プロレスマッチQUEEN3アジア・オセアニア
種類 |
ショートEX
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担当 |
雪端為成
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芸能 |
フリー
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獣人 |
フリー
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難度 |
普通
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報酬 |
1万円
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参加人数 |
6人
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サポート |
0人
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期間 |
11/21〜11/25
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●本文
【プロレスマッチQUEEN 参加者募集】
>ルール
・<<女子限定>>
・体重制限なしのフリーウェイト制。
・ナックルパート(正拳)での殴打は禁止。
・頭髪・コスチュームを掴むことの禁止。
・金的等の急所攻撃・目潰しの禁止。
・鼻を掴む・鼻、口に指を入れる・耳を引っ張る・噛み付く等の危険行為は禁止。
・ロープブレイクあり。
・試合判定はドクターストップ・ギブアップ・ピンフォール・ノックアウト・反則。
・ピンフォールとは競技者の両肩がマットについた状態で3カウントのこととする。
・ノックアウトとは戦闘不能状態で10カウントのこととする。
>注意事項
・異種格闘技戦ではなく全員プロレスラーとしての参加してください。
・シングルマッチ・もしくはタッグマッチで
3名以上によるバトルロイヤル形式でのマッチも、試合組み合わせに端数が出た場合のみ許可。
●補足
・セコンドや解説者やラウンドガールとして参加することも可能です。
しかし、その場合選手よりは画面に映る可能性がぐっと減ることは了承いただきます。
なので可能ならば対戦を行ってください。
・ショー要素もありですが、基本は真正面からのぶつかり合いです。
お互いの精神力と体力の削りあい、真剣で本物のプロレスが期待されています。
・サポート参加者は依頼期間、初日のみの登場となります。
審判や解説、ラウンドガールなど全体に関わる行動をとることは出来ません。
・対戦相手が欠場、もしくは参加者に端数が出た場合リザーバー選手との対戦を行います。
リザーバーは、団体『BEAST CAGE』より参戦の予定。
●タイトルに関して
今回このプロレスマッチの結果によって授与されるタイトルが設置されました。
タイトルの管理は団体『BEAST CAGE』。
それにともない次回より『BEAST!!』になる予定。
タイトルは『BEAST QUEEN 無差別級王者』
ただし、この試合は前哨戦であるとして、あくまでも『暫定王者』の決定である。
次回より、試合名が変更になってからの勝者が王者となっている。
なお、暫定王者への挑戦者には今回『BEAST CAGE』から一人参加します。
暫定王者への挑戦者希望者は、人数指定なし。
一人なら招待選手とタイマン、二人ならトライアングルマッチ。
それ以上ならバトルロイヤルとなります。
ただし招待選手は、非常に強いので心してかかってください。
●リプレイ本文
●変革のとき
プロレスマッチ。
正統派にしてリアルなプロレスが見所のプロレスマッチに、このたびついにタイトルが作られた。
今まで特定のタイトルは存在しなかった。それというのも、団体中心の興行ではなかったからだ。
様々な団体から、実力のみで集められたプロレスラー同士の対戦、それがプロレスマッチの売りであった。
しかし、やはりその中でも特定のタイトルを求める意見は多く、このたびタイトルが設けられたのである。
プロレスマッチに団体『BEAST CAGE』が大きく参入してきたのがその一因である。
団体『BEAST CAGE』。男女両方の選手を擁するプロレス団体で、その選手層はなかなか厚いとの話。
流石に大手とまでは行かないまでも、新しい団体の中ではなかなかに活躍している団体といえるだろう。
この団体の特色はそのBEASTという名の通り、選手それぞれについた名前だ。
全部の選手が、動物に関わるリングネームを持っているのである。
有名な選手では、男子で頭角を示している選手を例に取れば、
ライオンハートの異名をとるのは、レオン。金髪の美形で実力も折り紙つきという天災肌のレスラー。
もう一人有名なのは、グレッグ“キングベア”レックス。その名の通り、熊のような外見のパワーファイターだ。
ちなみに現在までにプロレスマッチのリングに上がった『BEAST CAGE』所属の女子レスラーは一人。
前回リザーバーとして上がったアヌビスのみである。
彼女はエジプト風衣装に身を包み、黒いジャッカルを象ったマスク。大柄な体格を生かした技巧派である。
アヌビスはまだ新人であり経験は少なかったがゴーストと互角の戦いを繰り広げる実力派。
彼女以外にも、幾人も選手を抱える『BEAST CAGE』。
もちろん今回も、タイトルマッチの予備試合。暫定王者決定のための試合に選手が参加するはずだったのだが‥‥。
そんな中『BEAST CAGE』からの突然の発表があった。
それは男女共に、招待選手を今回に限って出さないというものである。
双方暫定王者決定戦には十分な選手が参加したこと。
そして、暫定王者にリザーバーのみであった『BEAST CAGE』の選手がなることが相応しくないというのが理由であった。
『BEAST CAGE』の団体からは、
“これ以降選手を公表し、あくまでも挑戦者としてベルトを狙う”という声明が出されているよう。
ちなみにプロレスマッチの後継試合はプロレスマッチ『BEAST!!』として予定されているのだが、もちろんその新しい舞台には、ぞくぞくと団体から選手を投入する予定のようだ。
なお今回の試合によって暫定王者が決定する。『BEAST QUEEN 無差別級』の王者である。
その暫定王者に挑戦する予定の選手が『BEAST CAGE』からリストによって提出されたようだ。
筆頭にいるのは、女子レスラーで最も有名な「BLANCA」。
白を意味するその名の由来は、とある有名な白い狼。
白のリングコスチュームに身を包み、髪の毛を真っ白に脱色したラテン系のルチャレスラーである彼女はかなりの実力者らしい。
おそらく、試合の舞台が『BEAST!!』になってからは、彼女たちと合間見えることもあることだろう。
ともかく。
今回の『プロレスマッチ QUEEN3』。
招待選手の不在という事件はあったものの、暫定王者が決定することは変わりない。
様々な情報がもたらされたのだが、それはそれ。
いよいよ試合が始まるのであった。
●第一試合 ランディ・ランドルフ(fa4558)VS相澤瞳(fa5111)
第一試合、観客たちの期待の中、両選手がリングにやってくる。
昨今、プロレスのリングにはプロレスラーのみならず様々な人物が上がっている。
異種格闘家から果ては芸人まで。そして今回の選手、ランディはマルチタレントであった。
彼女は素人ではない、土俵は違えど戦闘方法を学んだ格闘者としてその素質は十分だ。
それにプロレス以外の観客からの認識は高く、知名度もなかなかの者のようだ。
対するは瞳、こちらはこの試合がデビューという新人である。
しかし彼女とてタイトルマッチの前座を飾るには相応しい実力の持ち主だ。
打撃主体となるであろうランディと関節技が得意という瞳の対戦。
会場の期待を背に、両選手はリングの上で対峙するのだった。
瞳のリングコスチュームはかなりセクシー路線のよう。
真っ赤なチャイナドレス風のガウンを脱ぎ捨てれば、さながらランジェリーといった真っ赤なレザーのコスチューム。
なかなか扇情的な衣装は特に男性観客の歓声と視線を集めているようだ。
対するランディ、こちらのイメージはさながら抜き身の刃だ、
すらりとスレンダーな体つきだが、その肢体は無駄の無い筋肉で覆われている。
立ち居振る舞いにも隙はない。さあ、いよいよ試合開始である。
高々とゴングが鳴り響く。双方最初は定番の手四つから試合開始。がっきと組み合って力比べだ。
先手はランディ、脱力して瞳を引き込んで蹴りで迎撃。
たまらず距離をとる瞳だが、再び手四つの体勢、再度組み合う両者。
二度目、こんどは体格で劣る瞳が力比べに負けたように見えるも、瞳はブリッジでランディを引き込む。
腕を取ったまま蹴り一撃、体勢を崩すランディに瞳はサブミッション。
手を取ったままぎりぎりと捻りあげるアームロック。
しかし、体格でわずかに勝るランディ、ダメージを受けつつも離脱。
距離を取る両者、双方得意とする土俵が違うため、ランディは得意の打撃戦にもっていきたい様子。
ここで牽制の裏拳、ぼっと空を切る拳の音が響くほどの鋭い一撃。
一歩下がった瞳を今度はランディからキャッチ、瞳はコーナーへ走らされる。
それを追うように走るランディ、手をついて側転で追いつくとコーナーでこっちを向いた瞳の胸にエルボー!
さらに追撃、エルボーを受けてふらつく瞳をリング中央に戻すと自分はロープの反動を利用してのフェイスクラッシャー。
これらを受けきる瞳、ここで負けじと反撃。
立ち上がってランディのミドルキックをガード、そのままドラゴンスクリューでうつぶせに。
そしてそのまま片逆エビ固めで足を高々と掲げて締め上げる。
これにはランディも苦悶、さらにせめる瞳、その足を掴んで膝をマットに叩きつける。
中盤の攻防はこうして互角の様相を呈すのだった。
終盤へ差し掛かり、ランディは打撃のコンビネーション。蹴りを主体に攻める攻める。
そこで瞳は失速したかのように息切れ、動きが鈍くなったところでラストスパートをかけるランディ。
狙いは腕ひしぎ、飛び込んだランディだったがこれは瞳の罠!
狙い済ましていた瞳、ランディの腕を逆に取って背を向けて左腕を脇で挟んで手首を両手でホールド。
そのまま体重かければ脇固めの体勢、たまらずランディはテイクダウン。
ここからが真骨頂。テイクダウンとともに別の技へ。
まずは相手の足を胡坐の形でロック。そしてそこに両の手を挟み込ませて、瞳はうつぶせにしたランディの背の上に。
脱出不能のホールド、パラダイスロック。背中の上から複雑に組まれた足を取って足首を攻める!
この技にはランディも苦悶の表情だ。そして瞳はそれを見せ付けるようにランディをさらにきつく締め上げる。
しかし細身で長身のランディ、わずかにパラダイスロックの決まりが甘かったのか、ここで何とか離脱!
ランディは解放されると疲弊した体で、起死回生のローリングエルボー!
これが直撃してよろける瞳、そこでランディは一度距離をとって、ランニングから大きくジャンプ。
前かがみな瞳の腰を一回転して空中で掴んでその勢いのまま、自分がしりもちをつくようにマットに落下しつつ引っこ抜く。
回転エビ固め。大型選手によって放たれた強烈な一撃に流石の瞳も反撃する力は残らずここでスリーカウント。
緊迫の初戦、勝利はランディがもぎ取り場内は歓声に包まれるのだった。
「今回は勝ちを譲って差し上げましたのよ!」
負けた瞳は、こんなマイクアピールを。最近流行のツンデレとか、いろいろあってファンが増えそうな次第であった。
●第二試合 滝川・水那(fa0836)VSエレクトラ・テーム(fa3793)
第二試合は双方、参戦経験のある選手同士、ある程度の手の内をしる同士の対戦。
水那は年齢のせいでいまだ訓練生なれど、すでに存在感は十分。
天性のものか、その耐久力は素晴らしく、それを努力で磨き万全の体勢のようだ。
対するはエレクトラ。こちらの本職はレスラーではないのだが、コミックプロレスの場数は踏んでいる。
コミックとは言えど、過酷なリングの世界。そこできたえられた実力は決して軽視できないものなのであった。
背の高さではほとんど差の無い両者、一つ大きな違いがその外見に存在した。
肌の色? たしかに水那は白い肌であり、対照的にエレクトラは褐色肌である。しかし違う。
髪の色? エレクトラは透き通るような銀白、対する水那は和風な黒髪。たしかに大きな差だが、これでもない。
観客がしっかりと見ているその差、それはもちろん胸であった。
水那にそれが無いというわけではない。
スレンダーな水那ではあるが、まだ発展途上である上に、年相応にしてはなかなか立派であると言えなくも無いだろう。
ところが、今回の場合は相手がわるい。
アジアの島国ではありえないサイズというかある意味人知を超えてる気もしないではないエレクトラの胸。
とにもかくにも、好対照な2人。ちなみに今日は両選手ともいつものリングコスチュームでの登場だ。
水那のリングコスチュームはいつもと同じく青と白を基調としたレオタード風。
濃い目のブルーのブーツに、黒のレッグサポーター、エルボーサポーター。
首もとの白いファーと黒のベルト飾りがきりっと引き締まる白の上着にはブルーのライン。
そしてブルーのレオタードがびしっときまっている水那。
対するエレクトラは黒い肌と対比を為すような白いレザーのコスチュームだ。
白の手袋は指先から肘の上まで多い、ところどころに金のリング。
首元にもリングとレザーが配されているのだが、やはり表すならその衣装は大胆の一言に尽きるのだった。
水着風のコスチュームなのだが、ビキニどころかなんというかすでに危険な雰囲気をかもし出しているとか。
入場時には真っ赤な鞭なんかも構えていたので、見た目はどこかの悪の組織の幹部か女王様である。
しかし、リングで対峙する二人の気迫は本物。
こうしていよいよゴング。両者は激突するのだった!
こちらの攻防も第一試合と同じく手四つから。
がっちり組み合う両者、体力的には水那が有利と見え、徐々に押されて行くエレクトラ。
しかしエレクトラはここで大技、あえて後ろに倒れこむと、両足をたたみながら倒れてくる相手の腹部を受け止める。
そしてそのまま自分の背中がマットに落ちた瞬間、大きく足で相手の体を頭部方向に跳ね飛ばす!
プロレス式の巴投げ、モンキーフリップで水那は吹っ飛ばされダウン。この隙を逃すエレクトラではない。
エレクトラが狙うは寝技の攻防。倒れている水那にすかさず飛び掛るのだった。
背中に膝を押し付けるエレクトラ、そのまま相手の顎を掴んで引き上げればチンロックの完成。
きっちり決まった水那は苦痛の表情、しかし諦めずに腕を伸ばして這いずるとロープを掴んでロープブレイク。
起き上がって対峙する両者、こんどはエレクトラ。打撃に切り替えての応酬だ。
ロープワークからのキチンシンク。向かってきた水那に対して腹部への膝蹴りをぶちかませば水那も反撃。
自らロープに振られた反動を活かしてドロップキックや浴びせ蹴り。
脚力や身の軽さを活かして体当たりから足を取ってエビ固めなど正統派の攻めである。
試合の展開は、そろそろ終盤。
技の決定率ではエレクトラが有利なものの、スタミナで勝る水那は持ちこたえているようだ。
しかしそのスタミナとて有限、そろそろスタミナが減ってきたところで双方、投げ技合戦へと突入である。
腹部への打撃で相手の体勢を崩して、エレクトラの投げ技。
フロントスープレックス、正面から抱きついて反り投げる技に捻りを入れて、ベリートゥベリー。
しかし負けじとタフネスを生かす水那。投げ技で体勢を崩しているエレクトラにたいして組み付くとバックドロップ。
再びエレクトラの攻撃、今度の狙いは俵返し。
レスリング由来の技を狙うのは、スープレックスで倒れている今だけ。
そこでエレクトラ、水那を転がしてうつぶせにすると、その腰を抱えあげて横から後方に放り投げる!
決まる俵投げ、しかし双方ダメージがあるためすぐに次の行動には移れないのだが、ここで最後の死力を振り絞ったのは水那。
同じようにエレクトラがうつぶせになっている状況を作り出すと、同じように腰を抱える。
俵返しでリベンジかと思いきや、力で強引に引っこ抜くとそのままパワーボム!!
しかし、水那の反撃もここまでが限界だった。
より余力を残していたのはエレクトラ、一貫して攻めに回っていたものの、関節や大型スープレックスをそれほど受けずダメージが浅かったのだ。
彼女のフィニッシュホールドは高角度のバックドロップホールド。
バックドロップが描く軌跡は非常に高く、高い身長をもつエレクトラはその特徴を活かして高角度の一撃。
そのまま片足を抱え込んで、片足ホールド式のままブリッジを維持。バックドロップの体勢のままスリーカウント!
第二試合の勝者は、エレクトラ。
多彩な技の勝負に場内は沸きかえり、いよいよ最後のタイトルマッチに向けて盛り上がるのだった。
●タイトルマッチ 氷神 ユカリ(fa4386)VSレディ・ゴースト(fa4613)
ばんっとライトアップされた花道を爆音響かせゆっくりと進む大型単車。
凶悪な鉄馬に跨るのは、レディースレスラー、氷神ユカリである。
ユカリは木刀片手に特攻服姿。その姿でリングに上がれば、観客席にははためく応援旗。
すでに木刀をぶんぶん振り回したり、所構わず観客にガン飛ばしと、ものすごい殺気である。
いっぽう対するゴースト。殺気どころかその登場はすでに死んでいた。
運ばれてきたのは巨大な棺。スモークがたかれる中、鎖が巻かれ漆黒の棺がリングの下にどさりと置かれる。
その蓋ががこがこゆれながらわずかに開けば、そこから突き出されるのは真っ白で骨ばった長い長い腕。
ずるぅりと音がするかのごとく突き出された手は続く体を引っ張り出すかのようにリングの端を掴み。
蓋が音を立てて滑り落ちれば、鬼気迫る表情のゴーストがリングの上にずるずると這い上がる。
真正面からガンつけるトップク姿のユカリ。それをわれ関せずと、遠くに焦点をあわせた瞳で受け流すゴースト。
たしかに2人とも、その姿は異色のレスラーである。
しかし、実力があるからこそここまで生き残っているのだ。
タイトルを保持するということ、それは常にしたから狙われ続けるということである。
その危険を冒してまで、自らの強さの証明を求めた二人の選手。
いよいよ、ゴング。ついに暫定王者の決定のときが迫っていた。
実は両選手、三人での対戦だと考えて自分以外の両者を戦わせて、その隙を突く作戦を考えていたらしい。
しかし、結果は現状の通り。
「BEAST CAGE」からの選手はやってこなく、こうしてタイマンでの戦いと相成った。
つまりは真正面からの対戦なのである。
そして高々と鳴り響くゴング。両者中央へとゆっくりと歩みを進め‥‥止まらずリング中央で真正面からにらみ合う!
手を伸ばせば届く距離に両者立ちふさがると、視線が絡み合う。
ゴーストの生気を失った冷徹な視線と、相手を射殺さんとばかりに強く気迫の篭ったユカリの視線。
そして両者、全く同時に手を出すと、おもいっきりビンタ!!
ばしんとすさまじい音がして両者それぞれぐらりと揺らめく。
音は全くの互角、身長でも体格でもそれほど差の無い2名の選手。ここからなんとビンタ合戦だ!
ばしんばしんと張り手の応酬。時には交互、時には同時に放たれる張り手が交錯するのだが、その均衡を破ったのはユカリ。
一歩ぐらりとよろめいて、下がると足のばねでラリアット!
ふっとぶゴースト、それにたいしてストンピングストンピング!!
そのまま逃げる事を許さずにストンピングの嵐を見舞うと、たまらずゴーストは場外へ。
しかし、場外乱闘はユカリのお手のも。いつの間にか用意してあったのはパイプ椅子だ。
それを手に取ると、リング無いから大きく振りかぶって一撃! たまらず倒れるゴースト。
「タイトルマッチだからってお上品にやれるかよ!」
容赦なく攻撃を加えていくユカリ、そこでリングにポストから強烈なのを見舞おうとリングに再び上ったその時。
いつの間にか復活していたゴースト、足首をがっちりホールド。
むりやり引きずりながら、なんと後ろから抱え込んでエプロンから場外マットへのボディスラム!
これは強烈な一撃、流石のユカリもぐらりとよろめき両者、ダメージを抱えながら再びリング内部へ。
体力を大分失ったものの、両者まだまだ動ける中盤戦。
ラリアットをユカリが見舞えば、そのラリアットを避けてボディスラムで反撃のゴースト。
倒れたユカリに、ゴーストが膝を打ち落としてニースタンプを見舞えば、ユカリは反撃の蹴り。
そしていよいよ最後の攻防。ここで明暗を分けたのは作戦だった。
打撃技はたしかにダメージがある、しかし受身をきたえているプロレスラー相手だとなかなか決定打にはなりにくいのだ。
それに比べて、投げ技。これはダメージが蓄積する。
そして両者ともほとんど関節技を使わなかった今回の試合、大技をかける気力が残っているほうが勝利を呈するのは必定だ。
ユカリの浴びせ蹴りやドロップキックを凌いだゴースト、コーナーにユカリを追い詰める。
ユカリと背中合わせに立ってその両手を掴んで背負うようにそのまま手を伸ばし。
頭を乗り越える形でとんでもない高さから放たれるパワーボム。
それはブラックタイガーボムと名づけられた凶悪な一撃だった!
170を越える選手の一撃、女子の試合ではめったに見れないような衝撃がリングを揺るがす。
そしてゴーストは間髪いれず、両手をとってエビに丸め込んで横十字。
ゴーストの名を持つ彼女は十字の名を持つ技にこだわりを持っていた。
もがく力も弱弱しいユカリ。わずかにユカリはゴーストに及ばず、スリーカウント。
観客の完成と拍手の元、レディ・ゴーストの勝利!
これをもって暫定王者の座はレディ・ゴーストの物となったのであった。
次回以降、タイトルマッチがある場合、本人が参加すれば防衛戦。
参加しない場合は、そのときの勝者が王者になるという単純なルール。
守るも譲るも、王者の称号を持つものの自由なのである。
こうして、濃厚な3試合は全て終わったのであった。