春休みShowぷにっとSPアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
霜月零
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
やや難
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報酬 |
0.8万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
04/02〜04/04
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●本文
『ぷにっと海賊団☆』
それは、悪の海賊団と戦うぷにっとな少年少女たちが主人公の特撮番組だ。
海賊服に身を包んだ少年少女たちは、妖精さんの力を借りて今日も悪の海賊団をやっつける☆
そして今日の舞台はなんと遊園地!
子供達がたくさん見守る中、悪の海賊団やブラック海賊団がぷにっと海賊団に襲いかかる!
悪の海賊団とブラック海賊団の生み出すモンスターを、みんなの前でやっつけろ☆
☆『ぷにっと海賊団』キャスト大募集☆
ぷにっと海賊団『春休みShowぷにっとSP』のキャストを大募集!
毎回主役の違うこの番組では、海賊服に身を包んだ少年少女たちが悪の海賊団と戦います。
『春休みShowぷにっとSP』では、いつもと違い、遊園地のヒーローショー特設舞台で悪の海賊団&ブラック海賊団と戦って頂きます☆
子供から10代前半の少年少女、『ぷにっと感』に自信のある方、そして悪役をやりたい大人の貴方を大募集です☆
ぷにっと海賊団のお洋服は、『ぷにっと海賊団VT服』で採用された通常衣装を着て頂きます♪
〜衣装詳細〜
基本海賊服は、黒を基調としたものになります。
『男の子用』
トップスは貴族子弟的ジャケット。
アンダーは半ズボン
赤いソックスに黒エナメルの靴。
幅広い赤レザーのベルト付き。
襟の縁取り、袖口、大きなボタンに赤を使用。
銀のハートマーク、板チョコ型アクセサリーが所々に配置されている。
『女の子用』
トップスはセーラーカラーでパフスリーブ。
動きやすいミニスカートにドロワーズのセット。
フリルやリボンを多用。
主要なリボンは赤。
腰には特に大きなリボンあり。
随所に赤でハートマークを配し、靴は赤エナメル。
赤黒の縞模様オーバーニーソックスをあわせ、長さ変更可能。
スカートは後ろが割れてペチコートを見せるデザイン。
尻尾を出せるようになっている。
*ただし、本編のぷにっと海賊団でいつもぷにっとコック服や見習い衣装を着ている方は、そちらを着ていただきます。
『通常衣装を着たい!』とご要望があった場合は、通常衣装を採用です☆
●リプレイ本文
●春休み!
「みんなー、ちゃんとついて来てるかなー?」
ぷにっと海賊団団員チヒロ(麻倉 千尋(fa1406))が最年長らしくみんなを引率しながら舞台に上がってくる。
客席からわーっと沸きあがる子供達の歓声。
「今日もいい天気でぃす♪」
そしてリスリス(縞りす(fa0115))がしましまリス尻尾を揺らして舞台に登場☆
その右手にはバスケットを抱えていて、リスリス役の縞りすが本当に作ったお弁当が入っている。
「お弁当‥‥おいしそう‥‥」
ぷにっと海賊団見習いのリトルスノー(紗雪(fa2853))はウサギ耳を揺らしてリスリスのバスケットをちょんっとつつく。
「ジェットコースターに乗りたいんだよね。乗る時間あるのかな」
ちっこいハムスターなお耳と尻尾を揺らし、ライム(橘 来夢(fa2939))はきょろきょろ。
「遊園地にはパトロールで来たのよ? みんな浮かれすぎちゃ駄目よ」
青い海賊服を着たウララ(谷渡 うらら(fa2604))は相変わらず優等生でしっかりもの。
パトロールである状況を説明しつつ、遊園地に浮かれる仲間をたしなめる。
「パトロールが終わったらいっぱい食べたいよ!」
ヒアキ(小鳥遊 日明(fa1726))もわくわくとリスリスのお弁当を褒めつつ、いつもよりも動きを大きく演技して、会場の後ろのほうに座っている子供たちにも演技がわかるように心がけている。
そして、そんなぷにっと海賊団をこっそりひっそり後をつける悪の海賊団・ユート(月岡優斗(fa0984))。
レプリカの白い翼を背につけ、黒を基調とし、所々青と黄をあしらった白い髑髏を片肩に付けた海賊服を身に纏っている。
「なんかおもしれーことねーかなー」
舞台の上には上がらずに、舞台の後ろに設置された台の上に乗り、ユートは辺りを見回す。
「悪さするには人が多い所じゃねーとな、やっぱ‥‥! お? ここは随分と人が多いな。悪さするにはもってこいだぜ♪」
うきうきと楽しそうなユートは鼻をくんくんとさせ、
「あー、腹減った‥‥お、いい匂い‥‥」
舞台の上のリスリスのバスケットに気づき、ユートは指をぱちんと鳴らす。
「ぷにっと海賊団! ‥‥面白い所で会ったな。俺の為のバスケット、頂きだぜ♪」
会場からは子供たちが、
『たいへんだよーっ、リスリスのおべんとねらってるのー!』
と、ぷにっと海賊団に『早く気づいてー』と叫ぶ。
その声はもちろんぷにっと海賊団に届いているのだが、
「ん? みんなどうしたのかな? 何かあったのかなー?」
ぷにっと海賊団たちは気づかない振りをする。
「おいおい、お前ら騒いじゃ駄目じゃん!!」
ユートが台から飛び降りて客席に身を潜めながら舞台に近づき、口元に人差し指を当てて子供たちに「しーっ!」と合図する。
そしてこっそり舞台に上がり、リスリスのバスケットを盗もうと手を伸ばす。
「あれ? 観覧車でぃす。あれに乗ったらパトロールが上手くいくでぃす☆」
くるっ。
ユートが手を伸ばすタイミングに合わせて、くるっと身体をひねってリスリスは避ける。
「危なっかしいから、あたしが持っててあげるんだよ」
するっ。
ユートの手が届く寸前に、リスリスからバスケットをチヒロが受け取る。
その後もユートの動きに合わせ、するっとくるっと偶然を装いながらぷにっと達はバスケットをまわす。
「くそっ、腹減ったじゃん! こうなったら、実力行使だ。カモン、レディー・イーグル!!!」
バスケットを盗れない苛立ちから、ユートは舞台の上にピンと手を伸ばしてブラック海賊団の怪人、レディ・イーグル(尾鷲由香(fa1449))召喚!
「呼んだか、ユート」
大鷲を模した着ぐるみを着て、その中で獣化して本物の翼を着ぐるみの背から出したレディ・イーグルに、会場の子供達はパニック!
『きゃーきゃーっ!』
と叫ぶ。
「ふん‥‥どうせあたしは嫌われ者さ! 子供達はあたしとは遊んでくれないんだ。こんな恐ろしい外見のせいで昔っから、あたしは一人さ。最近はぷにっと海賊団が子供たちの人気を独り占めしてるから余計だよ!」
子供たちに嫌われて、レディ・イーグルはしょんぼり。
「俺と目的一緒じゃん。ぷにっと達をやっつけて子供たちの人気者になるべくここは組もうぜ」
「おぉ、嬉しいんだよ。ユートは子供なのにあたしを嫌わないんだね。いいとも、共にぷにっと海賊団を倒すんだ!」
がしっ!
腕を組む二人。
そうして舞台の上で楽しそうにお喋りしているぷにっと達に気づかれないように、ユートとレディ・イーグルは舞台袖に消えてゆく。
●大変っ、良い子のみんなが人質に! ぷにっと海賊団vs悪の海賊団!
「ここで逢ったが百年目じゃん! その美味そうな弁当よこせ!」
「あたし達と勝負するんだよ!」
和気藹々とするぷにっと達に、ユートとレディ・イーグルがエキストラの全身タイツの戦闘員を大勢引き連れて舞台に再登場!
「でたな、悪の海賊団!」
「お弁当は‥‥あげない‥‥かも」
「わわわっ、どうしましょう?」
「あなたたちの好きになんてさせないわ!」
突然現れた悪の海賊団とブラック海賊団の怪人にぷにっと達は全員身構える。
「ふふん、俺達に手を出していいと思ってるのかな?」
でもユートは余裕。
「一体何をする気でぃす?!」
「こうするのさっ!」
言うが早いかユートは舞台の上から客席へジャンプ!
「だーれにし・よ・う・か・な♪ ‥‥こいつに決めたぜ♪」
一番怖がってない子供を選んでユートは人質として舞台に上げる。
人質にされた男の子はユートの目が良かったのか『うわーっ、ぼく人質〜!!』と興奮しながらもぜんぜん怖がっていない。
泣き出しちゃったりしたら大変だと思っていたユートは内心ほっとしつつ、
「おいおい、もうちょっと怖がれよ。俺の立場ねーじゃん!」
と突っ込みを入れて会場からは笑いが巻き起こる。
「ふふふっ、この勇敢な子供の命が惜しかったら、あたしたちの言うことをきくんだ」
レディ・イーグルも別の子供を舞台に上げる。
見た目は怖いもののあくまで素材は着ぐるみだから、抱き上げられると柔らかくって子供はちょっと不思議な顔をする。
「卑怯でぃすっ!! そんな悪い子にリスリスのお弁当を食べる資格はないでぃすよっ!!」
「悪の海賊団は、私たちぷにっと海賊団が許さないわ!」
リスリスとウララがビシリと指を突きつけ、ヒアキは舞台袖に全力ダッシュ!
●戦闘開始☆
「今日という今日は‥‥許さない‥‥かも」
「リスリスのお弁当は愛情たっぷりでぃす。悪い子には食べさせないのでぃす!」
「こ、こわいけどライムもがんばるんだよ!!」
三人、横一列に腕を組む。
そして悪の海賊団戦闘員達数十人が同じように横一列に腕を組む。
「ダンスバトルでぃす!」
ぷにっと海賊団の挿入歌に合わせて、舞台の上で全員ダンス☆
動きがあまり激しくなく、単純な動作の繰り返しなその動きは、けれど舞台が始まるまでチヒロから教わりながら必死に練習していた甲斐あって、全員綺麗に揃って華やかに。
そしてひとしきり全員で踊ったあとは必殺技発動☆
「お空の彼方に、飛んでいけー!」
「ぷにっと海賊団は‥‥悪の海賊には‥‥負けない!」
「悪いことは駄目でぃす!」
三人のキックが見事に戦闘員に決まる☆
大袈裟に倒れ、逃げてゆく戦闘員達。
「次はあたしたちだよ」
「私の動きについてこられるかしら?」
子供たちがリトルスノー達の戦いに目を奪われていた隙に、ウララとチヒロはインラインローラーを装着☆
プラスチック製で中にライトが入っていて光るようになっているピンクと黄色のライトソードをそれぞれ手にもって、舞台の上を所狭しと走り回る!
ブンゥン‥‥ブ、ブオンッ!
二人が剣を振るうたび、会場のスピーカーから効果音が響き渡る。
戦闘員達は二人の派手な動きに翻弄され、バラバラに!
そして舞台袖からはスタッフが大急ぎで二階まで届きそうな巨大滑り台を用意。
チヒロとウララ、顔を見合わせ、滑り台に駆け上がる。
「準備は良い?」
「OK!」
二人一緒に、ローラーブレードをつけたまま滑り台を一気に滑り降り、勢いのままくるっとバク転!!
「「ぷにっとぷにっとキーック!!」」
二人同時に上げた足が見事に戦闘員に決まる☆
「ぷにっと海賊団、夜空の剣士ヒアキ参上! ぷにっとサーベルで悪を討つ!」
舞台の後ろに設置されていた岩山の上からヒアキ参上!
予め用意しておいたワイヤーに吊られてるように見せかけて、背中に生やした蝙蝠羽で舞台の上を滑空する。
沸きあがる歓声!
子供たちに手を振りながら、ヒアキは舞台に舞い降りる。
「ワイヤーアクションなんてずるいじゃん! 俺も派手に飛びたいぞっ」
「これは正義の味方の特権だよ!」
やっぱりどこか憎めないユートと正義の味方ヒアキの掛け合い漫才に、子供達はクスクスと笑う。
「ふんっ、あたしのことを忘れているな? あたしはユートみたいに甘くない。遊んでくれない子供なんて大っ嫌いさ。さあ、お前達は危ないからこっちにいるんだよ。必殺、大旋風!」
人質の子供たち二人を安全な場所に移動させ、レディ・イーグルがじたじたと駄々っ子のように着ぐるみの翼をはためかせると、お客様には見えないように舞台袖に設置された大型扇風機が作動し、一気に突風が噴出しヒアキを直撃!
「うわあああっ!」
翼がマントのように舞い上がり、タイミングを合わせてヒアキは勢いよく吹っ飛ばされて倒れ付す。
「へへっ、正義の味方も形無しじゃん♪」
「あたしにかかればこのくらい朝飯前だ」
ヒアキを倒し、ユートとレディ・イーグルは勝利の高笑い。
会場からは『ヒアキくんがんばってー!』と子供たちが必死に声援を送る。
「くそっ、二対一なんて卑怯だぞっ」
けれどヒアキはユートとレディ・イーグルにどんどん舞台脇に追い詰められる。
●ぷにっと海賊団☆
「「「「そこまでだよ!」」」」
二人がヒアキに襲いかかろうとしたその瞬間。
バッとライトが舞台後ろのセットに当てられる。
そこには、リスリス、ウララ、チヒロ、リトルスノー、そしてライムの姿が!
「ぷにっとジャーンプ!」
ユートとレディ・イーグルの気がそれた瞬間、ヒアキは舞台袖に設置されていたワイヤーを身体に付け、スタッフに合図。
ワイヤーで一気にヒアキを吊り上げられ、ぷにっと達の隣へ!
六人全員並び、ぷにっと海賊団主題歌に合わせてダンス開始☆
「「「饅頭ぷにっと大福ぷにっとマシュマロぷにっと食べちゃって〜♪」」」
歌い、踊る六人に合わせ、会場の子供たちも一生懸命歌う。
「遠くで‥‥何か聞こえた気がするの‥‥」
「みんなの歌が、僕達に力をくれるんだ」
「歌ってー!」
ぷにっと達が会場のみんなに助けを求める。
それに応え、いままでよりもっともっと大きな声で歌う子供たち。
「みんなの気持ち、受け取ったでぃす。ぷにっとお玉ホームラン☆」
「勝利の一撃‥‥ぷにっとスコップ、なの」
「カードスラッシュ! ぷにっとサーベル発動!」
「ぷにっとステッキ♪」
「ぷにっと☆ シルバーリボンっ!」
「ぷにっと笑顔だよっ」
セットから飛び降りてそれぞれが必殺技を発動、ユートとレディ・イーグルを直撃☆
舞台の脇からスタッフがクラッカーをパアンと鳴らして、舞台の上は銀色のリボンと紙吹雪、そしてスモークが一気に噴出す!
「‥‥つ、次は覚えてろよ! 必ずギャフンと言わせてやっから!」
「あ〜れ〜っ!」
ユートは捨て台詞を残して退場し、レディ・イーグルは舞台の上から受身を取って落下、救急隊員に扮したスタッフ達に担架で運ばれる。
くるっ。
ヒアキを中心に、客席に向き直るぷにっと達。
「「「「「正義はぷにっと☆」」」」」
勝利のポーズ、きめっ☆
●エピローグ〜みんなで握手☆
ぷにっと海賊団のメンバーと悪の海賊団ユート、そしてレディ・イーグルが会場に来てくれた子供たちに握手をして回る。
「来てくれてありがとう! みんな!」
「リスリスの、て、手作りクッキーでぃす☆」
日明は肉球マークの付いたぷにっとバッチを配って回り、縞りすは本当に自分で作ったクッキーをくばる。
でも演技をしているときとは違ってちょっぴり口ごもり気味なのはご愛嬌☆
「あっ、こらこら、尻尾を引っ張っちゃ駄目だよ」
千尋は子供たちにコロコロ狸尻尾をもぎゅもぎゅといじくられながら握手をし、
「みんな、ちゃんと楽しんでくれたかな? これからもぷにっと海賊団をよろしくだよ」
うららはクールなウララの顔から明るく元気な普段のうららの顔を覗かせる。
「初出演だったけど、とっても楽しかったんだよ。みんな応援ありがとうだよ」
来夢は、ちょっぴり獣人の特殊能力『和気穏笑』も発動して愛らしい笑顔を振りまいている。
「んぅ‥‥応援‥‥よろしく‥‥なの」
そしてリトルスノー役の沙雪は素のまんまな口調で、子供たちに抱きつかれて身動き取れなくなっている。
そして悪役二人は‥‥。
「いてっ、いてってば、おい。ぽこぽこ殴るなー!」
「遊んでくれるのは嬉しいけど、ぶつのは駄目だよ」
悪いやつは正義が許さないぞーっと子供たちに言われながらぽこぽこ叩かれていたりする。
なかには、
『ぼくだったらもっとうまく勝てるんだよ』
とユート役の優斗に耳打ちして、
「おっ、中々見所あるな。よし、悪の海賊団に勧誘してやるじゃん♪」
ぷにっと海賊団役の子供達とほぼ同い年だというのに悪役やってるせいで子供たちに嫌われていると思っていた優斗をご機嫌にさせている。
「「「みんな、また見に来てー!」」」
子供たちの沢山の拍手に見送られ、舞台裏に去って行くのだった。