ぷにっと海賊団☆ドミノアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
霜月零
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
やや難
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報酬 |
1.2万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
04/21〜04/25
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●本文
『ぷにっと海賊団☆』
それは、海といわず空といわず、悪の海賊団と戦うぷにっとな少年少女たちが主人公の特撮番組☆
TVの中では海賊服に身を包み、ぷにぷにな少女が必殺技で悪の海賊団をやっつける!
「正義はぷにっと☆」
勝利のポーズ、決めっ☆
☆次回予告☆
「最近、俺目立ててねーじゃん?」
悪の海賊団は魔法の鏡を覗いてぷうっとほっぺたを膨らます。
世間では、ブラック海賊団の話題で持ちきりで、なんだか影が薄くなったような気がするのだ。
もっとも、悪の海賊団と一口でも言っても部署や上司は様々で、お互いに顔も知らない団員がいたりするから、彼が知らないだけでけっこう悪の海賊団も暴れていたりするのだが。
「つーか、ここは一発怪人召喚だろ、やっぱり!」
悪の海賊団はぱちんと指を鳴らすと、呼び出した怪人を引き連れて街へ繰り出した。
☆怪人情報☆
ドミノ怪人
身体中にドミノをつけ、街中に『ドミノ爆弾』を仕掛けています。
街中にドミノがいくつも並んでおり、倒してしまうとドミノ爆弾発動!
倒した人は等身大のドミノに変わってしまいます。
☆『ぷにっと海賊団』出演者大募集☆
近日放映予定のぷにっと海賊団『ドミノ☆』の出演者を大募集!
毎回主役の違うこの番組では、海賊服に身を包んだ少年少女たちが悪の海賊団と戦います。
『ドミノ☆』では、悪の海賊団と、呼び出されたドミノ怪人をやっつけて頂きます。
子供から10代前半の少年少女、『ぷにっと感』に自信のある方、そして悪役をやりたい大人の貴方も大募集です。
●リプレイ本文
●悪はぶにっと?!
「あっつあつのピザでぃす。とろけるチーズが自慢なのでぃすよ〜☆」
リスリス(縞りす(fa0115))がいつものようにぷにっと海賊団の海賊船『ぷにっとぷにっと☆』の厨房でピザを作り、大きなお皿に盛って取り分ける。
チーズは生地と生地の間にも挟んであったりする。
「んー、リスリスのお料理も久しぶりー! いっただきまーす♪」
私生活が忙しくって、なかなか海賊船にくることが出来なかったミユミユ(猫見みゆ(fa0044))が元気いっぱいに猫尻尾を揺らして飛びつく。
「あ、まって、まだ熱いと思うよ?!」
慌ててムスビ(大海 結(fa0074))が止めるのも間に合わず、
「ぎにゃー!!」
凄まじい叫び声をあげて床にひれ伏し、ミユミユは真っ赤になった舌を出して涙ぐむ。
「こらこら、なにやってるんだか」
以前作った機械で今回も妖精に変身していたウララ(谷渡 うらら(fa2604))が笑いながら妖精のステッキを振る。
魔法で作り出された氷が、ミユミユの舌の上にころりんと現れた。
「まだ冷ましてなかったでぃすよ。ごめんなさいでぃすっ」
リスリスが「はふーはふー」と舌に息を吹きかけているミユミユに駆け寄って詫びる。
「熱いけど美味しいよ〜」
涙目だけど、ミユミユはピザを片手にゲットしたまましょんぼりしているリスリスを撫でなで。
その時、ぷにっとぷにっと☆に警報が鳴り響いた。
「大変ですっ、また悪の海賊団ですっ!」
美味しい香りにご機嫌に鼻歌なんぞを歌っていた操舵手・イズミ(森澤泉美(fa0542))が叫ぶ。
「どーしてあたしが妖精番の時にばかり事件が起こるのっ!」
手の平サイズのウララはぷうっとほっぺたを膨らます。
ぷにっとぷにっと☆のモニターに映し出されるのは、見知らぬ青年。
少々ぽっちゃり気味の青年は何故かピザを食べている。
「どうして隣にいるのかなっ」
ムスビがびっくりして飛びのく。
青年はいつの間にか侵入し、そ知らぬ顔でピザをぱくついていた。
「リスリスの手料理は悪い子は食べちゃ駄目なのでぃす‥‥って、もう全部無いのでぃすっ!?」
テーブルの上にあったはずのピザが影も形もなくなっている。
「お前ら、ちゃんと食べないと大きくなれないぞ」
もぐもぐもぐ。
お口いっぱいに頬張って、最後の一口を食べきった青年は「おかわりは?」などと尋ねる。
「警報機がなったのです、その人は悪の海賊団なのです!」
イズミがちょっぴり涙目で青年に指を突きつける。
だってまだ一個もピザ食べてなかったし。
「ふっ、ばれちゃあしょうがない。悪の海賊団の一員、クラザウルス・ギャオーン・ウルトラ。略してクーラ!」
クーラ(倉井 歩(fa0265))はふははははと高笑いをしながら名乗りをあげる。
「食べ物の恨みは恐ろしいんだよっ」
「よーし、久々にミユミユの活躍を見せちゃうよ☆」
ムスビはぷにっとグローブを手にはめて、やる気満々のミユミユはカメラ目線でぱちんとウィンク☆
「皆がんばれ〜」
そしてウララはちょっぴりやる気なさ気にステッキを振った。
●ぷにっと海賊団、敗戦?!
「最近の俺はかませ犬な気がしてならねー!」
悪の海賊団団員・ユート(月岡優斗(fa0984))はそういうと、バサリと変身する。
いつもと同じ白い翼はそのままに、リアルな髑髏マークの付いた海賊服の上に豪奢なマントを羽織り、頭にはドラゴンの角が生えた指揮官スタイルになる。
そして魔法の鏡を覗くと、クーラがおいしそうにピザを食べていた。
「クーラ、もしかしてあのピザ食べたいだけじゃね?」
一応クーラはユートにとって兄代わりな同僚なのだが、さくっと失礼なことを言う。
「でもまあ、面白そうじゃん? カモン、ドミノ怪人!」
パチン☆
ユートが指を鳴らすと、全身にドミノをつけたドミノ怪人(尾鷲由香(fa1449))が登場!
「ミノミノ?」
小首を傾げるドミノ怪人を引き連れて、ユートは黒いミニ飛空挺に乗り込み、ぷにっとぷにっと☆に突撃する。
「リスリスさんお手製の焼きたてピザ攻撃ですよぅ、喰らいやがれですぅ!」
戦闘開始のせいで焦げちゃったリスリスの二枚目のピザを、イズミはおもいっきりクーラに投げつける。
「ふふふっ、そんなものはこうです!」
ぱくん☆
クーラはくわっと口を開いてピザを受け止め、そのままごっくん。
「大食い大会なら負けないのだよ」
「って、なんで大食い競争になっちゃうのですか?! お、大食いで大食いタレントに勝てるはずないのです〜」
きゅっきゅとハンカチで口元を拭うクーラにイズミは地団駄踏んで悔しがる。
「ぷにっとぱーんち‥‥って、うわわっ?!」
ぼよよん☆
ぷにっとパンチを繰り出したムスビはクーラのぽこぽこに膨らんだお腹に弾き飛ばされる。
ただでさえ太り気味なクーラはリスリスの美味しいピザをたらふく食べこんで、いまやまんまる体型に近かった。
「もう、船内で暴れると危険だわ。みんな、外に行くわよ!」
ウララがステッキを再び振ると、全員、一瞬にして船外へ。
その時、黒いミニ飛空挺が現れた。
「久しぶりだな、ぷにっと海賊団!」
ミニ飛空挺の上にひらりと立ち、マントをたなびかせながらユートは笑う。
「ゆーとさん、まだ悪の海賊団なんかやっているですか。早く改心するですよっ」
「ふんっ、残念だったな。俺は悪の海賊団ユート! お前たちには負けないぜっ」
イズミの言葉を鼻で笑い、ユートはドミノ怪人と一緒にクーラに駆け寄る。
「ドミノ怪人まで連れてきてくれたんですね。ドミノ怪人、思う存分あの子達をドミノにしなさい」
「ミノミノ〜♪」
クーラに命令されて、ドミノ怪人は嬉しそうにぷにっと海賊団に攻撃を仕掛けてきた!
歌うようにご機嫌なドミノ怪人がミノミノ言うたびに、ぷにっと海賊団の周りに等身大のドミノが出現。
けれどそれ以上は何も起こらない。
「邪魔なのでぃす。こんなものは、こうするでぃす!」
リスリスが勢いよくえいっとドミノを突き倒すと、その瞬間、ドミノ爆発!
煙が立ち上りリスリスがカチンコチンのドミノに変わってしまった。
「わわわっ、リスリスしっかり〜っ」
慌ててリスリスを抱きしめようとして、ミユミユも側にあったドミノをパタリ。
「どうなってるんですっ? みんなを元にもどさないと‥‥あっ」
イズミの肘がドミノに当たる。
ちゅどん☆
イズミもミユミユも一瞬にしてドミノに変わってしまった。
「これを倒すとドミノになってしまうの? どうしたらいいのかな?!」
周囲を囲む今にも倒してしまいそうなドミノを見回し、ムスビは一歩も動けない。
「いい感じですね。それでは仕上げといきましょう。ローリングアタック発動! ‥‥おーい、ユート、怪人、押してくれー」
クーラはコロンと地面に寝そべる。
了解とばかりにユートと怪人がクーラをめいっぱい付き飛ばす。
コロコロに太ったクーラは凄まじい速度でぷにっと達めがけて突進、がっしゃーん☆
ボーリングのようにぷにっと達を吹っ飛ばしてゆく。
吹き飛ばされた衝撃でドミノに変わっていたリスリスとミユミユ、そしてイズミは元に戻れたものの、身体中傷だらけで意識がない。
「うわああんっ、みんなしっかりするんだよ! まだ負けたわけじゃないんだから、勝つのは正義だって決まってるんだからっ」
ムスビが泣きながらボロボロの三人を抱きしめる。
「We shall return! ‥‥覚えていなさい!」
正義の味方にあるまじき捨て台詞をはき、ウララはステッキを振って全員を海賊船へ強制転移。
「ふははははははっ、悪はぶにっと!」
転がされて目を回しながら、クーラは高らかに勝利のきめ台詞を叫ぶのだった。
●リベンジしなくっちゃ! でもその前に特訓だよ☆
海賊船に強制転移した後、ウララはすぐさま機械を操作して別の場所に海賊船ごと瞬間移動してあの場を逃げ出して。
「痛いでぃす〜」
涙ぐむボロボロの三人を治療している時だった。
白の女王の護衛氏が一人、リッター・ファルコン(尾鷲由香(fa1449)一人二役)が海賊船に訪れた。
女王の伝言を届けにきただけだったのだが‥‥。
「あ、あたしは忙しいんだ、そんな暇なんてない! 服を放してくれ」
困り果てるファルコンの服の裾を、ぷにっと海賊団みんなで掴んでいる。
「あたし達の心のどこかに慢心があったのよ、ね。ハードだけパワーアップしても中身がそのままじゃ勝てないのは当たり前。だから特訓してほしいのよ」
「どうしてもだめ? ほんとにダメだったら泣くからね」
「どうすれば強くなるでぃすかねい?」
「ま、負けっぱなしは嫌ですーっ! 特訓をお願いしますっ」
口々に負けた悔しさと特訓を願うぷにっと達の瞳は子犬のよーに愛らしくうるうると潤んでいる。
「う‥‥、そんな目で見るなよ、分かった今回だけだぞ? それからあたしの特訓は厳しいからな」
根負けして特訓のコーチ役を引き受けるファルコンは、やれやれと肩を竦めた。
●ブラック海賊団VSぷにっと海賊団☆ 今度こそ負けないよ!
「お、今回イケそーじゃん♪ ‥‥つか順調すぎて怖ぇー‥‥」
街中を次々とドミノに変えてゆくドミノ怪人の快進撃を、ミニ飛空挺のモニターで高みの見物を決め込んでいたユートの頬はついつい緩む。
「ふふっ、愛の師弟タッグは最強です」
ぱくぱくぱく。
クーラはあれほどピザを食べたのに今は串団子を美味しそうにほうばっている。
ミニ飛空挺はそれなりに広いのだが、クーラがいるととたんに狭苦しくなる。
「ん? ちょっとまて。‥‥くそっ、あいつらがきた!」
モニターにぷにと海賊団の姿が映し出される。
ユートとクーラはすぐさま飛空艇から飛び出した。
「お前らまたかよっ、往生際悪いじゃん!」
ドミノ怪人の前に立ち塞がるぷにっと達に、ユートは指を突きつける。
「今までの私達だとおもったら大間違いよ。みんな、がんばって!」
ウララがステッキを振るうと、キラキラとした光の粉がぷにっと達に降り注ぎ、元気倍増☆
「ぷにっと海賊団、スーパーモード全開でぃす!」
リスリスが特訓で強化したスーパーぷにっとおたま☆を掲げ、
「必殺技でびしーっとばしーっとやっつけちゃうんだからっ」
ムスビのぷにっとパンチにはニンジン爆弾が備え付けられ、
「悪い事は許さないんだよ!!」
ミユミユのあんよには猫足ブーツ装着☆
そしてイズミは、
「今度こそ、負けないですよ」
ほんのちょっぴり複雑な表情でユートをみつめる。
「ドミドミ!」
せっかく楽しくドミノを作っていたのに邪魔が入り、ドミノ怪人はじたばたと怒り出す。
ぷしゅーっ!
そして口から勢い良く黒い霧を発射!
「パワーアップしたリスリスたちには効かないのでぃす☆」
くるりん♪
すーぱーぷにっとおたま☆をくるくると回して、リスリスは黒い霧を吹き飛ばす。
「じゃあこれならどうだ?!」
ユートの回し蹴りがムスビに飛ぶ。
「ざんねんっ、ボクもパワーアップ済みだよ」
ムスビはぴょこんと兎の軽やかさでそれを避ける。
「ドミドミドミーーーーーー!!!」
ドミノ怪人が怒りまくって身体中のドミノをミユミユめがけて投げつける。
「もちろん、ミユミユにも効かないんだよっ、えいっ☆」
ぷにんっ☆
肉球ブーツでドミノを蹴っ飛ばす。
「ふんっ、こうなったらローリングアタック!」
ユートと怪人に押されてクーラの必殺技発動!
でもぷにっと達は少しも動じない。
それどころかイズミがクーラの上にひょいと飛び乗り、玉乗りよろしく操縦しだす。
「ゆーとさんをペシャンコにしてやるのですよぅ」
コロコロと転がして周囲に林立したドミノをふっとばし、イズミはユートに突撃☆
「何だコイツら‥‥ほんとにパワーアップしてる‥‥? だが俺も負けないぜっ、当たると痛いし、避けると後ろでドミノが倒れるかもな俺からの愛のプレゼント。受け取りやがれ!」
ユートはばしっと特大のサッカーボールをイズミめがけて蹴りつける。
「そんなの受けたら足が折れちゃうですよぅ〜っ」
ひょいっとクーラを転がしてボールを避けると、ボールはドミノにぶち当たって勢い良く跳ね飛ばされ、ユートの真後ろにあったビルを直撃!
そして勢い良く爆発!
「ちょっ、俺、爆弾なんか仕掛けた覚えねーぞ‥‥って、うわっ」
ガラガラとユートの上にビルの瓦礫が降り注ぐ。
「危ないっ!!」
咄嗟にイズミがクーラから飛び降りてユートを庇う。
「お願い、間に合って!」
ウララが二人の周りにバリアを張り巡らす。
●エピローグ
カキンッ‥‥。
間一髪。
ウララの魔法が間に合って、瓦礫がバリアで弾き飛ばされる。
「二人とも、大丈夫かな?!」
「しっかりするでぃすっ」
ぷにっと達と、目を回しながらクーラも駆け寄る。
「なんで助けたんだよっ、危ないじゃん!」
クーラに抱き起こされ、真っ青な顔色でユートはイズミを怒鳴りつける。
一歩間違えば二人とも死んでいたのだ。
「ゆーとさん、ちょぴっと似てるんです‥‥イズミくんと‥‥」
瓦礫から這い出し、ぷにっと達に抱きしめられているイズミはポツリと呟く。
「‥‥そんな理由で、無茶するな! いいか、俺はお前に何かあってもぜってーに助けねーからな!」
ユートは負け台詞をはいてマントを翻し、ミニ飛空挺に乗り込んでゆく。
「どうやら我々の負けのようですね。ですが悪は何度でも蘇りますよ。悪はぶにっと!」
クーラが指を鳴らし、ドミノ怪人と共にその場を消え去った。
くるっ!
カメラ目線で振り返るぷにっと達。
「正義はぷにっと!」
勝利のポーズ、きめっ☆
こうして、今日も世界の平和が守られたのだった。