アルマイトの旗南北アメリカ
種類 |
ショート
|
担当 |
切磋巧実
|
芸能 |
3Lv以上
|
獣人 |
3Lv以上
|
難度 |
普通
|
報酬 |
9.4万円
|
参加人数 |
6人
|
サポート |
0人
|
期間 |
01/02〜01/06
|
●本文
●次回予告編Mission04
――誇大妄想狂的なマッドサイエンティストにより全ては謎と化した。
歴史に名を残す歪んだ欲求に囚われたアカギ博士は自爆したのである。
しかし、ダメージを被った部隊が目にしたのはSGDの謎の一片。
負傷した兵は軍の病院で治療を受け、大破を免れた兵は暫し拘束された。
最悪の結果後に現れたアルマイト軍極秘部隊は言う。
「諸君等には二つの選択がある。軍人として復帰するか、土地で畑を耕すかだ。勿論、後者の場合は命の保証はしない。誓え、諸君達は何も見ていないと」
軍人は職務に従うのが仕事だ。命令されれば死をも厭わない覚悟が必要とされる。
ならば誓える筈だ。全てを忘れて死線を潜り抜ければいい――――。
●いずれかを選択
【アルマイトの旗の為に(最終回)】
再び軍に復帰し、SGDを駆りベルトレス軍と戦う選択をする部隊。当たり前の日々が繰り返される中、基地に警報が鳴り響く。ベルトレス軍デンバー基地残存部隊が攻撃を掛けて来たのだ。まるで死に場所を見つけたかのように‥‥。
<シナリオの流れ>
01:シュバルツシルト部隊侵攻に対してSGD、SGで応戦。
02:それぞれの敵撃破を演出。このシナリオは必ず勝ちます。
【異形の脅威】
或る基地に転属された部隊。何時ものように防衛任務に従う夜、ベルトレス軍のSG、SGDが攻撃を仕掛けて来た。そして蠢く異形の姿。基地が恐怖に染まってゆく。
<シナリオの流れ>
01:退屈な防衛任務風景から夜へ。
02:敵襲。SG、SGDで防衛に当たる班と、基地内で異形の襲撃を受ける班の演出。
03:基地内で襲撃を受ける者は死亡演出。次回も参加予定ならSGかSGD班に回りましょう。
【接触するもの】
軍を辞めて土地で貧しい暮らしを選ぶ部隊。しかし、それはいつ命を軍に狙われても不思議ではない事だった。『生かせば厄介な事になる。奴等はアルマイトの旗から降りたのだ』。あの事件から数ヶ月後を描く。
<シナリオの流れ>
01:それぞれの平穏を簡潔に演出。または危険な日々を演出。どちらかのみ描写されます。SGDは回想シーンでパイロットとの別れを演出か、新たなパイロットとその後の戦闘描写となります。
02:元部隊に手紙が届く。懐かしい顔ぶれと再会を喜ぶ中、ロングコートの者達が告げる。
「ネフィリムを知っているか? キミ達は見た筈だ。キミ達の予想と感想を聞こう」
●キャスト募集
アルマイトの旗では、グランドエクスペリメント基地実験部隊メンバーとSGD(SteelGraveDool)のアクターを募集します。
【(元)グランドエクスペリメント基地実験部隊】(複数OK)
・配役:階級明記。
・役名:登場人物の名前です(本名で出演してもOK)。
・設定:どんなタイプのキャラクターを演じるか明記(設定なければ口調はアクター)。
・得意:操縦・索敵・攻撃・回避・防御・援護から選択。
・機体:搭乗するSGDを明記(要打ち合わせ)。
偵察型SGの場合は武器は1つのみ。色を決定して下さい。
・<シナリオの流れ>に合わせて演技及び台詞など。
【SGD】(複数OK)
生身にメカニックな装甲と武装を装備して人型兵器を演じて頂きます(半獣化OK/獣化NG)。
外見はアクターのものとなります。
・機体名称:SGDの名前です(本名で出演してもOK)。
・搭乗人数:単座か複座(2名まで)か決めて下さい。搭乗者(NPC含む)も明記。
・搭乗場所:コックピットの場所が身体の何処か明記(CG合成されるので安心して下さい)。
・武装設定:スタイルに合わせて、どんな武装か設定して下さい(或る程度何でもOK)。
・機体外観:外観特徴です(どんな服状の装甲か、身体の何処に装甲があるか等)。
・機体設定:性能的な特徴を1つだけ(例えば飛行可能とか)。
・<シナリオの流れ>に合わせて演技及び台詞など。
☆SGDの主な仕様は以下の通り。
・搭乗型である。
・単座or複座。
・音声認識AI:パイロットと会話可能で台詞OK。但し、自律行動は不可能。
・スタイル制限:スタイルで性能が変化します(アクターのスタイルとなります)。
【細身】高機動型だが装甲は薄い。武装は格闘戦用のみ。
【標準】性能は平均的。武装は格闘戦と射撃戦用の計2。
【豊満】機動、装甲共、標準型より劣る。武装は格闘戦と射撃戦用と内臓兵器の計3。
【筋骨】機動は豊満に劣るが、装甲は厚い。武装は格闘戦と内臓兵器の計2。
【肥満】機動は最低だが、重装甲。武装は射撃戦用2と内臓兵器1の計3。
●NPC
フォビトン・フルート伍長(女)10代後半。通称フォー。
セミロングの眼鏡っ娘で可愛いらしく初々しい女の子(映画版参加アクターにより決定)。
朝が弱いらしい(第1回追加)。
彼女の追加設定して頂けると採用される場合があります。
●サポート参加
大道具、小道具の設定及びSGDデザイン補足など。所謂裏方を担当して頂きます。
●リプレイ本文
●Mission04
――諸君等には二つの選択がある。軍人として復帰するか、土地で畑を耕すかだ。
誓え、諸君達は何も見ていないと――――。
・グランドエクスペリメント基地――SGD格納庫。
<うちがAIのミルや、よろしくな〜♪>
フォーの見上げる瞳に映っているのは、新たに配備されたSGD『ミルティ』だ。ロングの黒いゴスロリ風追加装甲から浮き上がるフォルムが魅惑的な少女型の巨人である。ショートブロンドヘアに愛らしい円らな瞳は、正にお人形と呼ぶに相応しい。数ヶ月前なら歓喜しただろう。複雑な色を浮かべる少女の肩にヌッと手が伸びる。
「ひゃッ!? ‥‥ジョージ軍曹?」
「ははは、今日も機体の整備はバッチリですよー。どう? 中々美形で見ごたえあるよねー♪」
何時の間にか傍に立っていたジョージ・グリーン軍曹は、フォーの肩を必要以上に抱き寄せ微笑む。少女は迷惑そうな色を見せるが、ミルティを見上げる青年は気付く訳もない。
「機体を磨いてるとこう、うきうき気分だよ♪」
<フォーちゃん、気ぃつけた方がええで〜。この整備員うちのコクピット付近ばかり磨くんや>
ミルティの操縦席は豊かな胸部にある。フォーの眼差しがジットリと冷たい。ジョージは苦笑する。
「それは誤解だよー。括れた腰やスカート内部のヒップラインも丹念に磨いているぞ」
『メカフェチにも程がありますね』
淡々とした少女の声が流れた。聞き慣れた響きに視線を流すと、メグリム・ギルス中尉を捉える。
「レーヴェンリッターが使えなくなって直ぐに新型ですか。破格のサービスですね。尤も、彼等にしてみれば御褒美のつもりかもしれませんが‥‥」
「メグリム中尉‥‥」
フォーは続きを口に出せなかった。言いよどむ少女に円らな青い瞳を流す。
「人殺しが人の道を云々などと、滑稽にも程があります。‥‥軍曹、セクハラ紛いの眼差しで私を見ないで下さい。上官の侮辱と見なして撃ち殺しますよ」
慌てて敬礼で詫びるジョージ。彼の気持ちも分かる。メグリムは美少女だ。腰周りや胸元に視線が行くのも性年のサガか。
そんな中、また一人格納庫にパイロットが姿を見せた。紆余曲折を経て基地に配属されたカイン・アークス少尉だ。銀に近い灰髪に群青色の瞳もつ青年は、軽薄そうな微笑みを浮かべる。
「まあまあ、軍曹の気持ちも分かって欲しいものですね、中尉。人形に恋するより生身に恋する方が健全だと思いますよ。そうだろ? フォー伍長」
「えっ? そう、ですけど‥‥軍曹の場合は‥‥」
「分かってないな。伍長や中尉がもっと優しくしてあげないからSGDに惑わされたりするんだ。寂しいとヌイグルミとか抱いちゃうだろ?」
「はぁ‥‥確かに」
「だろ? だからさ、俺にも優しくして欲しい訳ですよメグリム中尉★ 今晩、飲みに行きませんか?」
「遠慮しときます。伍長、こんな軽い誘導に引っ掛かると、全て奪われた挙句にボロ雑巾のように捨てられて泣く事になりますよ」
「え? えぇー? そんなこと言って置いてかないで下さいよぉ」
フォーが慌ててメグリムの背中を追う中、けたたましいサイレンが鳴り響き、スピーカーから敵襲が告げられた。
●アルマイトの旗の為に
「どうやらデンバー基地の残存兵力と思われます。蛮勇か無謀か自殺志願か知りませんが、道連れを求めに来るのは感心しませんね。自分達だけでくたばりなされば宜しいものを‥‥各機出撃です」
今回の小隊長を務めるメグリムが通信を送る中、部隊は機体を起動させてゆく。
『了解しました!』
『さてさて、行くとしますか‥‥カイン了解。中尉、俺の撃墜数が多ければデー』
「ノア‥‥グラン・ノワール出撃です」
<了解しました>
漆黒の翼を広げ、長い尻尾を靡かせて一気に格納庫から飛び出すSGD『グラン・ノワール』。全身を漆黒のアーマー付戦闘用スーツで包み、端整な青年のマスクはヘルムとゴーグルでガッチリと守られた姿は殆どブラックドラゴンだ。
視界に飛翔する機体を捉え、デートの誘いを無視されたカインが溜息を洩らす。
「鉄壁の美少女だな。フォー伍長、任務が終わったら一杯付き合わないか?」
『え? 命令、ですか?』
「上官命令なら付き合ってくれるのか? 生憎と階級に拘る気はないんでね。まあ、考えておいてくれ。アベル出る!」
<システムキドウ‥‥シュツゲキ>
ロングコート状の装甲を纏ったSGDが駆けて行く。次いでフォーがミルティを起動させる。
<フォーちゃん、がんばろな〜。でもあんまり近付くのと飛行機だけは堪忍な?>
「うん、ヨロシクね。ミルティ出ます!」
漆黒のロングドレス型装甲の少女型機体が出撃。
「いちばん機体を壊した人は一週間便所掃除ですからねー!!」
ジョージが手を振りながらエールを送った――――。
<ベアトレス襲撃群接近、距離1万‥‥予測位置策定、射程に入ります。‥‥ロックオン完了、40mmレール砲で攻撃しますか?>
「基本は近接戦闘主体でいきます。距離を取られたらレールカノンで牽制射撃の後再接近、攻撃の流れです。敵機は飛行型のSGやSGDがいればそちらを優先します」
<‥‥了解しました。ベアトレス残存部隊、防衛圏内に侵入‥‥覚悟を決めて行きましょう>
上空で敵機を捕捉したグラン・ノワールが、一気に加速する。ロックしたのは数機の飛行型SGだ。横殴りのシャワーの如く放たれる閃光を次々と躱し、腕部に装備されたリング状の防御障壁発生装置を展開させる。竜の如き赤い瞳が研ぎ澄まされる中、捉えた標的にハイ・インパルスパンチの鉄拳を叩き込んだ。指向性衝撃波が青白い蛇を迸らせると共に、敵機は機体をボコボコに膨れ上げさせた後、爆炎と化した。黒竜を撃墜するべく放たれる閃光でさえ、防御障壁に弾かれてゆく――――。
――空に次々と爆炎が花を咲かせては散る光景が浮かぶ中、地上でも敵機への洗礼が浴びせられた。
カインの駆るアベルが腕部を突き出すと、アームガトリングガンがマズルフラッシュを放ちながらバレルを高速回転させてゆき、SGガーメントに小刻みなダンスを躍らせた。フォーの機体ミルティが肩に背負った大型バズーカを轟かせれば、白煙の尾を引きながら敵機を炎に包み込む。
硝煙がグランドキャニオンを白く染め上げる中、尚も敵機は進軍を止めない。ガーメントのビームが閃光を放つものの、SGDに傷を与える事も叶わず、攻撃は哀愁すら感じられた。
「どうして撤退しないの!? 敵わないって気付いているのに!」
<フォーちゃん落ち着きーや。弾切れやで>
『伍長、向かって来るなら戦うしかないだろ! チッ、こっちも切れた。接近戦に移行する。間違えた振りして撃たないでくれよ』
コクピットから映る視界で、アベルが三本のクローを叩き込んでゆく。それでも弱点を見つけ出そうとするかの如く、敵機は周囲に回り込んで銃声を響かせた。SGDに空しく小さな火花が散る。
<フォーちゃん、敵機ミサイル接近や!>
衝撃がシートを激しく揺さ振った。ミルティは黒煙に包まれ、薄っすらとシルエットが浮かぶ中、ボロボロと装甲が剥がれてゆく様に、敵機のパイロットはニヤリと笑みを浮かべた事だろう。
しかし、黒煙を腕で薙ぎ払った刹那、姿を晒したのはドレス型外装をキャストオフし、水色超ミニスカートとタンクトップ型装甲を纏ったミルティだ。研ぎ澄ました瞳で引き抜いた小剣の刃が煌く。
<外装離脱した接近戦仕様や。せやさかい耐久力は低いで‥‥フォーちゃん、やったれ〜!>
「う、うん! 未だ来るというならやりますよッ」
躍動する巨大な少女が切っ先を薙ぎ振るうと、敵機に斬像が疾る! それでもリーチの短さから敵機の洗礼は叩き込まれた。ミルの忠告通り、確かに装甲は脆いらしい。巨体の魅惑的な肢体から装甲の破片が散る度に、素体が曝け出されてゆく。その光景に敵兵は驚愕した事だろう。刹那、動きの止まった機体をレールカノンの洗礼が貫く。
「伍長! 見られた以上は全滅させるしかありません。とっとと始末しなさい」
『見られた‥‥って? ミルティに何かあったんですか?』
『そうだな、例えればジョージ軍曹には見せられない程の脱ぎっぷりのいいストリップ状態だ』
フォーは機体の状態を聞いて素っ頓狂な声をあげて紅潮した頬を両手で包んだ。
「えぇー!? ミルごめんっ! 恥ずかしいよね?」
<そんな事は気いせんけど‥‥フォーちゃんが恥ずかしいなら‥‥>
ミルティは愛らしい口を開くと、閃光弾を放って視界を晦まし、合間に刃の洗礼を浴びせ捲くった。両腕を胸元で交差させて沈黙する中、洗礼を浴びた敵機が爆炎に包まれてゆく。
地上は2機、上空はたった1機のSGDにより、敵機の数は瞬く間に減少していった。そんな中、ノアが声をあげる。
<ベアトレス軍輸送機発見、突撃して来ます>
「捨て身の特攻ですか‥‥迷惑な話ですね。落っことして地上の敵機も道連れにしましょう」
グラン・ノワールが背部にマウントされたレール砲のバレルを向けて飛び込む。閃光を放った後、ハイ・インパルスパンチの洗礼を浴びせ、そのまま第二撃を真上から叩き込んだ。落下する中、彼方此方から内部爆発を起こしながら、ベアトレス軍輸送機は茶色の地表で紅蓮の炎に包まれた。
<ベアトレス軍‥‥全滅を確認しました>
▽CAST
デスクに置いてあるスナック菓子の袋が映る。
『お帰りー♪ 無事の帰還、ご苦労さ‥‥おぉっ!?』
∵ジョージ・グリーン軍曹:北沢晶(fa0065)
『軍曹っダメですっ、ミルティを見ないで下さい!』
<フォーちゃん、うちは大丈夫やで>
∵ミルティ:ミルティア・リーエン(fa4465)
<メグリム中尉‥‥どうかされましたか?>
∵グラン・ノワール:辰巳 空(fa3090)
『まあ、哀しいけど戦争だからな。所でメグリム中(プツン★)』
∵カイン・アークス少尉:カイン・フォルネウス(fa2446)
シーンは切り換わり、自室で丸眼鏡を外すメグリムを映し出す。少女はポツリと呟く。
「‥‥そろそろ、でしょうかね‥」
∵メグリム・ギルス中尉:月葉・Fuenfte(fa1234)
出撃前――メグリムは記録ディスクをフォーに渡していた。
「もし、あれ(SGD)が忌むべきものだと思うなら‥‥全てが終わった後、この記録と共にあの事実を公表なさい。あなたなら、まだその資格があると私は判断しています」
a flag the Alumite――MissionComplete