アルマイトの旗南北アメリカ
種類 |
ショート
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担当 |
切磋巧実
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
3Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
7.9万円
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参加人数 |
6人
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サポート |
0人
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期間 |
11/02〜11/06
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●本文
●次回予告編Mission02(どちらかを選択)
【敵基地を探し出せ!!】
『グランドエクスペリメント基地付近で模擬戦を行っていたSGDが、ベルトレス軍に強襲を受けた。恐らく敵は基地の場所も特定したと思われる。敵SGには飛行タイプの確認も見られた。今後大規模な基地進行も予想されるだろう。我々はSGDの存在を知ったベルトレス軍の基地を探し出す必要がある。グランドエクスペリメント基地より中隊規模での偵察部隊を要請する。次回、敵基地を探し出せ!!』
<シナリオの流れ>
01:輸送機より降下し、森林地帯を偵察(SGD(偵察行動テストを兼ねた)、偵察型SG、生身いずれかを選択)。
02:敵(エキストラ)を得意の戦法で排除してゆく中隊。
3A:森林地帯を抜けた所に基地発見、成功時の演出。
3B:敵の妨害に合い失敗時の演出。
*発見時はそのまま記録して退却となります。失敗時は発見出来ず撤退となります。
【基地の防衛を強化せよ!!】
『グランドエクスペリメント基地付近で模擬戦を行っていたSGDが、ベルトレス軍に強襲を受けた。恐らく敵は基地の場所も特定したと思われる。我々はSGDの存在を知ったベルトレス軍が強奪に来る可能性を考慮し、基地の防衛任務を要請する。次回、基地の防衛を強化せよ!!』
<シナリオの流れ>
01:シーンは夜間。日常を演出する者と警戒任務を演出する者(SGDor生身)いずれかを選択。
2A:敵の潜入部隊が現われたら発見、手傷を負わせて撤退させるまでを演出。
2B:敵が来ない場合を演出。
☆どちらのシナリオもAB両方を演出して下さい。
●キャスト募集
アルマイトの旗では、グランドエクスペリメント基地実験部隊メンバーとSGD(SteelGraveDool)のアクターを募集します。
【グランドエクスペリメント基地実験部隊】(複数OK)
・配役:階級明記。
・役名:登場人物の名前です(本名で出演してもOK)。
・設定:どんなタイプのキャラクターを演じるか明記(設定なければ口調はアクター)。
・得意:操縦・索敵・攻撃・回避・防御・援護から選択。
・機体:搭乗するSGDを明記(要打ち合わせ)。
偵察型SGの場合は武器は1つのみ。色を決定して下さい。
・<シナリオの流れ>に合わせて演技及び台詞など。
【SGD】(複数OK)
生身にメカニックな装甲と武装を装備して人型兵器を演じて頂きます(半獣化OK/獣化NG)。
外見はアクターのものとなります。
・機体名称:SGDの名前です(本名で出演してもOK)。
・搭乗人数:単座か複座(2名まで)か決めて下さい。搭乗者(NPC含む)も明記。
・搭乗場所:コックピットの場所が身体の何処か明記(CG合成されるので安心して下さい)。
・武装設定:スタイルに合わせて、どんな武装か設定して下さい(或る程度何でもOK)。
・機体外観:外観特徴です(どんな服状の装甲か、身体の何処に装甲があるか等)。
・機体設定:性能的な特徴を1つだけ(例えば飛行可能とか)。
・<シナリオの流れ>に合わせて演技及び台詞など。
☆SGDの主な仕様は以下の通り。
・搭乗型である。
・単座or複座。
・音声認識AI:パイロットと会話可能で台詞OK。但し、自律行動は不可能。
・スタイル制限:スタイルで性能が変化します(アクターのスタイルとなります)。
【細身】高機動型だが装甲は薄い。武装は格闘戦用のみ。
【標準】性能は平均的。武装は格闘戦と射撃戦用の計2。
【豊満】機動、装甲共、標準型より劣る。武装は格闘戦と射撃戦用と内臓兵器の計3。
【筋骨】機動は豊満に劣るが、装甲は厚い。武装は格闘戦と内臓兵器の計2。
【肥満】機動は最低だが、重装甲。武装は射撃戦用2と内臓兵器1の計3。
●NPC
フォビトン・フルート伍長(女)10代後半。通称フォー。
セミロングの眼鏡っ娘で可愛いらしく初々しい女の子(映画版参加アクターにより決定)。
朝が弱いらしい(第1回追加)。
彼女の追加設定して頂けると採用される場合があります。
●サポート参加
大道具、小道具の設定及びSGDデザイン補足など。所謂裏方を担当して頂きます。
●リプレイ本文
●a flag the Alumite――Mission02
真っ暗な画面に時折耳障りな振動音が鳴り響く。
『探索ポイント確認、先行偵察機は出撃して下さい』
「メグリム・ギルス中尉了解です」
通信に応える声は少女のものだ。坦々とした調子でメグリム(月葉・Fuenfte(fa1234))は続ける。
「とっとと見つけて帰りますよ、早いところブチ壊す準備をしないといけません」
<システムオールグリーン・ミッション・スタート>
感情の起伏のない青年の機械的な響きを伴った声が応えると、漆黒の空間が中央から割れ、眩い光が広がってゆく。やがて捉えるは流れる雲の大海だ。
眼鏡に浮かぶ円らな青い瞳をコンソールのモニター類へ流し、メグリムは操縦桿を握ると、フットペダルを踏み込む。
「SGDグラン・ノワール出ます」
輸送機の底から人型のモノが飛び出した。雲の大海原に飛沫を描くは、巨大な青年のフォルムだ。ヘルムから赤い瞳を覗かせ、冷静そうなマスクの耳部から鋭利な角が伸びている。胸部、肩部、膝部に比較的バランスよく装甲が成されており、背中の禍々しい漆黒の翼を開いて滑空してゆく機体こそ、アルマイト軍テスト機グラン・ノワール(辰巳 空(fa3090))である。
一気に輸送機を追い抜いて飛翔する姿を視界から捉え、輸送機パイロットが溜息を洩らす。
「あんなのばかり実戦配備されたら、俺達は御役御免だな」「整備班に転属かしら?」
「飛行型SGDか。新しければいい物ではないだろう」
操縦席の後方シートのマーク・ベイツ大佐(結城丈治(fa2605))は、大事そうに抱えた骨董品の壷を磨いて苦笑する。
「最新型ほど欠陥が出るものだ。‥‥そろそろ他の機体も準備させろ」
ゆっくりと腰をあげる壮年の男にサブパイロット兼オペレーターが瞳を流す。
「大佐も出られるのですか?」
「落とされるなよ、あの壺はいいものだ」
微妙な返事だが彼女は納得した。恐らく個室のコレクションを示しているのだろう。マーク大佐がコクピットから出て行くと、直ちにスイッチを入れて指示を響き渡らせた。
『間も無く作戦ポイントに入ります。探索部隊は降下準備に入って下さい』
通信機の声に格納庫へ走ってゆく隊員達。その一人フォビトン・フルート伍長は、聳えるSGDを眺めてからSGのコクピットに滑り込んだ。開いたままのハッチに銀髪の青年を捉える。ヴァレス・デュノフガリオ二等兵(死堕天(fa0365))だ。フォーは気さくに声を掛け苦笑気味に微笑む。
「ヴァレス二等兵と私だけだね、SG乗りって」
「ま、何とかなるっしょ♪」
黒い機体のコクピットに駆け込み、準備を整えながら少女に軽く応えた。刹那、伍長が怪訝な色を見せる。
「気楽だなぁ、性能は比較にならないんだよ? あんな大きいんだよ?」
「いいんじゃない? 速い! 軽い! 脆い! 操縦し甲斐があると思うんだよね♪」
「‥‥脆い? まぁ、それだけ自覚してればいっか。生きて帰るよ! ヴァレス二等兵」
「了解♪ フォー伍長」
二人はコクピットハッチを閉じて機体を起動させると、マーク大佐の声が通信機から飛び込んだ。
『伍長、二等兵、味方に蹴飛ばされないよう気をつけるんだな。もっと旧式になれば価値もあがろう。SGDガン、出るぞ!』
モニター越しの視界に中世の騎士を連想させるSGDガン(大空 小次郎(fa3928))が映る。肩部や胸部に厚みがあり、力強い少年型の巨人だ。マークは腹部コクピットハッチを閉じながら不敵な笑みを覗かせ、輸送機から飛び出した。次いで大空へ身を投げるは青い装甲のSGD−L(エルレガ(fa4870))だ。同様に少年のマスクを持つ機体は羽根を開き滑空してゆく。何やら歌のようなものが聞こえるがパイロットかLの歌声か。
「でも、男の子ばかりだね。嫌いじゃないけど」
『そうなんだ? 俺は女の子が好きだけどね♪ ヴァレス二等兵出ます!』
「あ、こら! 私が先でしょ! フォビトン伍長出撃します!」
敵基地探索部隊4機は空に解き放たれた。目的地は遠方に捉える森林地帯。彼らグランドエクスペリメント基地デンバー方面探索部隊のターゲットポイントである。
●敵基地を探し出せ!!
先に目的地に辿り着いたメグリム中尉の駆るグラン・ノワールは、身を低く屈めて慎重に偵察を続けていた。モニター越しに映る視界は木々の枝や葉が邪魔になり至極悪い。端整な風貌の少女はモニターとレーダーを交互に確認しながら、ゆっくりと機体を前進させてゆく。
「極力枝は折らないで行きます。出来ますか? いえ、やって下さい。最新型なのですから遣りやがれ」
<‥‥装甲に触れる部分の感知は困難ですが、努力します。‥‥敵機確認‥戦力レベルC、偵察に専念しても問題無し、邪魔なら黙らせます>
どうやら敵機体――SGガーメントを発見したようだ。グラン・ノワールのAIノアは主の答えを待つ。メグリムは眼鏡に映り込むデータを確認し、顎を引くと青い瞳で前を見据えた。
「殺られる前に殺れ、基本ですよ」
<了解、排除します>
グラン・ノワールが一気に舞い上がる。機体の瞳が眼下の敵SGを捉え、マーカーをロックすると、背部に装着されたカノン砲のような銃身を向けた。青年の赤い瞳が研ぎ澄まされる。
<EMPブラスト発射します>
放電する砲口から不可視の何かが発射され、敵機周囲の木々が突風を受けたように舞い揺れた。標的に強大なエネルギーの電磁波をぶつける事で範囲内の大抵の電子機器を狂わせ、ダウンさせる特殊兵器だ。
数機のガーメントが動きを止めると、グラン・ノワールは急速降下しながら敵機に肉迫する。
<ハイインパルスパンチで黙らせます>
腕輪状のデバイスを展開させ、鋼鉄の拳に青白い光を迸らせると、一気にガーメントへ叩き込んだ。一瞬の沈黙後、敵機は内部から破壊されたように黒煙を噴き上げた。
無表情でモニターを見つめるメグリムの眼差しが、慌てて機体から飛び出すパイロットを捉える。
「‥‥叩き潰して下さい」
グラン・ノワールは再び衝撃波を叩き込んだ――――。
「戦闘が始まってるじゃない♪」
フォー伍長のSGと共に降下したヴァレス二等兵が戦火のあがるモニターを眺めながら軽い調子で告げた。通信機から慌てたような少女の声が入る。
『戦闘って、敵基地探索が任務じゃない? どういう事なの!?』
「俺が知る訳ないでしょ♪ SGDがデカイから見つかったんじゃないかな?」
『そんな、気楽な話じゃないでしょ!』
『構わん!』
フォーの困惑した声の後、飛び込んだのはマーク大佐の声だ。
『中尉が囮になってくれるだろう。敵を惹き付けてくれれば問題ない。探索を続行する』
告げて巨大な少年騎士は光学兵器反射装甲を稼動させて姿を消した。
『SGDってオプション多いよねぇ』
「伍長だってその内に乗れるって♪ おっと、レーダーに機体反応!」
陽気な風貌が瞬時に精悍さを窺わせる。青年の円らな青い瞳が捉えたのはガーメントだ。黒いSGは得物である大鎌を構える。
『ちょっと! 偵察型だよ?』
「大丈夫♪ 速い、軽い、が売りなんだからさ」
ヴァレスは三拍子を語らず、微笑みながらフットペダルを踏み込んだ。視界に捉えた敵機が銃を向ける。マズルフラッシュが迸る中、黒いSGは優れた回避運動で弾丸の洗礼を潜り抜け、間合いに飛び込むと共に鋭い切っ先を薙ぎ振るう。閃光が残像を描いた次の瞬間、ガーメントが黒煙に包まれた。
「さ、伍長♪ ここを離れるよ」
ふわりと銀髪を揺らしてフォーの機体に顔を向けるヴァレス。
付近で爆炎が浮かぶ中、二機のSGは奥へと踏み込んで行った――――。
これだけ敵機と遭遇するのは何かあるのは確実だ。
<敵機確認した。攻撃する>
Lは青い瞳が輝かせると、広げた羽根から銃弾を撒き散らしながら優麗な歌声とセッションを奏でてゆく。
戦火が広がる中、マークは苛ついていた。
「作戦に統一感が見られないな。機体性能に踊らされたか。まぁ、私だけでも任務を果たせば良い。何か捉えたか?」
<中心地に建造物反応確認。敵機捕捉>
感情の無いガンの音声が告げると、大佐は眉間を戦慄かせる。
「それを早く伝えろ! 戦闘用意だ! ミサイルを叩き込んで接近!」
<了解>
「チッ、最新型が呆れる。パイロットは子守か」
ガンはパイロットに従順だった。故に指示が無い限り報告をしなかったのである。SGDは円形の盾を翳すと、白煙を棚引かせてミサイルを発射する。爆炎が次々と広がる中、次いで前進すると残った敵機にハイパービーム剣の斬像を描いた。現状、ガーメントは敵として非力だ。
『大佐、敵基地を発見しました』
ノイズと共にメグリムの声が飛び込む。
『構造、周辺地形、警備状況を把握。記録済みです』
「ほぉ、ご苦労だった。各機、戦線離脱! ランデブーポイントまで撤退だ!」
再び機体を掻き消すと、ガンは木々の枝を叩き降りながら駆け出した――――。
「了解、聞いての通りです。とっとと撤退します。基地も心配です、ネズミは何処から入り込んでくるか分かりません。鍵はしっかりかけとくべきです‥‥とは伝えましたが」
<仲間達が無事なら良いのですが‥‥了解、撤退します>
「ヴァレス了解♪ さてと、フォー伍長、帰るよ」
『分かってるわよ! やっぱりSGDの方が良いなぁ‥‥あら? 歌?』
撤退するSGの上空を、歌を奏でながら羽根を広げたLが飛んで行った――――。