OUTBREAK AFTER24 Ｂアジア・オセアニア
| 種類 | ショート |
|---|---|
| 担当 | 三ノ字俊介 |
| 芸能 | 1Lv以上 |
| 獣人 | 1Lv以上 |
| 難度 | やや難 |
| 報酬 | 0.4万円 |
| 参加人数 | 10人 |
| サポート | 0人 |
| 期間 | 11/08〜11/14 |
●本文
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――【タイトル】
OUTBREAK AFTER24
【内容】
軍事機密の細菌兵器《Ｔｉ−ウィルス》が漏撒（アウトブレイク）して２４時間後、その脅威は日本の首都東京にも蔓延し、自衛隊によって東京は封鎖された。
主人公たちは『ゾンビ』と呼ばれる感染者の徘徊する街を生き延びるため、東京脱出を試みる――。
【募集】
・製作スタッフ（ＡＤ・音声・美術・撮影・編集・ｅｔｃ）
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「フッフッフッフッフ‥‥あふれる自分の才能が恐ろしい‥‥」
ネットにスタッフ募集の広告をアップロードしながら、先月ＷＷＢ第一回プライベートフィルム賞を受賞したジョン・ブラザー・カーペンタリア監督（２４）はつぶやいていた。はたから見てると完全にアブない人である。
彼は前回のＰＶ賞の受賞で、少々の賞金を入手した。その多くは出演者とスタッフに山分けしたのだが、潤沢とはいえずとも次回作を作る資金を用意することが出来た。
そして、カップラーメンと栄養食品の屑ばかりの部屋で彼は、何日も徹夜して脚本を書き上げたのだ。
それが、『OUTBREAK AFTER24』である。
今回特殊メイクを使用せず、赤のカラーコンタクトと血のり、メイクなどで『ゾンビ』を表現し、ある建物（大学という設定）から主人公たちが東京を脱出するまでの物語を描く予定だ。
枠は２５分弱。低予算Ｂ級志向バリバリである。
とりあえず企画書が通り、深夜枠を押さえたので、あとはクランクインするだけである。そしてまたもであるが、足りないのは出演者とスタッフだ。
本募集では『スタッフ』の応募を待っている。美術・音声・編集、その他いろいろあるが、画面に出ない、あるいは台詞の無い人たちの仕事である。
●リプレイ本文
OUTBREAK AFTER24 Ｂ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●番組紹介『OUTBREAK AFTER24』
ＷＷＢ主催第一回プライベートフィルム賞で入賞を果たした、ジョン・ブラザー・カーペンタリア（２４）の第二回監督作品。強力な細菌兵器が漏出（アウトブレイク）した東京を舞台に、主人公と自衛官たち、そしてさまざまな人間模様を含んだサバイバルを描く。
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●「（ぼ〜〜〜っとしている）‥‥はっ！！ 本番始ってますっ！？」
『日向美羽（fa1690）・ＡＤ』
こんにちは、日向美羽です。牛の獣人で２４歳、ＡＤです。あ、チョイ役でも出ましたよ。ゾンビの役ですが‥‥。
ＡＤっていうのはアシスタント・ディレクターの略称で、監督補佐と言えば聞こえがいいですが、実は単なる雑用係です。衣装や小道具の管理や、その他さまざまな雑用をして現場で下積みをする。第一ＡＤとかになるともっと重要な仕事が回ってくるのですが、それまでは我慢我慢の毎日です。
楽しいんですけどね。
で、今回も私、やっちゃいました。どじの本領発揮というか、数々の失態‥‥正直思い出したくもありません。
ただそんな私を監督はいたく気に入ってくれて、色々と指導してくれました。出来ればまた、この監督の元で仕事をしたいです。
次の方どうぞ。
●「（見た目ヤンキー風の男が）初めまして〜ハディアック・ノウルと申します。ハディと呼んでください〜」
『ハディアック・ノウル（fa0491）・音楽』
初めまして〜。ハディアック・ノウルというカラスの獣人です〜。２４歳でトランペッターやってます〜。
今回の企画では、音楽さんがわたくしを含めて４人もいらっしゃるので、カントクの趣旨に合わせておのおの２曲ずつ曲を提供することになりました〜。
今回は話し合いの結果、賛美歌系のクラシック音楽を流すという趣旨になったのですが、一つ問題があります。私はトランペット一本なので、パイプオルガンがメインの賛美歌は畑違いなんですよね〜。フルオーケストラを用意する予算は無いですし、ジャズとも違いますし、結局トランペットって幅が少ないんですよ〜。
結局わたくしは楽曲には参加せず、声を活かした音声で参加ということになりました〜。効果で入っているゾンビの声はほとんどわたくしです〜。
●「梟別玲頼。音声と演出、ビジュアルデザインなんかもやった」
『梟別玲頼（fa1035）・音楽・演出』
俺は梟別玲頼。バンドマンでカラスの獣人、２４歳。
今回は賛美歌のような楽曲をメインで行くというという話になって、バンドマンとしての自分の経歴はいったん忘れることにした。
賛美歌っていうのは、メインはピアノ、ないしオルガンだ。大きなところになるとパイプオルガンということになる。
この辺はキーボードの出番ということになるが、視聴者が退屈になってもまずいのでプログレッシブロック風にアレンジした楽曲も混ぜる。今回俺が重きを置いたのは、この点だ。
基本的に演奏は打ち込みにまわして、俺は作曲作業と演出面の提案を行った。衣装、小道具などの選定（マニアックなものは役者に専門家がいたので任せた）、ゾンビの演技など、やることは結構多い。
仕上がりは、まあ上々だと思う。意図したことは出せたんじゃないかな。
●（顔出し声出しＮＧなので割愛）
『笹原詩音（fa1457）・音楽』
（Ｅ−Ｍａｉｌより抜粋）
親愛なる視聴者さま各位
初めまして、笹原詩音です。今回の作品ではサウンドトラックを担当させていただきました。
作曲家としての僕はまだぺーぺーの新人で、僕の曲が地上波に流れるのは本当にうれしいです。今までの活動はネット上に限っていたんですが、これで一つの可能性が開けたような気がします。
賛美歌のような曲を作曲するのは初めてなので、ちょっと緊張しました。僕は機械相手に話すように作曲するので、魂がちゃんとこもっているか心配です。（中略）
こういう仕事はまたやりたいです。よろしければ本作品をご堪能ください。
●「カントクとは本作で２度目の顔合わせになりますね、高川くるみです」
『高川くるみ（fa1584）・音楽チーフ』
こんにちは、高川くるみです。兎の獣人で２５歳です。
前回の『ダーク・サムライ』に続いて、カーペンタリア監督とは２度目の顔合わせになります。
今回は、サウンドトラックのチーフという役をいただきました。皆さんの作曲した曲を編曲し、尺に合わせて加工する。２度目になると多少欲も出てきて、効果音なんかもいじらせていただきました。銃撃の音やその他のさまざまな効果音を作ったのですが、サンプリング素材は監督が提供してくださったので結構楽に出来ました。この辺は、目的をもって溜め込んでいる人の強みですね。
結果は、上々だったと思います。次回はもう少し、自分の『色』を出してみたいですね。
●「特殊メイク無しで、低予算‥‥工夫のし甲斐がありそうじゃない、腕の見せ所よねぇ（にやり）」
『伊能鱗ネ（fa1767）・メイク』
初めまして。伊能鱗ネ、蛇の獣人で２７歳よ。
本当は特殊メイクが専門なんだけど、今回は低予算のゾンビ物ということで、普通のメイクでがんばることにしたわ。
まず監督の指示で、アメ横で赤のカラーコンタクトを大量買付け。それとメイク素材。これが無くちゃ仕事が出来ないわ。
ゾンビのエキストラは２０人ぐらい。スタッフも混じって、よく動く死体をやっていたわよ。
メイクそのものは、それほど難しいものじゃなかったわ。ゾンビと言っても細菌感染者で、赤のカラーコンタクトに霧吹きで吹いた汗と血のり。それでおしまい。
「ゾンビだけどゾンビじゃない！」という注文もあって、役者さんによっては１００メートルダッシュを、大声で叫びながら息を切らせずに行うなんてすごい注文も行ったみたい。
あとはどう見ても栄養不良の監督の顔を参考にメイクして‥‥。
ま、こんなところかしら？
●「うわ‥‥本職のカメラさんってあたしだけだったんだ」
『郭蘭花（fa0917）・撮影』
こんにちは。郭蘭花、アライグマの獣人です。今回は、撮影を担当しました。
カーペンタリア監督の作品は撮影アングルに特徴があるみたいで、絵コンテ見たときは「これどうやって撮影するんですか？」みたいな質問を結構しました。
撮影機材は１６ミリフィルムのカメラが２台のみ。あとはカメラテスト用のビデオカメラが１台という貧弱さ。これじゃあちょっと、と思わないでもあったけど、実際Ｂ級映画じゃこんなの当たり前だから、文句は言わないことにする。
それよりも撮影で困ったのは、監督の無茶な要望だよね。３０キログラムもあるカメラ機材持って、撮影しながら１００メートル全力疾走するとか、マジでやるんだもの。
撮影は成功だったけど、獣化してなかったら絶対無理なのとかもあったわ。まあ、その辺は状況を見て臨機応変ということだけどね。
ま、いい仕事できたと思います。勉強になりました！
●「スポンサーのご意向っていうものを考えないと伸びませんよ」
『巻長治（fa2021）・脚本』
私は巻長治。２９歳のトカゲの獣人で、脚本家やってます。
私はメジャー志向なので、今回はスポンサーのご意向を優先させることに腐心しました。
というより、スポンサー獲得に動き回ったというのが正解かもしれません。Ｊ・Ｂ・カーペンタリア監督はきっと伸びます。しかしそれには、スポンサー対策というものが必須。お金を稼げなくては、良い映画も撮れません。
さて、具体的にはシェーバーの会社とチョコバーのスポンサーが取れました。主人公が身支度に使うシーンや、立てこもったときの非常食などに使うよう、脚本にそれとなく仕込みます。
配役で脚本も結構変わりました。二転が三転ぐらいになったので、それも修正。
監督の脚本はほとんどなんでも出来る様に幅を残しているので、結構楽です。この人は逆境に強いタイプでしょうね。
過度なお色気や残虐シーンも付け加えようと思いましたが、監督からそこだけは脚色するなとクギをさされました。監督はあくまで『面白い作品』を作ることに腐心しているようです。つまり一瞬で終わるイロモノ的な要素は、入れないということですね。
結果は、まあ上々というところでしょう。
●「自分の関わった作品を見るのは気恥ずかしいな。出来映えはどうだったやら」
『酉家悠介（fa2112）・演出』
俺は酉家悠介。面倒くさがり屋の鷹の獣人で、フリーライターをしている。ちなみに３５歳。
あまりアクティヴなたちではないのでほんとうに出不精なのだが、今回はいろいろ動かさせてもらった。
基本的な仕事は演出ということになる。監督はオーバーな（大味な）アクションがお好みみたいなのだが、日本人的には『静』と『動』の乖離からくるカタルシスに快感を感じる身分なので、配役によってその辺をいじらせてもらった。監督はその辺について快諾してくれたが、絵を見ると日本人色の出すぎのような気もする。監督にはＷＷＢで放送するという頭が無いのかと聞いてみたが、今のハリウッド系では『日本人的な』演出がブームだというのだ。まあ確かに、ホラー物では『リング』や『呪怨』などがリメイクされている。つまり監督としては、アジア映画の作りを模倣してハリウッドに殴りこみをかけるつもりらしい（そしてその意図は成就しつつある）。
ま、意欲と給料分の仕事はさせてもらった。リターンがどのぐらいかは楽しみにしているよ、監督。
【ＥＮＤ】
