GUN&Reload南北アメリカ

種類 ショート
担当 切磋巧実
芸能 3Lv以上
獣人 3Lv以上
難度 普通
報酬 9.4万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 09/27〜10/01

●本文

●GUN&ROAD
 サミィ・ライナー監督が初のTVシリーズとして制作した西部劇ドラマである。
 この作品は主役を固定する事で、ロードムービー的な旅をしてゆく構成で物語は綴られた。
 しかし、1クールに相当する第1部は成功したものの、視聴者に意外性を持たせる意図で展開させた第2部は、アメリカドラマに珍しくない放送中止――未完に到ったのは一月前の事である。
 だが、プツリと放送中止は面白くない。こうしてリロードされたのである。

●伝説となった幌馬車の少女たち
 GUN&ROADと一括りされる物語は、様々な町の民により刻まれたものだ。
 彼女達が幌馬車で町を訪れ、派手に銃を響かせて去ってゆく。銃が辿る道として書物に到っていた。
 舞台は或る町。
 治安が良いとは呼べない町は、ならず者の蔓延るスポットと化していた。世界は大きな戦争の波に呑まれようとしており、国は小さな町に配慮する余裕すらない。民は常に怯え、1日に必ず何人かの悲鳴と銃声が響き、誰かが命を落とす。災難に見舞われない事を祈りながら息を潜めて暮らしている状況である。
 ここに一組の姉妹(兄妹)がいた。既に両親は他界しており、生きる為に町にしがみ付き、汚れながらも純粋な幼き妹を守る為に暮らしている。妹は誰かが捨てた本を飽きずに何度も読み、同じ事を姉に繰り返す。
「幌馬車のお姉ちゃん達って、こないのかな?」
「このお話は本当の事じゃないのよ。そんな人達がいるなら、こんな町になったりしないもの」
 姉は微笑みを浮かべた顔を背けると、怒りにも似た色を浮かべた。
「あんな伝説は、救いが欲しかった弱い者の作り話‥‥」

●初期プロット
*打ち合わせで変更許可。
1:主人公は一組の姉妹(予)。
 何らかの災難に姉か妹が巻き込まれる状況となり、囚われの身となってしまいます。この辺はどちらが銃を撃つ立場になるかで変わります。
2:失望の中、一丁のリボルバーを手に入れます。
 実は本の裏表紙に隠されていた(伝説となったが、諦めないで欲しいと願う筆者の巧妙に仕組んだ希望)でも構いませんし、GUN&ROADの登場人物でも構いません。
3:闇から救いだす為に悪党の住処を訪れるが、素人が銃で大活躍とはいきません。
 銃声に合わせた何者かに、さり気なくバックアップ(声で指導含む)される中、配下を倒した少女はボスに一騎打ちを挑みます。この辺は西部の掟に因る部分。
4:流石にバックアップはボスの弾道を逸らす程度。
 人を殺す(傷つける)重みと覚悟を自覚してもらう為にも、少女の弾丸で仕留めて下さい。
 こうして、姉妹は再会し、一つの悪党集団が消えます。
 民の歓声が響きますが、この町が完全に平穏に到った訳ではないのでした‥‥。

 作品はテーマは『伝説に頼らず自分の手で伝説(人生)を刻め』というものです。この辺は就職難などに悩む者へのエールが含まれているのかもしれません。
 アクターはテーマも考慮しながら演じてみて下さい。

●仮プロット
*これは打ち合わせで決定できない場合に用意されるものです。

起:前提としてこの町の悪党は大きく二つの勢力に分類される。
 ブラウニー一家の愛人を務める姉は今夜も勤しんでいた。用が済み、妹の待つ我が家に帰り、貧しいながらも幸福そうに会話を弾ませた後、眠る時間だと妹を伝える。

承:今日の収入に安堵すると、突然ゲドゥ一家の悪党が家に突入。妹が目覚める中、手出ししないという条件で拉致されてゆく姉。
 翌朝、失望の妹はただ床に座り込むだけだ。伝説の本を見つめ、床に叩きつける少女。すると、鈍い音と共に裏表紙が外れ、覗き出すリボルバー。

転:妹は止める友人の言葉を聞かず、ゲドゥ一家に乗り込む覚悟をする。自分には武器がある。姉を救いだし、再び幸せな暮らしを取り戻す為に。
 友人達も同行。ゲドゥ一家の敷地に入るなり、ならず者共が現われる。最初は嘗めていたが銃を見るなり襲いだす。
 友人はフォークを投げたり、蹴り技や包丁を使った剣術で加勢、妹は目を瞑って撃つものの、悪党は銃声に合わせて次々と倒れた。同時に注意や指導を囁く声。少女は決意を響かせる。
「人を傷つけても構わない! 私はお姉ちゃんと暮らせるなら何だってするんだから!」
 妹はゲドゥ一家のボスと一騎打ちの約束させる。

結:翌日。姉を拘束したボスと町で一騎打ち。何故かボスの弾道は逸れ、妹を倒せない。妹も傷つきながら苦戦するが、何とか勝利するのだった。逆上した部下が姉妹を狙う中、何者かの銃声が次々と沈めてゆく。
「あなたは伝説の‥‥」
「伝説なんてただの物語。忘れなさい。自分の人生(伝説)を刻むのよ」

●想定されるキャラクター
 打ち合わせ次第で自由に選択して下さい。不必要な役柄は選択しなくて構いません。あくまで想定される‥‥ですので、必要とあれば他のキャラクターを設定してもOKです。
 一応姉妹としていますが、割り振れない場合等、兄弟、兄妹など変えても構いません。

・姉(予:17才)
 闇に汚れながらも妹と安全に生きる為に悪党に貢献している娘。GUN&ROADの伝説を憎んでいる。

・妹(予:10才)
 GUN&ROADの伝説に憧れる純粋な娘。生活は貧しいが姉と共に無事に暮らせる事に満足している。姉が何をしているかは知らない。伝説の本は宝物で、常に両手で抱えて持ち歩いている(眠る時も同様)。

・悪党(性別年齢人数不問)
 この町で悪事の数々を好き放題に繰り返すならず者たち。或る意味パラダイス。

・ボス(性別年齢不問)
 ならず者を仕切るリーダー。弱者は強者に従うのが当たり前と思っている極悪人だが、西部の流儀には反しない。伝説は作り話と疑わず、忌々しく感じている。

・姉妹の友人(性別年齢人数不問)
 数少ない友人。銃は所持していないが、投擲や格闘が得意だったりするかもしれない。単身乗り込む際に加勢(でも構いません)するが、割と危うい。

・GUN&ROADの登場人物(性別年齢人数不問)
 主に暗躍。伝説の本をすり替えたとするのもOK。銃を直接渡してもOK。但し、戦闘はバックアップが基本。最後に、もしかしたら? と匂わせる程度に演技調整。
 時代検証はありませんので老いさせる必要はありません。この辺は視聴者がショックを受けないよう配慮。

・町を訪れた者(性別年齢不問)
 上記区分に含まれない場合、適所設定して下さい。GUN&ROADの登場人物や姉妹の友人次第では、ならず者に対処する役割となるかもしれません。

●配役書類
・配役:上記の想定されるキャラクターから選択または追加記入して下さい。
・役名:登場人物の名前です。本名で出演してもOK。
・設定:どんなタイプ(設定)のキャラクターを演じるか明記して下さい。
・武器:
 台詞歓迎☆

●サポート関連
 衣装作成/脚本協力/大道具・小道具など前準備関連。
 名前とどんな仕事をしたか載る予定です。

●今回の参加者

 fa0558 クールマ・如月(20歳・♀・亀)
 fa2121 壬 タクト(24歳・♂・兎)
 fa3090 辰巳 空(18歳・♂・竜)
 fa3464 金田まゆら(24歳・♀・兎)
 fa4020 ロゼッタ・テルプシコレ(17歳・♀・犬)
 fa4421 工口本屋(30歳・♂・パンダ)
 fa4450 シーザー・N(17歳・♂・猿)
 fa5112 フォルテ(14歳・♀・狐)

●リプレイ本文

●静寂の夜
 少女は覚束ない足取りで帰路に向かっていた。ブラウニー一家の愛人を務めるテリサ(ロゼッタ・テルプシコレ(fa4020))の美貌は、夜の勤めを終えたばかりで疲弊の色が濃い。小さな我が家に辿り着き扉を開くと、床に寝そべって本を読んでいた陽気なゼシカ(フォルテ(fa5112))が満面の笑みを咲かせる。
「あっ☆ お姉ちゃんお帰り♪」
「ただいま♪」
 テリサは辛い色を一変させ、優しい眼差しで微笑んだ。
 貧しい二人暮しの姉妹は楽しそうに談笑を交わす。
「ねえ、幌馬車のお姉さん達って来ないのかな?」
 伝説の少女を綴った本を町で拾ってから、ゼシカは宝物のように大切にして何度も繰り返し読んでいた。姉はやんわりと答える。
「このお話は本当の事じゃないの。そんな人達がいるなら、こんな町になったりしないわ。さ、もう遅いから眠る時間よ」

●降り注いだ災い
 テリサは勤め分の収入に安堵を息を洩らしていた。
「これで食料が買えるわ。ゼシカに本を買ってあげられれば‥‥」
 隣の部屋で寝息をたてる妹に眼差しを向け、やるせない色を浮かべる。刹那、扉が騒音と共に開け放たれ、数名の人影が雪崩れ込んだ。
「な、なに?」
 困惑の色を浮かべ椅子から腰をあげる中、乱入者は少女の自由を制する。襲撃にゼシカも目覚めると、ベッドから捉えた光景は数名の男に拉致されそうな姉の姿だ。
「お姉ちゃんッ! アンタら何なんだよ! ボクのお姉ちゃんを返せ!」
 ゼシカが襲撃者に縋り付くものの、容易く振り払われる。華奢な少女は軽く飛ばされ、壁に背中を叩きつけられた。人影が妹に向かうとテリサは悲痛な声で哀願する。
「ゼシカに何もしないで! 言う通りにします。だから妹だけは‥‥」
「お、お姉、ちゃん‥‥」
 背中の痛みに苦悶の色を浮かべながら、ゼシカが身を乗り出す。テリサは優しげに微笑んだ。
「大丈夫。先に寝ていて‥‥またいつもの朝が来るから‥‥」
 襲撃者は姉を連れて家から出てゆく。テリサの背中が涙と共に霞んで見えなくなった‥‥。

 ――翌日。
 ゼシカは床に座り込んだまま朝を迎えた。失望に彩られた瞳が伝説の本を捉える。刹那、動揺する少年の声が飛び込む。
「ゼシカ? この扉、どうしたんだよ?」
 ジョシュア(シーザー・N(fa4450))が不安げな色を覗かせた。彼は姉妹の幼馴染で、家族亡き後も略奪に遭いながら細々と農業で生計を立てている。
「‥‥何でもないよ」
 ゼシカは伝説の本を胸に抱え立ち上がると、ジョシュアを擦り抜け教会に足を運んだ‥‥。
「神様、ボクのお姉ちゃんを返して! 伝説のお姉さん達をこの町に呼んで!」
『それは難しいお願いですね』
 手を組んで祈る少女の背後で男の声が答えた。神父の衣を纏うヨハン・ボルディアック(辰巳 空(fa3090))は、ゼシカの耳元で囁きながら聖書を差し出す。
「これならば‥‥姉を救える筈です。信じれば救われる物ですよ」
 ゼシカはヨハンの手から聖書を受け取った。

 ――褐色の脚が町に降り立つ。
 肉感的なヒップとボロボロのマントが揺れ、歩くと共に民の視線が釘付けの豊かな膨らみが弾む中、魅惑的な唇がぼそりと呟く。
「あ〜あ、お酒飲みたいな〜。‥‥あら?」
 少女が一冊の本を投げ捨てる光景が飛び込んだ。影の少女L(クールマ・如月(fa0558))は、走り去るゼシカから視線を移す。
「これって‥‥」

 ――ゼシカは聖書を抱えながら立ち止まっていた。
 周囲に視線を流し、徐に地面へ叩き付けようと振り上げると、背後から飛び込んだ朗らかな若い女の声に硬直する。
『あらあら、聖書はそんな風に使うものじゃないわよ☆ 伝道の書第九章を家に帰ったら開きなさい♪ おまじないだよ?』
 振り向いた時には誰もいなかった。家に戻るとゼシカはページを捲る。
「第九章‥‥あれ? 何でこんなに厚いの? ‥‥!?」
 押す指の重みで触れた紙面が裂けた。少女は息を呑み込み、聖書を破いてゆく。現われたのは聖書に隠された一丁のリボルバー。ズシリと重い拳銃を握る中、頬に汗が伝う。

●反撃
「こんな小娘が愛人ねぇ。ブラウニーも良い趣味をしていますこと」
 レヴィア・パート(壬 タクト(fa2121))は昼間からボトルを煽り、気だるげな声を紡いだ。妖艶な美女が冷たい流し目に捉えるのは拉致されたテリサ。レヴィアは渋い赤色のドレスを揺らしながら膝を着き、少女の頭に酒を注ぐ。刹那、飛び込む呆れた男の声と眼光。
「いい加減にしろ。ブラウニーを蹴落す大事な切札だ」
 ジュード・クーリンガン(工口本屋(fa4421))が愛人でもある美女に告げた。どうやら姉妹は悪党の勢力争いに巻き込まれたらしい。金髪と衣服が濡れる中、テリサが睨む。
「私を人質にしてもボスは来ないわ」
 気丈に振る舞う中、手下が敷地にゼシカが現われた事を告げた。瞬時にテリサは驚愕と共に否定する。
「そんな筈ないわ! 銃だなんて‥‥」
「ふふ、あなたに似た金髪の小娘よ?」
 レヴィアが捉えたのは紛れも無くゼシカと共に歩むジョシュアの姿。少年は鍬を携えているが不安げだ。
「保安官に連絡した方が‥‥でも力になんかなってくれないか‥‥」
「ジョシュアは来なくてもいいんだよ?」
「そ、そうはいかないよ。僕の方がゼシカより年上なんだぞ? ‥!!」
 数名のならず者と共に距離を置いて姿を見せるレヴィア。
「ふふ、どうしたのおチビちゃん。そのオモチャで私たちと遊んでくれるのかしら?」
 少女の手が震える中、何処からともなく声が流れる。
『気にしないで撃つの! 最初は盲撃ちでいいんだから!』
「え? ‥‥ッ!」
 瞳を瞑りながら放った銃声に、悪党が一人崩れた。
「あーあ、撃ったわねぇ」
「ゼシカ! 突っ立ってちゃ駄目だ!」
 レヴィアの冷ややかな笑みと共にジョシュアが少女の手を引く。
 同時に悪党共が銃を引き抜き、忽ち戦場と化した。
『偉いぞっ、男の子♪ 大事な人をね、体張っても守ってあげなさいな。やーはー! ウイスキぃぃぃぃぃ♪』
「んあぁんッ!?」
 ゼシカは走りながら戸惑いの色を浮かべて銃を撃ち捲くる。悪党の銃弾は何故か二人に一発も命中しないまま、次々と悪党が倒れてゆく。
「ここまでだねぇ」
 行く手を阻むように美女が銃口を向けた。咄嗟にジョシュアが少女を庇い鍬を投げる。
「危ない! うあッ! ‥‥僕は、だ、大丈夫だよ。ゼシカは凄いな、こんなに銃が扱えたなんて‥‥早く、テリサを救いだすんだ」
「う、うん。ジョシュアも気をつけるんだよ?」
 少女が屋敷へと駆け出す。銃声が鳴り止まぬ現状を訝しがり、ジュードがベランダから眼下を覗く。
「なにやってやがる‥‥ッ!?」
「ジュード・クーリンガン! お姉ちゃんを賭けて決闘を申し込むよ!」
「決闘だと? 荒野の掟には逆らえんな。いいだろう!」

●荒野の一騎打ち
 翌日、民が見守る中、ジュードとゼシカの決闘は用意された。
 縛られたテリサが妹の姿に悲痛な声を響かせる。
「バカな事はやめて! 私は大丈夫だから! 誰か、ゼシカを止めて!」
 少女の哀願を一陣の風が運んでゆく。ジュードがゼシカに吠える。
「殴るって事は、殴られてもいいって事だ。撃つって事は、撃たれてもいいって事だ。その程度の覚悟もないなら、荒野に出ても死ぬだろう! 下手すりゃもっと酷い目に遭うかもしれないな、お前にその覚悟があるってのか!!」
「あるわよ! ボクはお姉ちゃんと暮らせるなら何だってするんだから!」
 静寂の中、対峙する狭間を突風が吹き抜けた。息を呑む少女に女の声が流れる。
『風を感じて。大自然は正しき者に必ず力を貸してくれるんだから』
 民に紛れたヨハンも祈っていた。昨日の活躍は神の瞳で彼が遠隔操作していたらしい。
(「私が居ないと‥あの銃は単なる拳銃‥本人に何とかして貰いましょう‥‥これからは」)
 ゼシカの銃口が動いた。同時に男も銃を引き抜く。先にトリガーを絞ったのはジュードだ。テリサが瞳を閉じ顔を逸らす中、少女のリボルバーが銃声を響かせる。銃弾はゼシカの胸へ突き進む。
「うッ!」
 少女の愛らしい風貌を苦痛が彩る。銃弾は肩に鮮血を散らせた。
「な、なんだ‥‥と?」
 驚愕に眼光が見開かれる中、鮮血がジュードの眉間を滴り落ちる。膝を着き悪党が崩れると、一瞬の静寂は民の大歓声と化した。涙に濡れたテリサの瞳が目前の光景に唖然とする中、十手が拘束していた手下を次々と叩きのめし、少女の縄を解く。
「ささ、妹さんの傍に行ってあげなさい☆」
「‥‥は、はい! ゼシカ!!」
「お姉ちゃんッ!!」
 駆け寄ってゼシカを力強く抱きしめる。嗚咽と共にどちらの身体が震えているか分からない再会の抱擁に、残った手下共が銃口を向けた。刹那、宙に弧を描くテンガロンハットが唸り、カスミ(金田まゆら(fa3464))の番傘が姉妹を庇う中、少女Lの銃声が掻き鳴らされる。バタバタと悪党を倒す背中にゼシカが訊ねる。
「伝説の‥‥お姉さん?」
「伝説は伝説。でも諦めないで、自分の伝説を刻んで! って、その本にも書いてなかったかな?」
 ゼシカが捨てた本を手渡し、背中を向けて去ってゆく少女L。次いで番傘を閉じると共に和服姿に転身した娘がゼシカを指差しウインク☆
「次に荒野を切り裂くのは貴方よッ! なんてね☆」
 民の歓声が包む中、神父が微笑みを浮かべ歩いてゆく。
 姉の抱擁に包まれながら少女は瞳に伝説を刻む。
 ありがとう‥‥お姉さんたち――――。