GWShow!ぷにっとSPアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
霜月零
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
やや難
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報酬 |
0.8万円
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
05/04〜05/06
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●本文
ゴールデンウィーク。
それは待ちに待った連休☆
そしてお子様向け特撮番組『ぷにっと海賊団☆』の特別舞台ももちろんある!
星楽園遊園地の特設舞台では、着々とGW特撮ショーの準備が進められていた。
二階建ての建物ぐらいの高さがありそうな茶色い岩山のセットからは、黒い煙が噴出し、舞台の一部は地下へ潜れる様になっている。
この色々と凝った特設舞台で、ぷにっと海賊団VS悪の海賊団の壮絶な戦いが、今始まる!
☆『ぷにっと海賊団』出演者大募集☆
ぷにっと海賊団『GWShow!ぷにっとSP☆』の出演者大募集!
毎回主役の違うこの番組では、海賊服に身を包んだ少年少女たちが悪者達と戦います。
『GWShow! ぷにっとSP☆』では、遊園地のヒーローショー特設舞台で悪の海賊団、もしくはブラック海賊団と戦って頂きます☆
子供から10代前半の少年少女、『ぷにっと感』に自信のある方、そして悪役をやりたい大人の貴方を大募集です☆
●リプレイ本文
●ぷにっと海賊団、登場☆
特設会場に、ぷにっと海賊団主題歌が流れだし、海賊船ぷにっとぷにっと☆を模したゴンドラが、会場の後ろの席からゆっくりと姿を現した。
沸きあがる歓声!
海賊船では操舵手・イズミ(森澤泉美(fa0542))が舵を取り、ぷにっとメンバーが会場のみんなに手を振る。
「ぷにっと参上! ぷにっと海賊団☆ 今日は皆に会いに遊園地に来たよ〜!」
主題歌にあわせ、キーボードを奏でながらカグラ(月見里 神楽(fa2122))が会場のみんなに声をかけ、ゆっくりゆっくり、通路の上を舞台に向かって海賊船は移動する。
「ぷにっと海賊団、夜空の剣士ヒアキ参上!」
ヒアキ(小鳥遊 日明(fa1726))が前口上を述べて、「とうっ!」と元気良く海賊船から舞台に飛び降りる。
「到着です〜。みんな元気でしたかー? いずみくんも元気でしたよ」
「よい子のみんなの元気な声が聞こえるでぃすね〜☆ ‥‥うきゃっ?!」
イズミが手を振り、リスリス(縞りす(fa0115))はこけっ☆
「まあ大変、お怪我はないですか?」
シオリ(稲川 茨織(fa3268))がリスリスに手を差し伸べる。
「大丈夫でぃす。いつものことでぃす☆」
照れ笑いを浮かべるリスリスに、会場には笑いと安心した声が漏れた。
「良い子の皆も‥‥悪い子の皆も‥‥ちゃお‥‥」
リトルスノー(紗雪(fa2853))がまったりと海賊船から降り立ち、
「あれ〜? 人数が足りないかも〜?」
カグラがきょろきょろと周囲を見回す。
すると、
「すいません〜、通して下さい〜」
会場の後ろから、見習いぷにっとのフルート(美森翡翠(fa1521))が真っ白いリボンで結んだポニーテールをゆらして、とてとてと舞台にかけてゆく。
どうやら船に乗りはぐったらしい。
「焦らなくて大丈夫だよー!」
ヒアキが声をかけるが慌てているフルートは、
「待ってまってぇ〜‥‥ぷにっと見習いフルート、本日到着いたしましたぁ! ‥‥あうっ?!」
こけっ☆
何も無いところでフルートは顔面からものの見事にすっころんだ。
「怪我はないでぃすか?!」
さっき自分が言われた台詞そのままに、リスリスが駆け寄る。
「うん、大丈夫です。救急箱持ってるです〜」
てへへと笑うフルートの手には、ピンクのちっこい救急箱が。
どうにかこうにか全員舞台にそろい、会場のみんなに挨拶をする。
そしてぷにっと達が作戦会議を始めると、舞台にスモークが湧きだした。
●悪の海賊団&ブラック海賊団!
「目障りなぷにっと海賊団‥‥この私、悪の海賊団ハクトの邪魔をするなんて許される事ではなくてよ?」
高らかにヒールを鳴らし、悪の海賊団・ハクト(白蓮(fa2672))登場☆
舞台のライトがぷにっと達からハクトへと切り替わる。
会場からは「ぷにっと海賊団、逃げてー!」と声が上がる。
だがぷにっと達はハクトの存在に気づくことなく和気藹々と作戦会議をしている。
そして舞台には、スモークに紛れていつの間にかブラック海賊団・ポーンのカオリ(稲川 華織(fa3269))が現れた。
「ごきげんよう皆様。新人ブラック海賊団員のカオリ、と申します。さて、今回こちらにぷにっと海賊団が向かっているとの事。‥‥さて、どうしましょうか」
目元を銀の仮面で隠し、大きな杖を掲げてカオリは小首を傾げる。
「普段からお母様には人の嫌がる事をやってはいけませんと躾けられてきましたからねえ‥‥。
皆さんも、人が嫌がる事はやっちゃいけませんよ? 私たちのやる事がなくなってしまいますから。
それとも‥‥ブラック海賊団に入りますか?」
ふふっと笑うカオリに、会場の子供達はブラック海賊団には入らないーっと叫ぶ。
「そうそう、いい子たちですわね。ですが、これから本当にどうしましょうか」
育ちの良いカオリには、他人に嫌がらせというものが思い浮かばない。
舞台の上で悩むカオリに、ハクトが声をかける。
「迷っているのね? この霧は心に迷いのある者を惹きつけるのよ」
「あなたは、一体誰ですか?」
突然話しかけられ、戸惑うカオリにハクトは嫣然と微笑む。
「私は悪の海賊団ハクト。あなたにこの子を与えるわ。ドリルモゲラー!」
ハクトに呼ばれ、ドリルモゲラー(尾鷲由香(fa1449))登場☆
等身大のモグラのぬいぐるみで、サングラスをかけたドリルモゲラーの両手には、ゆっくりと回るドリルがくっついていた。
「こ、この怪人は一体なんですかっ?」
「さっき捕まえたのよ、霧を作るこのミストボールも貴女にあげるわ」
戸惑うカオリに、ハクトはさらにミストボールを手渡しゴスロリスカートを翻して颯爽と舞台袖に消え去る。
「モグモグー!」
叫ぶ怪人に、カオリは覚悟を決める。
受け取ったミストボールを杖にはめ込み、
「二人で、必ずやぷにっとを倒してみせますわ!」
高らかに宣言!
会場の子供達からは再び「みんな逃げてーっ!」と叫び声が上がった。
●戦え! ぷにっと海賊団☆
「ごきげんよう、ぷにっと海賊団の皆さん。今日こそ、あなた方を倒して差し上げます」
舞台に作られた大きな岩山の天辺から、カオリはぷにっと海賊団を堂々と見下ろし杖を振るう。
瞬間、岩山から噴出していた黒い煙が激しさを増し、『ゴゴゴッ!』という地響きが会場に響いた!
「うわわっ、悪の海賊団でぃす?!」
「あれ誰ですかぁ?」
突然揺れだした舞台にリスリスは飛び上がり、フルートがおろおろと尋ねる。
「カグラ、知らない〜」
カグラも先っぽがちょみっと折れた猫耳をぺったんとさせて首を振る。
「どなたであろうと、お友達が楽しんでいる遊園地を荒らすのは許せません!」
シオリが普段の引っ込み思案な表情をきりりとさせて言い放つ。
今目の前にいるのが大切な、双子の片割れだとも気づかずに。
「私の正体など、どうでもよいことです。あなた達はここで倒されるのですから。お行きなさい、ドリルモゲラー!」
カオリはそんなシオリにほんの少し、表情を曇らせ、けれど杖を握を振ってドリルモゲラーをぷにっと達にけしかけた!
「モグモグー!!!」
カオリの命令に従い、ドリルモゲラーは短いあんよを必死に動かして突進、いきなり地下に潜った!
舞台の地下はトンネルのようになっていて、丁度山の真下が会場のみんなからは見えるようになっている。
「地下に潜れるの?! みんな、地面に気をつけて!」
ヒアキが見習いのリトルスノーとフルートを背に庇いながらぷにっとサーベルを構える。
「大変です〜、火山が噴火しそうですっ!」
イズミがカオリの立つ火山を指差す。
「みんな‥‥もぐるの‥‥かも?」
リトルスノーはまだ状況が飲み込めていないらしい。
雪だるまの人形を抱きしめて「‥‥五月なのに暑い‥‥不思議‥‥ね」と呟く。
いや、火山が噴火しそうだから暑いんであって季節関係ないし!
そしてそんな舞台上の状況を無視して、ドリルモぐラーはその二つの腕に付いたドリルをまわして火山を刺激☆
そしてそのタイミングにあわせてドーンと爆発音が会場に響き、ぽーんぽーんと小石に見せかけた発泡スチロールがぷにっと達に降り注ぐ。
「一体、何を企んでいるでぃすっ」
ぷにっとおたま☆をくるっと回し、岩山から飛んでくる小石を避けながらリスリスは尋ねる。
「いたっ、痛いよう〜」
「そんな高いところにいるなんて卑怯です、降りてくるですっ」
カグラが涙目で頭を抑えて座り込み、イズミが果敢にも小石をものともせずに山の上のカオリに向かって指を突きつける。
「卑怯でも何でも、勝てば官軍、負ければ賊軍。どんなことをしても勝った方が正義なんです」
痛がるぷにっと達にズキズキと胸を痛めながら、それでも気持ちを仮面に押し込めて、カオリは攻撃の手を緩めない。
「このままじゃ火山が噴火して、みんな壊されちゃうのですっ」
「どうしたらいいの?」
上と下で同時に火山を刺激され、発砲スチロールの小石に当たりまくっているぷにっと達は、思うように動けない。
ドーンッ!!!
一際大きな爆音が響き、ぷにっと達が全員吹っ飛んだ。
火山の爆風に襲われたのだ。
「‥‥勝てないの‥‥? このままじゃあ‥‥」
床に倒れ付し、フルートが涙ぐむ。
「そんなことない、正義は絶対に勝つんだ! ‥‥そうだ、おねがいっ、みんなの力をかして! ぷにっとサインを使って、ぼくらにぷにっとパワーを!」
膝を突き、ヒアキが会場のみんなに助けを求める。
驚く客席の子供達。
「おねがいっ、みんなの力をかして!」
「会場のみんなっ! ぷにっと海賊団を応援してくださいです。みんなのパワーが力になるですよ!! 大きいお友達のお兄さん、綺麗なお姉さんやお母さんたちも負けずに応援してくださいねっ」
フルートが叫び、イズミも会場のみんなに助けを求める。
会場の子供達は「ぷにっとサインなんて、ボクわかんないよっ」と半べそになっている。
「正義のしるし、ぷにっとサインは、かならずみんなの心の中に、すぐ近くにあるから!」
「探してくださいでぃすっ」
ヒアキが自分の胸を叩き、リスリスが探すように誘導する。
会場の子供達は、大ピンチのぷにっと達の為に一斉に探し始めた。
「あったよ!!!」
子供達のうちの一人が、イスの下に小さな旗を見つけて叫ぶ。
その旗には肉球マークがプリントされていた。
「それ‥‥かも?」
「たぶんそれなんです〜」
リトルスノーとフルートの見習いコンビがほわわんと肯定する。
「みんな、旗を大きく振って! 僕達に力を送って!!!」
ヒアキが叫び、会場中の子供達は見つけた旗を力いっぱい振る。
「‥‥これだけ応援があれば‥‥ぷにっと変換! みんなの力よ、怪我を治して!」
フルートがミニ救急箱を天にかざす。
ライトがキラキラと彼女を照らし、パラパラと銀の紙吹雪が包み込む!
「料理上手のリスリス、操舵手イズミ‥‥夜空の戦士ヒアキ‥‥みんな、ぷにっとパワーで立ち上がって!」
会場の子供達がフルートの指示に従い、倒れ伏すぷにっと達に一人ずつ旗を向ける。
するとぷにっと達の身体に力がみなぎって来た!
「ありがとうみんな! さあ、みんなで必殺技を。ぼく達に続いて!」
「カグラの演奏にあわせて、歌ってだよ〜」
カグラが愛用のぷにっとキーボードでぷにっと海賊団の主題歌を奏で出す。
一斉に歌いだす子供達!
「モグモグモグー!!!」
ドリルモゲラーが怒り出し、地下から舞台の上に飛び出した!
そして両手のドリルをロケットのようにぷにっと達に発射!
「そんな技、効かないです、ぷにっと膝かっくんっ」
イズミがすかさずドリルロケットを避けてドリルモゲラーの後ろに回りこみ、その膝をとうっと腕で押す。
「モググーッ?!」
ずっでーん☆
ドリルモゲラーはバランスを崩してすっころぶ。
「‥‥んぅ‥‥この辺」
ぷすっ。
リトルスノーがふらふらとドリルモゲラーに近づき、手にしていた旗をぷすっと突き刺した。
「いまだよ!」
「「「「「「ぷにっとファイナルあたーっく!」」」」」」
ぷにっと達の必殺技炸裂☆
「痛いモグーっ」
ドリルモゲラーは泣きながら舞台袖に逃げてゆく。
「まあ、大変。わたくし一人ではとても敵いませんわ‥‥でも負けるわけにもいきません、それっ」
山の上のカオリが杖を振り、黒い霧が当たりに立ち込めるがぷにっと達はものともしない。
「悪い子はおしおきでぃす!」
リスリスがぷにっとローリングおたまで霧を消し去り、みんなでカオリを倒そうとする。
と、その時。
「そこまでにしていただけるかしら? お久しぶりね、ぷにっと海賊団」
悪の海賊団、ハクト登場!
自信満々に彼女はぷにっと達に昂然と笑いかける。だが、
「誰でぃす?」
「カグラ、やっぱりしらない〜」
「どちらさまですか?!」
口々に知らないというぷにっと達に、ハクトは盛大にずっこけた。
がびーんという効果音付きだ。
「‥‥ふっ‥‥なかなかの精神攻撃だわ‥‥」
何とか気を取り直し、ハクトは髪をかきあげる。
けれどもぷにっと達はなおも「誰?」と首を傾げている。
「あれは‥‥まずは挨拶、はじめまして」
リトルスノーが丁寧にお辞儀をした。
「おだまり! 新人ぷにっとはともかく、ほかは一度会ってるでしょう! 特にそこのほんわか娘は私が操ってやったことを忘れたの?!」
きいっとヒステリック気味にハクトはリトルスノーに指を突きつける。
「‥‥?」
でもリトルスノーは小首を傾げるばかり。
うん、操られてたことなんてさくっと忘れちゃうものだよね。
「もういいわ、とにかくこの娘は悪の海賊団、ハクトが預かるわ。黒の女王に伝えなさい、ブラックだけが悪の海賊団ではなくてよ」
会場に再び白いスモークが湧き上がる。
「勝手に連れて行っては、ブラック海賊団の人達が心配しますー!」
シオリが叫ぶ。
でもハクトはそんなシオリにふふっと笑い、カオリと二人、山の上から消え去った。
くるっ!
ヒアキを中心に、会場のみんなにぷにっと達が振り返る。
「「「「「「正義はぷにっと!」」」」」」
勝利のポーズ、きめっ☆
●最後はみんなで握手だよっ☆
「迷惑かけてごめんモグ〜」
ドリルモゲラーがサングラスを外し、黒いつぶらな瞳で子供達に謝りながら握手して回る。
「皆のおかげで悪の海賊団を追い払う事が出来たわ。ありがとう!」
「今日のお話しは終り〜。この後の抽選会も楽しんでいってね〜♪」
「みんななかよくするでぃすよ☆」
みんなで握手をしてGWスペシャルショーは盛大に幕を閉じたのだった。