ぷにっと海賊団☆アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
霜月零
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
1万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
12/30〜01/03
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●本文
『ぷにっと海賊団☆』
それは、最近放映されだした子供向け特撮番組である。
獣耳の少年少女たちが海上はもちろんのこと、ところかまわず悪い海賊達をやっつける単純明快なストーリーと、主人公が毎回変わる斬新さがひそかな人気の秘密。
「ローリング、ぷにっとボンバー☆」
海賊旗を片手に、必殺技を炸裂させる今回の主人公。
「おぼえてろよっ!」
月並みな台詞で逃げてゆく悪い海賊達。
毎度毎度おなじみなパターンなのに飽きないのは、主人公達の魅力かはたまた悪役が良いのか。
真相は分からずとも、今日も今日とてキャストの募集が始まるのである。
☆『ぷにっと海賊団』キャスト大募集☆
近日放映予定のぷにっと海賊団『鏡餅を死守せよ!』のキャスト大募集!
毎回主役の違うこの番組では、海賊服に身を包んだ少年少女たちが悪の海賊団と戦います。
『鏡餅を死守せよ!』では、新年のデパートに飾られた巨大な鏡餅を悪の海賊団から守っていただきます。
子供から10代前半の少年少女、『ぷにっと感』に自信のある方、大募集です☆
●リプレイ本文
●おいしそうな巨大鏡餅
それは、悪の海賊団末弟ビャク(羽斗宮 白夜(fa2303))がぱたぱたと半獣姿で空を飛んでいるときだった。
(「おや?」)
とあるデパートに、白くて巨大なお正月の鏡餅が飾られているのを見つけたのだ。
「美味そうだな。よし、姉さん達にねだってみよう」
善は急げとばかりに、ビャクは踵を返して悪の海賊船へと飛んでいった。
「ねぇ、りな姉さん、きりさ姉さん、おいしそうな餅を見つけたんだ。あれが食べたい!」
悪の海賊団の船の中に飛び込んで、伊達眼鏡をかけてファッション雑誌を読んでいたビャクの姉、リナ(愛瀬りな(fa0244))と、通信販売で手に入れたダンベル片手にシェイプアップに励んでいた長女・キリサ(天羽 霧砂(fa0319))にビャクは駆け寄る。
「鏡餅?」
「ちょっと待つんだよ。えいっ!」
キリサがぱちんと指を鳴らすと、魔法の鏡が現れた。
そこをゆっくりと覗き込むと、ビャクが欲しがっていた鏡餅が!
「お、美味しそうだねえ。よーし、それじゃあおまえたち、今からあのおモチをあたしたちのものにするよ!」
映し出された巨大鏡餅に、じゅるりと涎を拭く真似をする。
「確かに、食料も底をつきましたし‥‥お餅、いただきに参りましょう」
可愛い弟に微笑んで、リナはファッション雑誌をぱたりと閉じた。
●大変っ、鏡餅が狙われたよ!
「大変だぁ、何とか鏡餅を守らなくちゃ」
ぽわん♪
ぷにっと海賊団の海賊船『ぷにっとぷにっと☆』の船長室に置かれた魔法の水晶が輝き、中から妖精『セナ』が飛び出してくる。
妖精も毎回いろいろな姿に変わるが、今日の格好はピーターパンのティンカーベルのような服装。
半獣化した七瀬 瀬名(fa1609)が猫耳と猫しっぽを揺らし、ホログラフィで羽までつけて愛らしい。
妖精はいつもいろいろな危機を予言するのだ。
「ぷにっと海賊団の出番なのです‥‥って、3人しかいないっ?!」
ぷにっと海賊団メンバーの(麻倉 千尋(fa1406))が青ざめる。
今日集まっているのはチヒロとヒアキ、そしてウララの3人だけなのだ。
チヒロは手帳を開いて、
「あー、ミキちゃんは九州のおばあちゃんち、サトル君は家族でスキー旅行に北海道、ユリエちゃんは‥‥ハワイ旅行だって。
どうしよう、3人しかいないよ〜?」
みんな、お正月だから里帰りや旅行で出払ってしまっている。
「3人しかいない? 違うよ、3人もいるんだ! 僕らはぷにっと海賊団。悪い海賊には負けないぞ!」
ヒアキ(小鳥遊 日明(fa1726))がガッツポーズを取る。
「仕方ないな。頑張るしかないよね」
ウララ(谷渡 うらら(fa2604))も単語カードをしまう。
ウララは私立中学受験で忙しいのだ。
「私の予言だと、明日の夜に悪の海賊団が巨大鏡餅を奪いに来るんだよっ。お願い、このアイテムを使って悪い海賊達から鏡餅を守って」
セナが3人に、魔法で出来た武器を手渡す。
「確かに皆を呼び戻すのは簡単。ぷにっとフォンがあるもんね。でも楽しく遊んでるところを無理やり呼び戻すわけにもいかないし。
そんな事されたらあたしだってやだもん。うん。何とかしよう。頑張ればきっと何とかなるさ」
魔法のアイテムを受け取って、チヒロも覚悟を決めた。
●補習?
「うららちゃん、今日はまだまだ残ってもらいますからね」
小学校の教室で、あきな としみ先生(アキ(fa2477))が教科書片手に仁王立ち。
「そんなこといわれても、今日これから用事があるんです。帰してください!」
早く帰らないと、悪の海賊団が鏡餅を奪いに来ちゃうのだ。
冬休みだというのにただでさえ嫌な補習。
急いで帰らなくちゃならないのにこれ以上時間を取られるのはごめんだ。
「いいえ、だめよ。模試の結果が前回より下がってしまったのは、先生の責任であると同時にうららちゃんにも頑張ってもらわなくっちゃならないんです。
先生はね、うららちゃんのご両親からうららちゃんのことを頼まれているの。
『必ず、私立を受験させてください』って。
それでなくても先生、幼いうららちゃんが一人暮らしで不安なのよ? なにか、良くないことに巻き込まれてるんじゃないか、って」
芝居っ気がなく棒読みに近いが、あきな先生の本当に不安そうな顔がうららを捉える。
「うららちゃん。先生に、何かないしょにしていることはない‥‥?」
「‥‥なんにも、ありません。失礼しますっ!」
「あっ、うららちゃんっ!」
あきな先生の制止を振り切って、ウララは全力で教室を飛び出した。
●こっそりひっそり。デパートに潜入!
深夜。
狙われたデパートにこっそりひっそり忍び込もうとしていたヒアキとチヒロ、それに妖精のセナに向かってウララが駆けよってくる。
「みんなおまたせっ。悪の海賊団はまだだよね?」
「ウララ! 遅かったじゃないか。どうしたんだよ」
「ごめんね、ヒアキ。模試の結果が悪くって、補習受けさせられてたのよ。あきな先生にはまいったわ」
「もう大丈夫?」
「ん、大丈夫よ。何とか撒いたし。心配かけてごめんね、チヒロ。先生ってば優しくて熱心なのはいいけど、どこかずれてんのよね」
やれやれと肩を竦める。
「よーし、全員揃ったし。悪い海賊が来る前にデパートに入り込んじゃおう!」
「こっそり入っちゃうの? それって犯罪だよ」
「だいじょーぶ、いい事してるんだからっ」
ウララが止めるのも聞かず、堂々とデパートに入ってゆくヒアキ。
「ちゃんと魔法で安全に入れるようにしたから大丈夫だよ♪」
心配するウララとチヒロに、セナがウィンク。
さあ、デパートに侵入だっ☆
●夜のデパート。悪の海賊団、登場!
「夜のデパートって‥‥不気味よね。マネキンとか動き出しそう‥‥ふふ、本気にしちゃダメよ?」
おっかなびっくり。
4人でくっついて夜のデパートに潜入するぷにっと海賊団。
巨大鏡餅は、デパートの一階、吹き抜けのフロアーにでん! と飾られていた。
その鏡餅の後ろに隠れ、
「近くで見ると、ほんとにでっかいな」
ヒアキが見上げてしみじみと呟く。
台座の上にあるから余計かもしれないが、鏡餅自体も2メートルはあるんじゃなかろうか?
「ぷにっとポットにコーヒー詰めてきたけど‥‥あ、砂糖はナシ」
肉球マークの付いたポットをリュックから取り出して、紙コップに注ぐウララ。
寒さにかじかみはじめていた体が温まる。
「お砂糖がないと飲めないよ〜」
「大丈夫だよっ、お砂糖なら魔法で出してあげるから♪」
暖かいけど、苦いブラックコーヒーにねを上げるチヒロに、セナが星型の砂糖を入れてあげる。
「‥‥そこにいるのは誰?」
ウララが、近づいてくる人の気配に気づいた。
「本当に大きいですわねぇ。これなら、1ヶ月分の食料になりそうですわね」
悪の海賊団、リナが伊達眼鏡をつんと押し上げつつ、巨大鏡餅を前にうっとり。
「早く食べたいよ。きりさ姉さん、運んでよ」
「そう急かさないでよ。これ、大きすぎ」
悪の海賊船長ルックで、巨大なハンマーを肩に背負ったキリサは、鏡餅のあまりの大きさに困惑。
でかくて美味そうだとは思ったけれど、ここまで大きいとは思わなかったのだ。
「‥‥どうやって運び出すか、考えておりませんでしたわね‥‥。あ。叩き割ってしまえばよいのではないですか?」
「おっ、それ名案。じゃあちょっと離れてて。いっくわよ〜〜〜っ、そーれっ!」
キリサがハンマーを振りかぶったその瞬間!
「お待ちなさい!」
誰何する声が夜のデパートに響いた。
「‥‥って、あきな先生?!」
悪の海賊団を止めたのは、なんとウララとヒアキの担任・あきな先生!
「何で先生がこんなところに? とにかく助けるぞっ!」
「うんっ!」
瞬時に変身して、物陰から飛び出すぷにっと海賊団!
「「「ぷにっと参上ぷにっと解決! ぷにっと海賊団、ただいま参上っ☆」」」
正義の海賊服に身を包み、半獣化した3人が、ポーズを決めるっ。
「現れたわね、ぷにっと海賊団! 今日という今日は負けないんだから!」
戦闘態勢に入るキリサに、しかし飛び掛ったのはあきな先生!
「皆、危ないから下がって! ここは先生に任せて!!」
怖くて涙ぐみつつ、でも必死に悪の海賊団から子供達を守ろうとする。
「‥‥すこし、眠っていてくださいませ」
ぷしゅっ!
リナが横から錨を模したアトマイザーで催眠剤を吹きかける。
「ほよへろへ〜?」
吹きかけられたそれをまともに吸ってしまったあきな先生はその場に倒れ伏した。
「あっ、せんせー! 先生までまきこんで、絶対ゆるさなーい! ぷにっとサーベル!」
あきな先生に手を出されて、ヒアキぶち切れ。
魔法の武器・ぷにっとサーベルを構えてリナに切りかかる!
「ふふっ、無駄ですわ♪」
ひょいっ。
猫を思わせるしなやかな身軽さで避けて、後ろから抱きゅっ♪
「うわっ、はなせっったらはなせよー!」
「うふふっ、ぷにぷにですわね〜♪」
じたばた暴れるヒアキを後ろから羽交い絞めというか抱っこして、リナは何故かご機嫌。
「そんなにでかいんだから少しくらいくれたっていいじゃないか! 美味そうだし!」
ビャクが巨大鏡餅を指差して怒る。
「うん、確かに美味しそう」
「こらっ、チヒロ、納得してる場合じゃないだろっ。それに助けてよっ!」
美味そうだというビャクに思わず頷くチヒロに、リナに抱きかかえられたまま突っ込みを入れるヒアキ。
「助けるに決まってるでしょ! ぷにっとアンカーボーガン☆」
肉球ぷにっ☆
うさ耳&うさしっぽを揺らし、ウララがリナにアンカーボーガンで攻撃☆
「きゃあっ、やりましたわねっ、覚悟しなさい! ‥‥でも何にも見えませんわ〜っ?!」
ボーガンのの衝撃で伊達眼鏡が吹っ飛びおろおろとするリナ。
「なんで伊達眼鏡なのに見えなくなるのよ!
それにおネエサマ達? いまダイエットに勤しんでるのね」
「な、な、な、何でそれを知っていますのっ?」
「ふふん。このプニットボーガンにかかればなんだってお見通しなんだから!
いっとくけど、お餅ってカロリー高いのよ?
その人数でこのサイズを平らげると‥‥判ってるんでしょうね、おネエサマ達?」
ふふんと笑うウララに、激しく動揺する悪の海賊団姉妹。
「ねえねえ。太ったっていいじゃないか。お餅早く食べさせてよ」
駄々をこねるビャク。
そんなウララの突っ込みの合い間にリナの抱っこから逃げ出すヒアキ。
「お餅の代わりに、ぷにっとアンカーをあげるっ!」
チヒロが魔法武器・ぷにっとアンカーを投げつける。
「おっと、その攻撃はビャクには当てさせないよっ」
キリサが鏡餅を叩き割ろうとしたハンマーでビャクを守り、ぷにっとアンカーを振り払う。
「お餅を独り占めする気だなっ。これでもくらえっ!」
ビャクが怒って必殺・鉄下駄100連キックをぶちかます!
素早く繰り出されるキックになすすべもなく吹っ飛ぶぷにっと達。
「大変っ、みんな、今週の必殺技はこれだよっ」
妖精のセナが必殺技の描かれたカードをヒアキに手渡す。
「了解っ!」
肉球マークの付いた携帯電話そっくりな『ぷにっとフォン』に、カードをスラッシュ!
「「「ぷにっとキャノーン!!」」」
3人の声にあわせ、光り輝くぷにっとフォンから、大砲・ぷにっとキャノンが現れた。
「ちょっ、まっ、それをあたし達に使う気〜っ?!」
「よせよせっ、そんなものに当たったら痛いじゃないかっ!」
「何がどうなっておりますの〜?」
おろおろする悪の海賊団に、ぷにっと海賊団3人、ぷにっとキャノンを担ぐ。
「照準!」
「セット!」
「「「発射〜!」」」
ちゅどおおおおおおんんっっ!!!
3人の連係プレイで、ぷにっとキャノン発射!
吹っ飛んでゆく悪の海賊団。
「次はもっとぷにぷにを触‥‥じゃなくて、負けませんわ!」
「私のお餅〜っ!」
「お、おぼえてろ〜〜〜!」
捨て台詞を残して逃げ去ってゆく悪の海賊団。
「あら? 悪者達は? ‥‥あなた達、怪我はっ?」
ぷにっとキャノンの衝撃で目の覚めたあきな先生がきょろきょろと周りを見回す。
やれやれと顔を見合わせて笑うぷにっと海賊団。
ヒアキ、くるっとカメラに向き直る。
「今週もっ」
「「「正義はぷにっと☆」」」
三人一緒に勝利のポーズ、きめっ☆
ぷにっと海賊団の活躍により、今日も世界の平和と鏡餅が守られたのだった。