牙武者・夢幻の章アジア・オセアニア
種類 |
ショートC
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担当 |
大橋直人
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
3万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
07/05〜07/09
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●本文
江戸城での髑髏争奪戦から幾日かのち‥‥。
信長の居城、安土へ向かう支度をととのえる朧のもとへ、ひとりの尋ね人があった。
「お市さん!」
「やはり‥‥行くのですね、朧」
「勝てる見込みはないかも知れない。でも、これ以上犠牲を増やさないためにも決着をつけなくてはならないんだ」
まっすぐに言い放つ朧の顔を、市はまぶしそうに見つめた。
「朧は、敵であるこの私を信じてくれました。だから私も信じます。あなた方が、兄の行いを正してくれる事を。ですが発つ前にお話しておかねばなりません、あなた方キバの民の宿命について‥‥」
「宿命‥‥?」
「そう、キバの民とは遥か昔‥‥‥‥」
「‥‥‥‥遥か昔に存在した獣将たちの子孫、それがキバの民だ」
水晶髑髏の放つ仄かな光を浴び、信長は恍惚の表情を浮かべた。
「みずからの魂をケモノの身体に転生させ、その力をもってこの国を手中にしようとした者たち。だがいつしか奴らは牙を研ぐことをやめ、人と共存する道を選んだ。そして転生の秘術も忘れ去られていったのだ」
「では、キバの民と我らは同族だったと‥‥」
愕然とする蘭丸。その身体をぐいと引き寄せ、信長は低くささやいた。
「そうではない。あやつらは、いずれ滅び行く種族。だがわしらはこの髑髏を手に入れ、人もそしてケモノをも超えた存在となるのだ。よいか蘭丸、わしらは、神となるのだ」
信長は魔方陣の中央に立ち、髑髏を胸に押し当てた。髑髏はまばゆい光を放ち、信長と同化していく。安土城の天守は光に満たされ、その光を浴びた蘭丸の頬を涙が伝った。
「なんと‥‥すばらしい! この命、力丸にも分けてやりたかった‥‥」
だが、彼らは気付いていなかった。髑髏に刻まれた、僅かな傷のことを‥‥。
●キャラクター紹介
前章に登場した主なキャラクターを紹介します。
・朧(おぼろ)
人とケモノ、二つの血を持つキバの民の一人。親を亡くし天涯孤独であったが、「じじ様」こと長老の元で育てられた。常人を超える戦闘能力を持つ。
・炮
キバの民。雑賀集に参加していた娘。射撃手についていた。発明と射撃が得意。
・辰
キバの民。水晶髑髏最後の守護者として江戸城に詰めていた、水を自在に操る水使い。獣将・平知盛との闘いで生死不明に。
・信長
本能寺の変で死んだと思われていたが、時を超え、ケモノの身体を得て転生した。死んだ武将たちをケモノの体に転生させ、ふたたび天下布武を狙う。
・蘭丸
かつて信長の小姓であった森蘭丸が転生した姿。信長の命を受け、獣将を率いて邪魔なキバ一族を追う。
・力丸
森蘭丸の弟の魂が猫に転生した姿。信長の事を心酔しているが、その信長によって成敗された。
・知盛
平家中最強の武将だった平知盛が転生した。キバの民・辰の捨て身の攻撃に合い共に姿を消す。
・市
信長の妹お市の方が転生した姿。朧の中にある何かにひかれ、兄信長を裏切りキバの民に手を貸す。
・キバの民とは
朧と同じ、半獣半人の民。元来おだやかな性質で、人との争いを避け森の中で暮らしている。だが身体能力の高さを買われ、忍びとして雇われているものも少なくはない。
・獣将とは
信長の秘術によって冥府から呼び戻され、ケモノの身体を得て転生した者たち。
※上記はあくまでも前章までに登場したキャラクターですので、今作に全て登場するかは分かりません。
●今回のドラマでは、真の力を覚醒させた信長と、キバの民との最終決戦がメインとなります。普通に戦ってはキバの民に勝ち目はありませんが、勝利のヒントはOP文章中にあるとおりです。展開としては、キバの民勝利で大団円、相討ち、敗北(!)、次章に続く(!!)、などなど皆様の演出次第。どのような展開になるか、楽しみにしております。
出演希望の方は、希望する役柄を明記して、どしどしお申込ください。
その際「キバの民」キャラクターを演じたい方はキャラの特徴・特殊能力を(剣の使い手・忍術使い・鋭い嗅覚・すばしこい・力持ち・などなど‥‥)、「獣将」を演じる方は実在の人物ならその名前をお書き添えください。実在の人物ではなくオリジナルキャラでもかまいません。
上記以外のキャラクターの登場も大歓迎です。趣向を凝らしたアイデアをお待ちしています。
※戦闘時は基本的に獣化・半獣化状態での演技となります。
※前章とは違う役柄で再出演したい、というのもOKです。
たくさんのご参加お待ちしております。