ぷにっと海賊団☆運動会アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
霜月零
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
3.6万円
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
09/22〜09/26
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●本文
『ぷにっと海賊団☆』
それは、悪の海賊団と戦うぷにっとな少年少女たちが主人公の朝の特撮番組☆
お洒落な海賊服に身を包み、愛らしいけもの耳の少年少女たちは、今日もTV画面の中を元気に飛び回る!
「ふははははっ、それでわたしに勝ったつもりかね?!」
ぷにっと達の必殺技を受け、空高くチュドーンと吹っ飛びながら捨て台詞(?)をはく悪の海賊団。
「正義はぷにっと☆」
勝利のポーズ、カメラ目線でぷにっと決めっ☆
☆次回予告☆
「運動会といえば、やっぱりこれだよね☆」
ぷにっとの一人がやる気満々でキュッと赤いハチマチを締める。
「僕だって負けないからね?」
もう一人は白のハチマチ。
「うー、走るの嫌いだよぅ」
気乗りしない感じで別の少女もハチマキを締める。
今日は待ちにまった運動会。
タコさんウインナーも走ってるし、準備は完璧☆
ん?
タコさんウィンナー?
「「「タコが走ってるーーーーーーーーー!!!」」」
周囲の人たちも異変に気づき、叫び声をあげる。
これからリレーが始まるというのに、校庭いっぱいにタコさんウィンナーが走っているのだ。
「これはもしや」
「悪の海賊団?!」
顔を見合わせるぷにっと達。
「僕達の運動会を、邪魔はさせない!」
拳を固めて悪の海賊団を探すぷにっと達。
運動会を、守りきれ!!!
☆『ぷにっと海賊団』出演者大募集☆
近日放映予定のぷにっと海賊団『運動会☆』の出演者を大募集!
毎回主役の違うこの番組では、海賊服に身を包んだ少年少女たちが悪の海賊団と戦います。
『運動会☆』では、大小さまざまなタコさんウィンナーを操る悪の海賊団、もしくはブラック海賊団と戦って頂きます。
タコさんウィンナーの怪人さんを登場させてもOKですし、足りない役はNPCで補います。
子供から10代前半の少年少女、『ぷにっと感』に自信のある方、そして悪役をやりたい大人の貴方も、初めての方も大募集です☆
●リプレイ本文
●今日は楽しい運動会☆
「ふんふんふん〜♪ 唐揚げからっと、ポテトもさくっと♪ ウサギさんリンゴはおめめがくりくり、るんるんるんでぃす♪」
ぷにっと海賊団の少年少女が普段通う中学校&小学校で、リスリス(縞りす(fa0115))が今日もご機嫌に鼻歌を歌いながらお弁当を広げる。
そこには揚げたてサクサクのポテトフライに唐揚げ、お子さま大好きミートボールにタコさんカニさんウィンナーも完璧に準備完了☆
小中一貫のこの小学校では、運動会も同時開催なのだ。
「普段見れない姿が見れて嬉しいわ。わたくしが応援するんだから、みんな頑張るのよ?」
ぷにっと海賊団の妖精・マキ(槇島色(fa0868))がハチマチを締めてやる気満々のぷにっと達に声をかける。
普段は手の平サイズの小さなマキは、今日は一般人に見られても大丈夫なように十七歳の美少女に変身☆
手には衣装に合わせた紅白のポンポンをもって魅力的なチアガールだ。
「俺に任せておけよ。リレーで俺の速さを見せ付けてやるぜ!」
小学生なのに全学年男女混合リレーのアンカーに選ばれたぷにっと海賊団センサー・ブランネルジュ(ウィン・フレシェット(fa2029))は自信ありげに地面を軽く蹴る。
この日の為に妖精のマキとぷにっとエンジニア達と相談しながら開発した白いスニーカーがキラリと光った。
ブランネルジュの足にぴったりとフィットしたそれは、履いていないかのように軽い。
「うかにゃんは運動苦手だけど、かわいいタコさんウィンナー食べてみんなを一生懸命応援するです♪」
ぱくっ☆
リスリスの用意したお弁当にぱくつきながら、ぷにっと海賊団お掃除係のうかにゃん(角倉・雨神名(fa2640)はぐぐっと拳を握り締める。
「お昼のあとは、大玉ころがしと綱引き、それに男女混合リレーだよね。あ、うかにゃんとはチーム違うけど手加減しないんだよ」
運動会のプログラムを見直していたフェーゴ(パイロ・シルヴァン(fa1772))は拳を握るうかにゃんに笑いながら宣戦布告。
マキと同じサラサラの金髪に青い瞳のフェーゴは並みの女の子よりも女の子らしい顔立ちなのに元気いっぱいやんちゃ盛り。
体操着の半ズボンからのぞく膝小僧が白く眩しい。
そして周囲ではそろそろ子供達が自分達の席へ戻り始めていた。
「お昼は結構短いでぃすねぃ。お片づけはリスリスがやっておくでぃす。みんな、がんばるでぃすよ!」
「赤組も白組も頑張って下さいで〜すっ♪」
リスリスと、ぷにっとのお洗濯係でもあるユイ(姫乃 唯(fa1463))はメガホンを片手にみんなを応援する。
さあ、運動会がんばれ☆
●悪の海賊団!
「お? アレはなんだ?」
悪の海賊団幹部ティニー(ティタネス(fa3251))は海賊団本部の一室で、ふと見た魔法の鏡に映し出された光景に目を奪われる。
「これは、運動会ですね。人間界ではポピュラーなイベントなんですよ」
小さなハムスター耳をぴくぴくっとさせて、幼い悪の海賊団・ハルカ(逢月・遥(fa4374))がティニーの下から鏡を覗き込む。
「運動会とは矮小な人間共が己の実力も省みずに、努力だの根性だのといった実の無い言葉を吐きながら見下しあう競技ですよ。まったく下らない」
下らない、といいつつ悪の海賊団イーレ(百鬼 レイ(fa4361))の瞳も鏡の中で楽しそうに競技を続けるぷにっと達を追っている。
何気にテーマ曲に合わせてつま先がリズムを取っているのは気のせいだろうか?
「運動会、僕もやりたいんだよ。がんばるから連れて行ってだよ!」
見習い悪の海賊団・イツキ(遠野 樹(fa4689))はみんなが集まっているので何かと覗き込み、そして楽しそうな運動会に駄々をこねる。
「そうだな。あんな楽しそうなこと、あいつらだけにやらせてたまるか!」
ティニーがパンっと拳を鳴らす。
「決まりですね」
「悪の海賊団も参戦と行きますか」
「わーい、運動会がんばりまーす♪」
ハルカが悪の海賊団海賊船『ダークシップα』を起動させ、イーレはぷにっと達への罠をさり気なく用意し、無邪気なイツキはわくわくと海賊船に乗り込む。
悪の海賊団を乗せたダークシップαはゆっくりと旋回し、黒い光に包まれながら瞬間移動する。
●正々堂々勝負?! 卑怯は許さないんだぞ☆
「あ、お空になんかでたんだよ?」
鰯雲が浮かぶ秋晴れの空に突如として現れた黒い物体に、うかにゃんが気づいて指差す。
「悪の海賊団の波動をキャッチ! ぷにっと海賊団、出動よ!」
マキが邪悪な気配を感知してポンポンを振り、競技中のぷにっと達に合図を送る。
「ふん! どいつもこいつも楽しそうにしやがって。あたしも混ぜやがれ!」
ひゃっほーう☆
叫び声をあげてティニーは空中に浮かぶ海賊船から校庭へジャンプ!
漆黒の海賊服が風になびく。
「うっわー、かっこいい!」
「あれ、なにかなあ?」
その姿を見ていた子供達は競技をやめて首を傾げる。
そして異変に気づいた教師達や保護者が子供達を避難させ始める。
「いけない、このままじゃ運動会が台無しになっちゃうんだよ‥‥そうだっ、ユイちゃんちょっとそれ貸してですっ」
うかにゃんは中止になりそうな運動会にはっとして、ユイの持っていたメガホンを借りる。
『はーいみなさん、注目なんだよ。本日はスペシャルイベントであの悪の海賊団とぷにっと海賊団の戦いが見れちゃいますっ!』
『良い子のみんな、ボク達を応援してです〜!』
うかにゃんの狙いに気づき、瞬時にぷにっとに変身したユイもメガホンに叫ぶ。
そして教師達が予定外の出来事に慌てて止めに入るのを、マキも妖精姿に戻って魔法をえいっ☆
「ぷにっと海賊団と悪の海賊団の運動会をよろしくね!」
ぽわわんと魔法の光に包まれた教師達は、大人しくマキのいうことに従い、生徒と保護者を席に戻す。
もちろん、席には既にマキの魔法で結界が張られており、これから何が起ころうとその中は絶対安全だ☆
「例え運動会であれ、私達とやるのであれば容赦はしませんよ★」
「この私の知力と戦略にあなた方がどれほど敵うか、ゆっくりと試して差し上げます」
ゆっくりと校庭に降り立ったダークシップαから降り立ち、ニヤリと邪悪な笑みを浮かべるイーレと、悠然と構えるハルカ。
「ぼ、僕だってがんばるんだよっ」
大勢の人の前で運動会をすることになるとは思っていなかったイツキはちょっぴり涙目。
「反則は絶対許さないでぃすよ〜?」
「星は何でも知っている。ぷにっと☆も何でも知っている! 悪いやつらはこの僕たちが許さない!」
「俺に勝負を挑んだこと、心の底から後悔させてやるぜっ」
リスリス、フェーゴ、ブランネルジュもぷにっとに変身して殺る気まんまんだっ!
「わたくしが審判をするわよ。用意はいいかしら」
マキの問いに、悪の海賊団もぷにっと海賊団も大きく頷く。
パーン!
競技開始の合図が鳴り響いた。
「うおりゃああっ、あたしのボールを受け止めやがれー!」
ティニーが大玉を砲丸投げよろしくぷにっと達にぶん投げる。
「わわわっ、ちょっとそれ、つかい方が違うんですーっ」
危うく顔面で大玉を受け止めかけたユイがフェーゴの背に庇われながら涙ぐむ。
「ピッピー! 反則でぃすっ」
リスリスが即座に笛を鳴らしイエローカードをティニーに突きつける。
「なんだよ? 球は投げるもんだろ!」
「大玉は転がして競技するものです。こんな巨大な玉を投げれるのはあなたぐらいです」
気分よくぶん投げたのに反則といわれてむくれるティニーに、ハルカが冷静に突っ込みを入れる。
「まあ、普通投げるのはこっちの球でしょうねぇ、ははははははっ★」
えいっ☆
困っているぷにっとが楽しいイーレは、どっからか転移させた玉入れのお手玉をぷにっとに投げつける。
しかも一個二個じゃない。
とある女幹部が製作した必殺玉投げ機も転移させてぷにっと達に連打連打連打!
「あうあうっ、ですからみんな反則ですよーぅっ」
「ぼ、僕っ、運動会がんばりたいのにーっ><!」
うかにゃんは避けきれずにおろおろし、イツキはなんだか様子の違う運動会に大混乱。
「まあまあ、おたくも落ち着いて。運動会というものは強者が弱者をいたぶる為にあるのですよ。ほーらこのとおり★」
混乱するイツキに目一杯主観の入りまくった運動会論を展開し、イーレはご満悦。
ぷにっと達も必死で玉を投げ返すが到底機械の連射にはかないっこない。
『Get My Power!』
マキがぷにっとマイクを取り出して、押されているぷにっと達に応援歌を歌う。
歌声がぷにっとマイクに増幅され、ぷにっと達のエネルギーに変換されてゆく。
「なんだか力が湧いてくるぜ!」
「ぽこぽこ痛いけど頑張れるでぃすよ!」
「うにゃにゃー、負けてられないですっ」
妖精パワーを受け取って、玉に埋もれていたぷにっと達の瞳に生気が蘇る。
手に手に玉を握り、悪の海賊団に全力で投げつけるっ!
「うおっ、いた、いたたたたっ?!」
「これはこれは小賢しいですねぇえええええっ、もう許しませんよ。タコタコウィンナー、カモンッ!」
ポチっ★
ぷにっと達の反撃を食らったイーレがなにやらボタンをポチっ!
瞬間、ダークシップαのハッチが開き、大小さまざまなタコさんウィンナーが校庭になだれ込んだ!
「こっ、これは‥‥っ! てけてけ走るタコさんウィンナー‥‥何だか可愛いのです!」
縦横無尽に走り回るタコさんウィンナーにユイが喚起の声を上げる。
「うわーうわー、僕、楽しいんだよっ」
悪の海賊団だというのになぜか巨大なタコさんウィンナーに担がれてしまったイツキも大はしゃぎ。
「こんなにウジャウジャいたら競技にならないぜ!」
「かわいいけどどうにかしないとです〜っ」
「こうなったらこれしかないんだよね。みんな下がって。スイーピングフレアーーーーーー!」
ごうっ☆
フェーゴが大きく息を吸い込み、そして次の瞬間90℃コーンの炎があたり一面を覆い尽くした!
CG処理されたオレンジ色の炎がタコさんウィンナーをこんがり焼き尽くす。
「ぼ、僕のタコさんがーっ!」
「美味そうだな、おい」
焼かれたタコさんウィンナーから振り落とされたイツキが涙ぐみ、ティニーはこんがり焼けたその臭いについつい一匹摘んで口に入れたくなる。
「食べるのは自由ですが、あとで腹痛を起こしますよ?」
ほんとに摘んで砂を落とし始めたティニーをハルカがやんわりと止めた。
「お前達の暴挙はこの俺が止めてみせる! 食らえ、クウェイク・ツゥ・ヘーーーーーーーールッ!!!」
バキイイイインンッ!
ブランネルジュが渾身のパワーを込めて地面を蹴りつける。
激しい地響きと共に地面が割れ、タコさんウィンナーも悪の海賊団も、そしてついでに校舎までもが地面の中へ!
ちゅっどーんっ!
地面に吸い込まれた全てが爆音と共に大空高く吹っ飛んだ。
「畜生、お弁当食べたかったのに〜!」
「この借りはいつか必ず返して差し上げますからねえぇえええ、おーぼえてろーーーーーーーーー!」
「私はこんなキャラではありません〜っ」
「うわああーん、運動会って怖いーーーーーー!」
キランッ☆
ありとあらゆる捨て台詞を吐いて、吹っ飛んでゆく悪の海賊団。
くるっ☆
カメラ目線で振り返るぷにっと達。
「「「「 正義はぷにっと☆ 」」」」
勝利のポーズ、きめっ。
●エピローグ
「ブランネルジュさん、あとちょっとでぃす!!!」
「がんばれー、がんばれーーーーーーーーーーーー!」
ぷにっと達の声援の中、ブランネルジュは走る。
目の前を走るトップの背中がぐんぐん近づく。
パアアアアアンン!
ゴールの合図が鳴り響き、白いテープが空を舞う。
沸きあがる歓声と共に、ブランネルジュは一位の旗を大きく振るのだった。