プロレスマッチ開催!アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 雪端為成
芸能 1Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 やや難
報酬 0.7万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 10/22〜10/24

●本文

 関東近郊で行われるプロレスのマッチの前座試合に参加するプロレスラーを募集。
 実力者から無名の新人まで、熱意ある者の参加を求む。
 なお、試合形式などは未定のため、カードの決定、マッチ形式の決定も参加選手に決定権がある。
 対戦相手の決定とシングル・タッグマッチの選択、あとはデスマッチ等のルールの選択も自由にしてもらいたい。
 
 こんなことが書かれた募集がある日、とあるプロレス団体のホームページに掲載された。
 メインイベントはそこそこ有名どころのレスラー同士のカードでなかなかの人気が見込まれる。
 堅実なタイプで変幻自在の関節技が脅威のベテラン対新進気鋭の空中殺法使いのマスクレスラーの対戦である。
 参加者はどうやら前座試合をまかされるようだが、試合形式が自由なのはかなり珍しい。
 新人には一躍有名になるチャンスかもしれないのだ!
 ちなみに残虐路線は好みではないので反則攻撃をはじめ、流血などはご法度らしい。
 ただし、コミカル路線は問題ないようである。
 難にせよ観客を魅せるが期待されているのであった。

 なお、プロレスは格闘技であるとともにエンターテインメントである。
 勝敗も大事だが、観客を魅せる戦いが求められている。
 対戦相手の技を無様に避けたり、逃げることは許されない。
 出された技は、受けきるか華麗に切り返す。
 体力の限界まで、力の限りを尽くして美しく戦うのが大事なのである!

 さて、どうする? 

●今回の参加者

 fa0295 MAKOTO(17歳・♀・虎)
 fa0536 新堂 将貴(28歳・♂・獅子)
 fa0696 ボルティオ・コブラ(28歳・♂・蛇)
 fa0728 SIGMA(27歳・♂・猫)
 fa1089 ダン・クルーガー(29歳・♂・狼)
 fa1305 拝 玲於奈(17歳・♀・狼)
 fa1404 柊 静香(16歳・♀・竜)
 fa1460 飛鳥 信(23歳・♂・狼)

●リプレイ本文

 プロレスを愛するファンたちの声援のなか、本試合の前に前座が始まる。
 集まった8名は、一体どんな戦いを見せてくれるんだろう?
 そんな期待に、観客の目は輝いていた。

●第一試合
「さぁ! 最初の戦いは、異色も異色! 男女混合試合だぁー!!」
 轟々と歓声が巻き起こる。
「プロレスのリングで合間見えたのは、奇しくも総合格闘家同士! プロレスの世界で存分に暴れてもらおう!」
 そして、紹介の声が鳴り響く。最初は紅が鮮烈なリングコスチュームに身を包んだMAKOTO(fa0295)だ。
「新鋭格闘家MAKOTOだ! 彼女は転向後のデビュー戦にプロレスを選んだ! さぁ、存分に暴れてもらおうじゃないか」
 そして、対するコーナーにいる新堂 将貴(fa0536)の紹介が響く。
「対するはプロレス出身の新堂将貴! さぁ、プロレスのすごさを見せてくれ〜!!」
 そして、カーンとゴングが鳴り響く!

「新堂さんが相手なら、手加減は無しだよ! 僕の全スペックを出し切ってがんばるぞ〜!」
 お互い円を描くように牽制しあうと、奇しくも双方ローキックの応酬になる。
『おーっと、最初は双方様子見といった感じ‥‥ローキックが繰り出されますが、決定打にはいたりません!』
 そして仕掛けたのはMAKOTO! 体力で劣る彼女は持久戦にはしたくなかったのだ。
「えぇい!!」
 バックブローからのミドルキックだ。新堂はバックブローをかがんで避け、ミドルキックを‥‥なんと、受け止めた。そして流れるようなドラゴンスクリュー!
『おお、ここで足を取った! ローキックは相手のキックを誘うための布石ぃ! 新堂選手なかなかの策士です!』
 膝を破壊されないために、とっさに体を捻るMAKOTOだったが、そのまま新堂は膝十字の体勢に。
 しかしなんと新堂は決めていた膝を離したのだ。
 そして、立ち上がるとまだ地に伏せているMAKOTOに向かって、
「チッチッチ‥‥まだ甘いな」
 指をふって挑発である。これには、会場も大盛り上がり! 歓声が飛び交い、新堂コールMAKOTOコールが起きる。
「くっそ〜‥‥これならどうだっ!」
 MAKOTOは体勢を低くしてから、どんっとマットを震脚で踏みしめ、肩口からの体当たりをする。
 中国拳法でいうところの靠法というタックルの技術で、間合いへ踏み込み体勢をくずさせて、がっしと相手を正面から掴む。
 そのまま反り投げ。つまりフロントスープレックスだ!
『さすが格闘家! プロレスの試合で震脚が見られるとは思いませんでした! そしてそのままスープレックスっ! ‥‥しかーし、新堂選手効いてませんっ』
 新堂はそのまま投げられるのだが、うまく受身ととってすぐさま立ち上がる。
 こきこきと首を回して、いかにも効いてないといったアピール。アピールや挑発では新堂に分があるようだ。
 今度は新堂からの攻撃。ローキックから唐突にネックハンギングツリー。そしてそのままネックハンギングボムだ!
 どすんとマットに叩きつけそのまま変形袈裟固めである。
 対して、MAKOTOは抜けようと必至にじたばた、そのまま新堂を掴んで袈裟固めを返す!
 巨乳のMAKOTOが袈裟固めをかけると、顔が埋まってしまった新堂。そのあまりにもな技にここでももりあがる会場。
 しかし、新堂も只者ではない。再び転がって技を返すと、今度は再び待ちの姿勢。
「そろそろフィニッシュだね! これでどうだ!」
 ローキックの連打で膝を折る新堂、これは誘いだが、それを足場に駆け上がりかかと落とし! スコーピオライジングだ。
「おーっとローキックの連打で、新堂とうとう膝を折った‥‥そして、ここでシャイニングウィザードか? いや、ライジングスコーピオンだっ!!」
 しかし、それを肩口で受け止める新堂、そして足首を掴むとそのまま膂力に任せて吊り上げ、相手の腰を掴んでパワーボム!
 そのまま押さえつけて‥‥ワーン! ツー!! ‥‥スリー!!
 カンカンカーン! 第一試合は終了である。

●第二試合
「次なる試合は、メキシコ直輸入の蛇! ルチャドールのマスクレスラー、ボルティオ・コブラ(fa0696)だっ!!」
 リングに走りよると、コーナーポストにかるがると飛び乗るコブラ。そして、高い弧を描くムーンサルトを決め、マットに降り立つ!
 その巨体に似合わぬ身軽さに、観衆は大歓声を上げた。
「対するは、なんとキックボクサー! 今回は異種格闘技戦です!!」
 しかし、やってこない飛鳥 信(fa1460)、なにやら電話をリングサイドで電話に出ている。
 その行為に、集まったプロレスファンからブーイング。しかし、幸せそうな顔のシンには聞こえていなかった。
 ようやく電話を切ると、傲岸不遜な表情を浮かべてリング上がり、どうどうと宣戦布告。
「おっさん、アンタ自慢の曲芸が強いかどうか、俺が試してやるぜ!」
 場内は大歓声に包まれ‥‥カーンッ! ゴングがなった!

 開始早々、つっこんだのはコブラ。突進からのジャンピングニーパッドだ。
『身長はコブラ選手の方がおよそ10センチ長身です。この不利をどうやってシン選手は覆すのでしょうか!』
 自分よりでかいあいてからいきなり顔面への飛び膝蹴り! 辛うじてこれを受けとめるシン。
「悪いな、俺は段取り決めなきゃ闘えないレスラーと違うんだ! アンタの技、いちいち喰らってやる気も無いのさ」
 プロレスラーに対して、侮蔑の言葉を吐くシン、挑発をしつつ距離をとっての蹴りの連打だ!
 蹴りは着実に、コブラの体力を削り、すでにけりを受ける足の外側や脇腹、腕は真っ赤である。
 しかし、コブラも相手の膝に肘をあわせてあてるなど、反撃の手を緩めない。
「飛びさえしなきゃ、あんたなんか!」
「それはどうかな? ルチャは飛ぶだけじゃない!」
 そういって再び突進するコブラ。ミドルキックとあえて肩口で受けるほど体を低くしてタックル。
 そのまま相手の腰に片腕を回す。もちろん肘や拳の攻撃がコブラ降り注ぐが、それにかまわずスパインバスター!
 相手を肩で抱え上げ、自分も後方に倒れながら相手の背中をマットに叩きつける!
「ぐぁっ!」
 流石のこれにはシンも苦痛の声をあげる。なにせ、キックボクサーは投げ飛ばされる経験なんてほとんどない。
『これは痛い!! 受身になれていないキックボクサーにマットの洗礼だっ!!』
 しかし、シンもまだまだ終わらない。
 ジャブの弾幕に、スタミナを削るローとミドルの連撃。さらには必殺のハイキックが集中力をかき乱す。
 しかし、コブラも低空ドロップキックで足をねらい、ダメージを蓄積させ、お互い一進一退の攻防だ。
 そしてついに最終の攻防が。
「これで最後だっ!」
『オーっとこれは、シン選手の必殺技インパルス・ブレイクです! 強烈なハイキックがコブラ選手を襲うっ!』
 一度、二度、三度とコブラはハイキックを受けるのだが‥‥三度目のハイキックを受けた瞬間、今度はコブラが動いた!
 ハイキックを肩で抱えて、一本背負いドラゴンスクリュー! 足をとられて、地に伏せるシン。
 それを見据えてコブラは素早くコーナーポストに登ると、ダイビングボディプレスだ! フライングコブラとでも言うべき美しいフォームだったが‥‥シンは転がって緊急回避!
 なんとコブラは自爆でマットに叩きつけられた!
 その隙を逃がさず、シンのローキックが叩きつけられるのだが、コブラはまだ力尽きていなかった!
 疲れがでて、蹴りの切れが落ちたシンにとびつくと、コブラはその名の通りコブラツイスト!
 ぎりぎりと締め上げ、関節技に耐性のないシンは、限界まで耐えたすえにタップしたのだった!
 カンカンカーン! 第二試合も最高の盛り上がりのなかで終了したのだった!

●第三試合
「さて、お継の試合はなんとタッグマッチですっ!」
 おおと歓声が上がる。
「しかも、なんと男女二名ずつの混成タッグ! 試合はどうなるか想像もつきません!」
 そして選手紹介が始まる。

「新進気鋭の若手! 野生児ワールウィンドはプロレス界に新風を起すか?!」
 拝 玲於奈(fa1305)はどうやらテンションぶっち切り。完成に答えて、拳を振りかざしている。
「彼女と組むのは、SIGMA(fa0728)! 陽気なビートで入場だっ!!」
 クラブ系の音楽が鳴り響く中、飄々とリングにあがるSIGMA。
「対するは未知数の新人! 柊 静香(fa1404)! どんな技を見せくれるのかぁ!!」
 意気揚々とリングにあがりアピールする静香。
「そして最後はダン・クルーガー(fa1089)! やばい匂いがぷんぷんするぜー!」
 それもそのはず、黒スーツに黒コート、さらにはサングラス姿で登場である。
 それぞれがリングにあがり、最初は静香と玲於奈。ッカーン!! ゴングが鳴らされた!

『おぉっと、いきなり空中技対決だっ!!』
 なんと、いきなり玲於奈はコーナーポストから飛び降りながらのドロップキック、通称ミサイルキックを放った。
 対する静香は、胴廻し回転蹴りの要領で足の側面での蹴りを浴びせるフライングニールキックを放った。
 空中で激突した2人は、お互いにはじかれ、再び体勢を整える、熾烈な攻防に突入した。
『おおっと、お互いタッチ交代せずに続く続く!!』
 静香のクロスチョップからロープに振られ、ラリアットを放とうとする静香に、テンションあまり玲於奈はドロップキックで反撃!
 しかし静香もただではやられない。飛びつき腕ひしぎをかけようとした玲於奈をきっと落とし、後ろからクラッチ!
 そのまま投げっぱなしのジャーマンスープレックスで、リングサイドまで転がる玲於奈。
『静香のジャーマンが決まったところでやっと交代ですっ! さて、SIGMAとクルーガーはどんな試合を見せてくれるのでしょうかっ!』
 派手にリングサイドから、トップロープからの後転をしてリングインしたSIGMA。
 対してクルーガーは呟く。
「その無駄な動きがプロレス流か。戦術、戦略レベルともに無駄な行動だが‥‥様式美、か」
 そして蹴りによる打撃から、バックドロップなどを繰り出すSIGMA。
 しかしクルーガーは格闘センスにおいて、かなりSIGMAを上回り決定打を与えられない!
 そこで、タッチ交代するときのコンビ攻撃だ!
『おお!! 交代際のツープラトン攻撃です!』
 リングインと同時にカニバサミでクルーガーを玲於奈が倒し、それにキャメルクラッチをかけるSIGMA。
 相手の状態を引きずり起すように決めたキャメルクラッチ。そのクルーガーの顔に向かって禁断のドロップキック!
 しかし、クルーガーが強引にクラッチをといたため、なんと玲於奈のドロップキックはSIGMAを誤爆!
 そこに、嵐有した静香が、こんどは悶絶しているクルーガーにドロップキックだ!
 しかし、それで終わるSIGMAではなかった!
『おーっとこれは‥‥セルフサービスボムですっ!!』
 なんと、ふらふらのSIGMAはクルーガーをがっしりと高く抱え上げる。
 同時に玲於奈が静香の隙をついて後ろから、押さえつけ、なんとクルーガーを逆さまに静香に抱えさせる!
 このままでは、味方のクルーガーに静香がパワーボムをかましてしまうと、必至でささえる静香だったが、そこに玲於奈がうしろからローキック!
 味方に綺麗にパワーボムをかけてこの技は完成である!
 そして、止めとばかりにSIGMAはトップロープへと上がるとアピール!
「サンダーバード!!」
 そしてトップロープから前転してクルーガーに頭からつっこむような急角度で肩口からおちるオリジナル名サンダーバードダイブのだが‥‥。
「熱くなるな、シン・アスカ。キックはタイミングが命だ」
 アピールの間に復活したのか、飛び上がるあわせるように綺麗な延髄斬り!
『あぁーっと、SIGMA選手はあえなく撃墜!』
 そして、はっと玲於奈が我に帰ったときにあ、後ろから組み付いた静香の綺麗なジャーマンスープレックスでホールド。
 そのまま3カウントでゴングが鳴ったのであった。