースの音色は安定感があったが、円の歌声もなかなかのものであった。
真喜志は初めてのライヴということで歌のみとなってしまったが、精一杯歌う姿にお客たちも自然と聴き入っていた。真喜志の歌に応えるように、EUREKAがピアノを弾きつつ自分のパートを歌う。周囲との調和に気を使いつつ、彼女の歌声が広がる。
舵はドラムを鳴らしながら、想いを込めて歌った。天と海へと染み渡るように、世界への祈りを込めて舵がやんわりと歌い上げる‥‥繋げるのはシイラ。女優ということもあり人前で歌うのは緊張したが、ヘヨンが支えるように腕を組んでくれたおかげでシイラは自分のパートを優しく歌い切った。
要はギターを奏で、彼の要望で神無がバイオリンを弾くことになった。ギターとバイオリンの二重奏というのは稀ではないだろうか。要は打って変わって歌に魅入られるように熱唱した。歌は苦手だと言う要であったが、端から聴くとそうは思えないほどの歌い振りであった。
入れ代り、ヘヨンがマイクを右手で持ち、リズムを取りながら唄う。左手を握るのは友達のシイラ。仲良しな二人の姿に友情を感じる者もいた。その横で、宇海が微笑ましい表情で観客に語りかけるように歌った。間奏に入ると、宇海はハンドベルを鳴らした。
間奏のベース担当は圭都‥‥そして、彼女の歌声が響いた。音域のある声は外の世界へまで展開していくようであった。神無は間奏の間にバイオリンを白い洒落た椅子の上に置き、自分の番が来るとマイクを持って歌った。矛盾しているような歌詞ではあったが、白と黒が混ざり合い、光へと進化していく過程‥‥神無は自分の中にある「もの」を歌にした。
囁くように‥‥“Ask,and it shall be given you‥‥”
ミッシェルの弾くギターの音色が心地良く流れる‥‥皆の『音』を感じつつ、ミッシェルもまた歌詞を大切にするように歌い上げた。切ない気持ちと温かい心が絡み合うような歌声だった。
アリエラのパートになると、曲調が変わり、明るく伸びやかなロック調のリズムになった。アコースティックギターを片手に、飛び跳ねながら歌うアリエラ‥‥クルリとターンをした時、バックにいた『A』のメンバーたちと目が合った。彼らも今回のライヴに参加して、前回の気持ちから吹っ切れたようだった。相変らずギター担当はいなかったようだが‥‥。
楽しく元気に歌うアリエラの姿を見て、『A』のメンバーたちも笑顔になっていた。そして、ようやく最後のパート‥‥桐間が歌うと再び曲調が変化した。喩えるならばノスタルジア‥‥人によってはバラードに聴こえるかもしれない。桐間は歌に専念することになり、ステージの中心にいた。まさか自分の歌詞の一部が、全員で歌うことになるとは‥‥何故か奮えた。心が、身体が‥‥大気に融けるように全身から歌声を響かせた。
夢はいつかきっと叶う‥‥そう想いながら、桐間は歌った。最後は合唱となり、ライヴハウスは音の水に包まれていくような不思議な空間へと変わっていった。
『それでも 小さな君の想いは いつかきっと世界を変えていく力へと変わる
そして‥‥生きていく 平和な世界で‥‥』
世界へと伝えよう。平和の祈りを。
世界中にいる人々へと届くように‥‥。