ハンバーガーパニック2南北アメリカ

種類 ショート
担当 切磋巧実
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 9.4万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 10/04〜10/08

●本文

●プロローグ
 ――あの惨劇から数日後‥‥。
 ハンバーガー型宇宙生物との攻防は激化の一途を辿っていた。
 突如、町の上空に降下した超巨大テラバーガー。
 全長100mの有り得ない食い物はギガバーガーで防衛ラインを築き、小さな町の侵略を続けていた。奴等の弱点は唾液。つまり食べれば倒す事ができる。
 しかし、メガバーガーのソースによる人体侵蝕でバーガー信者を次々を増やし、浮遊するバーガーのパンズに食われて命を落とす者も後を絶たない。
 信者への対抗手段はコーラの洗浄か、ギガのピクルスを食べきる事。圧倒的に不利な人類が勝利する術は、大食い。
 この物語は、人類の脅威に立ち向かうフードファイター達の戦いの記録である。

●前回からの設定
・スタンダードバーガー
 所謂普通のハンバーガーです。油断しなければ若干パサパサした食感ですが、美味しく頂けます。
 通常の如何なる武器も効果がありませんが、唾液には弱いらしいので食べるのが有効です。
 但し、ハンバーガーも上下のパンズを開いて人間に襲い掛かって来ますので、食うか食われるかの死闘となります。最速60キロで浮遊移動しますが、腕力があれば両手で掴む事が可能です。

・メガバーガー
 一個食べれば満腹感たっぷりのハンバーガーです。一見、スタンダードと形状が違うのみに見えますが、白いソースを一方向にのみ射出する攻撃ができ、当たった者は絶妙な味に我を忘れてしまい、ハンバーガー信者となって人類の敵となります。
 通常の如何なる武器も効果がありませんが、唾液には弱いらしいので食べるのが有効です。

・ギガバーガー
 テラバーガーから発射される軽自動車サイズのハンバーガーです。通常の如何なる武器も効果がありませんが、唾液には弱いらしいので食べるのが有効です。大きい分、上に乗って食べる事が出来れば危険は少ないかもしれません。
 具を一方向にのみ射出する攻撃ができ、戦車の装甲位は容易く貫通するジェノサイダーです。

・テラバーガー
 全長100mの超巨大ハンバーガー型宇宙生物。所謂ボスキャラ。
 テラバーガーを退治するまでが物語予定です。
 武器はありませんが、ギガバーガーを発射します。
 通常の如何なる武器も効果がありませんが、唾液には弱いらしいので食べるのが有効です。

・ハンバーガー特殊対策機関
 小さな町の要的機関。弱点を見出し、現在『特殊フードファイトチーム』を展開させて町の被害を抑えようと努めています。
 特殊フードファイトチーム武装は、コーラの入ったタンクと洗浄用のコーラ射出ガン。

●ストーリープロット(物語は小さな町規模で展開します)
*打ち合わせによりプロット変更OK。

・冒頭〜序盤:町の惨状が描かれます。
 バーガーに追われて食べられる者やソースに塗れる者など、阿鼻叫喚(多分)。基本的にアクターがいない場合は説明だけで進行予定。
 食べられそうになる者を助けたり、ソースを洗浄する特殊フードファイトチームの活躍。阿鼻叫喚の後に場面に映るアクターです。かっこよく簡潔に演出しましょう。

・中盤:ハンバーガー特殊対策機関とテラ攻略が描かれます。
 テラへ食らい付く為には防衛網を何とかする必要があります。そこで特殊対策機関は囮作戦を発動。これはフードファイターチームを二つに分け、撹乱している間にテラへ侵入するというものです。
 この場面は囮として果敢にバーガーと戦う犠牲者達の貢献で展開します。アメリカ映画なみに哀しくも勇敢に散りましょう。

・終盤:テラバーガー潜入チームが見たものは?
 食い進めるチームが中心点に侵入を果たすと、広い空間が待っていました。その中央に今回のボスがいます。
 ボスとエピローグはアクターで決めて下さい。幾つかボス案は監督からあがっています。
(a)バーガーで肢体を覆う少女型(要アクター)
 ツインテールをバーガーで結い、胸や腰と局部をバーガーで隠している程度の恥ずかしいボス。人類の萌要素分析で形成されたか、進化した姿か等アクター次第。人語を解し、フライドポテトのような浮遊兵器(またはソード)で攻撃して来ます。食べられるものかは相談次第。
(b)巨大ピクルス型(台詞ある場合要アクター)
 浮遊しています。ハンバーガーは騎乗兵器であり、ピクルスが生命体本体というオチ。フライドポテトのような浮遊兵器で攻撃して来ます。攻撃を掻い潜り、巨大ピクルス(2m)を80%食べれば絶命します。
(c)人型ソースたいぷ(要アクター)
 実はソースが生命体本体というオチ。全身白っぽいソース塗れです(局部修正あり)。人語を解し、フライドポテトのような浮遊兵器(またはソード)で攻撃して来ます。食べられるものかは相談次第。
(d)ミニバーガー(台詞ある場合要アクター)
 実は普通サイズより少し小さいハンバーガー。この種族(?)は小さいほど権力があり、唾液成分の雨で惑星を追われて地球侵略に訪れたらしい。
(e)その他
 相談で決めて下さい。

●募集区分
・食べられ役:性別不問1名〜
 序盤ハンバーガーに食べられたり、ソース塗れになる役です。どんな風に襲われるのか演出して下さい。また、序盤にフードファイターチームに助けられる役もコチラに含まれます。

・フードファイター(テラ潜入チーム):性別不問1名〜
 主人公を含む大食いです。ハンバーガーを食べ続ける死闘を演じます。序盤と終盤が主な出番。色々と個性を演出してみて下さい。

・フードファイター(囮玉砕チーム):性別不問1名〜
 テラ潜入チームの為に貢献する大食いです。ハンバーガーを食べ続ける死闘を演じます。序盤と中盤が主な出番。色々と個性を演出してみて下さい。

・ハンバーガー特殊対策機関:性別不問1名〜
 軍が急遽設立した対策機関です。主に中盤が出番。

・バーガー信者:性別不問1名〜
 絶妙なスパイスの具を受けて敵となる役です。例え口に入らなくても当たれば全身を旨みが駆け巡り我を忘れてしまいます。メガクラスを使役できます。

・テラバーガーボス:性別不問(希望としては若い女性)1名
 詳細は上記参照。プランに因っては必要ない場合もあります。

・脚本:役として登場頻度を抑える方は、脚本構成して頂く事が可能です。冒頭〜序盤、中盤、終盤で全体進行を纏めて下さい。

●演じる為に必要な書類項目
・配役:食べられ役/フードファイター(テラ潜入/囮玉砕)/ハンバーガー特殊対策機関/バーガー信者/テラバーガーボスから選択。
・役名:登場人物の名前です。本名で出演してもOK。
・設定:どんなタイプ(設定)のキャラクターを演じるか明記して下さい。
・補足:その他アピールしたい事があれば記して下さい。
・行動や演出、台詞などを構成(冒頭〜序盤、中盤、終盤)に沿って記して下さい。

●サポート関連:衣装作成/脚本協力など。

●今回の参加者

 fa0065 北沢晶(21歳・♂・狼)
 fa0126 かいる(31歳・♂・虎)
 fa1790 タケシ本郷(40歳・♂・虎)
 fa1828 鐘下べる(20歳・♀・小鳥)
 fa2443 ステラ・ディスティニー(24歳・♀・パンダ)
 fa3776 コーネリアス・O(32歳・♂・猿)
 fa4465 ミルティア・リーエン(15歳・♀・犬)
 fa4905 森里碧(16歳・♀・一角獣)

●リプレイ本文

●テラバーガーの洗礼
「バーガー様‥ウチに力を‥」
 ミルティ(ミルティア・リーエン(fa4465))は頭上のテラバーガーを見上げた。少女は覚束ない足取りで衣服を地面に落とし、降り注ぐバーガーソースを隅々まで受け入れる。そんな中、妖艶な後姿に駆けつけたのは、将軍階級の衣装に身を固めたアーサス(コーネリアス・O(fa3776))だ。前作フリークなら見覚えがあるだろう。彼は冒頭で食われた科学者の双子の兄だ。人の気配に全裸の少女が肩越しに振り向く。
「ごめんな叔父さん‥ウチはもう身も心もバーガー様のモノなんや」
「なぜ洗脳が解かれない!? 私とハンバーガー特殊対策機関に‥う、うあぁッ!」
 飛来したメガバーガーのソースを浴び、男は断末魔と共に崩れた――――。

 町の彼方此方でバーガーが飛び交い、逃げ惑う民が襲われてゆく中、ギガバーガーの放つ具の咆哮により、次々と戦火が巻き上がる。
『バーガー多数襲来‥サイズ適合、スタンダード30、メガ10、直ちに市民の救助を遂行して下さい』
 ステラ(ステラ・ディスティニー(fa2443))の冷静な声が告げる中、背負われたコーラタンクの後姿が駆け抜ける。襲い掛かるバーガーを擦り抜け様に引っ掴み、ミドリ・葛西(森里碧(fa4905))は愛らしい口に運んだ。
「現在バーガーショップに急行中‥新米ですが、やれますっ!」
 通信に応えながら新たなバーガーを走りながら頬張ると、食い千切られた具の欠片やソースの雫が煌きながら宙を舞う。思わず視聴者が食欲に駆られる光景と共にタイトルが浮かび上がった。
「きゃあッ」
 悲鳴と共にノズルからコーラが噴射されてゆく。洗浄ガンから指を放し、白いソースとコーラに塗れてぐったりとする娘にアキラ(北沢晶(fa0065))が駆け寄った。青年は徐に彼女の衣服を肌蹴させ、再びコーラの洗礼と手を使い、肢体を彩るソースを丹念に洗い流す。
「女性のソース塗れな姿はそそりますが、バーガー信者を増やす訳にはいきませんからね。うーん♪ この張りのある弾力と触り心地が‥‥ッ!?」
 介抱に夢中のアキラは、バーガー群に硬直した。見開く瞳の中、逞しいシルエットが横から跳び込む。
「戴くぜ!」
 筋骨隆々たる豪腕がメガバーガーを掴んでは、大きな口に放り込んでゆく。まるでブラックホールに吸い込まれる如く次々と丸呑みにされた。巨漢が着地すると共に路上に亀裂が走る中、ガイ(かいる(fa0126))が背後へ視線を流し、二ヤッと笑う。
「よう! アキラ、苦戦してるようだな。助っ人に来てやったぜ!」
「丸呑みファイターガイ!?」
 驚愕が不敵な笑みに変わる。フードファイターに言葉は要らない、後は食らうだけだ。
 一方、バーガーショップで孤軍奮闘のミドリは四方をメガに包囲されていた。傍に映るのは、バーガーショップの衣装をまたしてもソースに塗れさせたシフォン(鐘下べる(fa1828))だ。大胆に覗く豊満な胸の谷間にコーラが滴ると、眼鏡娘は苦悶の眼差しで手を伸ばす。
「うぅん‥た、助けてですよ〜」
「こんな時にコーラが切れるなんて‥メガ10個ってもっと多いんじゃ‥きゃあッ! あぁっ、熱い! 四方八方から絡んで‥んんッ、飲み下せないッ」
 少女は次々と放たれるソースの洗礼に染まり身悶えた。眉を戦慄かせ喉を鳴らす中、ガッシリとした人影が砂煙を巻き上げ向かって来る。
「まだまだ現役!」
 シェイクのカップを放り投げると、デューク・タケル(タケシ本郷(fa1790))は次々とバーガーを掴んでは休む事なく一気に食らった。座り込んで咽るミドリへ洗浄ガンを向け窮地を救う。
「残念ながら店員は手遅れだ。本部へ戻るぞ、テラ攻略作戦の開始だ」

●攻略作戦
 廃墟と化した町の上空でテラバーガーは巨大なフォルムを浮遊させていた。
 バーガー信者と化したシフォンとアーサスが身構える中、ギガの群れが飛ぶ。軍勢の攻撃を次々と躱して行くのは一台の装甲車だ。
「間も無くテラバーガー防衛網に突入します」
 巧みなハンドル捌きと裏腹に、ステラが冷静な声で続ける。
「ガイとミドリは限界点を越えた直後に出動し‥きゃんッ」
 鈍い衝撃音と共に、聡明な風貌が前のめり、長い髪と豊かな胸元が舞い踊った。巨漢が唖然とする中、ミドリが声を荒げる。
「な、なに壁なんかに衝突しているんですか!?」
「‥こ、ここが限界点、です」
 嘘だ! ドジを苦笑で繕うステラに、ガイが二ヤッと笑う。
「敵陣の真っ只中に変わりねぇ! 俺達は敵を丸呑みするだけだぜ!」
 巨漢は後部席を開き、勇猛に躍り出た。次々と発射される具を掻い潜り、ギガにしがみ付くと、大きな口で豪快に食べ捲くってゆく。
 後方で具の洗礼に爆発する車両から衣服を散らせてステラが吹っ飛ぶ中、ミドリはパンを食い千切って潜り込み、弱点のピクルスを攻めた。浮力を失うギガから脱出し、ガイに視線を流す。筋骨逞しいシルエットは面影もなく膨らんでおり、特殊消化剤入り烏龍茶を喉に流し込みながら激闘を繰り広げる様は壮絶だ。
 行く手を阻むシフォンが眼鏡の奥で濁った瞳を和らげる。
「ハンバーガーの肉にミミズの肉が使われている噂をご存知ですか〜? でも、ミミズ肉に見えた物は十分にミンチされてない牛の血管ですよ〜☆ 牛の血管はとても太いため、ゴムパイプかミミズに見えてもおかしくないらしいですよ。それに食用ミミズの肉は栄養豊富で高価らしいですよ。ミミズの肉を調理する為には細かい下ごしらえが必要になり、牛肉よりもコストが高くなるんですよ〜。尤も、牛肉自体も危ない可能性がありますけどね〜」
 なんてウンチクを紡ぎながら、アーサスと共にギガを嗾けてゆく。既に胃袋に大半のギガを呑み込んだガイは、まるでゴム風船の如く膨らんだが、食らう口が止まる事はない。ミドリが妊婦の如く膨れた腹を押さえた時、上空に一機の軍用機を捉えた。瞳を再び壮絶な激闘を繰り広げる巨漢に流すと、ガイは頬を満杯にしながら、グッと親指を突き出す。
(「行け! ミドリ」)
「‥‥ガイさんっ!! ‥遺志は無駄にはしません!」
 巨漢がアーサスへ向けて飛び込む姿を背後に、少女は垂直離着陸機へ駆け出した。
「ミドリを収容。突入班によるテラ攻略作戦開始します」
 殆ど半裸のステラがコクピットで口を開く中、アキラとデュークが眼下へ視線を投げる。
「ガイさん‥貴方の勇姿は忘れませんよ‥」
「ガイ‥犠牲を背中に受けて望むぞ‥」

●テラバーガー内部
 戦闘機が爆発し、ステラが裸体を庇いながら悲鳴を響かせる中、突入班はテラ内部に侵入を果たしていた。障壁と化す生地やパンズを食らい抜け、辿り着いたのは広い空間だ。刹那、響き渡る少女の声。
「人間は皆バーガーと共にあるべきなんや!」
 空間中央に捉えたシルエットにアキラが生唾を呑み、ミドリが携帯型分析装置を翳して驚愕する。
「成分分析完了。BWH各値‥これは!?」
 瞳に映ったのは、肢体をバーガーソースに塗れさせたミルティの艶かしい姿だ。デュークが洗浄ガンを構える中、アキラは体勢を傾け、少女の肉感的な膨らみを食い入るように眺めながら口を開く。
「もう止めるんだ、キミは優しい子だったじゃないか!」
「ソースなら洗い流せばいい! お嬢ちゃんには悪いが‥な、なんだと!?」
「成分がこれまでと違うようです! なに?」
 ミルティが周囲にフライドポテトを浮遊させる。
「随分手強いようやけど、ファストフードの頂点に立ったウチと白ソース様の敵やない!」
 一気にフライドポテトが襲い掛かった。ソース娘も肢体を躍動させ、ポテトを薙ぎ振るう。躱し続けていたアキラは、暴れ捲くる二つの膨らみに気を取られながらも白歯取りで凌ぎ、そのまま食らい捲くった。ミルティは動揺を浮かべると、上目遣いで科を作る。
「今度こそ一緒になろ? ウチはあんた達を傷つけたく無いんや!」
 青年が揺らぐと、分析を続けたミドリがソース娘の隙を突いて飛び込む。組み敷かれたミルティが足掻く中、少女は白いソースに舌を這わす。
「ひんッ、ふあぁッ」
「はっ! このフルリとしたソースは蜜の甘さ、レロ〜と舐められるわ!」
 細身の愛らしい少女とむっちり娘の肢体が絡み合う様に、呆然とするアキラとデューク。
「ダメージがあるようだから、止めはしないが‥」
「ひゃあぁんッ!」
 刹那、ミドリが悲鳴を響かせ仰け反る。少女の顔にぶっかけられたのは、二発のバーガーソースだ。
「白ソース様の力で、ウチも白いソースを出せるようになったんや!」
「油断したわ‥でも‥もう駄目。くやしいっ‥‥隊長、彼女の弱点は‥」
 放心状態のミドリはピクピクと艶かしく肢体を痙攣させると意識を失った。荒い吐息を弾ませ、ミルティが半身を起こしに掛かる。デュークはシェイクを一気に飲み干すと、アキラと共に飛び込み、少女の肢体を執拗に舐め回してゆく。
「このソースが弱点なら全部食ってしまえば良い!」
「アキラ、胸は気をつけろ‥ソースが出るかもしれん!」
「そんな‥んあぁッ、ソースを食べたらあかん! ああんっ、そんなトコ吸わんといてっ!」
 二人の男に舐め捲くられるミルティが悶える中、甘味な声と共に白いソースが宙を舞った――――。

 ――浮力を失ったテラバーガーが腐蝕する中、洗脳から開放されたアーサスが目覚める。
「私は何故こんなところに‥」
 立ち上がる男の足元で、ポテチの袋が独りでにガサガサと動きだしていた――――。